金色のガッシュベル!!SECONDLAP   作:アンドロイドQ14

50 / 76
LEVEL50 親友との再会

高嶺家

 スケートからしばらく経ち、海外からガッシュ宛てに手紙が来た。

 

ガッシュ「(遂にレインから手紙が来たか…)」

 

 ガッシュは清麿の部屋に来た。

 

ガッシュ「清麿、レインから手紙が来たのだ!」

 

清麿「レインから手紙…?とうとうこの時が来たか…」

 

 

 

 

飛行機

 手紙にある通り、ガッシュペアはレインが待っている国へ向かった。

 

清麿「しかし、なぜ俺達に本を燃やしに来てほしいってわざわざ頼むんだ?」

 

ガッシュ「レインにはある事情があって私達に来てもらいたいのだ」

 

清麿「その事情って…」

 

 

 

 

某国

 レインがいる国にガッシュペアは到着した。

 

清麿「(レインか…。ガッシュの話では熊に似た魔物だそうだが、どんな奴だろうな…?)」

 

ガッシュ「清麿、清麿~~!」

 

清麿「何だ?」

 

 清麿が見た先には大きな魚を担いでいるガッシュの姿があった。

 

ガッシュ「見ろ、この魚を!とっても大きくてカラフルなのだ!」

 

清麿「って、早速素っ裸になってんじゃねえ!!」

 

 その後、ガッシュペアは待ち合わせの場所に向かった。

 

清麿「でっけえ家だな!」

 

ガッシュ「この家はレインのパートナー、カイルの家なのだ」

 

清麿「カイルって」

 

???「あんたら、何でジロジロ見てるんだい!?」

 

 声がした方にはいかにも悪そうな老婆がいた。

 

ガッシュ「ジル、レインはどこにいる?」

 

ジル「レインなんて」

 

 ジルがガッシュを見た途端、ある人物に見えてしまい、急に怯えた。

 

ジル「バ、バババ、化け物!!」

 

 怯えたジルは大急ぎで家に入り、閉じこもってしまった。

 

清麿「ガッシュ、あいつと何かあったのか?」

 

ガッシュ「この戦いではジルに会ったのは初めてなのだ」

 

清麿「(これまでにもガッシュを見て異様な敵意や怯えを見せた奴等はほとんどがゼオンと会っていた。あいつもゼオンと会って色々とボコボコにされたに違いない)」

 

???「ミッ…」

 

 声がした方を向くと、そこには小さな子供がいた。

 

ガッシュ「お主、カイルだな」

 

カイル「ミッ……」

 

ガッシュ「怯えるでない、私はレインの友達のガッシュ・ベルなのだ。レインの所へ行きたいのだ」

 

 怖がりながらもカイルはガッシュペアをレインの所まで案内した。

 

清麿「ここにレインがいるのか?」

 

カイル「ミ、ミ」

 

???「よく来てくれたな、ガッシュ」

 

 熊のような体の大きな魔物、レインが現れた。

 

ガッシュ「おお、レインではないか!久しいのう!」

 

レイン「久しぶりだな、ガッシュ!元気で何よりだ!」

 

 

 

 

カイルの家(小)

清麿「(ガッシュからレインは大きくて強いと聞いていたが、その通りだな…)どうしてガッシュ宛てに手紙を送れたんだ?」

 

レイン「以前、ナゾナゾ博士と会ってな。千年前の魔物との戦いに協力してほしいと言われた。俺もすぐに行きたかったが、その時はある事情で協力できなかった。ガッシュが戦ってるのに力になる事ができなくて済まなかった」

 

ガッシュ「事情があるのであれば仕方なかろう」

 

清麿「ナゾナゾ博士と会ったからガッシュ宛てに送る事ができたのか…」

 

レイン「お前がガッシュのパートナーか?」

 

清麿「清麿、高嶺清麿だ。手紙に書いてあった本を燃やしてほしいというのは…もしかして…」

 

レイン「そう、俺のパートナーのカイルの事でな。私の所に来る時にも見たと思うが、この子は本当に臆病者でな、争いごとはおろか、戦いなんて口に出したりしただけで逃げ出しちまう。魔物同士の戦いなんてしようものならこの子はすぐに気絶、呪文も唱えられやしないよ…」

