金色のガッシュベル!!SECONDLAP   作:アンドロイドQ14

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LEVEL28 Vの衝撃

デボロ遺跡

 月の石がある部屋では石版から解放された千年前の魔物の中でも最強と言われているデモルトがパートナーのヴァイルと共に佇んでいたが、どうも退屈していた様子だった。

 

デモルト「退屈だ…、暴れるか動き回りたいぞ…」

 

ヴァイル「なら、少し散歩でもしてみるか?」

 

???「どこへ行かれるのですか?」

 

 そこへ、ゾフィスが来た。

 

ヴァイル「デモルトが退屈しているんだ。少しぐらい散歩にでも行っていいか?」

 

ゾフィス「まぁ、いつまでも運動せずにここにいるのは退屈でしょうからいいでしょう。その間、誰を代わりにここの見張りをやらせますか?あなた達の指名でよろしいですよ」

 

ヴァイル「そうだな…ベルギムかツァオロン辺りにでも任せておけばいいだろうな」

 

ゾフィス「わかりました。どっちにするかは私が判断します。では、気のすむまで運動してきていいですよ」

 

 ベルギムを連れてきた後、デモルトとヴァイルは降りていった。

 

ゾフィス「(頼みますよ…、もし、散歩中に侵入者でもいたら排除をお願いします…)」

 

 遺跡のある広間では千年前の魔物達が待機していた。その中には、前の戦いでガッシュに協力してくれたレイラと、デボロ遺跡での戦いでは終始敵だったのにも関わらず、クリアとの戦いで何故か手を貸してくれたビクトリームの姿があった。

 

ビクトリーム「ほう…あの侵入してきた力…生き残ったか…こいつは楽しみができた…」

 

レイラ「どこへ行くの?一人で行動しちゃいけないのよ」

 

ビクトリーム「何、少し下の方で物音がしたから、その様子を見てくるだけさ」

 

レイラ「そう…ならいいわ。私はここでお遊びをしてる」

 

ビクトリーム「(悪いな…こんな楽しみ、てめえらに分けてたまるか…あいつらは俺が楽しむのよ…。このビクトリーム様の餌食としてな…)」

 

 そのままビクトリームは下に降りていった。

 

 

 

 アルム、ガンツ、ゲリュオスとの戦いを終えた後、一同は清麿の指示(実際はガッシュの記憶)を頼りに、テラスへと登ってきた。

 

コルル「うわあ…空が見えるよ!」

 

アポロ「ふぅ、ここなら見通しもいいし、心身ともに休めそうだね」

 

ロップス「かう!」

 

 テラスについた一行はリラックスしていた。

 

パティ「ずっと薄暗い地下にいたからこんな所はもう最高よ!」

 

キャンチョメ「みんな見てよ、水だ、水が流れてるぜ」

 

フォルゴレ「だが、飲んでいいのか?」

 

清麿「これはこの遺跡の水道で、自然の湧き水を利用してるからそのままでも飲める」

 

ウルル「生水ですし、たくさんはダメでしょうね…」

 

パティ「アクルを使うまでもなかったわね…」

 

恵「(パティの術の水って飲めるのかしら…?)」

 

清麿「とりあえず、恵さん達はだいぶ温存したとはいえ、心の力を割と使ったから、呪文がフルに使えるようになるまで休もう」

 

 一同は水を飲んだり、顔を洗ったりしていた。

 

コルル「気持ちいい」

 

キャンチョメ「へへ、おいしいや」

 

ウマゴン「メルメルメ~」

 

キャンチョメ「なぁ、そうだろう、ガッシュ」

 

ガッシュ「ウヌゥ、気持ちがいいのだ」

 

 素っ裸になって水浴びをしているガッシュにキャンチョメとウマゴンとコルルは吹いてしまった。

 

パティ「いやん!素っ裸のガッシュちゃんも素敵!」

 

