金色のガッシュベル!!SECONDLAP 作:アンドロイドQ14
某国
香港でガッシュに敗れた後、バリーは己を磨くため、魔物と戦わずに修行をしていた。
バリー「くそっ!これではダメだ!ガッシュを殴る事も、最大呪文を破る事もできねえ!力は修行で付くが、あの目に怯まないようになるにはどうすればいいんだ!?」
グスタフ「修行に行き詰ったようだな。どれだけ実力が付いたのかも兼ねて他の魔物と戦ってみるか?強くなるためのきっかけが掴めるかも知れんぞ」
バリー「戦うなら、骨のある奴がいいがな」
グスタフ「現れるさ。きっとな」
モチノキ町
チェリッシュペアがテッドを探しに出発して数日が経った。ウマゴンは引き続きパートナーを探しに行き、ガッシュと清麿は新しい呪文、ラウザルクとザグルゼムの練習をしていた。
清麿「この二つの呪文って前の戦いではよく使ってたのか」
ガッシュ「そうなのだ。ただ、ザグルゼムは途中で使う機会が減ったのだがのう」
清麿「なぁ、ザグルゼムは電撃を誘導したり電撃の術の威力を上げたりできるけど、前の戦いではザグルゼムで真のバオウを強化した事はないんだろ?」
ガッシュ「ウヌ、その通りなのだ」
清麿「これ、俺が考えたけどさ、もしかしたら真の姿に戻る前のバオウを強化して使ってた要領でザグルゼムで真のバオウを更に強化できるんじゃないのか?」
ガッシュ「わからぬ…」
清麿「できるかどうかはわからないが、とにかく戦い方の幅が広がったな」
ガッシュ「清麿、チェリッシュは今頃どこにいるのであろうか…」
清麿「わからんな。でも、簡単にやられる奴じゃない。チェリッシュの戦いぶりを見たお前ならわかるだろ」
ガッシュ「ウヌ。本調子に戻ったチェリッシュは強いのだ」
清麿「(パティやら、バリーやらの出来事がガッシュの知ってる戦いより早く起こってるな。ガッシュの知る戦いではもっと後にならないとチェリッシュと会えなかったそうだし…。もしかすると、ナゾナゾ博士とかいう奴が来るのも早くなるんじゃないのか?)」
イタリア
その頃、チェリッシュペアはテッドを探しに旅をして、イタリアに来ていた。そして、遭遇した魔物と戦っていた。
ニコル「コファル!」
正確にチェリッシュはコファルで敵の魔物の本を撃ち抜き、戦っていた魔物を魔界送りにした。
ニコル「前に比べて戦い慣れしてきたようね」
チェリッシュ「テッドを見つけ出すまでは魔界には帰れないわよ。それにしても、テッドは見つからないわね」
ニコル「まだまだテッドを探す旅は始まったばかり。そう簡単に見つからないのが世の中ってものよ。襲ってくる魔物は蹴散らしながら焦らずにテッドを探そう」
チェリッシュ「そうね。でも、気分転換でもしたいわ」
ニコル「でも、この街に気分転換できそうな場所を探さないとできないわ。それに、今晩泊まる宿を探すのも必要になるのよ」
チェリッシュ「宿ね。どこに泊まれそうな宿があるのかしら?」
しばらく歩いていると、何やらオロロンサーカスと書かれてあるサーカスの会場が目に飛び込んだ。
チェリッシュ「サーカス?」
ニコル「チェリッシュの故郷の魔界にはないの?」
チェリッシュ「私、サーカスを見た事はないの。だから、一度見てみたいわ」
ニコル「まさか、こんなにも早く気分転換ができるとはね」
チェリッシュペアはサーカスを見て気分転換する事にした。サーカスの会場は観客で満員だった。
チェリッシュ「ここに来た人達ってサーカスを楽しみにしてるのね」
ニコル「そうよ」
団長『レディース&ジェントルメン!本日は我がオロロンサーカスにようこそおいでくださいました!』
ニコル「始まるみたいね」
一方、別の観客席ではなぜかバリーとグスタフがいた。
グスタフ「魔物の力はこの辺りから感じるのか?」
バリー「間違いねえ。でなきゃ、サーカスとかいうこんな所へは来ねえよ」
グスタフ「まぁ、ここへ来たからにはサーカスが終わるまでは大人しく見ておくとしよう」
バリー「サーカスに興味はねえが、魔物の気配を辿った挙句、ここまで来ちまったのならしょうがねえなぁ…」