 

清麿「よく今まで生き残ってきたな」

 

レイン「…実は、この子に隠れて呪文抜きで相手を倒してきたんだ」

 

清麿「なるほど」

 

レイン「なのに、バンバンと強力な術ばかり覚えていくんだ。それで、この間、恐ろしい術を覚えてしまってな。一度、カイルに目隠しをさせて呪文を唱えてもらったが、それは凄い威力だった。この俺も驚くほどに。あの力を見るだけでカイルは死んでしまうかもしれない。それで、もう限界だと思ってな。これ以上はカイルの精神が持たない。だから、ガッシュに本を燃やしてほしいんだ」

 

ガッシュ「レインはカイルの臆病を克服してから魔界に帰りたいのだな?」

 

レイン「そうだ。俺は王の事はどうでもいいからな。カイルの事が心残りなんだ…」

 

清麿「わかった。カイルの臆病の克服に協力しよう。その代わり、カイルの臆病が克服したらガッシュの頼みを聞いてから魔界に帰っていいか?」

 

レイン「構わないが…」

 

清麿「それと、俺はレインと2人で話がしたい。ちょっと外で話をしよう」

 

 

 

某国

 レインと清麿は話をしていた。

 

レイン「清麿の話って何だ?」

 

清麿「レイン、どんなに自分の使える術が強大でもその力に向き合っていかなくちゃならないんじゃないか?」

 

レイン「どうしてそれを?」

 

清麿「実を言うと、ガッシュもレインと同じぐらいかそれ以上に強力な術をたくさん使えるんだ。それに…俺もある強力な呪文が初めて使えるようになった時はレインと同じ心境になったよ…」

 

レイン「恐ろしい威力の術だったのか?」

 

清麿「それだけじゃない。制御も一切効かず、術者のガッシュや俺まで食い尽くす恐ろしい術だった…。その力に怯えた俺は一度はもう使わないと決めた程で、後に何とか制御できるようになった」

 

レイン「そうだったのか…」

 

清麿「もう一つ気になったのが、ジルという奴がガッシュに異常に怯えていたんだ。レインは何か知っているのか?」

 

レイン「…ジルがガッシュに怯えているのと、俺とカイルが出会ったきっかけはそのガッシュに似た邪悪な魔物、ゼオンだったんだ…」

 

 

 

回想

 レインの魔力を辿ってゼオンはやってきた。

 

レイン『ゼオンはパートナーが見つかっていない俺を始末するためにここに来た』

 

ジル「ガキ2人、この家をジロジロ見てるけど、用がないのならとっとと帰りな!」

 

デュフォー「ゼオンは集中してるんだ。痛い目に遭いたくないのなら黙ってろ」

 

 レインを気配探しているのに集中しているゼオンはジルの話を聞いてなかった。

 

ジル「話を聞いてるのかい!?ガキが生意気よ!!」

 

 ゼオンの態度に激怒したジルは蹴ろうとしたが、ゼオンに足を掴まれた。

 

ゼオン「クソババアが、俺をガキ呼ばわりした挙句、蹴ろうだなんていい度胸だな!」

 

 すぐにゼオンはジルの頭を掴んだ後、地面に押し込んだ。

 

ゼオン「身の程知らずが」

 

 近くにレインはいた。レインは見覚えのある人影を見つけた。

 

レイン「(あの影はもしかすると…ガッシュ!)」

 

 しかし、見覚えのある人影はガッシュではなかった。

 

レイン「(ガッシュじゃない!?色以外は瓜二つだが…感じるものはガッシュとはまるで正反対のものだ…!)」

 

ゼオン「お前が以前、魔界で大暴れしていたレインか…。その様子じゃ、ガッシュの事を知ってるな?」

 

レイン「いかにも、ガッシュは俺の友達だ。だがお前、なぜガッシュに似ている!?ガッシュの事を知っている!?」

 

ゼオン「そんな事をお前が知る必要はない。なぜなら、ここで俺に消されるのだからな」

 

デュフォー「ザケル」

 

