金色のガッシュベル!!SECONDLAP   作:アンドロイドQ14

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LEVEL66 ライオンの目

ファウード 第3脊髄

 テッドとバリーの登場にその場の雰囲気が変わった。

 

サウザー「おい、バリーとか言ってたな。お前の目的は何だ!?」

 

バリー「目的か?」

 

サンビーム「確か、バリーはナゾナゾ博士から聞いた話では、香港でガッシュに負けてから修行を重ねていたそうだな。ガッシュを倒しに来たのか?」

 

バリー「…確かに俺は香港での戦いでガッシュに負けた後、あいつに勝つために更に強くなり、強き王になろうと修行や戦いを繰り返した。中には俺が死にかける戦いもあった。だがよ…そうやって強くなればなるほど…、ガッシュに拘っていた自分が小せえ事に気付いたのよ…。それに、今、俺がやる事はガッシュを倒す事じゃねえ、このファウードを止める事だ。それが終わればガッシュと戦う機会はいつでも作れる」

 

キャンチョメ「(何だかバリーはとても強そうな上に恐ろしく感じるけど…)」

 

エル「(その後ろ姿がとても大きく見えますわ…)」

 

 バリーの後ろ姿は一同にはとても大きく見えていた。

 

キース「ふっ、バリーよ。久しぶりに会ったと思ったら、下らん事を言ってるじゃねえか。やはり、俺とお前は戦う運命にあるようだな。魔界時代のライバル同士、サシで決着を着けようではないか。その際にデゴス、残りの連中を倒してこい!」

 

デゴス「ウホホホーン!」

 

 デゴスはキャンチョメ達に迫ってきた。

 

フォルゴレ「わ、私達に迫ってきたぞ!」

 

テッド「あの怪獣は俺に任せろ!ジード!」

 

ジード「ドラグナー・ナグル!」

 

 テッドはデゴスに向かっていった。

 

キース「我々も行くぞ、ベルン!ファウードの力を得てパワーアップした今の私なら、バリーなどギガノ・ギニスで吹っ飛ばせる!」

 

ベルン「ギガノ・ギニス!」

 

 ギガノ・ギニスが放たれたが、その方向にはデゴスが通り過ぎようとしていた。

 

キース「このバカ!お前は奴等をぶっ飛ばせと言ったはずだ!バリーの方に走っては私の術が当た」

 

 結局、デゴスにギガノ・ギニスが当たった。

 

キース「デゴスのバカ~~!!私の術で死んでしまっては何の意味も…」

 

 しかし、ロデュウのギガノ・ラギュウルを受けた時と同様、デゴスにはほとんど効いてなかった。

 

エル「キースの攻撃が全然効いてませんわ!」

 

キース「ははははっ!流石デゴスだ!私の術を受けてもケロッとしている。体の頑丈さもすさまじいな。よーし、デゴス!今度こそあいつらを」

 

 しかし、バリーの貫手でデゴスは悶絶してしまった。

 

サンビーム「キースの術を喰らっても平気だった奴を…」

 

サウザー「素手で悶絶させやがった…」

 

グスタフ「アラドム・ゴウゾニス!」

 

 バリーの術がさく裂し、デゴスは倒されてしまった。

 

ジード「セカン・ナグル!」

 

 一方、テッドの方はデゴスを順調に追い詰めていた。

 

ジード「サーズ・ナグル」

 

グスタフ「テッド、バリーがデゴスに拳を打ち込んだのと同じ位置に拳を叩き込め!」

 

テッド「おう!」

 

 テッドも同じように拳を打ち込むと、デゴスは悶絶した。

 

テッド「まだ終わりじゃねえ!」

 

 連続でテッドが同じ位置にパンチを打ち込みまくった結果、デゴスは倒れ、消滅した。

 

キース「ふ、2人共デゴスをあっという間に!?」

 

テッド「見たか?」

 

キース「流石は私の魔界時代のライバル。面白い。本気を出してかかろうではないか!」

 

