ヒーローが相手にするのは何も力任せにそこらで暴れている
だが、そう言う奴らに限って警戒心が強く、中々足取りがつかめない。ゆえに、今の様な自分の命を狙って暗殺をしに来た奴は確実に仕留めなければ、今後も被害を増やしていく。
だから……
「おい、お前。ヒーローのキングだな。恨みはないがこれも仕事なんでな、お前には死んで貰う。」
だから……!
(俺が休日の時に限って襲ってくんのやめろよぉ!)
☆☆☆☆☆
事の発端はこうだ。この間カエル怪人っぽいやつのせいで無くなった休日の振替日が、ようやく取れたから朝早くに起きて、ゲーム屋が開いたら直ぐ入れるように開店前に並ぼうと思って家から店までの近道である路地裏に入ったら全身タイツの変態に襲われた。
……意味が分からない。と言うか何故狙われなければならないのか…。
「ふん、オールマイトと並び立ち、存在するだけで犯罪を抑止する男と聞いていたからどんな奴かと思えば、そこらの平和ボケしてる一般人と変わらない雰囲気じゃないか。」
そう言うと、変態は一瞬で視界から消える。
「正直強いと聞いていたからがっかりだ。サッサとしね。」
変態はそのまま腰につけた刀を抜き放ち……!
★★★★★
(なんだこの男はッ!?)
目の前でぼけっとしていたキングに向かって放った刀は音速の速さでキングに迫るが、指二本によって掴まれてしまった。さらに…
(ッ!コイツ明らかにさっきまでとは雰囲気が違う!?)
目の前のキングから放たれるプレッシャーは尋常ではなく思わず膝をつきそうになる。
ドッドッドッドッドッドッドッドッ
「ふぅ、こちらも急いでいてね。手短にすさせてもらうよ。」
「ッ!なら覚えておけ!貴様を倒した男の名前を!!俺の名は音速のーーー」
最後に記憶していたのは、眼前に迫る拳と、何かを呟いたキングの声だった。
☆☆☆☆☆
「キングさん。休日なのにお疲れ様でした。」
「ああ。別にヒーローとして当然だよ。」
「それでも、ですよ。一日でこんなに
「…そうか。」
「ええ、そうですよ。」
結局あれから変態を警察につきだした後、店に向かう途中何人もの怪人…じゃなくて
「あれ?キングさん、どうかしたんですか?」
「ああ、いや流石に疲れたなって。」
「まぁ、そうですよね。後は我々警察任せて大丈夫ですよ。本日はありがとうございました。」
後ろで頭を下げている知り合いの警官に片手を挙げて立ち去りながら、今日の事を思い出す。
沈みゆく夕日を見ながら頬を熱いなにかが伝うのを感じる。
(もう、これからは通販で頼も。)
音速の○○:暗殺や用心棒なんかを主にやっているいわゆる忍者。決してどこかの世界のパニック君では無いのであしからず。
個性:音速:文字通り音速で動け、体を鍛えれば音速で動いても負傷しない。デメリットらしいデメリットがない個性だが本編では刀を振るうぐらいしか使われなかった悲しい個性。
個性:キングエンジン:心音位しか出番がない。
あばッふッ