 ゼオンの電撃をレインは何とか受け止めた。

 

レイン「ぐっ!」

 

ゼオン「ほう、俺のザケルを何とか受け止めるとはな。やはり、お前はかなりやるな。だが、物心ついてからずっと厳しい英才教育に明け暮れていた俺の方が遥かに上だ!」

 

 目にも止まらぬスピードでゼオンはレインに急接近し、レインを蹴り飛ばした。

 

レイン「ぐはっ!!(何という力だ…。呪文抜きでこれ程のものとは…!)」

 

ゼオン「デュフォー、こいつは多分、中級呪文程度では1発ではやられん。強い呪文を使っていい」

 

デュフォー「ジャウロ・ザケルガ!」

 

 ゼオンの手から電撃の輪が放出され、それから11本の電撃が飛び出してレインを襲った。

 

レイン「ぐあああっ!!」

 

デュフォー「ソルド・ザケルガ!」

 

 ジャウロ・ザケルガを全弾受け、更にソルド・ザケルガを受けたレインは倒れてしまった。

 

ゼオン「本はどこにある?」

 

デュフォー「この場にはないようだ」

 

ゼオン「命拾いしたな、レイン。本がこの場にない以上、今回は見逃してやる。だが、次にパートナーが見つかった状態で会ったら今度こそ消すぞ」

 

 ゼオンはデュフォーと共に去って行った。2人がいなくなった後、怯えながらもカイルが出てきた。

 

 

 

 

清麿「そうだったのか…」

 

レイン「俺は大人でも手におえない程強く、体が大きくて疎外されてたから、以前は色々と荒んでて大暴れした時期があったが、奴はそんな俺を一方的に叩きのめせる程強かった…」

 

清麿「ゼオンが物凄く強いのは俺達も知っている。何でも、優勝候補のブラゴでは足元にも及ばない程らしい。それと、近頃何か変わった事とかないか?」

 

レイン「変わった事はある。最近、変な奴等が『俺達の仲間になれ』とか言ってきてな、そいつらがまた来ると面倒になるんだ」

 

清麿「(いよいよリオウ一味が動き出したか…)レイン、今日はもう遅いから寝よう」

 

 

 

 翌日の朝になってある場所でパピプリオペアはロデュウに呼び出されていた。

 

パピプリオ「何だよ、こんな時間に呼び出して」

 

ロデュウ「報告しろ。レインの件はどうなっている?」

 

パピプリオ「えっと…どうもこうも順調さ」

 

ロデュウ「その割には時間がかかってるようだな」

 

ルーパー「もう少しよ、もう少しで彼を仲間にできるわ」

 

パピプリオ「あと一歩さ」

 

チータ「本当か?」

 

パピプリオ「俺達はワルだ。ワルに二言はない」

 

チータ「面白い事を言う」

 

ロデュウ「いいだろう」

 

パピプリオ「よっ、大統領!」

 

ルーパー「話わっかる~!」

 

ロデュウ「だが、しくじれば…わかっているな…?」

 

 ロデュウの恐ろしさにパピプリオペアはビビり、レインの方へ向かった。それと入れ替わるように空間に穴があき、カブトムシのような魔物とそのパートナーと思わしき女が出てきた。

 

ゴーム「ゴオォ~~~ッ!」

 

ロデュウ「ゴームとミールか。何の用で来た?」

 

ミール「リオウったらゴームより弱い癖に人使いが荒くてね、私達にロデュウの手伝いに行けって言ったのよ。それと、あいつらの言ってる事、全部嘘よ」

 

チータ「それくらいロデュウはお見通しよ」

 

ロデュウ「あいつらに期待なんか一切してない」

 

 

 

 それから、ガッシュ達はカイルの臆病を直そうとあれこれ試したが、前の戦いの時のようにカイルの臆病は直らなかった。

 

ガッシュ「(やはり、レイン自身がどうにかせねばならぬのか…)」

 

レイン「(ガッシュなら…何とかなると思ったのだが…)」

 

 どうにもならない状況にレインは本を燃やしてもらおうと考えた。そんな中、ガッシュはある気配に気づいた。

 

ガッシュ「さっきから気付いておるぞ。隠れてないで出てくるのだ」

 