バリー「ふん、ライバルか…。よぉ、キース…久しぶりに会って何だが、貴様の姿、昔の俺を見てるみたいでイライラするぜ…。テッド、この戦いに手を出すな。いいな?」

 

テッド「勿論だぜ。男のサシの戦いには口は挟まねえ」

 

キース「ふん…相変わらず生意気な野郎だ。だが、前とは違うところがあるな、バリー。やけに体がボロボロになってるじゃねえか」

 

バリー「しばらく前に強い奴と戦ってな」

 

キース「それで、自慢の角も1本失うほどボロボロに…?ふははっ…バリー、それはお前が弱いからだよ。ふっ、デゴスを一撃で倒したと思ったら…なんだ、そんな怪我を負うほど、お前は弱かったのか?がっかりだな…あれ程までに倒したかったバリーが…戦いでボロボロにされる程、弱い奴だったとはな!!」

 

ベルン「ドルギニス!」

 

グスタフ「ドルゾニス!」

 

 いままでのおちゃらけた態度をかなぐり捨てて、キースはバリーへの怒りを露わにし、向かっていった。対するバリーも向かっていき、ドリルの術同士のぶつかり合いとなった。

 

キース「魔界時代、私は西の地で無敵の子だった…」

 

 

 

回想

 王を決める戦いが始まる前の事だった。キースの通う学校にバリーが転校してきた。

 

キース『ところが、そこにお前が転校してきた…』

 

バリー「ヴィンセント・バリーだ」

 

キース「ふん…、生意気な面だ」

 

バリー「んだと!?コラ!」

 

 転校当日からバリーはキースに悪口を言われて喧嘩に発展したが、バリーが勝利した。

 

キース『初めてだったよ…。大人以外に初めて負けた…』

 

 

 

キース「それまで俺を倒せる魔物の子は王族などの位の高い奴で特別な教育を受けた奴等や…大人をも大きく上回る体格と力の持ち主のレイン、噂に聞いた竜族の2体の神童、エルザドルとアシュロン、こいつらのように大人でも手におえぬ数名だけだと思っていた…。その自信や誇りを…、お前は一瞬にして砕いたんだよ!!」

 

 昔の事を語りながらキースはバリーと渡り合い続けた。

 

キース「その時から俺には目標ができた。王となる他にお前を倒すという目標がな!お前にあの時負けたのは、お前が『私にはない何か』を持っていたからだ!」

 

グスタフ『そんなチンピラ同然の考えしか持たんお前に、この者の志ある本物の目は殴れんよ』

 

キース「お前に勝てばその『何か』が手に入る!敗北という汚点も消える!」

 

バリー『優しい…王様…だと…!俺は…、こんな甘っちょろい奴を殴れずに…負けたのかよ…。ちくしょう…!』

 

キース「その『何か』が手に入らずとも、お前に勝てば私とお前、どちらが本物の『強さ』を持っているのかがわかる!」

 

バリー『ガッシュ、次に会う時には絶対にお前を殴り、叩きのめせるぐらいにまで強くなるからな!』

 

キース「その決着を今、着ける事ができる!よくぞこの時まで生き残ってくれた。バリーよ!お前を倒す事でやっと前に進める!お前を倒さねば、私は次の一歩は踏み出せぬと思っていたのだ!」

 

バリー『奴とは修行が終わってからいずれ決着を着けねばならねえ』

 

 キースの言葉に今までの事を思い出した後、バリーは口を開いた。

 

バリー「…くだらねえ…」

 

キース「何!?」

 

 口を開いた途端、バリーはキースの体勢を崩し、わざと攻撃を外してみせた。

 

バリー「キースよ、いつまで一人の敵にこだわってんだ?」

 

キース「ぐおおおっ!!」

 

バリー「俺を倒さねえと前に進めねえってのは…キース、お前がまだ弱いからだ」

 

キース「何!?なんだと…貴様!!」

 