魔物の気配を辿ってサーカスの会場に来ていたバリーは不満ながらも渋々サーカスを最後まで見る事にした。そして、見る者を驚かせるショーが次々と行われ、ショーが全て終わると観客の全員が拍手した。
ニコル「面白かったわね」
チェリッシュ「今度はテッドと一緒に見てみたいわ。テッドがサーカスを見たらどんな驚き方をするのか楽しみよ」
???「おい、てめえ!今、俺の事をアリみたいな頭と言いやがったな!!」
サーカスの公演が終わってチェリッシュペアは宿を探す事にしたが、会場を出た直後に怒鳴り声が響いた。怒鳴り声の主はバリーだった。
子供「だって…、アリさんみたいな頭をしてるもん…」
バリー「俺の無敵のヘッドをアリさんみたいな頭呼ばわりだと!?ぶっ飛ばしてやる!!」
グスタフ「落ち着け、バリー。その子は悪気があって言った訳ではないようだ。見逃してやれ」
バリー「1発殴らねえと納得がいかねえんだよ、グスタフ!」
???「ちょっとあんた、無力な子供相手に暴力を振るおうっていうのなら、私が相手よ!」
子供に暴力を振るおうとするバリーの前にチェリッシュが立ちはだかった。
バリー「(この気配…、サーカスに来た時に感じた魔物の気配だ!)邪魔をする気か?魔物の女!」
チェリッシュ「よく私が魔物だとわかったわね。となると、あんたも魔物って事ね。痛い目に遭いたくなかったらさっさと帰りな!」
バリー「随分強気な事を言うじゃねえか…!俺は女が相手でも容赦はしねえ!」
チェリッシュ「その前に聞きたい事がある」
バリー「聞きたい事?」
チェリッシュ「私、テッドって魔物を探して旅をしているの。リーゼントの髪型の男の子よ。あんた、テッドと会った事はあるの?」
バリー「リーゼントの男?おい、女!王になる戦いのために旅してるんじゃないのか?」
チェリッシュ「まずはテッドを探すのが先、王になるのはその後からよ」
バリー「何だと!?おい、女!王になる事より男を探すのが先だと言ったのは本気なのか!?」
チェリッシュ「本気よ!ところでテッドには会ったの?会ってないの?」
バリー「そんな奴とは会ってねえ…!王になる事より男を優先する軟弱女め、ここで潰す!」
王になる事よりテッドを探すのを優先するチェリッシュにバリーは腹を立てて襲い掛かろうとした。
グスタフ「待て、バリー。ここで無理に戦わなくてもよかろう。街外れに頂上が平らな山がある。あの魔物とは2時間後にそこで戦おう。その女とパートナーもそれでいいか?」
ニコル「いいわよ」
バリー「女、戦いから逃げるんじゃねえぞ」
チェリッシュ「逃げはしないわ。あんたこそそこまで言ったからには逃げるんじゃないわよ」
2時間後に指定した場所で戦う事を約束して双方とも去って行った。
バリー「全く、王になる事より男を優先させるとかどういう考えをしてるんだ、あの女は!」
グスタフ「(あの女、バリーに怖気づかなかったどころか、堂々と言い返すとは…。あの目の輝きといい、相当な修羅場を潜り抜けてきたのだろうな…)」
チェリッシュペアの方はまだ時間があったため、宿を探していた。
ニコル「チェリッシュ、あの魔物を見てたけど、ゼオン程じゃないにしろ何か嫌な予感がするわ。もし、あの時のように」
チェリッシュ「それ以上いう必要はないわ。テッドを探すためにも、絶対に負けられないのよ。女の意地にかけてね…」
ニコル「…そうね」
約束通り頂上が平らな山でチェリッシュペアはバリーが来るのを待っていた。
ニコル「本当にここには何もないから戦いになっても誰にも迷惑はかからないわね」
一方のチェリッシュは咲いていた花を眺めていた。
ニコル「チェリッシュ?」
チェリッシュ「似てるわ、形も匂いも私の好きな花に。テッドもよく私にくれた思い出の花…」
花を見てると、チェリッシュの目から涙が流れ出した。
チェリッシュ「テッド、必ず探し出すからね…」
???「花を見つめて泣くとはな。お似合いだぜ、てめえみてえな軟弱女にはな」
そんなチェリッシュを嘲笑うかのようにバリーペアが来た。
チェリッシュ「戦う事しか考えていないバカに言われたくはないわよ!」
