金色のガッシュベル!!SECONDLAP   作:アンドロイドQ14

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LEVEL38 悪夢の合体

デボロ遺跡

 石化を解くためのライト作りがようやく終わった。

 

コーラルQ「これでゴーレンに一泡吹かせてやれるピヨ!」

 

グラブ「行くぞ、コーラルQ!ディゴウ・ロボルク!」

 

 ライトを手に持ち、グラブはコーラルQと共に戦場へ急いだ。

 

 

 

 

 ビョンコの奮闘により時間を稼ぐ事ができたため、ビクトリームのチャーグル・イミスドンでデモルトを倒し、月の石を破壊する事に成功した。月の石が破壊された事でアルベールとモヒカン・エースは倒れた。

 

ウマゴン「メル?」

 

レイラ「大丈夫よ。アルベールとビクトリームのパートナーはようやく解放されたわ」

 

しおり「という事は、パムーンのパートナーも元に戻ったんじゃないかしら?」

 

サンビーム「それは十分に考えられる」

 

???「お~~い!」

 

 そう言ってると、ティオ達が来た。

 

ティオ「みんな、遅くなっちゃってごめん!」

 

恵「パムーンのパートナーが急に倒れちゃったからどうしたのかと思ったけど、月の石の破壊もできたようね」

 

ビクトリーム「いかにも。この私がいなければ月の石の破壊なんてできなかったのだからな」

 

パティ「あんたはただチャージして撃つだけだったでしょ?本当の功労者はあんたのチャージ時間を稼いでくれたビョンコよ」

 

ウォンレイ「ビョンコが協力してくれたのか」

 

パティ「もう魔界に帰っちゃったけどね…」

 

リィエン「でも、これで終わったある」

 

ニコル「ナゾナゾ博士、キッドは…?」

 

ナゾナゾ博士「…キッドなら、千年前の魔物と相討ちになって魔界に帰ったよ…」

 

チェリッシュ「そうだったのね…。コルルの悪い予感は的中していたわね…」

 

ダニー「もっと敵がいると思ってたのに、あんまりいなかったな…」

 

ゴルドー「わしらの到着が遅かったから他の奴等が倒したんじゃろう」

 

アポロ「まだ終わってはいないよ。デモルトは倒したけど、本を燃やさないといけないし、何よりゴーレンは倒せたのかい?」

 

パムーン「いや、奴は途中で俺達の目を眩ませてどこかへ行ってしまった。月の石を壊しに行った奴等を潰しに行ったのかと思ったのだが…そうじゃないとするとどこにいるのかわからん」

 

ニコル「じゃ、ゴーレンを探す前にまずはデモルトの本を燃やさないとね…」

 

 全員の視線がヴァイルに集中した。

 

ヴァイル「ちくしょう…ちくしょう!!てめえら、月の石をよくも壊しやがったな!!1人残らず生かしては帰さねえ!!」

 

チェリッシュ「悪党の遠吠えなんて聞く気はないわ!とっとと本を渡すか、私達にボコボコにされるか、好きな方を選びな!」

 

ヴァイル「このクソ女が調子に乗りやがって!あの呪文で…!」

 

???「しくじったようだね、ヴァイル」

 

 声と共にモーリスとゴーレンが現れた。

 

パムーン「ゴーレン、デモルトの本を燃やしてから探そうと思ってたが、どうやら手間が省けたようだな」

 

ナゾナゾ博士「ゴーレン?あのケンタウルスのような魔物がゴーレンだと言うのかね?」

 

レイラ「間違いないわ。あの魔物こそ、私達を石に変えた張本人、ゴーレンよ!」

 

ヴァイル「てめえ、何しに来やがった!?」

 

ゴーレン「奴等を倒すためだ」

 

モーリス「流石に私とゴーレンだけでは倒せそうにないから、デモルトの力が必要なんだ。この腕輪をデモルトに着けたまえ」

 

 すでにゴーレンが着けている腕輪と色は違うものの、同じようか模様の腕輪をモーリスからもらった。ヴァイルは早速倒れているデモルトに着けた。すると、ゴーレンとデモルトはお互いに引き寄せられて重なった途端、眩い光を放った。

 

ジェム「な、何が起こってるのよ!?」

 

サンビーム「とにかく、よくない事が起こりそうだ!」

 

 その予感通り、光が収まると下半身と頭はゴーレン、頭部以外の上半身はデモルトで胸にゴーレンにあった目の模様がある禍々しい魔物がその場にいた。

 

ティオ「な、何なのよ…あいつ…!」

 

コルル「デモルトとゴーレンが合体したみたい…」

 

パティ「あの腕輪、多分、魔合輪だと思うわ」

 

