金色のガッシュベル!!SECONDLAP   作:アンドロイドQ14

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LEVEL65 僕達は王様

ファウード 通路

 ガッシュ達は体内魔物を蹴散らしながら進んでいた。

 

ウォンレイ「ふんっ!」

 

ブラゴ「でりゃあっ!」

 

 ウォンレイとブラゴのパンチとキックによって青い体内魔物は一掃された。

 

ニコル「ゴウ・コファル!」

 

 赤い体内魔物はチェリッシュの術で倒された。

 

清麿「体内魔物の数が増えている上に赤い体内魔物の割合も多くなってきたな」

 

恵「それだけ、警備が厳しくなってるんじゃないかしら?」

 

パティ「だったら、その警備ごと倒していくまでよ!」

 

ガッシュ「ウヌ!」

 

 

 

 

ファウード コントロールルーム

 ブラゴにボコボコにやられたザルチムはファウードの回復液に浸っていた。

 

リオウ「調子に乗りやがって…!未だにファウードを魔界に帰す装置のある部屋は制圧できてないのか?」

 

ラウシン「援軍の魔物達の強さが予想以上で制圧に送られた体内魔物は全滅した」

 

リオウ「おのれ…、どうしてガッシュの元にこんなにも強い魔物達が集まるんだ…!?」

 

ラウシン「もう一組が第3脊髄ホールに入るぞ」

 

リオウ「ふっ、これからはそう簡単に突破できると思うなよ」

 

 

 

ファウード 第3脊髄

 ファウード日本上陸まで後4時間、ファンゴとジェデュンを撃破したアースチームは第3脊髄を通っていた。

 

キャンチョメ「空耳だよね……」

 

フォルゴレ「勿論だ、キャンチョメ。我々には何にも聞こえないぞ…」

 

サンビーム「だが、聞こえるぞ…」

 

エル「あの曲が…」

 

 扉を開けると、契約後のキースが1人でベートーベンの交響曲、歓喜を歌っていた。

 

キース「ウェーヘン、ヒョーンフェン、ヒョンロンペンチョン、フェンヨンペンチャン、ピョ~~ロフッ!」

 

アース「何だ、あれは…?」

 

サウザー「バカか?」

 

エル「あの魔物って…」

 

フォルゴレ「ああ、間違いなく…」

 

キャンチョメ「キース!」

 

エリー「何っ!?あのバカと知り合いなのか!?」

 

レイン「キャンチョメ達はファウードに突入した際に戦った事があるらしい…。バカだがかなり強い…」

 

エリー「あのバカと知り合いだったのか…」

 

サウザー「短い付き合いだった…」

 

 キースに引いているエリー達やもう関わりたくないサンビームとエルはその場を離れた。

 

フォルゴレ「滅茶苦茶強いんだってば!」

 

エリー「入るぞ」

 

アース「御意」

 

キャンチョメ「無視しないでよ!」

 

 アースチームは第3脊髄ホールに入った。

 

キース「ようこそ、諸君!私のコンサートホールへ!」

 

サンビーム「(ん?2日前に戦った時より手足が長くなっている。やはり、キースもゴデュファの契約を行った後か…)」

 

キース「コントロールルーム、低音の響きが悪いぞ!」

 

 

 

ファウード コントロールルーム

 

 リオウ達はキースに振り回されていた。

 

ラウシン「どうする?」

 

リオウ「やってやれ」

 

 

 

ファウード 第3脊髄

 キースの注文通り、低音の響きをよくした。

 

キース「えっへん。ブラボ~~!」

 

 キースの声が響いた。

 

キース「よかろう。これで思う存分虫けら共の相手をしてやれる!」

 

 そんな中、キャンチョメが前に出てきた。

 

キャンチョメ「鉄のフォルゴ~~レ!」

 

フォルゴレ「うわああっ!!待ってくれ、キャンチョメ!奴を刺激するな!」

 

キャンチョメ「何でだよ、フォルゴレ!僕は強くなったし、みんなでかかれば」

 

