金色のガッシュベル!!SECONDLAP   作:アンドロイドQ14

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LEVEL2 似て異なる出来事

高嶺家

 休日の朝、清麿は赤の魔本とピンクの魔本を解読しようとしたが、手を焼いていた。

 

清麿「ダメだ!冗談じゃねえぞ、この赤い本とピンクの本…。この俺が徹夜で調べてもさっぱり解読できねえ。やはり、読めるのは赤い本の色が変わってる部分だけ。ピンクの本は全く読めねえ」

 

 そんな中、コルルが来た。

 

コルル「清麿お兄ちゃん、何をしてるの?」

 

清麿「ちょっと赤い本とピンクの本を調べてた所なんだ。赤い本は色が変わってる部分は読めるんだが、ピンクの本は全く読めないんだ。コルルはどうしてピンクの本が読めないのかわかるか?」

 

コルル「その本はパートナーの人間しか読めないの。だから、清麿お兄ちゃんには私の本は読めないの」

 

清麿「そっか…。疑問に答えてくれてありがとな、コルル」

 

コルル「うん」

 

華「清麿、ちょっとお遣いに行ってきてくれる?」

 

清麿「わかったよ」

 

ガッシュ「行ってきますなのだ」

 

 華とコルルは清麿とガッシュを見送った。

 

華「私達も掃除とかをしよっか」

 

コルル「うん」

 

 

モチノキ町

 お遣いに行った清麿とガッシュだったが、ある光景を見て驚いていた。

 

清麿「どうなってるんだよ!春なのに川が凍ってるじゃねえか!」

 

ガッシュ「あれも魔物の仕業なのだ」

 

清麿「魔物?ガッシュによく似た子供が魔物なのか?」

 

ガッシュ「魔物にも色々な姿の魔物がおる。私やコルルのように人間の姿をしてる魔物もいれば、動物の姿の魔物もいるのだ」

 

 そう言っていると、悪そうな男と青い髪の魔物が車を強奪するのを目撃した。

 

清麿「ガッシュ、あの子供も魔物なのか?」

 

ガッシュ「その通りなのだ。奴の名はレイコム。氷の力を持つ魔物だ」

 

清麿「やけに詳しいな」

 

ガッシュ「(まさか、銀行強盗が来る前にレイコムと細川が来るとは…。私がこれまで経験した王を決める戦いとは色々と違うのだ)」

 

清麿「さ、お遣いを済ませるぞ」

 

ガッシュ「ウヌ」

 一方の鈴芽は銀行に向かっていた。

 

鈴芽「いー天気ね。こんな日が休みだとウキウキするねー!ああ…なんか最近ついてるわ!昨日もピンチになったら高嶺君が助けに来てくれたし…それでも、もうダメかと思ったら、神様が雷を落して助けてくれたし…。さ…、早くチケット代振り込んで公園かどこかで昼寝しよう」

 

 銀行に入ってしばらくすると、鈴芽は細川に銃を突き付けられた。

 

細川「黙れ…。無駄口叩いてないで手を上げろ」

 

 その頃、清麿とガッシュはお遣いから帰ってるところだった。

 

ガッシュ「(確か、今日は……何かあったような…)」

 

TV『緊急のニュースです。甲虫銀行モチノキ支店に銃を持った男が立てこもりました。行内監視カメラの映像をご覧ください』

 

 緊急のニュースで、監視カメラの映像に鈴芽が映っていた。それにガッシュは驚いた。

 

ガッシュ「(そうであった、今日は銀行強盗が鈴芽を人質にとる日だったのだ…)」

 

清麿「何~~っ!!あいつ、また捕まってやがる…」

 

 映像の中に細川の姿があった。

 

ガッシュ「(何?銀行強盗はあの2人組ではなく、細川だと?)」

 

清麿「(あの男、確かレイコムとかいう魔物と一緒にいた青い本の持ち主だ。だが、氷の力を持つレイコムにどうやって…)」

 

ガッシュ「清麿、私の本を使うのだ!それしか鈴芽を救う方法はない!」

 

清麿「何を言っているんだ!俺が死にかけた上に学校の屋上を跡形もなく消し飛ばしたんだぞ!それを使えば銀行が…」

 

ガッシュ「呪文は加減して使えば清麿を死なせかけた時や学校の時より威力を抑える事が出来る。だから、私の本を使うのだ!鈴芽を助けずに自分に嘘をついて逃げたら一生後悔する事になるぞ!」

 

清麿「(自分に嘘をついて逃げたら一生後悔する…。ガッシュの言う通りだ。逃げたら今までの自分と同じだ…言い訳を重ねて、自分を正当化して…そしてまた自分に…)」

 