コルル「その魔合輪って何?」

 

パティ「パパやママから聞いた事があるけど、魔合輪は魔鏡などと並ぶ魔界の禁断具よ。着けた魔物を融合させる効果があるの」

 

恵「あの魔物、デモルトとゴーレンが合体したからゴモルトっていう名前になるんじゃないかしら?」

 

フォルゴレ「いやいや、それを言うならデモレンになるんじゃない?」

 

モーリス「この合体魔物は好きな名前で言っていいよ」

 

ヴァイル「デモルトとゴーレンが合体したのか!?とんでもなさそうな魔物になったじゃねえか!よし!」

 

 早速、呪文を唱えようとしたが、ヴァイルの手元に本はなかった。

 

ヴァイル「ほ、本がない!?どうなってやがる!?」

 

 ヴァイルがモーリスの方を見ると、モーリスの持っている本はゴーレンの本の色とデモルトの本の色が半分ずつになっていた。

 

ヴァイル「てめえ、何をした!?」

 

モーリス「言ったはずだよ。奴等を始末するのにデモルトの力が必要だって。別に君のような品のない男なんてせいぜい電池程度の価値しかないんだ。だから…私にとってジジイと並んで最も嫌いな品のない男のお前は消す」

 

ヴァイル「俺を消すだと…?俺もてめえのような気取った男は気に食わねえんだよ!!」

 

 モーリスの態度にキレたヴァイルはモーリスを殴った。しかし、殴られる際、モーリスはよけようともしなかった。

 

モーリス「……下等な男の中でも最も下劣な品のない男が私の顔に傷を付けたな!!貴様の命でその罪を償え!!」

 

 リィエンに殴られた時とは打って変わってヴァイルに殴られたモーリスはすさまじい怒りを露わにし、ヴァイルを殴り返した。凄まじい勢いのモーリスのパンチやキックにヴァイルは抵抗すらできず、殴り倒された後に顔をモーリスに踏まれるという屈辱的な目に遭った。

 

ヴァイル「ち、ちくしょう…こんなに腕っぷしが強かったなんて…。デモルト、俺を助けろ…!」

 

 しかし、ゴモルトは一切言う事を聞かず、拳をヴァイルに向けた。

 

ヴァイル「う、ウソだろ…!デモルト、俺の声が聞こえねえのか!?」

 

モーリス「この合体魔物、ゴモルトはゴーレンが主導権を握っているから貴様の言う事は一切聞かない。それにちょうどいい、デモルトの術が使えるのか試すのと、どれぐらいの威力の術で人間が死ぬのか貴様をその実験に使ってやろう!ディオエムル・ゼモルク!」

 

 ビョンコに対しても使われたディオエムル・ゼモルクを何のためらいもなくモーリスはヴァイル目掛けて発動させた。

 

ヴァイル「ちくしょう!!やっと一生懸命やろうと思ってた事を全て台無しにされた上、あんな気取った野郎にすべて奪われちまうなんて!!ちくしょう!!!」

 

 月の石を壊され、相方のデモルトをゴーレンと合体させられて全てを失ったヴァイルは炎の拳によって遠くまで殴り飛ばされてしまった。

 

モーリス「よく飛んだね。何mぐらい飛んだのかな?」

 

リィエン「何あるか……」

 

恵「男の人に殴られると豹変して…容赦なく魔物の術で攻撃した……」

 

モーリス「あ~すっきりした。男に顔を傷つけられると私自身、我を忘れて大暴れしてしまうのが悪い癖だ…。まぁ、あの男は気に入らなかったから徹底的に痛めつけて消すためにわざとその癖を利用したけどね」

 

ウォンレイ「お前は仲間を平気で裏切ったのか!?」

 

モーリス「あんな奴は最初から仲間だと思ってないよ。それに少し前にも言ったよね?私は男の中でも品のない男とジジイが特に嫌いだって。あんな品のない男なんて存在する価値なんてないんだよ」

 

サンビーム「どうやら、あの男は完全に邪悪な心しか持っていないようだな」

 

ゴルドー「第2ラウンド開始と行こうか。行くぞ、ダニーボーイ!」

 

ダニー「だから、ボーイは余計だっつ~の!」

 

ゴーレン「モーリス、例の呪文をテストしてみるぞ」

 

モーリス「わかったよ。ギルガドム・バルスルク!」

 

 昨日、ヴァイルが使った時と同じ鎧がゴモルトを覆った。

 

キャンチョメ「な、ななな、なんかやばいよ…!」

 

フォルゴレ「そうだよな…さっきより強そうになったし…」

 

ビクトリーム「起きるのだ、モヒカン・エース!」

 

