金色のガッシュベル!!SECONDLAP   作:アンドロイドQ14

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LEVEL13 王女との遭遇

高嶺家

 それは、ギャングを撃退した次の日の事だった。コルルとティオが遊びに来ていた。

 

ガッシュ「ウヌ、今度の日曜日だな」

 

コルル「うん。ティオと相談して決めたの」

 

ガッシュ「遊園地!清麿、遊園地だぞ!(遊園地…となれば、バンブリ…ともじゃもじゃに会う事になるかの)」

 

清麿「しかし、いいのか?人気アイドルの恵さんが俺達なんかと一緒に遊園地に行って…」

 

ティオ「何言ってるのよ!清麿はかっこいいし、しおりもいるのよ!それにほら、私達、本と魔物の事情を知ってる同士じゃない」

 

コルル「デートには見られないと思うよ」

 

清麿「ま、まぁな…(だが、俺とガッシュ以外女の子ってのも、なんだかまずい気がするが…)」

 

ティオ「だから、恵もリラックスできるというか、私も楽しめるというか…。それに、清麿だって本当は恵とデートしたいでしょ?」

 

清麿「そ、それは…(どうする…、このまま本音を隠すか、いっその事、本音をぶちまけるか…もう腹を括るしかない!)…恵さんとデートしたい…」

 

ティオ「本当!OKなのね!やったわ、これで恵も大喜びするわよ!清麿、一緒にジェットコースターに乗ってね!」

 

ガッシュ「私も楽しみなのだ」

 

ティオ「あら?ガッシュはお留守番でいいんじゃない?」

 

ガッシュ「ウヌ!嫌だ、お留守番は嫌なのだ!き、清麿、私も連れてってくれるのだろう!?」

 

清麿「さぁ、どうしようかな?」

 

ガッシュ「ヌオオオッ!2人して意地悪とはひどいではないか!」

 

コルル「安心して、ガッシュ。ティオも清麿お兄ちゃんも本音じゃないから」

 

ティオ「じゃあ、遊園地の入り口に午前11時ね」

 

清麿「わかった。でも、ウマゴンはどうする?」

 

ティオ「ウマゴン?…遊園地は無理じゃないかしら」

 

コルル「魔物だけどお馬さんだし…」

 

清麿「それもそうだな」

 

 

 

日本

 同じ頃、パティペアもモチノキ町へ向けて進んでいた。

 

パティ「愛しのガッシュちゃん…。ああ、感動の再会が刻一刻と迫っているわ!」

 

ウルル「(ガッシュの居場所を聞いてからずっとこの調子だ…)」

 

 

 

 

モチノキ町

 そして日曜日、撮影を終えた恵とティオは電車でモチノキ町の遊園地に向かっていた。

 

恵「楽しみね。清麿君達と遊園地。ありがとう、ティオ」

 

ティオ「それ程でもないわよ」

 

恵「(ティオったら、本当によく笑うようになったわね。出会った頃に比べたら、大違いだわ。あの頃は…)」

 

 遊園地を楽しみにしているティオを見て、恵はティオと出会った頃の事を思い出していた。

 

恵「(ニコニコしちゃって)」

 

アナウンス『まもなく、モチノキ森街。モチノキ遊園地はここでお乗り換えです』

 

恵「ほら、ティオ。ニヤけてないで乗り換えよう」

 

ティオ「あ、ちょっと!私がいつニヤけてたのよ!?ニヤけてたのは恵じゃない!撮影中もデレ~ッとして」

 

恵「あら?そうだったかしら?」

 

ティオ「そうよ」

 

 電車から恵とティオが降りたが、その降りる乗客の中にパティとウルル、そしてリィエンもいた。

 

ウルル「モチノキ町行きの電車が来るのにまだ時間がありますね」

 

パティ「まだ来ないの?早く愛しのガッシュちゃんに会いたいのに…!」

 

ウルル「そう言っても、電車の時間はどうしようもないですよ…」

 

 話声は恵とティオにも聞こえていた。

 

ティオ「恵、さっきガッシュに会いたいだとかの話が聞こえたけど…」

 

恵「ガッシュ君の知り合いじゃないかしら?」

 

ティオ「それより恵、待ち合わせまで時間があるわ。どうする?恵」

 

恵「だったら、モチノキ森街で待ち合わせの約束をしているしおりとコルルちゃんと合流してこの街を探検してみない?」

 

ティオ「名案!早く2人と合流してお店を見て回りましょう」

 