パピプリオ「な、何で見つかったんだよ!」

 

ルーパー「仕方ないから出ましょう!」

 

 茂みからパピプリオペアが出てきた。

 

ガッシュ「やはり、パンブリとモジャモジャであったか…!」

 

パピプリオ「俺はパピプリオだ!間違えるな!」

 

清麿「レインを仲間に引き入れようとしてる事はレインから聞いた。だが、レインはお前達の仲間になる気はない。とっとと帰れ!」

 

ルーパー「生意気な事を言ってくれるわね!こうなったらパピーの恐ろしさを見せてあげるわ!」

 

パピプリオ「腰を抜かすなよ、ガッシュ!」

 

ルーパー「ギガノ・ジョボイド!」

 

清麿「ザケル!」

 

 ザケルたった1発でギガノ・ジョボイドは掻き消された。

 

ルーパー「パピーの呪文が!」

 

パピプリオ「何で俺達はあいつらと会ったら必ずこんな目に遭うんだよ~~!!」

 

 そのままパピプリオペアはザケルを受け、海の彼方まで吹っ飛んでいった。

 

レイン「……あっけなかったな…」

 

ガッシュ「気を抜くでない!強い魔物が来る!」

 

 その直後にロデュウペアが現れた。

 

清麿「(あいつが、テッドが途中で遭遇したというロデュウ!)」

 

ロデュウ「ふん、簡単にやられるとはな」

 

レイン「お前か?あのバカ共をよこしたのは」

 

ロデュウ「レイン、俺達には強大なパワーが必要だ。大人しく仲間になれ」

 

レイン「残念だったな、俺は本を燃やして王を決める戦いから降りるんだ」

 

ロデュウ「つまらん奴よ…そして、ムカつく奴だ!パワーがあるのに使おうとしない…くそったれな奴だ!」

 

チータ「ディオガ・ラギュウル!」

 

 いきなりロデュウは最大呪文を使った。

 

カイル「ミ、ミィ~~ッ!!」

 

レイン「何っ!?」

 

清麿「マーズ・ジケルドン!」

 

 弾きやすい角度からマーズ・ジケルドンをディオガ・ラギュウルに撃ち込み、レインから逸らさせた。

 

チータ「ロデュウの最大呪文が弾かれた!?」

 

ロデュウ「てめえら、何様のつもりだ!」

 

ガッシュ「パンブリにも言ったが、レインはお前達の仲間になる気はない。すぐに帰るのだ!」

 

ロデュウ「俺にとっとと帰れだと?ふざけんじゃねえ!チータ、こいつらに強い呪文をぶち込んでいくぞ!」

 

チータ「安易に撃つとさっきみたいになるわ。それに、あんなでかいのは連続ではいけないわよ、あいつらに当てるには間を空けてタイミングを見計らないとダメよ」

 

ロデュウ「ちっ。なら、小回りの利く術で行くぞ!」

 

チータ「そうね。ガンズ・ラギュウル!」

 

 ロデュウの翼が変形し、弾丸をたくさん放った。

 

清麿「ガンレイズ・ザケル!」

 

 前の戦いでもあったガンズ系の術の対決だが、今回はまだロデュウはゴデュファの契約を行っていないため、あっさり破られてダメージを受けた。

 

ロデュウ「くそっ、強そうに見えねえのに何て強さだ!」

 

レイン「(信じられん…、ガッシュがこれほどまでに力をつけていたとは…。それに、清麿もまるで予知能力があるかのような動きだ…)」

 

 ロデュウとガッシュの力の差は歴然であっという間にロデュウは追い詰められた。

 

清麿「テオザケル!」

 

ロデュウ「ぐあああっ!!」

 

 テオザケルを受けてロデュウはボロボロになった。

 

ロデュウ「この野郎…!」

 

 そんな時、空間に穴が開いてゴームが出てきた。

 

ロデュウ「ゴーム、何の用で来た…?」

 

ミール「随分やられてるようね。私達も助太刀しよっか?」

 

清麿「何だ!?あの魔物は!」

 

