金色のガッシュベル!!SECONDLAP   作:アンドロイドQ14

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LEVEL71 雷帝の猛威

ファウード コントロールルーム

 ティオ達はゼオンと対峙していた。

 

清麿「ありがとう、恵さん、ティオ」

 

恵「いつも清麿君に助けられてばかりだったから、やっと助ける事ができたわね」

 

ゼオン「ちっ、余計な連中まで来やがって…」

 

パティ「ゼオン、優しくてたくましいガッシュちゃんになんてことをしたのよ!」

 

チェリッシュ「坊やをこんなになるまで痛めつけたからには、倍以上にして返してあげるわよ!」

 

ゼオン「とことんおめでたい連中だぜ。なぜそうまでしてガッシュを庇う?」

 

コルル「ガッシュは…私達にかけがえのないものをくれたの!」

 

ティオ「誰も信じられなくなった私に救いの手を差し伸べてくれた…」

 

チェリッシュ「心を壊された私に再び強さを取り戻させてくれた…」

 

ウマゴン「メルメルメ!」

 

ウォンレイ「だから、今度は私達がガッシュを守る!」

 

ゼオン「お前らにとってガッシュがかけがえのないものをくれた存在だが、俺にとってはかけがえのないものを奪っていった忌まわしい存在なんだよ!」

 

パティ「さっきも映像や音声で見てたけど、たかが術を一つもらえなかったぐらいでガッシュちゃんを恨むあんたこそどうかしてるわよ!」

 

ゼオン「お前らはバオウを知らんようだな」

 

ウルル「バオウを知らない?」

 

キャンチョメ「どういう意味なんだい!?」

 

ゼオン「教えてやる。バオウ・ザケルガはな…俺とガッシュの父親が編み出した最強の術なんだよ!」

 

ブラゴ「(バオウはガッシュの術にしては色々と気になる所があったが、まさか父親から授けられた術だったとはな…)」

 

しおり「ガッシュ君とゼオンのお父さんが…、編み出した術…?」

 

ゼオン「父上はバオウを使って王となった。そんな術を父上は俺に授けず、ガッシュに授けた。だから、俺は自分の力を高めなければならず、厳しい英才教育を受けてようやく王を決める戦いに参加できたというのに、何の努力もせずにバオウを授かって王を決める戦いに参加したガッシュが腹立たしいんだよ!!」

 

コルル「ガッシュがバオウは危険な術だから、ガッシュのお父さんはゼオンに受け継がせなかった事がどうして信じられないの!?ガッシュはそんな嘘なんてつかないよ!」

 

ゼオン「やかましい!そんな根拠もない話が信じられるか!お前らもまとめて叩き潰す!」

 

サンビーム「私達はかなり強いぞ」

 

サウザー「お前なんかあっという間にやっつけてやるぜ!」

 

 意気込む中、ブラゴが前に出た。

 

ブラゴ「ゼオン、ガッシュは俺達の獲物だ。横取りするな!」

 

ゼオン「ほう、優勝候補と言われているお前が俺に挑むのか?」

 

ウォンレイ「ブラゴ、君だけでは危険すぎる!」

 

シェリー「相手が誰であれ、私達が倒す予定の赤い本の子を消そうなら、あなたから魔界送りにしてあげるわ!」

 

ゼオン「来てみろよ…」

 

ブラゴ「臨む所だ!」

 

シェリー「ギガノ・レイス!」

 

 しかし、ブラゴのギガノ・レイスをゼオンは片手で止めた。

 

シェリー「(ギガノ・レイスを片手で!?)」

 

デュフォー「ザケル」

 

ブラゴ「ぐあっ!!」

 

 驚きで動きが止まったブラゴをゼオンはザケルで吹っ飛ばした。

 

ブラゴ「この野郎が!」

 

 すぐにブラゴは突っ込もうとしたが、ゼオンは既に目の前に迫っていた。ゼオンの動きの速さはシェリーでもまともに反応できなかった。

 

シェリー「(何て速さなの!?赤い本の子のパートナーはこんな化け物の動きにしっかり反応できてたなんて…!)」

 

 ブラゴとゼオンは格闘戦に突入したが、ブラゴのパンチは簡単にゼオンに受け流された。

 