バリー「それにお前は昔の俺に拘っているようだが、昔の俺と戦っても何も手に入らないぜ。あの時の俺はただのチンピラだったからな…。『何か』が手に入る、『何か』が変わるきっかけをくれるのは腕っぷしだけが強い奴じゃねえ、心に力がある奴だ」

 

 これまでバリーが戦った心が強い魔物のガッシュ、チェリッシュ、エルザドルの事を思い出しながらバリーの言った事はキースにはわからなかった。

 

グスタフ「ゾニス!」

 

 ゾニスの推進力でバリーは突進し、キースに突きを入れた。

 

キース「オギャン!」

 

グスタフ「ゾニス!ゾニス!ゾニス!ゾニス!」

 

 キースは連続でゾニスを受けた。

 

キース「ぐ…ああっ、ベルン!」

 

ベルン「ゴウ・ガルギニス!」

 

 バリーから距離を取ろうとしたキースだったが、バリーに足を掴まれた。

 

キース「何っ!?」

 

グスタフ「ゾニス!ゾニス!ゾニス!ゾニス!ゾニス!うわぁああぉっ!!ゾニス!」

 

キース「オギャーン!!」

 

 そのままキースはゾニスを連続で喰らい続けて吹っ飛ばされた。

 

キース「くそう!!ベルン!」

 

ベルン「バーガス・ギニスガン!」

 

 たくさんの光線が壁で跳ね返り、四方八方からバリーを襲った。当然、フォルゴレ達は巻き添えを食った。

 

エル「およよよ!!こっちにも来ましたわ!!」

 

フォルゴレ「どわああっ!!」

 

 フォルゴレはキャンチョメ達の盾になって流れ弾を受け続けた。

 

キャンチョメ「フォルゴレ!」

 

フォルゴレ「流石にファウードの力でパワーアップしてると流れ弾でもきつい…」

 

エル「ミミルオ・ミファノン!」

 

 エルの方も可能な限り流れ弾が来ないようにモモンの術で軌道を変えていた。

 

サウザー「あの攻撃、どうするんだよ…」

 

グスタフ「腕の見せ所だ、バリー!アム・ラ・ゾルク!」

 

バリー「ハァアアアアアッ!!」

 

 バリーは自分の方に来たバーガス・ギニスガンを全弾受け止めた。

 

キース「ぜ、全部…受け止め…」

 

バリー「バアアアア!!」

 

 今度は受け止めた弾全てを跳ね返した。

 

キース「跳ね返してきた~~!?オギャーン!!」

 

サウザー「す、すげえ…」

 

カルディオ「パル…」

 

キース「くそぉおおっ!!ベ…ルン、最…大…術だぁああっ!!」

 

バリー「大きな隙も作ってないのに最大術か?」

 

 キースの後ろにはもうバリーが回り込んでいた。

 

バリー「弱い術の連発を喰らい自分の攻撃を跳ね返されて、冷静さを失ったか?」

 

 それから、バリーはキースに突きを入れた。

 

バリー「言ったろ?お前が弱いだけだと…」

 

グスタフ「アラドム・ゴウゾニス!」

 

キース「オギャーーン!!」

 

 バリーに一方的に叩きのめされ、キースは倒れた。

 

キャンチョメ「やったぁ!」

 

モモン「ディオガ級の術を受けてもすぐに立ち上がったキースをバリーがあっさり倒したよ!!」

 

 キャンチョメ達が喜ぶのも束の間、キースはまだ意識があった。

 

グスタフ「(……まだ意識があるのか?思った以上にファウードの力は魔物をタフにしているようだな…)」

 

ウマゴン「メル…」

 

サンビーム「あれ程の攻撃を受けてまだ意識があるとは…」

 

キース「お前…強い魔物と…戦ったと言ったな…。それは…一体…?」

 

バリー「お前がさっき言った竜族の神童だ。2体のうちの1体、エルザドルを倒した。それからしばらくしてアシュロンともお互いの実力を確かめ合う程度ではあったが、戦った」