ガッシュ「あの魔物はゴーム、前の戦いではクリアと手を組んでいた空間を操る魔物なのだ!」

 

清麿「今回はクリアはもう脱落したとなると…さっきのロデュウとのやりとりから考えれば、ゴームはリオウの手先になっているようだな!」

 

ガッシュ「ミール、ゴームはリオウの手先になっているのか?」

 

ミール「ま、そういう感じだぴょん。でも、リオウって人使いが荒いのよ。ゴームの力が必要だからと力を貸した途端、あっち行けこっち行けとかうるさい上に逆らったら私に呪いをかけて殺すぞとか言うのよ。ちょうどゴームもそれでストレスが溜まってるから、うっぷん晴らしにやられちゃってね!」

 

清麿「そんなふざけた理由でやられてたまるか!行くぞ、ガッシュ!」

 

ガッシュ「ウヌ!清麿、ゴームは強敵なのだ!気を引き締めていくのだぞ!」

 

ミール「ディオボロス!」

 

 黒いエネルギー波を難なくガッシュはかわした。

 

ミール「やるじゃない。ギガノ・ディオボロス!」

 

清麿「ザケルガ!」

 

 ギガノ・ディオボロスの弱所を見抜いた清麿はそこにザケルガを撃ち込んで貫通させ、そのままザケルガはゴームに命中した。

 

ゴーム「ゴオォォッ!!」

 

ミール「ちょ、ゴームの術を貫通するなんて!でも、まだ強い術は残ってるのよ!ディオボロス・ザ・ランダミート!」

 

清麿「ラウザルク!」

 

 現れた立方体から無数に放たれる丸や三角がガッシュペアに襲い掛かった。清麿はその前にラウザルクを発動させ、ガッシュに肩車してもらってからアンサー・トーカーでどうかわせばいいかの答えを出し、ガッシュに指示した。

 

清麿「右、右、前、左、後ろ!」

 

 結局、一発たりともガッシュには当たらなかった。

 

ミール「むっかつく~~~っ!何であいつらに当たらないのよ~~!!」

 

チータ「あなた、何の考えもなく攻撃を出してもかわされるだけよ。それもわからないの?」

 

ミール「何?説教でもする気?」

 

チータ「仕方ないわね。心の力もだいぶたまったから私達も加わるわ。ロデュウ、まだ戦える?」

 

ロデュウ「勿論だ」

 

チータ「なら、2体で連携して戦うわよ。2体で連携すれば多少は勝機も見えてくるはずよ」

 

ミール「わかったわ」

 

チータ「ロデュウはガンズ・ラギュウルなどを使ってガッシュの動きを少しでも制限してゴームの術で決めるわよ」

 

ロデュウ「なぜ俺の術で決めさせねえんだ!?」

 

チータ「さっきも見たでしょ?ロデュウの術では簡単に弾かれてしまうのよ。わかった?」

 

ロデュウ「ちっ、わかったよ」

 

ゴーム「ゴ~~!」

 

 ロデュウとゴームは2体がかりでガッシュに襲い掛かった。

 

清麿「(まずいぞ!1体なら簡単に倒せても、こいつらが2体同時に攻めてきたら攻撃のチャンスが少なくなってしまう!)」

 

チータ「ガンズ・ラギュウル!」

 

 ロデュウの攻撃をガッシュはかわしたが、その傍にはゴームが待ち構えていた。

 

ミール「ディオボロス!」

 

 次々と繰り出されるロデュウとゴームの攻撃にガッシュペアは攻撃のチャンスがほとんどなく、回避や防御に回らざるを得なかった。しかし、それでもガッシュと清麿は諦めなかった。

 

ロデュウ「くそったれ!かわされたり防がれたりでしぶとい奴だ…!」

 

ミール「ほんと、ムカつくわよ!!」

 

ガッシュ「ここで私は倒されぬぞ!」

 

 ガッシュの姿にレインは昔の事を思い出していた。

 

レイン「(これだ…これなんだ!俺があの時、魔界で見たものは…!)」

 

 

 

回想

 それは、レインが魔界にいた頃の事だった。レインは大暴れしていた。

 

魔物A「レインがまた暴れ出したぞ!」

 