フォルゴレ「ああ!だが、私達はアースの力を温存しなくてはならないし、次の所を突破するためにもレインの力も温存しなきゃらない!それに、前の戦いでウマゴンとカルディオは疲れ切っている!となると、今、キースと戦えるのは…」

 

 フォルゴレの言う通り、アースは力を温存しなくてはならず、レインも念のために力を温存しており、戦えるのはキャンチョメとモモンしかいなかった。

 

キャンチョメ「僕とモモンだけ…」

 

フォルゴレ「ああ。幸い、奴は1人だ。我々にもディマ・ブルクやフォウ・スプポルク、ミリアラル・ポルクといった強力な術があるにはあるのだが……」

 

 ブザライと戦っている側でキースの強さをキャンチョメ達は目の当たりにしていた。

 

フォルゴレ「(強かったよなぁ、あいつ。おまけにゴデュファの契約でパワーアップしてるようだし、まともに戦ったら…)」

 

キース「さぁ、どうする?一人ずつ来るか?まとめて来るか?」

 

フォルゴレ「いや、その前に…その前に…もう一度、あなたの歌をお聞かせください!」

 

 フォルゴレの発言にキャンチョメ以外は引いた。

 

エリー「やはりバカの知り合いか…」

 

サウザー「最低だ…」

 

レイン「短い付き合いだった…」

 

キャンチョメ「フォルゴレ、みんな引いちゃったよ!」

 

フォルゴレ「是非もう一度、あなた様の歓喜の歌を!」

 

キース「ふん。この芸術に魂が震えたか。ミュージック!」

 

 ラウシンはミュージックを流し、またキースは歌い出した。

 

キース「ウェーヘン、ヒョーンフェン、ヒョンロンペンチョン、フェンヨンペンチャン、ピョ~~ロフッ!」

 

 その隙にアースチームは通ろうとしたが、足場に隠れていたベルンがその動きを見ていた。

 

ベルン「(キースの奴、契約したのに変わらんなぁ…)キース!」

 

キース「何だ?ベルン。今、いい所なのだ」

 

ベルン「あいつら行っちまうぞ」

 

キース「な、何っ!?おい、待て、お前ら!!」

 

フォルゴレ「い、いやぁ、こちらちょっとトイレだそうで…」

 

エリー「いや、俺達は」

 

フォルゴレ「アースとレインだけでも先に行け。トイレもファウードも時間に間に合わなければ大変な事になるんだぞ。それに、先にはもっと強い魔物がいるかも知れない。行ってくれ」

 

アース「…わかった、頼む」

 

カイル「無理はしないでね」

 

 アースとレインは先に向かった。

 

フォルゴレ「さぁ、じきに戻りますので少しお話しでも」

 

キース「話だと?」

 

フォルゴレ「いやぁ、素晴らしい歌声ですが、魔物のあなた様がなぜベートーベンを?」

 

エル「あの歌、やっぱりベートーベンでしたの?」

 

フォルゴレ「(しっ!)さぁさぁ、お聞かせください、どうやってその歌声を得たのか」

 

キース「ふん、いいだろう。ここに座れ」

 

 座る所が出てきた。

 

キース「早く」

 

フォルゴレ「はい…」

 

サンビーム「エル…」

 

 フォルゴレとエルは座った。

 

キース「私達の出会いはボンだった」

 

フォルゴレ「ボン?」

 

エル「ベートーベン生誕の地ですね」

 

 フォルゴレ達へいも天が出された。

 

エル「これは?」

 

キース「いも天だ」

 

キャンチョメ「わーい!」

 

 キャンチョメとモモンはいも天を食べた。

 

キース「スクリーン!」

 

 キースの指示に従い、ラウシンはスクリーンを出した。

 

キャンチョメ「こりゃうまいや!」

 

キース「どんどん食え」

 

ベルン「アクション!」

 

 スクリーンに映像が映された。

 

キース「ルードディッヒ・ヴァン・ベートーベン。1770年、ドイツのボンに生まれた」

 

フォルゴレ「そこから始まるのか」

 

キース「さて、私がドイツの日本料理店でバイトしていた時の事だ」

 