 

キース「まさか…あの…大人の戦士でも敵わぬ奴等のうちの1体を倒し、もう1体とも渡り合えただと…?私も…手が出せなかった奴を…?」

 

バリー「なぜ手が出せなかった?力の差が歴然で負けるとわかっていたからだろ?それはお前の強くなる意志が薄く、覚悟もできてなかったからだ。心の強い奴や自分よりも一回りも二回りも強い奴と戦い、得るものはでかいぞ!たとえ血みどろになり、死にかけようとな…そいつの持つ力、戦い方、心の持ち方、全てが身に染みて手に入る。吸収すればするほど高い所が見えてくる。昔敗れた1人に拘るなど小さな事だ。俺はもっと高い所に行く。ガッシュとの出会いをきっかけにどんどん自分を高めていく。ただそれだけだ…」

 

キース「う…おお、くそぉ…高みへ行く…だと…?一度敗れた奴に拘るのは小さい…だと…?ふざ…けるな。憎い奴を倒すのの何が悪い!?憎いバリーを私は倒し隊のだ!ファウードよぉ!もっと力を、力をくれ!!必要ならばこの体も、いも天も、我がパートナーベルンも生贄として捧げよう!」

 

ベルン「ファウードよ、いも天はうまいが、おれはまずいぞ!やめておけ!!」

 

サンビーム「何っ!?まだパワーアップできるのか!?」

 

キャンチョメ「更にパワーアップしたら大変な事になるよ!」

 

キース「うおおおー、ベルン!いいじゃないか、ちょっとぐらい生贄になっても!」

 

 キースの頼みには逆らえず、ベルンは鼻毛を少しむしって生贄にした。すると、それが効いたのか、キースの体に異変が起こった。

 

キース「おおおー、きたきたー!!ありがとう、ファウード!あんた私の父さんだ!ブラボオオ~~ッ!!」

 

 変化が終わると、キースの体は厚切りのナルトの断面の模様に似た体に変化し、しかも、それに似た二つの宙に浮いている星のような武器が現れた。

 

キース「どおだぁ、バリー!これでお前ももう終わりだな~!」

 

 しかし、バリーは動じなかった。

 

バリー「キース、てめえ、目がくもってるぜ…」

 

キース「この姿を見て、言うのはそれだけかー!?ベルン!」

 

ベルン「おお!(すげえ姿になったなぁ…)ギガノ・ギニス!」

 

 キースの姿に驚きつつも、ベルンはギガノ・ギニスを発動させたが、光線と同時に星のような武器も光線を放った。

 

エル「星みたいなものも術を出しましたよ!」

 

グスタフ「ゴウ・ゾルシルド!」

 

 キースのギガノ・ギニスはバリーの盾の呪文もあっけなく砕いた。

 

キース「ははっ、そんな盾、役にも立たねえ!」

 

ベルン「アム・ガルギニス!」

 

 キースの強化ロケットパンチと共に星も突撃した。バリーはパンチの方はかわせたが、星の方はかわせなかった。

 

サウザー「数が多くてよけられねえぞ!」

 

フォルゴレ「このままではいくらバリーでも…」

 

テッド「手を出したくても絶対に手を出すんじゃねえぞ。バリーはあんな野郎に負けはしねえ」

 

キャンチョメ「でも…」

 

ジード「助けたいってのはわかるが、テッドの言う通りにしろ」

 

グスタフ「力を得るだけならクソガキでもできる。ナイフでも、銃でも、ミサイルでも…得るだけならな…」

 

 キースの猛攻の前でもバリーは怯まなかった。

 

キース「はははっ、バカが!私の力の大きさもわからず、まだ突っ込んでくるのか!?」

 

グスタフ「(あんなでかいだけで隙だらけの力などに負けはせん。『本物の強さ』を持ったエルザドル…奴との死闘を乗り越えた今のバリーならばな!)」

 

 

 

 