魔物B「よせ、レイン!」

 

 レインは体が大きい上に大人でも手におえないほど強く、止めようもなかった。

 

魔物C「大人ももう止められねえ!」

 

魔物D「誰か奴を!」

 

 大暴れしている最中、レインは崖から転落してしまい、大怪我を負ってしまった。

 

レイン「ぐああああっ!!(まじぃ、体を動かすだけで息が詰まる…。激痛が…!助けを……まだ上にいる俺の村の奴等に……。誰が…、助けになど来てくれるか…?追放する手間が省けたと喜んでるに違いねえ…。俺も…、ここまで…)」

 

 そんなところへガッシュが通りかかった。

 

ガッシュ「ウヌ…お主、大丈夫か?凄い傷ではないか、手を貸すのだ!」

 

レイン「や、やかましい!俺は何ともねえんだ。てめえ、俺を知らねえのか!?俺を舐める奴は誰であろうとこの爪で引き裂いてんだ!チビがムカつく真似すんじゃねえ!とっとと向こうへ行かねえと、向こうへ行かねえと、てめえの五体をズタボロに引き裂くぞ!!」

 

ガッシュ「何を言うか!ズタボロなのはお主の方であろう!早く何とかしなければ、お主が死んでしまう!」

 

 

 

 

 その魔界でのガッシュの姿は今でもレインははっきり覚えていた。

 

レイン「(俺は、あの姿を見て変われた。ガッシュの姿で強さを知ったんだ。俺みたいな乱暴な力に対してもまっすぐに立っているその姿によ。俺は何をしてたんだ?カイルの臆病を直すのはガッシュに頼むんじゃない!)」

 

 ガッシュの方はロデュウとゴームの攻撃で防御と回避しかできず、攻撃できなかった。

 

ミール「その調子よ!どんどん攻撃すればやっつけられるわ!」

 

ゴーム「ゴォ~~ッ!」

 

ミール「ギガノ・ディオボロス!」

 

チータ「ギガノ・ラギュウル!」

 

 二つのギガノ級の呪文をガッシュは回避が間に合わないため、マントでガードしようとした。しかし、レインが腕で二つのギガノ級の呪文を防いだ。

 

レイン「カイルの臆病を直すのはガッシュに頼むんじゃない。俺が、俺がカイルに見せてやらなければいけねえんじゃねえか!」

 

ガッシュ「レイン…」

 

レイン「カイル、よく見ておけ。これがお前に見せる、俺の最後の姿だ!」

 

 レインの本気の姿をカイルは怯えながらも見ていた。

 

レイン「ロデュウの方は俺に任せろ!ガッシュはゴームとかいう魔物の方を頼む!」

 

ガッシュ「ウヌ!」

 

 レインはロデュウへ、ガッシュはゴームの方へ向かっていった。

 

ミール「増援の登場?助けが来たって二体ともやっつけてやるわよ!」

 

ゴーム「ゴーッ!」

 

ミール「ウィ~~・ム~~・ウォ~~・ジンガムル・ディオボロス!」

 

 独特のポーズをとった後、ゴームは巨大なエネルギー弾を発射した。

 

清麿「エクセレス・ザケルガ!」

 

 清麿はウィー・ムー・ウォー・ジンガムル・ディオボロスの弱所を見抜き、エクセレス・ザケルガをそこに撃ち込んでウィー・ムー・ウォー・ジンガムル・ディオボロスを打ち破った。

 

ミール「嘘!?こんなに強力な術まで破られてしまうの!?」

 

ゴーム「ゴ~~~~ッ!!」

 

 エクセレス・ザケルガの直撃を受けたゴームは吹っ飛ばされた。

 

清麿「ザグルゼム!ザグルゼム!ザグルゼム!」

 

 吹っ飛ばすのと同時にゴームと後ろにある岩場目掛けてザグルゼムが放たれた。

 

ゴーム「ゴオッ?」

 

ミール「光るだけで何も起こらないわね。ハズレ呪文を使って何になるのかしら?」

 

清麿「(よし、連鎖のラインは整った!)テオザケル!」

 

ミール「バークレイド・ディオボロス!」

 