パムーン「気を付けろ!バルスルクのついた呪文は禁呪だ!禁呪は使うと暴走状態になる上、普通の肉体強化呪文よりもパワーアップするぞ!」

 

パティ「じゃ、じゃあ…さっきより強くなってるの!?」

 

 そう言ってる間にゴモルトのパンチが飛んできた。

 

恵「チャージル・セシルドン!」

 

 ゴモルトのパンチはチャージル・セシルドンで防御された。

 

ゴモルト「まさか、これほどの防御呪文を習得した現代の魔物がいたとはな」

 

パムーン「何だと!?禁呪を使ったのになぜ理性を保っている!?」

 

モーリス「ゴーレンとデモルトを合体させたときに使った1対の禁断具のうち、ゴーレンに主導権を握る方を着けさせたから禁呪の副作用は全て主導権を持たないデモルトに押し付けたんだ。だから、ギルガドム・バルスルクは何のリスクもない強力な呪文と化したんだよ」

 

ナゾナゾ博士「まずいぞ…、禁呪のリスクがない以上、奴は弱点のない完璧な強敵じゃ…」

 

アポロ「とりあえず、恵とティオはボロボロのロップス達の回復を急いでくれ。パムーン達はパートナーを起こすんだ」

 

恵「わかったわ」

 

レイラ「それはさっきからやってるわよ。起きなさい、アルベール!」

 

チェリッシュ「月の石を壊しに行ったメンバーはキャンチョメ以外はボロボロでパムーン達のパートナーはまだ起きないとなると、今の時点でゴモルトと戦えるのは私とウォンレイとダニーしかいないわね…」

 

ダニー「弱音を吐いてる暇はないぜ!俺が奴の注意を引きつけるからその隙に攻撃だ!」

 

 ウォンレイ、チェリッシュ、ダニーの3人でゴモルトに戦いを挑んだ。ティオと恵はサイフォジオで仲間の傷を治していた。

 

恵「(早くみんなの傷を治してゴモルトとの戦いに加わらないと!)」

 

 恵とティオは術の発動中も横目でウォンレイ達がゴモルトと戦っているのを見ていた。

 

ティオ「今のままじゃ回復が間に合わない!もっと、もっと早くみんなを回復させる事ができたら…!!」

 

 ゴモルトに苦戦するウォンレイ達を見て、焦りを募らせるティオの思いに応えるかの如く、本が光った。

 

ティオ「新しい呪文?」

 

恵「そうみたいよ!ぶっつけ本番で試すわ!ギガノ・サイフォジオ!」

 

 新呪文を唱えると、サイフォジオと同じ天使の羽根が生えた剣が二つ出てきた。

 

ティオ「サイフォジオが二つ出てきた!」

 

 サイフォジオが二つ出てきたため、以前よりも早いスピードでパティ達の傷が治っていった。

 

アルヴィン「月の石とやらの欠片はわしらが大方回収した。それに、今は緊急時じゃし、月の石の欠片もたくさんあるから心の力を惜しむでないぞ!」

 

 一方、ウォンレイ達はゴモルトに苦戦していた。

 

リィエン「ガル・レドルク!」

 

 ゴモルトのパンチをかわしたウォンレイはガル・レドルクを喰らわせようとした。

 

ゴモルト「甘いな!」

 

 突如としてゴモルトの髪が伸び、ウォンレイを縛ってから放り投げた。

 

ウォンレイ「ぐあああっ!!」

 

ニコル「ガンズ・ゴウ・コファル!」

 

 今度はチェリッシュが攻撃したが、ゴモルトは全く意に介していなかった。

 

チェリッシュ「鎧も頑丈だからギガノ級以上の呪文でないと通じないようね…」

 

ウォンレイ「だが、他のみんながまだ戦えない以上、私達でやるしかない…!」

 

モーリス「結構強いね。でも、そんな程度じゃゴモルトに勝てないよ」

 

 ゴモルトは手を組んだ後、ウォンレイ達に振り下ろそうとしていた。

 

???「ギガノ・レイス!」

 

 だが、突如としてある攻撃が飛んできた。

 

リィエン「この攻撃は…?」

 

 その先にいたのはブラゴとシェリーだった。

 

ティオ「ブラゴ…!」

 

シェリー「ゴーレン!あなたを完膚無きにまで倒し、ココを元に戻すまでは地獄の果てまでも追い続けるわよ!!」

 

ブラゴ「外見が変わってるようだが、魔物同士を合体させる禁断具でも使ったのか?」

 

ゴモルト「ほう、魔合輪の事を知ってるとは。貴族か富豪の家の出身か?」

 

ブラゴ「そういうとこだな」

 