回想

 それは、バリーがナゾナゾ博士から千年前の魔物との戦いに協力してほしい頼みを断ってから後の事だった。バリーは竜族の神童、エルザドルと戦っていた。

 

アビーラ「ディガル・クロウ!」

 

 しかし、バリーとエルザドルとの力の差は歴然であり、バリーは一方的にやられていた。

 

バリー「ぐあああっ!!(なぜだ…こいつの攻撃、見えぬ、よけられぬ!?)」

 

アビーラ「アギオ・ディスグルグ!」

 

 エルザドルの口に鋭い牙が増加された。

 

グスタフ「バリーよ、奴から目を逸らすな!ゴウ・ゾルシルド!」

 

 エルザドルの攻撃はゴウ・ゾルシルドを簡単に砕き、バリーは角を一本失った。しかも、その際にエルザドルの姿がかつてガッシュが放った最強呪文、バオウ・ザケルガと重なって恐怖していた。

 

バリー「うおおおおっ!!(ダ…ダメだ…やられる!!あの時、ガッシュの最大呪文にやられた時みたいに…!格が違い過ぎた。強すぎる、こんな奴に適うわけ…)」

 

グスタフ「バリーよ、お前が奴の攻撃をよけられないのは能力の差だけではない!奴に「のまれている」からだ!本当の強さに!奴の目を見ろ!そして、それを乗り越えろ!!そこにお前の探しているものがある!!」

 

 怯えながらもバリーはエルザドルの瞳を見た。すると、グスタフが言った通り『探しているもの』があった。

 

バリー「(絶対的な威圧感…俺に『死』を与える目…。だが…それよりも何だ…!?この目の中にある『気高さ』は…?恐ろしいだけではない。こいつは…ガッシュとチェリッシュの目の中に見た『志ある光』。それに似た大きな力を感じる!!)」

 

 バリーにとって、エルザドルの目はかつて自分が殴れなかったガッシュとチェリッシュの目に似た大きな力を感じた。

 

バリー「お…おお…おおお!!(ふざけるな…もう二度と負けるか…あいつには負けねえ…俺はガッシュを、チェリッシュを、あいつらの目を超えるんだ!!)」

 

グスタフ「(そうだ、バリーよ。逃げずに前へと進め!奴の目は『ライオンの目』。野性の中で生き、食うか食われるかの世界を生き抜いてきた豪傑の目。目の前の死に怯えながらも、その牙で精を勝ち取ってきた者が得られる目!日々絶対的な恐怖、日々絶対的な絶望、それに勝ち続けた者のみが手に入れられる、その牙、爪、己の全てに誇りを持つ、野性の王の目!お前はこの限界を超えた戦いでもはや半分意識がないだろう。だが、この戦いを乗り越え、再び意識が戻った時、お前は…お前は…)」

 

 激しい戦いの末、遂にバリーはエルザドルを倒した。

 

アビーラ「ま…まさかエルザドルが負けるとは…」

 

エルザドル「よお…バリーって言ったな…。よく…やったじゃねえか…」

 

 戦いに敗北し、本が燃えて魔界に帰るエルザドルだったが、その顔と目は戦っている時と違い、穏やかで悔いのないものだった。そのエルザドルの賞賛にバリーは思わず涙を流した。

 

バリー「(よく…やっただと…?自分を倒した奴に何を言ってやがる…。何を……)」

 

 

 

ベルン「キロン・ギニス!」

 

 キースは攻め続けたが、バリーの威圧感に押されていた。

 

キース「う…おおお…!?なぜだ、なぜ倒せん!?力では私が勝っているのだぞ!!奴はボロボロじゃねえか!なぜ…立っている!?なぜ勝ってる気がしない!?」

 

 バリーの目をキースは直視できなかった。

 

キース「なぜそんな勝ち誇った目で俺を見ていられる!?まぶしい!見るな、怯えろ、私の最大術で負けろ~~!!」

 

ベルン「ディオガ・ギニスドン!」

 