ニコル「そういうお前は想いを踏み躙る事しかできないの?」
バリー「想い?また男の事か?ちっ、下らねえ」
グスタフ「(想い…バリーにはないものかも知れんな)」
バリー「この戦いに必要なのは力!この力でてめえも、その想いも、ぶっ潰してやる!」
チェリッシュ「やれるものならやってみな!私は簡単にくたばりはしないわ!」
バリー「来い、軟弱女!」
チェリッシュ「ニコル!」
ニコル「コファル!」
バリー「グスタフ!」
グスタフ「ゾニス!」
宝石と竜巻はぶつかって相殺された。
バリー「離れた距離からの正確な射撃、遠距離タイプか!」
ニコル「ゴウ・コファル!」
バリー「遠距離タイプなら突っ込むぞ!」
グスタフ「ドルゾニス!」
ドルゾニスでゴウ・コファルを砕き、チェリッシュに接近した。
バリー「喰らいやがれ!」
ニコル「ガンズ・ゴウ・コファル!」
バリーがかなり近づいたのと同時にチェリッシュはガンズ・ゴウ・コファルでバリーを吹っ飛ばした。
バリー「ぐあああっ!!」
ニコル「その調子よ、チェリッシュ!」
グスタフ「(なるほど、ただの遠距離タイプではないようだな…)」
チェリッシュ「私が遠距離戦しかできないと思わない事ね。いざとなれば接近戦もできるわ。第一、接近戦が怖かったらこの戦いには生き残れないわ」
バリー「やるじゃねえか。なら、これならどうだ!?」
再びバリーは接近してチェリッシュに格闘戦を仕掛けた。対するチェリッシュは腕でバリーの打撃攻撃を防御していた。
バリー「どうした?防ぐので精一杯か?」
チェリッシュ「流石に格闘戦はきついわね…。でも…、ニコル!」
ニコル「ガレ・コファル!」
指先からの小さなコファルが当たった事を気にしてバリーの腕の動きが止まった。
ニコル「ゴウ・コファル!」
その隙を逃さずにチェリッシュはゴウ・コファルを撃ち込んでバリーを吹っ飛ばし、距離をとった。
バリー「グスタフ!」
グスタフ「ゾニス!」
チェリッシュ「ニコル!」
ニコル「コファル!」
再びゾニスとコファルがぶつかり合った。
グスタフ「ゾニス!」
ニコル「コファル!」
グスタフ「ゾニス!」
ニコル「コファル!」
何回かゾニスとコファルのぶつかり合いが起こったが、全て結果は相殺だった。
バリー「ぐぬぬ、面白れえ事してくれるじゃねえか。グスタフ!」
グスタフ「ガルゾニス!」
バリー「行くぜ、軟弱女!」
回転しながらバリーは突進してきた。
チェリッシュ「しつこいのよ!」
ニコル「ゴウ・コファル!」
すぐにチェリッシュはゴウ・コファルを放ち、バリーのガルゾニスとぶつかり合った。
チェリッシュ「私の男を、家族を探して何が悪いのよ!!」
バリー「王を決める戦いに、そんなもの必要ねえ!」
グスタフ「ゾニス!ゾニス!」
ゴウ・コファルとガルゾニスが相殺に終わった後、すぐにバリーはゾニスを後ろ向きに撃ってチェリッシュに一気に接近し、すぐさまゾニスをチェリッシュに撃ち込んだ。急接近して放ったバリーの攻撃にチェリッシュは対応しきれず、まともに攻撃を受けてしまった。
チェリッシュ「ああっ!!」
ニコル「チェリッシュ!」
チェリッシュ「来てはダメ、ニコル!魔界にいた頃はこれくらいボロボロになるのはよくあったわ…」
バリー「調子に乗んじゃねえ!遠距離タイプ如きが、遊びは終わりだ!」
女のチェリッシュに対してもバリーは容赦なく殴るなり攻撃した。
ニコル「チェリッシュ!(この状況ではコファルクを使いたいけど…コファルクの発動中はチェリッシュは一切の行動ができない上、効果が解除される隙を突かれたらひとたまりもないわ…)」
どうすればいいかニコルが考えている間にもチェリッシュはバリーの攻撃を受け続けていた。
バリー「軟弱女、止めだ!」
ボロボロのチェリッシュを放り投げた後、バリーも大ジャンプした。
グスタフ「ギガノ・ゾニス!」
放り投げられて身動きができないチェリッシュにギガノ・ゾニスが直撃しようとしていた。
ニコル「(頼むわよ、間に合って!)コファルク!」
間に合ってほしいと思ってニコルがコファルクを発動させた。