 テオザケルをバークレイド・ディオボロスであっけなく防いだ。

 

ミール「あーら残念。この程度ならゴームでも防げるわよ」

 

清麿「ザケルガ!」

 

 今度はザケルガを別の方向へ向けて撃った。

 

ミール「何処見て撃ってるの?バーカ!」

 

 清麿の目論見にゴームペアは全く気付いていなかった。ザケルガを撃った方向にはザグルゼムを撃ち込んだ岩があり、連鎖反応でザケルガの進行方向が曲がってゴームの背後に飛んできた。背後からの攻撃をゴームは予想しておらず、まともにザグルゼムで強化されたザケルガを受けて吹っ飛ばされた。

 

清麿「バカはどっちかな?」

 

ミール「もう、あいつらはとことんムカつくわね!!今度こそ決めてやるわ!ディオボロス・ザ・ランダミート!」

 

 再びディオボロス・ザ・ランダミートを発動させてガッシュペア目掛けて放った。

 

ミール「今度こそ当ててやるわ!」

 

清麿「俺達に対して安易にそんな攻撃をするのは自殺行為だ!行くぞ!」

 

ガッシュ「ウヌ!」

 

清麿「ブレールド・ディラス・ザケルガ!」

 

 ガッシュは電撃の剣を持った。

 

ミール「そんな剣で何ができるのかしら?」

 

清麿「リバース!」

 

 清麿の掛け声の後、ガッシュは剣を振るった。すると、風ではないが何かの凄まじい嵐が起こり、ガッシュに向かっていた丸や三角形の闇が全てゴームの方へ飛んでいった。

 

ミール「う、ウソでしょ!?攻撃を全て跳ね返すなんて!!?」

 

ゴーム「ゴ~~~~ッ!!!」

 

 自分の攻撃を諸に受けたゴームはボロボロになった。

 

ミール「こんな結果になるなんて…!ゴーム、ここは逃げるわよ!」

 

ゴーム「ゴーッ!」

 

 勝ち目はないと判断したミールはゴームが空間に穴を開けた後、ゴームと共にワープして逃げた。

 

ガッシュ「逃げられたか…」

 

 一方、レインはロデュウを吹っ飛ばした後、カイルに駆け寄った。

 

カイル「ミ、ミ……」

 

レイン「俺が怖いか?カイル。怖えだろうな。だがよ、本気の姿ってもんは、怖えもんなんだ。特に、大切なものを守ろうとする時はよ。お前には俺の姿がどう映るのかわからねえ。悪いのか?正しいのか?だが、必要なんだ!」

 

 しかし、カイルはまだ怯えていた。

 

レイン「ガッシュのようにはいかねえか…。やはり、俺は外道だなぁ。こんな姿でしかお前を守れねえ…」

 

 そのレインの姿は涙を流していた。

 

ロデュウ「ふん、そこか!」

 

チータ「ガンズ・ラギュウル!」

 

 レインはガンズ・ラギュウルを受け止め続けた。

 

レイン「カイル、早く逃げろ!早く逃げるんだ!」

 

 しばらく考えた後、カイルは逃げた。

 

レイン「(カイル、いつかはガッシュみたいになれるはずだ!なぜなら、ガッシュとお前はよく似ている。カイル、お前も前を向いて立てるんだ。どんな奴の、目の前でもよ!)」

 

 歩き続けた後、カイルが見たのはゴームを撃退した後のガッシュペアだった。

 

ガッシュ「カイル、これからどうするのだ?」

 

 ガッシュが持っていたのはレインの本だった。

 

ガッシュ「この本を持って戦えばレインを助ける事ができる。だが、私達はお主に戦いを無理強いしない。本を持って戦うか、このまま逃げるかはカイルが決める事なのだ。カイル、お主はどっちを選ぶ?」

 

 しばらくした後、カイルはある決断をした。その頃、レインは追い詰められていた。

 

ロデュウ「手間とらせやがって…。ゴームの奴、今頃どうしてるんだ?」

 

???「アボロディオ!」

 

 声がした後、レインは腕をクロスさせると、十字の衝撃波を放った。ロデュウは慌ててチータと共によけた。

 