 ガッシュの言葉を聞いた清麿は決心した。

 

清麿「行くぞ、ガッシュ!甲虫銀行に!」

 

ガッシュ「おう!」

 

 ちょうどお遣いの帰り道に甲虫銀行があったため、2人は走ってそこに向かった。

 

ガッシュ「やはり、あの時と変わっておらんのう」

 

 一方、細川は銀行にたてもこったままだった。

 

細川「すげえ金だぜ。レイコム最高だな。この本さえあれば手に入らないものはない。いいか、ちょっとでも妙な動きしたら女だろうが子供だろうが撃ち殺すからな」

 

鈴芽「お願い、誰か早く助けて!」

 

 ガッシュと清麿は銀行が目の前に見える所にまで来ていた。

 

ガッシュ「清麿はどうやって銀行に入るか考えたか?」

 

清麿「ああ。少々荒っぽいが、ガッシュを2階の窓に放り込み、警官が気を取られている隙に俺も銀行に突入する。やれるか?」

 

ガッシュ「勿論なのだ。さぁ、早く私を放り投げるのだ!」

 

清麿「行くぞ!」

 

 清麿はガッシュを投げ飛ばしたが、ガッシュが手を離すのを忘れていたため、一緒に2階に行く事になった。

 

清麿「予想外の展開!!」

 

ガッシュ「(しまった、手を離すのを忘れてしまったのだ…)」

 

 しかし、結果的に銀行に入り込む事に成功した。そこを、シェリーとブラゴは車から目撃していた。

 

シェリー「ブラゴ、今の、赤い本を持ってたわよ」

 

ブラゴ「ガッシュだ」

 

 何者かが入り込んだ事に細川は気づいた。

 

細川「警察の人間か?とっとと出てこい!」

 

清麿「気付いたか?」

 

ガッシュ「まだ私達と断定してはおらぬようだ」

 

清麿「ガッシュ、俺にいい考えがある」

 

 清麿は考えた作戦をガッシュに伝えた。

 

ガッシュ「わかったのだ」

 

清麿「頼んだぞ」

 

 指示を受けたガッシュは飛び出した。

 

細川「何だ、このガキは!?」

 

鈴芽「あっ、ガッシュ君!」

 

ガッシュ「(今は返事をするわけにはいかぬのだ)」

 

 返事をせず、ガッシュは細川の背中に組み付いた。

 

細川「何っ!それと、あの赤い本は?」

 

清麿「よし、今だ。ザケル!」

 

 それから清麿も飛び出して唱えた。しかし、電撃は出なかった。

 

清麿「(電撃が出ない?なぜ!?昨日と同じように呪文を唱えたのに)」

 

ガッシュ「それは思いの込め方が足りないからだ。もっと思いを込めて唱えるのだ!」

 

清麿「そ、そんな事言われても…」

 

レイコム「へへっ、そんな本を持ち出すからどんな技で来るかと思えば、拍子抜けだな。まだ使いこなすこともできないとは」

 

細川「随分と勇敢な坊やかと思ったが、そういう事か。お前もその本で力を手に入れたつもりになっていたか。けど、お前なんかが持っていたって宝の持ち腐れだろう?その本をこっちへよこしな」

 

ガッシュ「残念だったな。私の本は清麿にしか読めんのだ。お前が持ってても宝の持ち腐れというのをそっくり返してやるぞ」

 

細川「ガキが!言わせておけば言いたい放題言いやがって!離れやがれ!」

 

 組み付いているガッシュを振りほどこうとしたが、既に王族の力に目覚めているガッシュの力は強く、振りほどけなかった。

 

レイコム「細川、上着を脱いで本を使え!」

 

 上着を脱いでガッシュを振りほどいてから、細川は本を出した。

 

細川「くらえ、ギコル!」

 

 防御もかわすのも間に合わず、ガッシュはレイコムの冷気を受けて氷漬けになった。

 

清麿「ガッシュが凍り付いた…。ガッシュ、大丈夫か!?」

 

レイコム「壊そうと思っても君の力じゃ壊せないよ」

 

清麿「(これでもう、ザケルも電撃も出せない…)」

 

レイコム「放っておくと心臓まで凍る事になるよ」

 

細川「さっさとその本を渡しな」

 

 清麿はガッシュの姿を見て、ガッシュが何かを伝えているような感覚になった。

 

清麿「お前達にこの本は渡せねえ!俺は、ガッシュで変わるんだ!」

 