シェリー「御託はここまでよ、あなたを倒してココを元に戻してもらうわ!!」

 

ナゾナゾ博士「待つんだ!私達も」

 

シェリー「助けは不要よ。こいつは私とブラゴが倒す!」

 

パムーン「このバカ野郎!お前達はゴーレンの恐ろしさを知らんからそんな事が言えるんだ!意地を張ってないで俺達と共に戦うんだ!」

 

ブラゴ「群れてるてめえらは黙ってろ!喋るだけで戦いの邪魔だ!」

 

 共闘もせず、ブラゴはシェリーと共にゴモルトに向かっていった。

 

シェリー「ギガノ・レイス!」

 

 再びギガノ級の術をゴモルトにぶつけたが、ゴモルトはほとんどダメージを受けていなかった。

 

ゴモルト「効かんな。現代の魔界の王を決める戦いの優勝候補の実力はそんなものか?」

 

シェリー「ギガノ・レイスを喰らっても平気とはね」

 

ブラゴ「他の千年前のよりは手応えがあるな。こうでなくてはな!」

 

 ギガノ・レイスが効かずともブラゴは向かっていった。

 

シェリー「ディオガ・グラビドン!」

 

 ディオガ・グラビドンを受けたゴモルトは吹っ飛ばされた。

 

モーリス「流石はゾフィスが恐れる優勝候補の魔物だ。だが、これはどうかな?」

 

 ブラゴに押されるゴモルトを見てもモーリスは動じず、次の手を考えた。ゴモルトを押していたブラゴは一気に勝負を決めようとしていた。

 

ブラゴ「止めを刺すぞ、シェリー!」

 

シェリー「ええ!ディボルド」

 

???「やめて~~!!」

 

 突然の悲鳴にシェリーがゴモルトを見ると、そこにはゴモルトに掴まれているココの姿があった。

 

ココ「やめて、シェリー!今攻撃したら私も死んじゃう…」

 

シェリー「ココ?何でココがゴーレンに!?」

 

パムーン「騙されるな!ゴモルトが掴んでいるココとかいう奴は偽物だ!」

 

 パムーンからの警告も虚しく、ゴモルトの卑劣な手にまんまと引っかかったシェリーは思わず動きを止めてしまった。そこをゴモルトは逃さずにパンチを打ち込み、ブラゴとシェリーを吹っ飛ばした。

 

ブラゴ「てめえ、汚ねえ手を使いやがって!!」

 

ゴモルト「戦いは勝てばいいのだ。ガッシュといい、貴様といい、割とこんな手にすぐ引っかかるとは思わなかったぞ」

 

ブラゴ「おい、シェリー!反撃だ!」

 

 しかし、シェリーは答えなかった。ブラゴがシェリーの様子を見ると、シェリーは頭から大量の血を流して倒れていた。

 

モーリス「ダメじゃないか。彼女も私の芸術品にするんだから、女には加減して攻撃しないとダメだよ」

 

ゴモルト「すまない…。優勝候補といえど、人間がその様ではもうどうにもならないな。止めだ!」

 

キャンチョメ「そんな…ブラゴでもどうにもならないなんて…」

 

フォルゴレ「どうしたらいいんだ…」

 

モーリス「おや、まさかパルコ・フォルゴレがいたとは。堕落した上に魔物を拾っていたとはね」

 

しおり「フォルゴレさんを知ってるの?」

 

モーリス「知ってるよ。私をボコボコにしてくれた屈辱を与えた忌まわしい男としてね」

 

キャンチョメ「どういう事なんだい?」

 

モーリス「フォルゴレは元からこんな性格じゃなかったんだ。昔は私でも敵わない程強くて野蛮な荒くれ者だったんだよ。フォルゴレと一緒にいたのにそんな事も知らなかったのかい?」

 

キャンチョメ「う、嘘だ!!フォルゴレが昔はそんな性格だったなんて嘘だ!!フォルゴレは女の子にモテモテで無敵の戦士なんだ!不良なものか!」

 

フォルゴレ「キャンチョメ…」

 

 モーリスによって部分的に明かされたフォルゴレの過去に一同は驚き、一緒に生活しているキャンチョメは信じられなかった。

 

モーリス「真実を否定するとはね。フォルゴレも哀れだよ。あんな品のない男に堕落した上、こんな雑魚の魔物を引き当てるとは」

 

フォルゴレ「…キャンチョメをバカにしないでもらおうか。私とキャンチョメは高貴なる魂を認め合って友となった!そして、私は堕落などしていない!これでどうだ?ディカ・ポルク!」

 

 巨大なキャンチョメの幻が現れた。

 

ゴモルト「巨大化した?」

 

キャンチョメ「どうだ!?僕は強いんだぞ!」

 