チータ「何!?」

 

 レインの後ろにはカイルとガッシュペアがいた。

 

ロデュウ「ガッシュがまだいるって事はゴームめ、しくじりやがって…!」

 

 呪文を放ったものの、カイルはまだ足が震えていた。

 

レイン「カイル、お前、一緒に戦うのか?」

 

カイル「ミ、ミ…!」

 

ガッシュ「これはカイルが決めた事なのだ(カイル、恐れに立ち向かう心は勇気なのだ。怖がりで恐れを誰よりも知っているお主なら、怯えを克服した時、強い勇気を持てるであろう…!)」

 

レイン「そうか…。カイル、行くぞ!」

 

カイル「…うん!」

 

ロデュウ「この野郎…上等じゃねえか!チータ、最大呪文は撃てるか!?」

 

チータ「撃てるわ。ディオガ・ラギュウル!」

 

 再びロデュウは最大呪文を放った。

 

カイル「ガルバドス・アボロディオ!」

 

 レインに似た巨大な獣がディオガ・ラギュウルを打ち破り、ロデュウに襲い掛かった。

 

ロデュウ「こ、これほどまでに力の差が!チータ!」

 

 そのままロデュウは攻撃を受けてしまった。

 

清麿「やった!」

 

 戦いが終わり、緊張の糸が切れてカイルは気絶してしまった。

 

レイン「ありがとう、ガッシュ。これで、俺は安心して魔界に帰れる」

 

清麿「待ってくれ。カイルの事が終わったらガッシュの頼みを聞く約束だっただろ?」

 

レイン「お、そうだったな。その頼みって何なんだ?」

 

ガッシュ「私からの頼みは魔導巨兵ファウードを止めるまで人間界に留まってほしい事なのだ」

 

レイン「ファウード?それがどうしたんだ?」

 

清麿「レインに仲間になれと言ったロデュウ達の目的は強力な呪文を持つ魔物達を自分達の陣営に引き込み、その力で超巨大な魔物、ファウードの封印を解いて残った魔物達を人間界諸共吹っ飛ばすというものだ」

 

レイン「残った魔物達を人間界諸共吹っ飛ばすだと!?じゃあ、ファウードを止められなかったらカイルも…!」

 

清麿「そうなる…」

 

ガッシュ「だからこそ、レインも私達と一緒にファウードを止めてほしいのだ。やっと心残りがなくなって魔界に帰ろうとした所を止める形になって済まぬが…これは私からのお願いなのだ!」

 

 真剣な眼差しでガッシュは頭を下げて頼んだ。

 

レイン「…また新しい心残りができたようだな。ガッシュ、お前の頼み通り、ファウードを止めるまでは人間界に残る」

 

清麿「本当か!?」

 

レイン「ガッシュは俺の頼みを聞いてここまで来てくれたんだ。だから、今度は俺がガッシュの頼みに応える番だ」

 

ガッシュ「ウヌ!レインは私の友達なのだ!」

 

 話の途中でカイルは起きて聞いていた。

 

カイル「レイン、ファウードっていうのを止めるまでは人間界に残ってくれるんだよね?だったら、僕を鍛えてほしいんだ!」

 

レイン「ああ。魔物同士の戦いにもついていけるように鍛えるぞ!」

 

カイル「うん!」

 

 カイルの臆病は直り、ファウードという脅威に立ち向かうため、カイルはレインに自分を鍛えてほしいと頼むのであった。

 

清麿「今度はレインも仲間になってくれるのか」

 

ガッシュ「頼もしいのう」

 

 また、ガッシュ達に頼もしい仲間が増えたのであった。




これで今回の話は終わりです。
今回はレインの登場と加入を描きました。
今回の話の戦闘パートでは、ロデュウだけでは王族の力が目覚めたガッシュがいる時にレインが戦わなければならない状況にならないので、原作ではファウード編に登場しないゴームも出てくる展開にしてレインが加勢するという流れにしました。
レインの加入に関しては、レインがファウードの事を知ったらファウードを止めるまでは人間界に留まるだろうと判断したので、理由を考えるのは困りませんでした。
次の話はアニメのウォンレイ主役回です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。