フォルゴレ「そこまで飛ぶのか…?」

 

 映像では、ベルンと会う前のキースは日本料理店でバイトしていた。

 

キース「慣れぬ作業に私は苦労していた」

 

ベルン『まずい…』

 

キース『あちちちっ!!』

 

キース「そこへ流れてきたのが…」

 

 歓喜の歌が流れた。

 

キース『ウェーヘン、ヒョーンフェン、ヒョンロンペンチョン、フェンヨンペンチャン、ピョ~~ロフッ!』

 

 曲に合わせて油で揚げたいも天をベルンは食べた。すると、ピエロみたいな鼻が花のように咲いた。

 

ベルン『カーット!うまかった』

 

キース「交響曲第9番、苦労を経て、歓喜に至れるこの歌が、私の魂を震わしたのだ!」

 

フォルゴレ「うおおっ、何と素晴らしい!」

 

キース「ところで、トイレに行った奴等はどうした?なぜ戻って来ない?」

 

フォルゴレ「大きい方ですよ」

 

キース「そもそも向こうにトイレはあったのか?」

 

エル「あの…」

 

フォルゴレ「(よーし、いいぞ、エル。時間を稼いでくれ…)」

 

エル「ベートーベンに感激したのですよね?」

 

キース「そうだ」

 

エル「そこまで感銘を受けていながら、どうして歌詞が出鱈目なのですか?」

 

 その言葉にキースとフォルゴレは衝撃を受けた。

 

フォルゴレ「(エ、エル!何という事を!)」

 

キース「おのれ、私のどこが出鱈目なのだ!?」

 

 またキースは歌い出した。

 

キース「ウェーヘン、ヒョーンフェン、ヒョンロンペンチョン、フェンヨンペンチャン、ピョ~~ロフッ!」

 

エル「フロイデ、シューナー、グェッターフンッケン、トフターアオス、エリュイジウム」

 

 エルの歌声は聞いているサンビーム達をも驚かせた。

 

キース「ウェ――ディンロンフォン、 パンチョンペンチャン、ポイノイロンロン、ピーペプ!」

 

エル「ヴィア、ベットヘイトゥン、ファウアートウンケン、ヒンムルーシェ、ダインハイリキトゥム!」

 

キース「ビーディルボーディル、ヘェンディンフォンデン!」

 

エル「ダイネ、ツァオベル、ビンデン、ヴィーデル、ヴァスディーモゥデ、シュトルェンゲッタイルト、アッレメンシェン、ヴェールデン、ブリューダー、ヴォーダイン、ザンフタル、フリューゲル、ヴァイレット」

 

 エルが歓喜の歌を正しく歌った事にキースは怒り心頭だった。

 

キース「あああっ!!歌は……歌は心だ!よくも我が芸術を愚弄してくれたな!!生かしては帰さん!!」

 

フォルゴレ達「ひぃ~~っ!!」

 

フォルゴレ「サンビーム、調子はどうだ!?」

 

サンビーム「正直、心の力が半分程度しか溜まってない…」

 

サウザー「オイラも…」

 

フォルゴレ「そうか…やはり私達がやるしかないか…」

 

キャンチョメ「そうだね。僕達がやらなきゃいけないんだ!」

 

キース「まぁいい、虫けら共、ブラボー!」

 

 キースは腕を伸ばし、ロケットパンチを仕掛けてきた。

 

エル「アムロン!」

 

 咄嗟にモモンはアムロンでキースのロケットパンチを受け止めた。

 

キース「こ、こいつ…」

 

 そのまま両者とも腕を振り回し、キャンチョメ達は縄跳びの要領でジャンプし続けた。

 

キース「ベルン、お前も負けるな!」

 

ベルン「ああ!」

 

 ベルンも縄跳びに加わった。しばらく敵味方関係なく楽しそうにしていたが、キースが痺れを切らした。

 

キース「早く誰か突っ込めよ!虫けらが、今度こそ本当に容赦せんぞ!」

 

フォルゴレ「サンビーム、サウザー、少しは回復したか?」

 