 バリーの姿に怯えたキースは遂に最大呪文を放った。

 

バリー「キースよ、くもった目で術を放っても力の焦点が合わず、隙だらけだぞ。どんなでかいちからでも、その隙が『弱所』となり、その『弱所』を突かれれば、その力は半分も発揮できん」

 

グスタフ「(バリーはエルザドルを倒した時、確かに自分が大きくなるのを感じた。エルザドルは己の力に誇りを持ち、例え強い敵に負けようと、その敵の力を認め、吸収し、己を高める…。『よくやった…』敵を認め、己に誇りを持つ者の、最高の言葉ではないか…バリーはそれを理屈ではなく、肌で感じた。大きな心に触れ、己の小ささを知った。その時から、バリーの目はエルザドルと同じ輝きを持つ事ができた…。キースよ、お前のように曇り切った目でバリーの目を砕く事はできん!!)ディオガ・ゾニスドン!」

 

 エルザドルとの死闘を乗り越えたバリーのディオガ・ゾニスドンはガッシュとの戦いの時より威力が上がっている他、ディオガ・ギニスドンの弱所に撃ち込んだため一方的にディオガ・ギニスドンを破ってキースに直撃した。

 

キース「な…なぜ…ファウードの力を得た私の術が…ファウードの力を得ていないバリーの術に敗れ…」

 

サウザー「す、すげえ…」

 

サンビーム「パワーアップしたキースを一方的に倒した…」

 

フォルゴレ「あれが…バリー…」

 

 キースがディオガ・ゾニスドンの直撃を受けた際、本にも引火した。

 

グスタフ「キースのパートナー、ベルンと言ったな。勝負はついた。本を私に」

 

 そんな時、キースは腕を伸ばしてスイッチがある装置を殴り、スイッチを破壊した。

 

キャンチョメ「ああっ、扉を開けるスイッチが!」

 

キース「これでお前達は先へは進めない…。この扉はディオガ級の術でも壊せないからな…」

 

エル「何ですって!?」

 

キース「バリー、お別れだな…。なぜかな、バリー?本当は…ガッシュの仲間達は私の力のみで倒したかった…。扉を開けるスイッチを壊したくはなかったんだ…。だがよ…結局は壊しちまった上にお前達を全滅させる罠を作動させようと考えもした。。やっぱり、ファウードの力を得て、おかしくなっちまったのかね…?でもよ…最後にお前と戦えてよかった。…それは…ちょっと思ってるぜ…。一応よ…なんつうか…、ライバル…だったから…な…」

 

 ゴデュファの契約のせいで自分がおかしくなった事を話しながらキースは魔界に帰った。

 

バリー「…キースの奴、なぜ俺達を全滅させる罠を作動させなかった?」

 

グスタフ「そうしなかったのは、奴がファウードの力を得ておかしくなっても、最後の良心がそれを止めていたのだろう…」

 

ウマゴン「メルメル、メルメルメ」

 

サンビーム「う~む…どうやってこの扉を壊すか…?」

 

テッド「だったら、俺のトップギアでぶっ壊してやる!」

 

バリー「やめとけ。トップギアは後にとっておけ」

 

サウザー「ジェデュンを倒した時のように急激に熱してから冷ますというやり方で突破できないか?俺とオッサンの心の力ももう7~8割ぐらいは溜まってるぜ」

 

サンビーム「そうするか…」

 

バリー「いや、この扉は俺が最大呪文で壊す」

 

フォルゴレ「最大呪文?」

 

キャンチョメ「ディオガ・ゾニスドンで壊すのかい?」

 

バリー「お前ら、俺の最大呪文をディオガ・ゾニスドンと勘違いしているようだな。ディオガ・ゾニスドンは最大呪文ではない」

 

グスタフ「今から使う呪文が最大呪文だ。バリー、この扉に弱所はあるか?」

 

バリー「あるぞ。そこを突けば、俺の最大呪文で簡単に壊せる!」

 