ゼオン「この程度、よそ見しててもかわせるぞ」

 

ブラゴ「このガキが…、俺を舐めるな!!」

 

 ブラゴはその後もパンチを繰り出し続けたがゼオンには当たらず、逆にゼオンのパンチは全てブラゴに当たった。そして、ブラゴを吹っ飛ばした後にブラゴの頭を踏みつけた。

 

シェリー「(そんな!ブルドーザーをも吹っ飛ばすブラゴのパンチを全て受け流したどころか、逆にパンチで吹っ飛ばすなんて!)」

 

ゼオン「ざまぁないな。ブラゴ、お前はそれでも8割の魔物から恐れられた優勝候補なのか?」

 

ブラゴ「(このガキが!俺を見下した目で見ながら踏みつけやがって……!!)」

 

 見下した態度で頭を踏みつけるゼオンにブラゴは怒り、立ち上がろうとした。

 

ゼオン「リオウよりは力はあるようだな」

 

ブラゴ「シェリー!」

 

シェリー「ディゴウ・グラビルク!」

 

 肉体強化の術を使ったものの、結果はガッシュのようにゼオンには全く歯が立たなかった。

 

ブラゴ「くそっ!肉体強化の術を使ってもあいつは術なしであの実力だと!?」

 

ゼオン「当たり前だ。ガッシュの時は腹が立ったからラウザルクを使ったが、本来はお前のような奴如きにラウザルクなどいらん」

 

 そのままゼオンはブラゴを殴り飛ばした。

 

ブラゴ「シェリー、こいつに力を惜しむな!全力で行け!」

 

シェリー「そう思っていた所よ!ディオガ・グラビドン!」

 

 ゼオンに向けてディオガ・グラビドンが放たれた。

 

デュフォー「ゼオン…。ザケルガ」

 

 デュフォーはゼオンに発射する方向を指示し、ザケルガを放った。ザケルガはディオガ・グラビドンを貫通した。

 

ブラゴ「バカな!中級呪文でディオガ級の呪文を貫通しただと!!」

 

デュフォー「(あいつら、頭が悪いな。俺達は術の威力だけで破ったのではない。ディオガ・グラビドンの弱所を見つけ、そこにザケルガを撃ち込んで貫通させたというのに)」

 

 ディオガ級の術が中級呪文に貫通された事にブラゴとシェリーは驚愕し、そのままブラゴはザケルガをまともに受けてしまった。

 

キャンチョメ「あのブラゴが手も足も出ないなんて…」

 

シェリー「ディボルド・ジー・グラビドン!」

 

 ディボルド・ジー・グラビドンもアンサー・トーカーのデュフォーがパートナーのゼオンには通じずにあっさり破られた。

 

シェリー「ならば、私達の最大呪文よ!ニューボルツ・マ・グラビレイ!!」

 

 ニューボルツ・マ・グラビレイを放ったが、デュフォーの指示ですぐにゼオンは重力場から離れた。

 

ゼオン「なかなかの威力の術だな。褒美に俺のディオガを見せてやろう」

 

デュフォー「ディオガ・アーロ・ザケルガ!」

 

 ゼオンが両手を向けると、凄まじい電撃が矢のような形になって放たれ、放つ際にデュフォーの指示でニューボルツ・マ・グラビレイの弱所を貫き、破った。

 

シェリー「私達の最大呪文が!」

 

ブラゴ「ぐあああっ!!」

 

 電撃の矢はブラゴに直撃し、凄まじいダメージを受けてブラゴは倒れた。

 

シェリー「ブラゴが…何もできずに負けた…?」

 

ティオ「あれが…ゼオンのディオガ…」

 

サンビーム「ゼオンの圧倒的な力にデュフォーのアンサー・トーカーによる的確な指示。全く隙のないコンビだ…」

 

ゼオン「デュフォー、ブラゴの本を燃やすぞ」

 

デュフォー「悪いな、ゼオン。さっきの術で心の力が切れた。バオウと相殺させるので予想以上に心の力を使った上、ガッシュに止めを刺そうとした時にもジガディラスを使ったから、あまり残っていなかったんだ。心の力を回復させるから、少し時間をくれ。それまでは素手とマントで何とかしろ」