ティオ「嫌っ、何してるのよ、ガッシュ!みんなが飲む水が汚くなるでしょ!ってパティ、素っ裸のガッシュを見ても何とも思わないの!?」

 

パティ「そうよ。だって、この姿のガッシュちゃんも素敵なんだから…!」

 

ガッシュ「ウヌ?しかし、みんなも泳げば気持ちがいいぞ」

 

コルル「そうかも知れないけど、素っ裸はよくないよ!」

 

ティオ「いいからそこを動かないで!恵、しおり、上流よ!上流で水を汲むのよ!」

 

恵「はいはい…」

 

ティオ「ガッシュ、いつまで入ってるのよ!早く上がりなさい!」

 

ガッシュ「よいではないか。のう、恵、しおり」

 

ティオ「うわああっ、ダメ、恵!レディがこっち見ちゃダメよ!」

 

しおり「ティオも大変ね」

 

恵「そうね。あ、みんなでメロンを食べましょう」

 

フォルゴレ「メロン?」

 

パティ「言っておくけど私、甘い物にはうるさいわよ」

 

恵「このメロンは結構おいしいのよ」

 

清麿「さ、みんなでメロンを食べよう。恵さん、切り分けをお願いします」

 

恵「任せて」

 

 みんなでメロンを食べる事になった。メロンは恵が持って来た果物ナイフで切り分けた。そのメロンをみんなでおいしく食べた。

 

パティ「ああ、私の舌を唸らせるほどの甘さ…最高じゃない!」

 

ウルル「とてもおいしいですね」

 

ガッシュ「(メロン…見てるとあの者を思い出すのう…)」

 

アポロ「ガッシュはメロンが嫌いなのかい?」

 

ガッシュ「嫌いではないのだ」

 

 そんな所へビクトリームが来た。

 

ビクトリーム「ビクトリ~~ム!」

 

パティ「ガッシュちゃ~~ん、口移ししましょ~」

 

ティオ「恵、やけ食いよ!」

 

恵「あんまりないのよ…」

 

コルル「しおりねーちゃん、メロンおいしいね」

 

 しかし、一同はメロンを食べるのに夢中で無視された。

 

ビクトリーム「ビクトリ~~ム!」

 

 またしても無視された。

 

ビクトリーム「…………ブルアアアアアア!!!」

 

 無視された事でビクトリームの怒りはあっという間に頂点に達した。これに、ようやく一同もビクトリームの存在に気付いた。

 

フォルゴレ「うわああっ、敵だ~~~っ!!」

 

ビクトリーム「私を散々無視しやがって!私の名はビクトリーム、華麗なるビクトリーム様だ!!今からお前達を冥途に送ってやる!」

 

モヒカン・エース「マグルガ!」

 

清麿「ラシルド!」

 

 美しき?Vの字のビームが発射された。しかし、王族の力が目覚めたガッシュのラシルドであっさり跳ね返された。

 

ビクトリーム「何っ!?我が術を跳ね返してきただと!?(だが…いつ見ても美しいVだ…)」

 

 跳ね返された自分の攻撃に見とれてビクトリームは跳ね返されたマグルガを受けて吹っ飛ばされた。

 

ビクトリーム「ブルアアアアアッ!!クソ…我が攻撃に見とれたわ…」

 

アポロ「(自分の攻撃に見とれるなんてどうかしてるんじゃないかな…?)」

 

清麿「みんなはそのまま休んでくれ。ここは俺に任せるんだ」

 

フォルゴレ「何だか、強そうだけど大丈夫なのかい…?」

 

清麿「ああ。それに、ガッシュの術の威力は飛びぬけて高いんだ。それに、俺はさっきの戦いでは1回しか呪文を使っていないし、千年前の魔物との戦いの前に心の力を高める特訓を重ねてきたんだ。だから、大丈夫だ」

 

恵「無理はしないでね」

 

ビクトリーム「そこの前に出てきた奴以外はろくに呪文も使えないんだろう?」

 