 しばらく進んでいると、しおりとコルルを見つけた。

 

コルル「本当に王女様が日本に来ているの?」

 

しおり「今朝のニュースではそうみたいよ。まぁ、私達一般市民は会えないと思うけどね…」

 

コルル「あっ、しおりねーちゃん、恵お姉ちゃんとティオだよ!」

 

しおり「ほんとだ。お~い!」

 

 しおりとコルルを発見した2人は合流した。その頃、ある大型車が店の前に停車した。その場である女性と中年男性が降りた。

 

女性「カラオム」

 

カラオム「は、マリル様」

 

マリル「カラオム、店の中までついてこずともよいぞ」

 

カラオム「わかりました。でも、逃げないでくださいね」

 

マリル「私がいつ逃げた?」

 

カラオム「699回も逃げました」

 

マリル「うむ、そうだったな」

 

カラオム「ですから、ここで見張ってます」

 

マリル「好きにせい」

 

カラオム「では、欲しい物が決まりましたらお声を」

 

マリル「カラオムも自由に街を回ってよいのだぞ」

 

カラオム「ほほほほ、その手には乗りませんよ」

 

 そんな買い物をしようとするマリルをスナイパーが狙っていた。しかし、カラオムが照準に入ったため、その場での狙撃をやめた。

 

マリル「(ふむ、日本は良い品を置いている店が多いのう。こうなると、是が非でも自由に買い物をしたいが…どうやってカラオムから逃げ出せばよいか…)」

 

 そう思っていると、ティオペアとコルルペアが来た。それを見て、マリルは何かを思いついた。

 

 

 

 

恵「この街にこんないいセンスのお店があったのね」

 

しおり「もっと早く見つけておけばよかったなぁ」

 

 店を回っていると、ティオとコルルがあるドレスを見つけた。

 

ティオ「ねえ、恵、恵。このドレスなんかいいんじゃない?」

 

恵「ほんと、素敵ね」

 

コルル「恵お姉ちゃんに似合うと思うよ、きっと」

 

恵「(着てみたいけど、今日、こんなの着て行ったら、清麿君は驚くだろうなぁ…)」

 

しおり「何を躊躇してるの?恵。着てみたいなら、着ればいいわ」

 

恵「しおり…」

 

マリル「うーむ、それが気に入ったのか?」

 

 恵達が振り向くと、そこにはマリルがいた。

 

マリル「私のドレスも負けてはおらぬぞ」

 

恵「あら、ほんと…素敵…」

 

しおり「(え?この人…、見た事があるような…)」

 

マリル「よかったら、私の服とお主の服を取りかえぬか?私もお主の服を着てみたい。背格好も同じではないか少しの間だけ、互いのおしゃれを楽しもうではないか」

 

しおり「どうするの?恵」

 

恵「うん。いいわ、楽しそう」

 

マリル「おお、本当か?助かるぞ。……済まぬのう…、ちょっとの間だけじゃ……」

 

コルル「(どうしたんだろう…?あの人…)」

 

マリル「さぁ、早く着替えようぞ」

 

 着替えている途中、コルルはマリルがどこかへ行くのを見ていた。

 

コルル「(あの人、どこへ行くんだろう…?)」

 

 それから、着替え終わった恵はある事に気付いた。

 

恵「あっ、いない!あの人、どこへ行ったの!?」

 

コルル「私、あの人がどこかへ行くのを見たの」

 

ティオ「恵、カバンもない!」

 

恵「え、嘘!?あの中にお財布や本も入っているのよ!」

 

しおり「早く探さないと大変な事になるわ!探しましょう!」

 

 慌ててマリルを探す恵達だったが、カラオムが反応した。

 

カラオム「あっ、マリル様!お待ちくだされ!」

 

 マリルの服を着た恵をマリルと勘違いしたカラオムは飛びついてきた。

 

恵「何するのよ!」

 

カラオム「700回目は逃がしませぬ!マリル様、危ないのです!今度ばかりは逃げられてはダメなのです」

 

 恵にセクハラまがいの事をしたカラオムはティオの首絞めという名の制裁を受けた。

 

ティオ「恵に何するのよ!!」

 

コルル「おじさん、恵お姉ちゃんに謝って!」

 

 それから、カラオムは恵達の事情を聞いていた。

 

カラオム「何ですと?マリル様と服を交換?で、では…、先程出ていかれた方がマリル様?」

 

ティオ「そういう事になるわね」

 