 

ゼオン「ふん、奴等はデュフォーの心の力切れで命拾いしたな」

 

 デュフォーは心の力の回復に集中した。

 

清麿「どうやら、デュフォーは心の力が切れたようだ」

 

サンビーム「ならば、今がチャンスだ!恵とティオはガッシュの回復に専念してくれ!私達は今の内にゼオンを倒す!」

 

ティオ「ええ!」

 

恵「清麿君もボロボロだから、サイフォジオで傷を治すわよ!」

 

清麿「頼む!」

 

 清麿は倒れているガッシュをティオペアの元に連れていき、残りのメンバーはゼオンと対峙した。

 

シェリー「ブラゴも」

 

ブラゴ「自分で立てる…」

 

 ふらふらながらも、ブラゴは立ってから、柱まで歩き、柱に寄り添ってから座った。

 

ブラゴ「雷帝の力がこれほどのものだったとは…!」

 

シェリー「それだけじゃないわ、パートナーの実力でも私達は負けていた」

 

 キャンチョメ達はゼオンと対峙した。

 

ゼオン「お前ら、まさか俺に勝つつもりか?」

 

サウザー「ああ、そうだぜ」

 

サンビーム「みんなでガッシュの仇をとるぞ!」

 

ウマゴン「メルメルメ!」

 

ミール「これだけいればゼオンでもやっつけられるわ!」

 

チェリッシュ「今度は私達がゼオンをコテンパンに叩きのめしてやるわよ!」

 

ゼオン「なら、かかってこいよ…!」

 

リィエン「ウォンレイ、ゼオンは今までの魔物より強いから、一気に飛ばしていくある!」

 

ウォンレイ「おう!」

 

リィエン「ディオウ・バウルク!」

 

 ディオウ・バウルクで身体能力が大幅に強化されたウォンレイはゼオンに突っ込んでいった。

 

しおり「私達も行くわよ!」

 

コルル「うん!」

 

しおり「ギルゼドム・バルスルク!」

 

 コルルも禁呪で強化され、突っ込んでいった。ウォンレイはゼオンとの格闘戦では劣勢ではあったが、ガッシュやブラゴよりも善戦していた。

 

ゼオン「ほう、ガッシュやブラゴよりも格闘戦はやるじゃねえか」

 

ウォンレイ「私達は負けるわけにはいかない!」

 

 ウォンレイだけでなく、コルルもゼオンに格闘戦を挑んだ。

 

コルル「ガッシュは私達が守る!」

 

ゼオン「珍しいな、理性を失わない上にちゃんと敵味方の識別ができる禁呪があるとは」

 

アリシエ「ガルドルク・ニオルク」

 

 今度はリーヤが高速回転して突っ込んで来たが、ゼオンは片手で受け止めた。

 

ゼオン「この程度の攻撃で俺を倒せると思ったら大間違いだ!」

 

 そのままリーヤを柱に叩きつけようとしたが、銃弾が飛んできてゼオンの腕が弾かれた。

 

ゼオン「この銃弾は…チェリッシュか!」

 

 銃弾が飛んできた方向には、グラード・マ・コファルでゼオンに狙いを定めているチェリッシュペアがいた。

 

サンビーム「ディオエムル・シュドルク!」

 

サウザー「ディオギコル・ギドルク!」

 

 今度はウマゴンとカルディオがゼオンを襲った。

 

ウルル「オルダ・スオウ・ギアクル!」

 

ミール「ウィ~~・ム~~・ウォ~~・ジンガムル・ディオボロス!」

 

サンビーム「ウマゴン!」

 

サウザー「カルディオ!」

 

 次はパティとゴームの攻撃とウマゴンの炎とカルディオの冷気が来たが、ゼオンはマントで防いだ。

 

ゼオン「術が使えんとあいつらにここまで苦戦するとは…!」

 

キャンチョメ「ふはははっ、僕達の恐ろしさを思い知ったか!」

 

 声がした方をゼオンが向くと、そこにはシン・ポルクを発動させてカバのマークがある服装をしたキャンチョメがいた。

 

フォルゴレ「ゼオン、お前は恐ろしいライオンだが、私達はそれよりも強いカバさんなんだ!」

 