グスタフ「行くぞ、ディオウ・ドルゾニス!」

 

 バリーの手に特大のドルゾニスが出た。

 

バリー「行くぞ!」

 

 扉の弱所にディオウ・ドルゾニスをぶつけると、扉はあっけなく壊れた。

 

モモン「凄い…ディオガ級の術でも壊せない扉を壊した…」

 

フォルゴレ「グスタフはさっきので心の力を使い果たしたっぽいから、扉を壊してくれたお礼としてファウードの回復液を分けるよ」

 

 フォルゴレはファウードの回復液が入ったペットボトルをグスタフに渡した。

 

グスタフ「済まないな」

 

サウザー「バリー、オッサン、道を開けてくれた礼だ。カルディオに乗って行け!ゴウ・ギドルク!」

 

サンビーム「ゴウ・シュドルク!」

 

 テッドペアはバイクで移動し、バリーペアはカルディオに、キャンチョメペアとモモンペアはウマゴンに乗って先へ進んだ。

 

ジード「早くしねえとファウードが日本に着いちまうな」

 

フォルゴレ「先に行かせたアースとレインはどうしてるのか?」

 

 

 

ファウード 第1脊髄

 先に行っていたレインとアースは第1脊髄のホールでゴームと鉢合わせしていた。

 

エリー「アース、この魔物を知っているか?」

 

アース「いえ、某は知識が広い方ですが、あのような魔物は見た事がありませぬ」

 

レイン「あのゴームという魔物はかなり強いぞ。力だけなら、リオウより上だ」

 

アース「リオウより上?」

 

 

 

ファウード コントロールルーム

 キースが倒された事にリオウは焦っていた。

 

リオウ「くそっ…、キースが倒されるとは…」

 

ラウシン「ザルチム以外で残っているのは、契約してないし、かなり気が立ってていう事を聞かないゴームとエロ本ばかり要求するブザライだけだ」

 

リオウ「ブザライめ…、ゴデュファの契約をした途端、こんなになってしまうとは…」

 

ラウシン「リオウの命令にもエロ本を見返りにしなければ聞かない」

 

リオウ「全く、奴にとっては俺の命令よりエロが優先なのか…?」

 

 

 

ファウード 第2脊髄

 第2脊髄のホールではブザライがエロ本を読んでいた。

 

ブザライ「ぐへへへっ……、もっとエロ本を読みたいなぁ…」

 

カーズ「ブザライ、侵入者が来るのに備えなさいよ!」

 

ブザライ「うるさいなぁ、カーズ。もっとエロ本を読ませてくれよ…」

 

カーズ「(全く、どうしちまったんだよ、ブザライ…)」

 

 

 

ファウード 通路

 その頃、清麿チームは第2脊髄ホールに到着しようとしていた。

 

ガッシュ「(そう言えば、ブザライが生き残っておった。もし、ゴデュファの契約をしておったらどんな姿になっておったのだろうか…?)」

 

恵「清麿君…」

 

清麿「恵さん、急にどうしたんだ?」

 

恵「なんか…嫌な寒気がして……」

 

ティオ「寒気?」

 

しおり「どんな寒気がしようとも、突破するまでよ!」

 

シェリー「私達には時間がないわ!」

 

 ガッシュ達はブザライが待つ第2脊髄ホールに突入しようとしているのであった。




これで今回の話は終わりです。
今回はキース戦の後編、バリーvsキースを描きました。そのまますぐにバリーとキースの戦いを描いてもなんか物足りない上、アニメのキース戦の話も気に入っていたので、アニメのキャンチョメとモモンがキースと戦う話を前編、原作のバリーvsキースを後編として描きました。
状況は違うものの、原作のようにゴームと鉢合わせしたアースですが、どうなるかは秘密です。
次はファウードを魔界に帰す装置を守っているパムーン達が心臓魔物と戦う他、清麿チームがブザライと鉢合わせして戦う事になります。
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