カラオム「何という事だ!まずい、非常にまずい!」

 

ティオ「まずいのはこっちよ!」

 

しおり「(マリル様?もしかして…マリルってあの…)おじさん、あなたの探しているマリルって、あのカルノア王国のマリル王女じゃないのですか?」

 

カラオム「おお、話が早い!だが、その情報をどこで?」

 

しおり「今朝のニュースでマリル王女に関するニュースを見たんです。最初に会った時、似てたので親戚かと思ってたんですが、まさか本物のマリル王女だったとは…」

 

コルル「恵お姉ちゃんに迷惑がかかったからちゃんと謝ってよ!」

 

カラオム「お願いします!マリル様をお探しくだされ!」

 

ティオ「最初に私達に謝るのが礼儀じゃない!!」

 

カラオム「お願いだ!小娘にはもったいない程の金をやる!」

 

ティオ「あんた、私達と会話する気ないでしょ!?首絞めるわよ!!」

 

 再び激怒したティオの首絞めをカラオムは受ける羽目になった。

 

カラオム「ぐ…ぼぉおお…、王女様は命を狙われているのだ…」

 

ティオ「え?命を狙われている…?」

 

コルル「どういう事?」

 

 

 

 

カラオム「つい先ほど、本国から連絡が入ったのです。王女様の命を狙う者が日本に来ていると。マリル様が王位を継いだのはつい最近の事。しかし、女性が王になる事に最後まで反対していた者達もいたのです。反対派はそれならば王女様の命を狙おうと…」

 

 コルルペアとティオペアは手分けしてマリルを探した。

 

ティオ「全く、冗談じゃないわよ!何で私達が…!」

 

恵「まぁまぁ、命を狙われてちゃほっとけないでしょ?」

 

ティオ「それはそうだけど、恵も少しは怒りなさいよ」

 

恵「うん、でもね…私にはなんか…あの人を憎めないのよね」

 

ティオ「何で!?私達、騙されたのよ!ほら、遊園地だって遅れちゃうよ!」

 

恵「うん…、でも…なんか、きになるのよね…」

 

ティオ「気になる…あっ!」

 

恵「どうしたの?ティオ」

 

ティオ「今、大切な事に気付いたわ!恵が王女様の恰好をしてるって事は…!」

 

恵「…ああ~~~~っ!!」

 

暗殺者「見つけたぞ、王女、命をいただく!」

 

 ティオの危惧通り、暗殺者は恵をマリルだと勘違いして襲ってきた。それに2人は慌てて逃げた。

 

恵「ティオ、しおりとコルルちゃんと合流して王女様を探して。私が囮になる!」

 

ティオ「でも、危ないわ!」

 

恵「お願いね!」

 

 暗殺者を挑発して恵は逃げた。その直後、しおりとコルルが来た。

 

しおり「どうしたの?ティオ」

 

ティオ「しおりやコルルと一緒に王女様を探せって恵に言われたの。探せって言われてもそう簡単に見つかるわけ…」

 

コルル「ねえ、ティオ。あそこにいるのって…マリル王女じゃない?」

 

 コルルの言葉通り、マリルが通りかかった。

 

マリル「おう、満足じゃ。自由に好きな物を買えるとは楽しい事よのう…」

 

しおり「マリル王女、もう逃がしませんよ!」

 

 一方、囮になって逃げている恵は逃げる先で車が止まった。

 

カラオム「さぁ、早くお乗りください!」

 

恵「あ、あなたは…」

 

カラオム「さぁ、早く!」

 

 慌てて恵を乗せたが、間に合わずに暗殺者に追いつかれてしまった。

 

暗殺者「逃がしやしないよ」

 

 恵の顔を見てようやく暗殺者はマリルではない事に気付いた。

 

暗殺者「お、お前、王女じゃない!」

 

 その頃…

 

マリル「ああ、安心せよ。使ったお金は必ずカラオムに払わせる。だから」

 

しおり「今はそんな場合じゃないんです!」

 

コルル「服を交換したせいで恵お姉ちゃんが命を狙われてるの!」

 

マリル「何じゃと!?」

 

 緊急事態である事を知ったマリルはしおり達と共に恵を探した。

 

マリル「あんな所に車が」

 

 隠れて様子を見ると、暗殺者に銃を突きつけられている恵の姿があった。

 

暗殺者「さぁ、王女はどこだ!?」

 

恵「知らないって言ってるでしょ!?」

 

マリル「何という事じゃ…!」

 