キャンチョメ「ライオンのお前はカバさんの僕達には勝てないんだぞ!」

 

 キャンチョメはカバの口がある触手を伸ばし、それを全てゼオンに向けた。

 

ゼオン「ふざけた事をぬかしやがって!」

 

 ゼオンは攻撃を仕掛ける事ができず、ウォンレイとコルルの攻撃と触手をかわし続けるしかなかった。そして、その背後にモモンがいる事も知らなかった。

 

モモン「僕を忘れていたようだね!」

 

エル「オラ・ノロジオ!」

 

 モモンに気付いていなかったゼオンはオラ・ノロジオを受けて動きが遅くなった。

 

ゼオン「しまった!」

 

ウォンレイ「今だ!」

 

 動きを遅くされたゼオンはウォンレイとコルルのパンチと、キャンチョメの触手のパンチを受け、吹っ飛ばされた。ティオと恵はサイフォジオでガッシュの傷を治していたが、ガッシュはかなりの傷を負っていたためにサイフォジオでは治せず、ギガノ・サイフォジオでもあまり治らなかった。

 

ティオ「いける…これならいけるわ!」

 

恵「清麿君、これならゼオンを倒せるかも知れないわよ!」

 

清麿「……いや、もう時間切れだ…。デュフォーの心の力は満タンになった…」

 

 吹っ飛ばされたゼオンは倒れておらず、平然とした様子だった。

 

パティ「あれだけ喰らっても平然としてるなんて!」

 

ゼオン「さっきのは少し効いたぞ。俺はお前らをガッシュのおまけだと侮っていたようだ。それと術が使えないから、こんな無様な姿をさらしている…。デュフォー、心の力の方はどうだ?」

 

デュフォー「フルに溜まった。ゼオンも術が使えないから歯がゆい思いをしただろ?」

 

ゼオン「ああ。一気にラウザルクでカタをつけるぞ」

 

 デュフォーが動き出した事に一同は衝撃が走った。

 

チェリッシュ「まさか、ゼオンのパートナーが心の力をもう溜め終わってしまうとはね…」

 

ニコル「大変な事になるわ…」

 

ゼオン「行くぞ…!」

 

デュフォー「まずはあの厄介なアヒルからやるぞ。ラウザルク!」

 

 ラウザルクでゼオンの身体能力が強化された後、デュフォーをマントに乗せて一気にキャンチョメまで近づいた。

 

キャンチョメ「えっ?」

 

ゼオン「アヒル、俺はライオンじゃない。ライオンはおろか、カバさえ食う恐竜だ」

 

 急にゼオンに近づかれたキャンチョメは反応する間もなく、パンチ1発で吹っ飛ばされた。

 

キャンチョメ「ぐあああっ!」

 

フォルゴレ「キャンチョメ!」

 

 続いてフォルゴレもゼオンに腹パンされて吹っ飛ばされた。

 

フォルゴレ「(何だ…?このパンチの威力は…。今まで受けた攻撃とは比べ物にならん…!鉄のフォルゴレを歌っても立てそうにない…!)」

 

デュフォー「お前達のシン・ポルクという視覚、聴覚、触覚から脳へ命令を送り込み、精神を攻撃する術は最大限に力を発揮するには、どうしてもイメージが必要になる。イメージする前に攻撃されたらひとたまりもないだろう?」

 

リィエン「動きが全く見えなかったある…」

 

 次の攻撃対象はウォンレイとコルルになった。ウォンレイとコルルはゼオンのパンチとキック数発で吹っ飛ばされてパートナーとぶつかった。

 

ウォンレイ「ぐあああっ!!」

 

リィエン「あああっ!!」

 

コルル「がああっ!!」

 

しおり「きゃああっ!!」

 

ティオ「コルル、ウォンレイ!」

 

チェリッシュ「(何て速さなの!?早く狙撃しないと…!)」

 

 スコープを覗くチェリッシュだが、もうゼオンはその場にはいなかった。

 

チェリッシュ「まさか…」

 

 チェリッシュとニコルの嫌な予感は的中し、ゼオンはもう目の前にいた。そして、ゼオンはチェリッシュペアを蹴り飛ばして柱に叩き付けた。

 