 2人は首を横に振った。

 

フォルゴレ「やはり、私達がやるしかないか…」

 

ベルン「アム・ガルギニス!」

 

エル「アグラルク!」

 

 腕力強化のロケットパンチが飛んできたが、モモンはアグラルクでかわした。

 

キース「何っ!?」

 

 その後、モモンはキースの背後に現れた。

 

キース「甘いわぁ!」

 

 左腕を伸ばしてキースはモモンを吹っ飛ばした。

 

フォルゴレ「(まずはこれで行くしかない!)ディマ・ブルク!」

 

 8体のキャンチョメの分身が現れた。

 

キース「出たな」

 

キャンチョメ「行けっ、みんな!」

 

 分身は突っ込んでいった。

 

ベルン「ギガノ・ギニス!」

 

 3体の分身が消滅した。

 

キャンチョメ「ええっ!」

 

ベルン「アム・ガルギニス!」

 

 今度はアム・ガルギニスで2体消滅した。

 

キャンチョメ「そんな…僕の分身があっという間に5体も!」

 

フォルゴレ「これも、ゴデュファの契約によるものか…」

 

キース「その分身たちは集結すれば強いが、1体ずつでは私には勝てん」

 

ベルン「ゴウ・ガルギニス!」

 

 分身も立ち向かったが、あっという間に全滅した。

 

キース「ふん、これで」

 

キャンチョメ「キース、お前の最大呪文はファウードの封印を解く時に見ていたからもう使えるんだぞ!」

 

フォルゴレ「ミリアラル・ポルク!」

 

キャンチョメ「ディオガ・ギニスドン!」

 

 キースはキャンチョメがディオガ・ギニスドンを放ったのに驚いた。

 

キース「な、何っ!?ディオガ・ギニスドンだと!?」

 

 驚いたキースはよけられずにディオガ・ギニスドンをまともに受けた。

 

キャンチョメ「やったぁ!」

 

フォルゴレ「流石にディオガ級の術を喰らえば…」

 

 ところが、キースは起き上がった。

 

キャンチョメ「そ、そんな!」

 

エル「ディオガ級の術を受けても立ち上がれるなんて…」

 

キース「ふん、このディオガ・ギニスドンはパワーアップ前の威力だな。だが、今の私のディオガ・ギニスドンは今までとは比べ物にならないのだぞ。これでお前の術は見切った。そして、お前には攻撃呪文がないようだな。だが、私にはパワーアップしたディオガ級の術が温存されている」

 

フォルゴレ「やばい、やばいぞ…。ディオガ級の術はフォウ・スプポルクでどうにかなるが…」

 

キース「終わりだよ、お前ら」

 

サウザー「心の力は半分しか溜まってねえし、ファウードの回復液もとっとかなきゃならねえが…」

 

サンビーム「やるしかない!」

 

サウザー「ゴウ・ギドルク!」

 

サンビーム「ゴウ・シュドルク!」

 

 ウマゴンとカルディオは向かっていった。

 

フォルゴレ「今のウマゴン達では長くは持たないぞ…」

 

モモン「僕が……僕が囮になってキースを引きつける…。その隙にキャンチョメがキースの本を…」

 

エル「モモン、そんな…」

 

モモン「いいんだ。僕に魔界の王になれる力はないんだって。だからずっと逃げてたんだ。でも、ガッシュ達と会ってわかったんだ。僕でも、誰かのために戦えるって。王様になれなくったって、誰かのために戦えるって!みんなのために!」

 

エル「…モモン、あなたは立派になりましたわね」

 

フォルゴレ「エル?」

 

モモン「キャンチョメ、後は頼むよ」

 

エル「ではモモン、行きますよ」

 

 しかし、キャンチョメはモモンを止めた。

 

キャンチョメ「ダメだ~っ!」

 

エル「およよ…」

 