ブラゴ「てめえら、俺達の邪魔をするんじゃねえ!」

 

ティオ「そういうあんたもパートナーがあの状態だったらどうにもならないでしょ!?さっさと治療を受けなさいよ!」

 

 ティオの言ってる事も事実なため、モーリスがキャンチョメに気を取られている間にブラゴは渋々シェリーを治療させる事にした。

 

モーリス「(巨大化する呪文など聞いた事がない。必ずからくりがあるはずだ…)」

 

 ディカ・ポルクを見ても冷静にモーリスは考え、辺りを見回すと、キャンチョメ本体がいた。

 

モーリス「どんな術を使うかと思えば、所詮は雑魚のようだね。やれ!」

 

 すぐにディカ・ポルクのからくりを見破ったモーリスはゴモルトに攻撃の指示を出し、ゴモルトはキャンチョメを踏みつぶそうとした。

 

フォルゴレ「すぐにディカ・ポルクのからくりに気付くなんて!」

 

キャンチョメ「うわああん!もうダメだ~!」

 

???「そう簡単にあきらめるのか?」

 

キャンチョメ「えっ?」

 

???A「ファルガ!」

 

???B「ミグロン!」

 

???C「マグルガ!」

 

 ビームがゴモルトに向けて発射され、ゴモルトは攻撃をやめた。

 

モーリス「さっきのビームは…」

 

 ビームが発射された方を見ると、そこには正気に戻ったパムーン達のパートナーとパムーン達がいた。

 

レイラ「いい出だしよ、アルベール」

 

ウォンレイ「もう大丈夫なのか?」

 

アルベール「ああ。それより待たせたな!俺達も加勢するぞ!」

 

チェリッシュ「遅いわよ」

 

ランス「遅れた分は後の活躍で取り戻すからね」

 

パムーン「ランスも出だしにしては上出来だ」

 

ビクトリーム「行くぞ、モヒカン・エース!私とお前の華麗なるコンビネーションをぉ奴に思い知らせてやろう!」

 

 ビクトリームの言葉にモヒカンエースは頷いた。

 

チェリッシュ「モヒカン・エースは全然変化がないけど…本当に洗脳は解けたの?」

 

ビクトリーム「ベリーシット!!モヒカン・エースがほとんど話さずとも、私とモヒカン・エースは心で繋がっている!さっきよりもパワーアップしてるのだぞ!!」

 

ニコル「いちいちそんなに怒らなくても…」

 

パティ「私達ももう治療は終わったから私達も加勢するわ!」

 

 ティオのギガノ・サイフォジオによる治療も終わってパティ達も加勢した。

 

リィエン「ブラゴのパートナーはどうある?」

 

ティオ「それが、傷は治ったんだけど、目を覚まさないのよ」

 

サンビーム「とにかく、今は私達でゴモルトを倒すしかない!」

 

レイラ「アルベール、最強呪文を使うわよ!ぶっつけ本番でやるけど準備はいい?」

 

アルベール「ああ!ミベルナ・マ・ミグロン!」

 

 ゴモルトの周りにたくさんの月が現れた。

 

レイラ「集中して、アル!この術は操られている心じゃ使えない難しい術なの!パムーンも連携を頼むわよ」

 

パムーン「ああ。ランスも落ち着いて術を使うんだ。俺も可能な限り発射角度などを調節する」

 

ランス&アルベール「ああ!」

 

レイラ「2、5、8、12、15、18、23!」

 

アルベール「ロール!」

 

 まず、レイラがゴモルト目掛けて月を操作した。

 

ゴモルト「当たるとまずそうだな…」

 

 前の戦いのデモルトと違い、ゴモルトは冷静に考えて月をかわしつづけた。途中でモーリスもゴモルトに飛び移ってレイラ達に狙われないようにした。

 

モーリス「これが最強呪文なのかい?火力はなさそうだね」

 

レイラ「さて、それはどうかしら?」

 

ランス「ファルガ!」

 

 かわしつづけているゴモルトを狙い、パムーンが飛ばした星からビームが発射されてそのビームがゴモルトに命中した。

 

ゴモルト「くっ!」

 

モヒカン・エース「マグルガ!」

 

 次は星からのビーム、そしてVのビームが当たった。そして、パティ達の攻撃も次々と放たれた。

 

パティ「私達も忘れてもらっては困るわ!」

 

チェリッシュ「乗せてくれて助かるわ、馬の坊や」

 

ウマゴン「メル!」

 

サンビーム「ウマゴンの機動性とチェリッシュの正確な射撃と威力を合わせればこんなものさ!」

 