ティオ「どう?これでわかったでしょ?」

 

 恵のバックからティオは自分の本を取り出した。

 

ティオ「(この本を恵に渡せば呪文の力であんな奴…簡単に…)」

 

しおり「私達が暗殺者を倒すから、王女様はここから動いてはダメ」

 

マリル「下がれ、ティオとその友人とやら。お主達、このマリル・カルノアに恥をかかせるつもりか?」

 

ティオ「え?」

 

コルル「王女様?」

 

 出会った時とは違うマリルの威圧感に押されてしおり達は制止できず、マリルは前に出てきた。

 

マリル「私の命を狙う者よ!マリル・カルノアはここにおる。その者は私とは関係ない!とっととその薄汚い手を離すのじゃ!」

 

暗殺者「何っ!?」

 

しおり「(何!?この威圧感…)」

 

ティオ「出ちゃダメ!隠れて!ちょっと…あなた!」

 

マリル「ティオ、友人達と一緒に下がれと言っておろう。私とて半端な覚悟で誇り高き王位を受け継いだわけではない!わが命愛しさに関係なき者を盾にしては、末代までバカにされるわ!!さあ、撃つなら私を撃て!我が血に流れる誇りは何者にも汚されぬ!それとも…王の首をとることに今更ながら怯えたか?」

 

暗殺者「く…おおおおっ!!」

 

恵「ティオ!」

 

ティオ「恵ー!お願いー!!」

 

暗殺者「くたばれ~~!!」

 

 銃弾が放たれたのと同時にティオの本を恵はキャッチした。

 

恵「セウシル!」

 

 呪文の発動が間に合ってマリルの周囲にセウシルが張られ、銃弾を防いだ。その光景に暗殺者は驚きを隠せなかった。

 

しおり「今度はこっちの番よ!ゼルク!」

 

 凶悪な姿になったコルルが飛び出してきて暗殺者に襲い掛かった。急なコルルの登場に暗殺者は取り乱して銃を切られた挙句、そのままドラム缶の方へ投げ飛ばされた。

 

マリル「お主ら…」

 

 それから、マリルと恵達は別れる事になった。

 

マリル「済まなかったな。私もこんな事になるとは思わなかったのじゃ…」

 

恵「そんな事いいのよ」

 

ティオ「そうよ。それより、何で一人で戦おうなんて無茶な事したの?そっちの方が許せないわよ」

 

マリル「ふふ…すまぬな…」

 

カラオム「皆様、許してくだされ…。マリル様は王位を守るため、これまでずっと1人で戦ってらしたのです。父君、母君が病気で亡くなられてからは誰にも頼る事なく…」

 

マリル「まさか、こんな旅先で出会った子に味方になってもらえるとは思わなんだぞ。ありがとうの」

 

ティオ「…ま、まあ、無事だったからいいんだけど…」

 

恵「(そっか…誰かに似てると思ったら、この王女様…ティオに似てるのね…出会ったころのティオに…)」

 

 ティオと出会ったころの事を恵は思い出していた。

 

しおり「恵、ティオ、待ち合わせの時間はとっくに過ぎているから早く行きましょう」

 

ティオ「ええ~っ、ウソ、大変!」

 

コルル「走って行かなきゃ!」

 

ティオ「マリル!こんな事あったけど…これから先、大丈夫?」

 

マリル「安心せよ。この事件を公表すれば、私の味方についてくれる者もでてくれようもう1人では戦わぬよ」

 

ティオ「ふふふ、安心したわ。じゃあね、マリル」

 

 

 

 

 その頃、マリルの暗殺未遂事件に巻き込まれなかったパティペアはティオ達より先に遊園地に向かっていた。

 

ウルル「遊園地に行くのですか…?」

 

パティ「そうよ。私だって遊園地で遊びたいし、もしかしたらガッシュちゃんも遊園地に来てるかも知れないのよ」

 

ウルル「…わかりました。遊園地でガッシュを探しましょうか…」

 

パティ「ガッシュちゃん、一緒にジェットコースターに乗ったり、観覧車で見つめ合ったり…それから…」

 

 再び自分の世界に入り込んだパティにウルルは引く一方であった。




これで今回の話は終わりです。
大まかな流れは原作やアニメと大差ありませんが、コルルとしおりがいたり、パティの様子も描かれているのも加えました。
次は遊園地での戦いになりますが、1話で出たハイドや4話で出たフェインが再登場したり、ティオだけでなく、コルルとパティも加わって大激戦になります。
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