 その言葉に応えるかのように氷にヒビが入った後、ガッシュは自力で氷を割った。

 

レイコム「そんなバカな!落ちこぼれのガッシュが自力で氷を壊すなんて!」

 

ガッシュ「私を甘く見たお前達がバカなのだ!」

 

 そのままガッシュはレイコムを殴り飛ばした。

 

清麿「ガッシュ、大丈夫か?」

 

ガッシュ「これくらいの冷気は大丈夫なのだ」

 

細川「この野郎…、このまま殺されないとわからないのか?言っとくが、脅しじゃないぞ。今の俺は人を殺す事なんか何も怖くねえ。警察だって全然怖くねえ。俺は強いんだ。この本のお陰で力を手に入れたんだ」

 

 細川の銃の銃口が鈴芽に向けられた。

 

鈴芽「殺される…」

 

清麿「やめろ!やめてくれ!水野を死なせたくないんだ!救いたいんだ!」

 

 清麿の思いに応えるかの如く、魔本が輝いた。

 

レイコム「何っ!?」

 

細川「こいつら全員の命はない!」

 

 慌てて細川は銃口を鈴芽に向けた。

 

ガッシュ「今ならザケルが撃てるぞ、清麿。思いを込めて唱えるのだ」

 

清麿「ああ。(頼む、水野を救ってくれ!)ザケル!」

 

 思いを込めて放ったザケルは細川とレイコムを巻き込んで窓を破壊し、2人を吹っ飛ばした。

 

ガッシュ「清麿、どうにか追い払う事ができたのだ。今のような感じで特訓を重ねれば出したい時にいつでも呪文を出せるようになるぞ」

 

清麿「そうか…」

 

 一方の細川とレイコムは逃走していた。

 

細川「くそっ!」

 

レイコム「仕返しはきっちりしてやりたいが、今のままではガッシュに勝てない。もっと力をつけてから仕返ししよう」

 

 一台の黒い車の中でシェリーとブラゴは細川とレイコムの様子を見ていた。

 

シェリー「なぜこの街には魔物が集まってくるの?」

 

ブラゴ「ガッシュのせいだ。魔の力は魔を呼び寄せる。これから始まるのは、そういう戦いだ」

 

シェリー「ならば、あの赤い本の子とその本の持ち主に会ってみる必要があるわね」

 

ブラゴ「あの力の強さなら、俺達が出向く必要があるようだな」

 

シェリー「ええ。一刻も早く、この茶番を終わらせるのよ」

 

 色々あったものの、ガッシュ達は帰路について家に帰ってきた。

 

清麿「ただいま」

 

華「人質を救出するなんて大手柄じゃない!夕食はごちそうにするわね。コルルちゃんも手伝ってね」

 

コルル「うん。ガッシュ、清麿お兄ちゃん、華さんと一緒にごちそうを作るからね」

 

ガッシュ「早く食べたいのだ」

 

 夕食ができるのを待っていると、魔本が輝いた。

 

清麿「何だ?」

 

ガッシュ「新しい呪文が使えるようになったのだ」

 

清麿「何だって?」

 

 清麿は魔本を読んでみた。

 

清麿「ガンレイズ・ザケルの次のページが読めるようになっている。これは…第七の術、ラシルド」

 

ガッシュ「第七の術がラシルドだと?清麿、どれぐらい術は読めるのだ?」

 

清麿「今まで読めた分を合わせると、第一の術ザケル、第二の術ザケルガ、第三の術テオザケル、第四の術は読めなかったが、第五の術ジケルド、第六の術ガンレイズ・ザケル、第七の術ラシルドだ」

 

ガッシュ「ウヌ、前と順番が違うのだ」

 

清麿「前と順番が違う?どういう事だ!?」

 

ガッシュ「さ、さっきのは間違いなのだ」

 

清麿「間違い?なら、いいけど…」

 

ガッシュ「(どういう事なのだ…?ラシルドは第二の術でジケルドは第三の術だったはず…。もしや、ティオが本来は第六の術だったチャージル・セシルドンより先にチャージル・サイフォドンを習得した時のように私の術を覚える順番が変わってしまっておるのか…?)」

 

 会った事もない魔物との戦闘、予定より早いレイコムとの戦い、そして習得する順番が変わった術にガッシュは戸惑っていた。




原作でのガッシュの呪文の順番は第2の術がラシルドになっていますが、似て異なる世界である事と既に王族の力が目覚めているので最初の3つはゼオンと同じ順番にしています。
ガッシュはもちろん、他の魔物も呪文の習得の順番が入れ替わったりオリジナルの呪文を習得したりするかも知れません。
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