 チェリッシュはウマゴンに乗せてもらって正確な射撃を行い、コルルはウォンレイやダニーと共にゴモルトに接近戦を挑んだ。

 

パムーン「(妙だな。パートナーは一切慌てる様子がない。何か隠し玉でもあるのか?)」

 

モーリス「禁呪を使ってもさすがにこんな大人数では手古摺るようだ。一気に勝負を着けるとしよう」

 

アポロ「ロップス、レイラと共に奴を拘束するぞ」

 

ロップス「かう!」

 

レイラ「わかったわ。1、3、9、15、20、22、24、26」

 

アルベール「コネクト!」

 

 月が光の糸で繋がれ、ゴモルトは絡めとられた。

 

アポロ「これはおまけだよ、ディノ・リグノオン!」

 

 さらにロップスの術でゴモルトは二重に拘束された。

 

レイラ「このまま転ばせてあげるわよ!」

 

モーリス「勝負はまだこれからだよ。ガンジャス・メドルク!」

 

サンビーム「!?ウマゴン!」

 

 突如としてアルベール達の背後に無数のヘビが地面から現れ、ウマゴンに乗っているサンビームとニコルとチェリッシュ以外のアルベール達パートナー勢とその近くにいたレイラ達を薙ぎ払った。アルベール達は術の操作に集中していたために急に地面からヘビが出てくる攻撃に不意を突かれてよける事さえできなかった。

 

ウォンレイ「レイラ、パムーン、みんな!」

 

ゴモルト「よそ見をしている場合か!」

 

 パートナーが吹っ飛ばされた事で拘束が解けたゴモルトはウォンレイ達を薙ぎ払った。

 

パムーン「まさか、まだこんな隠し玉があったとはな」

 

レイラ「禁呪を使っている間なのにどうしてゴーレンの呪文を?」

 

モーリス「奥の手はとっておくものだよ。禁断具の効果でデモルトの術が発動中の間でもゴーレンの術はいつでも出せるんだ。もっとも、心の力の消耗が激しいといったリスクはあるけどね」

 

 懐から月の石の欠片を出して心の力を回復させるモーリスのスーツの下にはビン詰めしてある月の石の欠片がたくさん用意されてあった。

 

アポロ「このリスクの解消法も編み出していたのか…!」

 

モーリス「当たり前だよ」

 

ダニー「それがどうしたってんだ!まだまだ終わりじゃねえ!」

 

モーリス「クソジジイの魔物よ、君はもう終わりなんだよ」

 

ダニー「何!?」

 

ゴモルト「お前のパートナーは我の手の内にある」

 

 よく見てみると、ゴルドーがゴモルトの髪に巻き付かれていた。

 

ダニー「いつの間に…!」

 

モーリス「余計な抵抗をするな、ジジイの魔物。抵抗すれば…ジジイの首がポキッと折れるぞ…。他の魔物も迂闊に攻撃すればジジイに当たる」

 

サンビーム「どこまでも卑劣な…!」

 

ダニー「くそっ…」

 

ゴルドー「何をしておるのだ、若造が!お前は友人のガッシュと共に千年前の魔物と戦うために来たはずだ!わしの事は気にせずに戦うのじゃ!」

 

モーリス「口の減らんジジイだ!命が惜しくないのか!?」

 

ゴルドー「ふん、強欲にまみれたバカタレには理解できんだろうな。わしが死んだ方がダニーボーイに枷にならんで済む。だからダニーボーイ、(気付くのじゃ、ダニー。グラブとやらが来ておるぞ…。もう少し時間を稼げばガッシュと清麿は復活する!)」

 

ダニー「ジジイ…(何だ、この音は…。もしかして…あいつが来ているのか…!)」

 

モーリス「言わせておけばどこまでも…!体の骨をバラバラにしてやる!!やれ!」

 

 ゴモルトは締め付けを強くしてゴルドーを絞め殺そうとした。それをダニーは止めようとしたが、ゴモルトに何度も薙ぎ払われた。

 

ダニー「……みんな、ジジイや俺の本にかまわずに攻撃しろ!」

 

パティ「ちょ、ちょっと、何を言ってるのよ!」

 

コルル「そんな事をしたらダニーは…!」

 

ゴルドー「ダニーの言う通りにするのじゃ!さもないと、取り返しがつかなくなるぞ!」

 

ダニー「(おい、ジジイ、ボーイが付いてないじゃねえか…!)」

 

モーリス「クソジジイが!もうこれで終わ」

 

ランス「ファルガ!」

 

 さらに締め付けを強くしようとした途端、ゴルドーを縛っているヘビの髪をパムーンはファルガで撃ち抜いた。その際にダニーの本に引火してしまった。

 

リィエン「レドルク!」

 