チェリッシュ「きゃあっ!」

 

パティ「チェリッシュ!」

 

ゼオン「他人の心配をしている場合か!?」

 

 今度はパティとゴームを吹っ飛ばし、ウマゴンとカルディオもラリアットでダウンさせた。

 

パティ「きゃああっ!」

 

ゴーム「ゴオオッ!!」

 

ウマゴン「メルァ~~ッ!」

 

カルディオ「パルァ~~ッ!」

 

モモン「そんな…」

 

エル「フェイ・ミウルク!」

 

 モモンはリーヤを抱えて距離を取ろうとしたが、すぐにゼオンに追いつかれた。

 

ゼオン「俺から逃げられると思うなよ、猿が!」

 

 そのままモモンはリーヤと共にゼオンに殴られ、エルとアリシエの方へ吹っ飛ばされた。

 

モモン「うわああっ!」

 

リーヤ「ぐあああっ!」

 

ティオ「そんな……」

 

恵「1分でみんなゼオンに倒されるなんて……」

 

 ゼオンのラウザルクの持続時間の1分が過ぎる頃には、ティオ以外の魔物は全員ラウザルクがかかったゼオンの攻撃でダウンした。

 

ゼオン「全く、どいつもこいつも手間とらせやがって…!」

 

ウマゴン「メル…」

 

 ふらふらながらもウマゴンは立ち上がった。

 

サンビーム「こうなればウマゴン、奥の手を使うぞ!」

 

ウマゴン「メル!」

 

サンビーム「シン・シュドルク!」

 

 前の戦いでも到達したウマゴンのシンが発動した。

 

ゼオン「ほう、そこの馬もシンを習得したのか」

 

サウザー「ずりぃぞ、オヤジ!こんな術を隠し持っていたなんて!」

 

サンビーム「切り札は最後までとっておくものだ。それに、今のウマゴンのスピードはかなり速いぞ!ウマゴン!」

 

ウマゴン「メル!」

 

 音速を超えたスピードの突撃にゼオンはまともに反応できずに吹っ飛ばされた。

 

ゼオン「ぐあっ!」

 

サンビーム「(この術はウマゴンの負担が大きい。すぐに決着を着けてくれ…!)」

 

デュフォー「ゼオン、あの手を使うぞ」

 

ゼオン「ああ」

 

デュフォー「ザグルゼム!ザグルゼム!ザグルゼム!ザグルゼム!」

 

 音速の攻撃に晒されながらもゼオンはザグルゼムを自分に4発当てた。

 

恵「自分にザグルゼムを当てて何をする気なの?」

 

デュフォー「ラウザルク!」

 

 自分の体に撃ち込んだザグルゼムとラウザルクの連鎖反応により、ゼオンの身体能力が更に爆発的に跳ね上がった。そして、突撃を仕掛けたウマゴンを軽々と受けとめた。

 

サンビーム「ウマゴンを受けとめた?」

 

ゼオン「ふん、こうされては自慢のスピードは何の役にも立たんだろう?それに…シン級の術があれば俺に勝てると思ったら大間違いだ!!」

 

 ゼオンのパンチでウマゴンの鎧は砕かれ、ウマゴンは吹っ飛ばされた。

 

ウマゴン「メルァッ!!」

 

サンビーム「ウマゴン!」

 

 ゼオンの攻撃とシン・シュドルクの反動でウマゴンは動けなくなった。

 

デュフォー「残るは、ジガディラスを防いだ盾の女だけだ」

 

 不気味に近づくゼオンとデュフォーにティオと恵は身構えた。

 

ティオ「(怖い…。今まで見た魔物よりゼオンは怖い…。だけど…、ガッシュを守らなきゃ…!)」

 

ゼオン「ガッシュ、俺はお前の事が憎いが、せめてもの俺の情けだ。パートナーや女2人諸共、一緒に地獄へ送ってやるとしよう」

 

???「ゼオン、絶対に最後の希望を消させはしないぞ!」

 

 声がした方には、アリシエとリーヤがいた。

 

ゼオン「まだくたばってなかったか」

 

アリシエ「当たり前だ!僕達は守るべきもののために命をかけて戦う!」

 

リーヤ「それが戦人なんだ!」

 