清麿「言っておくが、ガッシュはかなり強いぞ。大概の千年前の魔物なら1発で倒せるんだからな」

 

ガッシュ「清麿。あの者はとてつもなく強いのだ…」

 

清麿「あのYがか?」

 

ビクトリーム「ベリーーシット!!Vだ!我が華麗なるVを侮辱するとは許さん!分離せよ、我が美しき頭部よ!」

 

 ビクトリームの頭部が体から分離した。

 

パティ「どうなってるのよ!頭と体が分離したわ!」

 

ウルル「呪文を使ってないので恐らく、元からあの魔物が持っていた能力なのでしょう」

 

ビクトリーム「視界良好。我が体はVの体勢で待機せよ!」

 

清麿「(何の意味があるんだ…?)」

 

ガッシュ「(いつ見てもかっこいいのだ…)」

 

ビクトリーム「荘厳回転3・6・0!加速、加速、加速、加速!!」

 

しおり「どんどん速くなってるわよ…!」

 

アポロ「(あの意味はわかる!まずい!!)」

 

清麿「みんな、ガッシュの後ろに!」

 

ティオ「えっ、私じゃないの!?」

 

恵「何か清麿君に考えがあるかも知れないわ。いう通りにしましょう!」

 

 清麿の言う通り、みんなはガッシュの後ろに集まった。

 

モヒカン・エース「マグルガ!」

 

 回転したまま無差別に攻撃を始めた。ガッシュはマントを巨大化させてマグルガをガードした。

 

フォルゴレ「ガッシュのマントにこんな力があったなんて…!」

 

清麿「まあな」

 

ビクトリーム「ふはははっ!こんな変ちくりんなマントでどこまで防げるかなぁ?」

 

 その後もビクトリームはマグルガを乱射し続けた。

 

ビクトリーム「部屋の壁、大破!テラス、粉砕!床、爆裂!天井、崩落!我が体、撃沈!!ブルァアアアッ!!」

 

 マグルガが分離してVの体勢で待機していた自分の体に当たって自滅し、ビクトリームの頭部は落ちてしまった。

 

清麿「(あいつ…バカだな…)」

 

ビクトリーム「くうっ、ミスったぁ…。貴様達、もう許さ」

 

 ところが、ビクトリームの視線に飛び込んだのはフォルゴレが持っていたメロンだった。

 

ビクトリーム「メロン…メロン…!」

 

ガッシュ「(メロン?あっ…!)」

 

 その時、ガッシュは思い出した。クリアとの戦いでなぜか仲間面して現れ、メロンの種を持って帰るようビクトリームが頼んだ事を。メロンを見たビクトリームはまるで飢えた獣の如く、メロンを食べようと走り出した。

 

キャンチョメ「うわあああっ、こっちに来たよ!」

 

フォルゴレ「どうしよう!!」

 

清麿「まだそんな力があったのか!こうなったら…!」

 

ガッシュ「いや、清麿。そのままにしてよいかも知れぬ」

 

清麿「どうしてだ?」

 

ガッシュ「それは…」

 

 ガッシュはビクトリームがメロンをこよなく愛する事を教えた。

 

清麿「そういう事だったのか…(だったら、メロンであいつを仲間に引き込めそうだな…バカだし…)」

 

 ビクトリームが近寄ったため、キャンチョメとフォルゴレは怯えた。

 

ビクトリーム「お前達…、持っているメロンを私に食わせろ…」

 

キャンチョメ「メロン…?」

 

フォルゴレ「わかりました。それではどうぞ、お召し上がりください、華麗なるビクトリーム様」

 

 差し出されたメロンをビクトリームは眺めた。そして、匂いを嗅いだ後、皮以外を隅々まであっという間に食べ尽した。そして、歌いながら踊り始めた。

 

アポロ「(何が始まるんだ?)」

 

ビクトリーム「キャッチ・マイ・ハート!ベリーメロン♪」

 