 ゴルドーが地面に叩きつけられる前にウォンレイがキャッチした。

 

ウォンレイ「大丈夫ですか?老人」

 

ゴルドー「そもそもお前さんがキャッチしてくれたから大した怪我自体ない。それよりも、ダニー、よくお前は自分の本が燃えてでもわしを助けすための指示を仲間にした。よくやったな…」

 

ダニー「そんなの、ジジイの命に比べれば王になれない事は大した事じゃないさ。それよりジジイ、ボーイが付いてねえじゃねえか…!」

 

ゴルドー「当り前じゃ。今のお前を誰がボーイと呼ぶか…」

 

ダニー「何だ…何でだよ…。魔界の王にもなれなかったのによ…何でこんなに嬉しいんだよ…」

 

ゴルドー「やりとげたからじゃ。お前は立派に仕事をやり遂げたんじゃ。お陰でグラブの到着が間に合ったからな。わしも嬉しいぞ、ダニー。我が息子よ…」

 

ダニー「ジジイ…ガッシュ…みんな…達者でな…」

 

 本が燃え尽き、ダニーは魔界へ帰った。

 

ウォンレイ「ダニー…、君は立派にやり遂げる事ができた…」

 

モーリス「…美しくない…。感動の別れは終わったかな?」

 

ゴルドー「外面は美しくても、中身は醜いものだな。わしらの希望はもう到着した」

 

 それと同時にグラブとコーラルQが到着した。

 

ティオ「コーラルQ」

 

コーラルQ「待たせて済まないピヨ!」

 

恵「ライトが完成したのね!早くガッシュ君と清麿君にそのライトを!」

 

グラブ「ああ!」

 

ゴモルト「我がそうさせるとでも思っているのか?」

 

 ゴモルトのパンチが飛んできたが、コーラルQはあっさりかわした。

 

コーラルQ「は~っはっは~っ!私にこんな攻撃は当たらないのだ!」

 

グラブ「あの術で奴の注意を引きつけるぞ!ガンシルド・ロブロン!」

 

 コーラルQは変形し、周囲にたくさんの盾が出現した。盾をゴモルトにぶつけつづけ、その隙にグラブは石にされた清麿とガッシュの方へ向かった。

 

ゴモルト「鬱陶しい術だ…ん?」

 

 ゴモルトとモーリスもグラブが清麿とガッシュの方へ向かっている事に気付いた。

 

モーリス「なるほど、そういう事か」

 

コーラルQ「しまった!奴等に作戦がバレてしまった!」

 

パティ「ガッシュちゃんを元に戻す邪魔はさせないわよ!」

 

 一同はグラブの邪魔をするゴモルトを足止めするために向かっていった。

 

モーリス「ふっふっふっ、そんな君達の様子を見てると希望の灯を消したくなってくるよ。それに、ゴモルトを足止めしたぐらいで止められはしない。ガンジャス・メドルク!」

 

 清麿とガッシュの方へ急ぐグラブの前に地面からヘビが出てきてグラブに襲い掛かった。

 

グラブ「ぐあああっ!!」

 

 ヘビはグラブの薙ぎ払った後、コーラルQの本を喰いちぎって燃やした。

 

コーラルQ「グラブ!」

 

ゴモルト「隙あり!」

 

 コーラルQがグラブに気を取られた隙にゴモルトはパンチでコーラルQを殴り飛ばした。

 

ティオ「そんな…せっかくここまで来たのに…」

 

モーリス「ふふふ、あ~っはっはっは~っ!希望を打ち砕くのは実に面白い。次はもう一つの私の最高の芸術品作りと行くか。やれ!」

 

 ゴモルトは一同目掛けてパンチを打ち込んだ。

 

ティオ「来たわよ!」

 

恵「チャージル」

 

モーリス「今だ!」

 

 パンチと共にゴモルトは髪を伸ばし、ティオと恵を縛り上げた。

 

ティオ&恵「きゃあああっ!!」

 

モーリス「ガンジャス・メドルク!」

 

 自分の元へ引き寄せた後、モーリスはガンジャス・メドルクで恵とティオが動けないように拘束した。

 

しおり「恵!」

 

コルル「ティオ!」

 

ゴモルト「よそ見をしている場合か!」

 

 一同は恵とティオを助けたくてもゴモルトが邪魔して助けられなかった。一方、薙ぎ払われて体を強く打ったグラブは這いずりながらも清麿とガッシュの方へ向かっていた。

 

グラブ「動け…動いてくれ、俺の体…。今動かないと、清麿とガッシュが…!」

 

コーラルQ「本は燃えてしまったが、私は最後の最後までグラブを支えるピヨ」

 