チェリッシュ「私、あの時のようにやられたというの…?せっかく、テッドを探すという目標ができたのに…」
そう思っていると、思い出の花に似た花が視界に飛び込んで来た。
チェリッシュ「あの花…!」
花が散るのを見て、闘志を再び燃やしたその直後、チェリッシュはコファルクの効果で宝石の石像になり、ギガノ・ゾニスを防いだ。
ニコル「チェリッシュ…?」
バリー「何っ!?」
コファルクでギガノ・ゾニスが防がれた事にバリーは驚きを隠せなかった。その直後、すぐにコファルクは解除された。
チェリッシュ「私は負けられないのよ!テッドを見つけるまでは!」
バリー「まだ言うか!」
再びバリーはチェリッシュを殴ろうとした。しかし、チェリッシュの強き瞳に思わず怯んでしまった。
バリー「い、今のは…まるで、あいつじゃねえか!」
ニコル「ギガノ・コファル!」
バリーが怯んだ隙を突いてチェリッシュはギガノ・コファルを叩き込み、バリーを吹っ飛ばした。
グスタフ「(想いの力か)」
ニコル「チェリッシュ、新しい呪文が出たわ」
チェリッシュ「だったら、すぐにそれを使って!こいつは生半可な威力の術では絶対に倒せない!」
ニコル「わかったわ」
バリー「グスタフ、最強呪文だ」
グスタフ「よかろう。お前の信じる強き力、あの者の想い、打ち砕いてみよ」
パートナーは双方ともかなりの心の力を込めた。
チェリッシュ「(負けられないわ!テッドを見つけるまでは!)」
バリー「(どんな力にも屈しねえ、それが俺の最強の王だ!)」
グスタフ「ディオガ・ゾニスドン!」
ニコル「ディオガ・コファルドン!」
ギガノ・コファルよりも巨大な宝石と凄まじい威力の竜巻がぶつかり合った。
結局、戦いは引き分けに終わった。
バリー「グスタフ、なぜ最後まで続けなかった?」
グスタフ「無茶を言うな。山の形が変わってしまったではないか」
バリー「知った事か」
グスタフ「もっと後でよい。あの者との決着は」
バリー「ふん、想いか…。そうかもな。あんな目をした奴等との戦いは」
グスタフ「(強くなるきっかけをつかめたようだな)」
一方のチェリッシュペアは朝になって出発した。
ニコル「とりあえずは何とか退ける事はできたわね」
チェリッシュ「あいつ、かなり強かったわ。私達ももっと強くならないとここから先は生き残れないわね」
ニコル「私の勘だけど、あのバリーとかいう魔物はきっかけがあったらあれよりもさらに強くなるかも知れないわ」
チェリッシュ「さて、テッドを探しに出発よ!」
???「急に頼む形で済まない!そこの金髪の女の子に頼みがある!」
いきなり割り込む形でオロロンサーカスの団長が来た。
チェリッシュ「何の用なの?」
団長「実は…、サーカスの女性の団員の1人が怪我でショーに出られなくなった。だから、その団員に似てる君に我がサーカス団に入って代わりに出てもらいたいんだ。やり方はきっちり教えるから」
チェリッシュ「(サーカスに出たら…、もしかすると…)わかったわ」
団長「ありがとう!君に感謝する!」
チェリッシュはサーカスに入るのを承諾した。色々と準備してる時にニコルはチェリッシュの決断の理由を聞いていた。
ニコル「チェリッシュ、どうしてサーカスに出るのを認めたの?」
チェリッシュ「簡単よ、テッドを探すためよ。サーカスに出演すれば、もしかするとテッドが見に来る可能性も出てくると思ってね」
ニコル「なるほどね。サーカスに入る以上、頑張らなくちゃ」
オロロンサーカスの団長に代理で出てほしいと頼まれたチェリッシュはもしかするとテッドが見に来てくれるかも知れないと考え、サーカス団に入るのを承諾した。
これで今回の話は終わりです。
この話はアニメのバリーvsテッドの話が元ネタで、原作のファウード編のかっこいいバリーを出したいのと前の話でもあった通り、チェリッシュのディオガ・コファルドン習得のきっかけとしてテッドの出番の部分をチェリッシュと入れ替える形で執筆しました。
次の話はキャンチョメメインの話ですが、チェリッシュもまた出てきます。