魔物の子一同「ベリーメロン♪」

 

ビクトリーム「キャッチ・マイ・ハート!ベリーメロン♪」

 

魔物の子一同「ベリーメロン♪」

 

ビクトリーム「お口にとろける~ベリーメロン♪」

 

魔物の子一同「ベリーメロン♪」

 

ビクトリーム「ワンツー、ワンツー、ベリーメロン♪」

 

魔物の子一同「ベリーメロン♪」

 

ビクトリーム「ブルァアアッ!ブルァアアッ!ベリーメロン♪」

 

魔物の子一同「ベリーメロン♪」

 

ビクトリーム「おかわりだ♪」

 

清麿「で、満足したか?」

 

ビクトリーム「満足したとも。お陰でパワー全開でお前達をぶちのめしてやるぞ!」

 

清麿「そうしたらメロンが一生食べられなくなるぞ」

 

ビクトリーム「メ、メロンが一生食べられなくなる…?ブルァアアアッ!私はぁどうすればよいのだ!」

 

清麿「じゃあ、俺達の仲間になれ。そうすれば、お前の大好物のメロンが食えるぞ」

 

ビクトリーム「お前達の仲間になればメロンを……」

 

清麿「(どう動く…まさか、俺達を潰す気に変わりないとでもいうのか…?)」

 

ビクトリーム「……よかろう、お前達の仲間とやらになろうではないか」

 

恵「思ったよりも上手くいったわね…」

 

アポロ「でも、ビクトリームの強さはともかく、かなり性格に癖があるからまとめる清麿の苦労も半端じゃないだろうね…」

 

しおり「あの魔物、石板に戻るのが怖くないのかな?」

 

パティ「それだけバカという事じゃないかしら?」

 

ウルル「確かにそうですね…」

 

ビクトリーム「では、もう一度行くぞ!」

 

 またメロンを食べた後、ビクトリームはベリーメロンを歌い始めた。それにガッシュ達も楽しそうに歌いながら踊ったのであった。パートナー達も一緒に踊ったり歌う中、清麿は取り残されていた。

 

清麿「一体、いつまでやるんだ…?」

 

 ただ一人、清麿は楽しく歌ったり踊るビクトリームとガッシュ達に唖然としているのであった。

 

 

 

 一方、広間ではビクトリームが戻って来ない事にレイラが不審に思い始めた。

 

レイラ「……ビクトリーム、遅いわね…下で何かあったのかしら?」

 

 そこへ、大きな足音と共にデモルトが姿を現した。そのせいで広間にいた魔物、ダルモスが起きた。

 

ダルモス「誰だ?俺を起こしたのは?」

 

レイラ「あの魔物は…デモルト…!月の石の見張りをやってたんじゃなかったの?」

 

デモルト「見張りをずっとやるのも退屈で散歩しに来たんだ、今の見張りはベルギムに任せてある。おい、ちょっと散歩で下に降りてみないか?もしかしたら、侵入者がいるかも知れないぞ」

 

ダルモス「侵入者がいたらブチのめすだけだ。行こうぜ!」

 

レイラ「それより、ビクトリームはどうなったのかしらね?」

 

ダルモス「あのバカの事だ。どうせやられたんだろうぜ。デモルト、いちいち降りるのも面倒だから床をぶっ壊して降りようぜ」

 

デモルト「任せろ。俺もそう思ってた所だ」

 

 デモルトは飛び上がった後、勢いよく着地して床を崩し、レイラとダルモスを引きつれて降りていった。ガッシュ達は前の戦いよりも早くデモルトと戦う事になろうとしていた。




これで今回の話は終わりです。
ビクトリームは原作でもアニメでも面白かったので仲間入りさせる事にしましたが、千年前の魔物同士では呪文を唱えられないため、役に立つのは当分先になります。
次はウマゴン初戦闘回ですが、それと同時にデモルトも前倒しで出てきます。
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