 消えそうな状態ながらもコーラルQはグラブを押し、グラブも必死に這いずって清麿とガッシュの元へ向かっていた。

 

グラブ「なぁ、コーラルQ、お前が消えたら俺は…俺はどうすればいいんだ…?」

 

コーラルQ「グラブも周りのみんなと友達になればいいピヨ。どう友達を作ればいいのかもピヨ麿に聞けば何とかなると思うピヨ」

 

グラブ「そうかも…知れないな…」

 

 石にされた清麿とガッシュが目前に迫った時にコーラルQの本は燃え尽き、コーラルQは魔界に帰り、グラブはライトの電源をつけた時に意識を失った。落としたライトはたまたま清麿の方を向き、石板にされた魔物の封印を解いた光が清麿に当たった。

 

 

 一方、恵とティオを拘束したモーリスは上機嫌になっていた。

 

ティオ「ちょっと、放しなさいよ!」

 

モーリス「少し黙っていてくれないかい?あんまり騒いだら品性が台無しだ。さて、現代のヴィーナスに相応しい君を今のまま芸術品にしてもそんな服では美しさを損ねてしまう。せめて、ヴィーナスのような姿にしてあげよう」

 

 モーリスはガンジャス・メドルクで拘束している恵に近寄り、恵の服を脱がし始めた。

 

恵「嫌…嫌!やめて!放して!」

 

モーリス「ふふふ、もうすぐ君は愛する男と共に私の芸術品になるんだ。その美しい体を晒さないと最高の芸術品にならないよ」

 

 恵の服を脱がすモーリスの下劣な行いに一同は怒りがたまっていた。

 

レイラ「この男、千年前のゴーレンのパートナーよりもさらに下劣で卑劣よ!」

 

パムーン「それだけじゃない、奴は戦力の要を確実に潰している。ガッシュと清麿を石にしたのも、あの2人への仕打ちも全て奴の欲望を満たしつつ、確実に戦力をそぎ落とす頭脳的な作戦だ!」

 

リィエン「お前のような女の子を平気で裸にしようとする男は許さないある!!」

 

モーリス「心配しなくていいよ。大海恵を芸術品にしたら次は君達も芸術品にするからね。ゴモルトもあまり彼女達を傷つけて美しさを損ねないように力加減を頼むよ」

 

ゴモルト「心得た」

 

 ゴモルトにパムーン達の足止めを行わせ、モーリスは恵の服を脱がすのを再開し、しばらく経つ頃にはもう恵は上着のボタンを全て外され、下着も外されて胸が露わになっていた。抵抗する事もできず、愛する清麿は石にされたままという絶望的な状況に恵は涙を流していた。

 

恵「(助けて、清麿君…)」

 

モーリス「全ての希望を打ち砕かれて絶望している君もまた美しい。もうすぐ愛しの男とずっと傍にいる事ができるよ」

 

ティオ「何がずっと傍にいる事ができるですって!?男嫌いで女をモノとしか思っていないあんたは最低最悪の人間よ!」

 

モーリス「どう騒ごうとも私の勝利は確定したも同然だ。他の奴等はじきにゴモルトに敗れ、その中の女性はみんな私の芸術品にな」

 

???「そんなてめえの腐りきった野望は俺達が跡形もなく打ち砕いてやる!!」

 

ティオ「この声は…」

 

モーリス「ど、どこだ、どこにいる!?」

 

 突然の出来事の後、モーリスは何者かに思いっきり殴られた。そして、もう1人の何者かは電撃の剣で恵とティオを拘束しているヘビを地面から根こそぎにして斬った。拘束から解放された恵はモーリスを殴った男に抱えられた。

 

ティオ「恵、清麿とガッシュが復活したわ!」

 

恵「ええ、間違いなく清麿君とガッシュ君よ!」

 

ガッシュ「遅れて済まぬのだ…!」

 

 その2人は清麿とガッシュであった。




これで今回の話は終わりです。
今回はゴーレンがデモルトと合体して恵達に襲い掛かる話ですが、この展開にしたのはゴーレンの強さはパムーンと互角ぐらいでいくら卑劣な手を使っても十数人もいるガッシュ達と渡り合うのは難しいと考え、デモルトと合体してパワーアップするという展開にしました。
ギガノ・サイフォジオはシンがあるならその中間のディオガやギガノがあってもおかしくないと考えたためです。
ヴァイルを平気で切り捨て、卑劣な戦法でパムーン達を追い詰め、恵を脱がしたりと変態ゲス男ぶりを見せつけているモーリスですが、ガッシュペアの復活により次の話で天罰が下ります。さらに泣きっ面に蜂のようにある魔物からの襲撃も受けます。
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