キャンチョメ「ダメだ!ダメだよ、モモン!僕も最初はそう思ってた。魔界の王になるのは無理だろうって。でも、戦ってて気づいたんだ!僕も、僕もやればできるんだって!弱かった僕でも特訓を重ねてから、みんなと肩を並べて戦えるぐらい強くなれたんだ!なら、僕でも王様になれるんだって!君だってそうだろう、モモン!戦いが嫌なら、本を燃やして魔界に帰ればいいのにそうしなかった!それは君も王様になりたかったからだろう?なら、頑張ろうよ。諦めずにさ!」

 

モモン「僕が…王様に…?」

 

キャンチョメ「ああ」

 

モモン「そうだ、僕も本当は王様になりたかったんだ…!」

 

キャンチョメ「僕は王様になったら魔界をお菓子の国にするんだ。ほら、最後のお菓子だ。半分こだよ、友達だから」

 

 キャンチョメはポケットに入れている最後のお菓子を半分モモンにあげた。

 

キャンチョメ「僕が王様になってお菓子の国を作ったらモモン、君はチョコ大臣だよ」

 

モモン「うん!」

 

 キャンチョメのイメージするお菓子の国の姿はフォルゴレとエルにも容易に想像できた。

 

フォルゴレ「おお、見えるぞ、キャンチョメ!お前のお菓子の国が!」

 

エル「ええ!」

 

モモン「僕、諦めてた。でも、また王様目指して頑張るよ」

 

キャンチョメ「その意気だよ」

 

モモン「僕、もう逃げない!キャンチョメ、手を出して」

 

キャンチョメ「えっ、何だい?」

 

モモン「これ、半分こできない。だから、キャンチョメにあげる。友達だから」

 

 それは、ティオのパンツだった。

 

キャンチョメ「えっ?いいよ…」

 

モモン「ファウードを止められたらまた手に入れられる。だから」

 

キャンチョメ「ありがとう…」

 

モモン「僕が王様になったら君を大臣にするよ」

 

キャンチョメ「何大臣?」

 

 モモンは内緒にした。そして、モモンのイメージする国の姿はフォルゴレには見えていたが、エルには見えなかった。

 

エル「モモン、見えません!私には見えません!」

 

キャンチョメ「2人で生き残ろう!」

 

モモン「うん!」

 

 一方、ウマゴンとカルディオはキースに追い詰められていた。

 

ウマゴン「メル!」

 

サンビーム「ウマゴン!」

 

サウザー「ちくしょう、全快ならあんな奴!」

 

カルディオ「パルパルモーン…」

 

キース「これまでだな」

 

 そこへキャンチョメ達が来た。

 

キース「またお前らか!」

 

エル「オラ・ノロジオ!」

 

 キースは殴りかかろうとしたが、オラ・ノロジオで動きを遅くされた。

 

キース「何っ!?何だ、動きが…!」

 

 その隙にベルンはキャンチョメとモモンに追いかけられていた。

 

キース「動け、我が腕よ…!」

 

 すると、8秒経ってオラ・ノロジオの効果が切れ、キースの時間の流れが元に戻り、キャンチョメとモモンは殴られた。

 

キャンチョメ「僕達は…」

 

モモン「諦めない…」

 

 しばらく攻防が続き、遂にキースは業を煮やした。

 

キース「おのれ!もうお前達を前進などさせんぞ!」

 

 キースは腕を伸ばし、スイッチを押した。すると、先へ向かうための扉が閉まった。

 

フォルゴレ「扉が!」

 

キース「こうならば、お前達を確実に全滅させてやる。いでよ、デゴス!」

 

 指を鳴らすと、上からデゴスが2体落ちてきた。

 

サウザー「な、何だ!?あの化け物は!」

 

キース「こいつは体内魔物のデゴスミア。頭は悪いが力は凄まじくてな、非力なお前達などあっという間に倒すだろうよ」

 

サンビーム「まずいぞ、私とサウザーは全快でない上、パワー担当のレインを先に行かせたせいであの体内魔物を倒せそうな手段がない!」

 

フォルゴレ「(サンビームの言う通り、本当にまずい!キャンチョメのフォウ・スプポルクとミリアラル・ポルクは体内魔物には効果がない!どうすれば…)」

 

エル「ど、どうしましょう…?」

 

キャンチョメ「(新しく覚えた術はデゴスには効かない。ここはどうすれば…)」

 

 考えを巡らせている最中、モモンが何かに反応した?

 

エル「モモン?」

 

モモン「大きな力を持った魔物2体がこっちに来ている!」

 

キース「大きな力を持った魔物?そんな奴が」

 

???「ゾニス!」

 

 壁を壊して出てきたのは、バリーとテッドだった。

 

テッド「あれっ?チェリッシュがいねえじゃねえか!」

 

バリー「お前、ちゃんと話を聞いてなかったのか?チェリッシュはガッシュと行動を共にしている」

 

テッド「だあ~~っ、ちくしょ~~~っ!!チェリッシュと会えるから先走ってしまった~~!!」

 

ジード「やっちまったもんはもうしょうがねえだろ?」

 

 バリーとテッドの登場に一同は驚いた。

 

キース「(おお、まさかバリーが来るとは…)」

 

サンビーム「(青い体、角…もしや、ガッシュの言ってた魔物のバリーか?)お前、確か名前はバリー…だったか?」

 

バリー「ああ、そうだ」

 

サンビーム「それで、リーゼントの君がガッシュの家に泊まった事があるテッドだな?」

 

テッド「ああ、そうだぜ」

 

グスタフ「我らはナゾナゾ博士の要請により、ここへ来た」

 

 バリーの威圧感溢れる姿にモモンペアとキャンチョメペアは震えていた。

 

エル「あの魔物、とても怖いですわ…」

 

モモン「それだけじゃないよ。力もとても強い…」

 

 

 

飛行機

 テッド達を送り届けた後、マリル達は話をしていた。

 

マリル「Drナゾナゾ、そなたが連れてきたバリーとやらは信頼できるのか?」

 

ナゾナゾ博士「うむ…私はゾフィスらとの戦いで一度協力を頼んだ事がある。その時は『次にガッシュと会う時は修行が終わり、決着を着ける時だ』と、私の頼みを断った」

 

カラオム「そのような者に再び協力を頼むべきではないのでは…?」

 

ナゾナゾ博士「確かに、再び彼等に協力を求めるのは賭となるようなところもあった。だが…少し前、私が彼と会った時には何かが違っていた」

 

マリル「何か?」

 

ナゾナゾ博士「姿も傷だらけになっていたが、それ以上に彼の持つ雰囲気が違っていた…。前に会った時よりももっと強く、恐ろしく、威圧的な感じを受けた。しかし、そこには前とは違う大人の静けさも感じた。託してみようじゃないか、彼に」

 

 そんな中、飛行している何かが近づいてきた。

 

カラオム「あれは何なのだ?」

 

 飛行しているのはアシュロンであった。

 

ナゾナゾ博士「おお、君はアシュロン君ではないか!救援に来てくれたか!」

 

リーン「ダンナの探している魔物がファウードにいるんで、俺ら、助太刀に来ました!」

 

アシュロン「早速、ファウードへ行ってくる!」

 

リーン「フェイウルク!」

 

 シン・フェイウルクと違い、負担も少なくて小回りも効くフェイウルクでアシュロンはファウードに侵入した。

 

ナゾナゾ博士「頼むぞ、君達(だが、前から気になってたが、アシュロン君のあの焼け焦げたような傷跡は何だ?一体、誰からつけられたというのかね…?)」

 

 アシュロンの傷をナゾナゾ博士は怪しんでいた。

 

 

 

ファウード 通路

 清麿チームはブラゴを加えてから先へ進んでいた。

清麿「何だって!?バリーとテッドが!」

 

シェリー「私達と一緒にファウードに乗り込んだの。二組なら、アースとかいう魔物がリーダーのチームの方へ行ったわ」

 

チェリッシュ「テッドも来てるの!?」

 

ブラゴ「おい、お前はそのテッドとかいう奴を知ってるのか?」

 

チェリッシュ「知ってるも何も、魔界にいた頃に一緒に暮らしていた家族なのよ!どうしてテッドは私のいる所へ行かなかったの!?」

 

シェリー「それが、チェリッシュがどのチームにいるのかを聞かないでバリーと一緒に行ってしまったのよ」

 

チェリッシュ「…テッドったら、私の事になると周りが全然見えてないじゃない…」

 

 先走っているテッドにチェリッシュは呆れていた。

 

アリシエ「だが、両方のチームがコントロールルームに着けば会える事に変わりはない」

 

ニコル「私達は前に進みましょう」

 

チェリッシュ「…そうね」

 

恵「さぁ、行きましょう、清麿君、みんな!」

 

清麿「ああ!」

 

 清麿と恵は手を繋いで進んでいた。それをブラゴはじっと見ていた。

 

リィエン「どうしたあるか?ブラゴ」

 

ブラゴ「……別に」

 

ウォンレイ「(もしかすると、恋に興味を持ったのか?)」

 

シェリー「(とりあえず、この場は黙っておきましょうか)」

 

???「待ってたぜ」

 

 進んでいる最中に出会ったのは、パピプリオペアだった。

 

パピプリオ「はっはっは~っ!ここがお前らの墓場だ」

 

ルーパー「覚悟をし!」

 

パティ「…あんたら、いたの?」

 

パピプリオ「そこの怖い女、俺はちゃんとファウードにいたぞ!」

 

パティ「そうだったの」

 

ティオ「あいつはほっときましょう、パティ」

 

コルル「先を急がなきゃ!」

 

パピプリオ「何で俺の事を無視するんだよ!!」

 

チェリッシュ「1人で私達の相手をするの?」

 

ウォンレイ「何だか、君が相手だと気が進まないなぁ…」

 

パピプリオ「全員気の毒そうな顔すんな~~!」

 

ブラゴ「そこをどけ、雑魚とゾなんとか病を撒き散らす人形のオートなんとかが」

 

ルーパー「に、人形!?私はれっきとした人間よ!あなた達、イケメン5人と美女5人、美少女3人とマスコット2人、怖い男の顔のいい連中の集まりで私の事を人形だとバカにしているの!?ブスは聞き逃しても人形は聞き逃せないわよ!」

 

ガッシュ「(マスコットは私とリーヤなのか?)」

 

シェリー「(こういったメンバーになったのもたまたまなのだけどね…)」

 

しおり「(あの人、ニコルさんを完全に男だと思い込んでいるようね…)」

 

恵「(ニコルさんは男装してるけど、れっきとした女の人なのに…)」

 

リーヤ「僕はマスコットなんかじゃないぞ、勇敢な戦士だと訂正しろ!」

 

ブラゴ「お前、人形みたいな面をしてるから噂に聞いた自動で動く人形のオートなんとかだと思ったぞ」

 

パピプリオ「ルーパーをバカに…ぎょえええっ、ブラゴじゃねえか!!」

 

 ようやく目の前にいたのが優勝候補、ブラゴである事に気付き、ブラゴの恐ろしい顔にパピプリオペアは怯えていた。

 

シェリー「済まないけど、私達は急いでいるの。あなた達に付き合っている暇はないわ。レイス!」

 

 レイスたった1発でパピプリオペアは一気に吹っ飛んでいった。

 

パピプリオ「何でブラゴがこんな所に来るんだよ~~!」

 

シェリー「何だったの?あの人達」

 

ウルル「とりあえず、気にしない方がいいですよ…」

 

清麿「気を取り直して行くぞ、みんな!」

 

 気を取り直し、清麿チームは先を急いだ。




これで今回の話は終わりです。
今回はキース戦の前編を描きました。前編はアニメ寄りでキャンチョメとモモンの活躍とギャグを多めに描きました。話の最後であったゾなんとか病やオートなんとかは最近、文庫版が発売されているからくりサーカスのネタで、実際にゾナハ病やオートマータは出てくる事はありません。
次はキース戦の後編となるバリーvsキースを描きますが、アニメ寄りでギャグ多めの前編とは違い、後編は原作寄りのシリアスな戦いになります。
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