 アリシエはリーヤと共に突っ込んで来た。

 

ゼオン「パートナーが自ら魔物と一緒に突っ込んでくるとはな」

 

デュフォー「頭が悪いとしか言いようがないな。ガンレイズ・ザケル」

 

 ガンレイズ・ザケルを受けながらも、アリシエはリーヤと共に近づいてゼオンと組み合おうとした。

 

清麿「よせ、アリシエ!ゼオンと組み合うのは危険すぎる!」

 

アリシエ「ゼオン!」

 

ゼオン「バカめ、ザルチムぐらいならともかく、この俺とやりあおうなんざ、身の程知らずにも程があるぞ!」

 

 しかし、ザルチムの時と違ってアリシエは簡単にゼオンに殴り飛ばされてしまった。

 

デュフォー「お前、死を恐れていないようだな。まるで、いつ死んでもいいと考えている俺と同じだ」

 

アリシエ「デュフォー、僕とお前は違うぞ!」

 

 立ち上がりながら、アリシエはデュフォーの目を見ていた。

 

アリシエ「お前は生きるための執着心も、守るべきものもなく、ただ、いつ死んでもいいと思っているだけだ!だけど僕は違う!僕が命を捨てる時は、村のみんななどの守りたいもののために戦う時だ!決していつ死んでもいいなどと思ってはいない!!」

 

デュフォー「(何だ…?この感じは…?)」

 

 戦人と化したアリシエの姿にデュフォーは思わず怯んでしまった。

 

リーヤ「僕はガッシュが大好きなんだ!ガッシュを消そうとするお前達は許さないぞ!」

 

アリシエ「僕達の渾身の一撃を受けてみろ!シャオウ・ニオドルク!」

 

 今までシャオウ・ニオドルクを放つ時よりも本の輝きが大きくなり、その姿もより大きなものとなった。

 

デュフォー「テオザケル」

 

 テオザケルとシャオウ・ニオドルクがぶつかったが、シャオウ・ニオドルクが押していた。

 

ゼオン「俺のテオザケルを押しているだと!?あの術になぜこれほどの力が?」

 

アリシエ「人は心から守りたいもののためなら、いつもの限界を超えた力を出す事ができるんだ!それは心の力とて例外ではない!!」

 

 いつもの限界以上の力を出すアリシエの気迫にデュフォーは怯んでしまった。

 

ゼオン「何をしている、デュフォー!この程度の術はお前が少し力を入れれば押し返せるはずだ!」

 

デュフォー「…あ、ああ」

 

 デュフォーがテオザケルに込める心の力を増やした途端、テオザケルがシャオウ・ニオドルクを押し返した。

 

リーヤ「そんな、うわああっ!!」

 

アリシエ「ぐあああっ!!」

 

 そのままアリシエとリーヤはテオザケルを受けて吹っ飛ばされた。その際にリーヤの本に引火してしまった。

 

清麿「アリシエ!」

 

恵「リーヤ!」

 

 清麿と恵はアリシエとリーヤに駆け寄った。

 

清麿「アリシエ、しっかりしろ、アリシエ!」

 

リーヤ「清麿、アリシエは?」

 

清麿「意識はないが、まだ生きている」

 

リーヤ「よかった…。ごめんよ、アリシエ、みんな。僕はここまでだ。ガッシュを守らなきゃいけないのに…」

 

恵「もういいのよ。あなたはよく頑張ったわ…」

 

リーヤ「清麿、ガッシュはやる奴だ。何としてもガッシュと一緒にゼオンに絶対に勝つんだ。もうゼオンに勝てるのはガッシュしかいないから…!」

 

清麿「わかった。必ずゼオンを倒して、世界を救ってみせる!」

 

リーヤ「みんなも、ガッシュを守るんだぞ!」

 

 そう言って、リーヤは魔界に送還された。

 

ティオ「リーヤ!」

 

 

 

 

ファウード コントロールルーム前

 キャンチョメ達の危機にパピプリオはギガノ・ジョボイドで扉を壊そうとした。

 

パピプリオ「待ってろよ、キャンチョメ…。俺が助けに行くからな…!」

 

 ギガノ・ジョボイドを長く扉に当てたが、扉の一部が溶け、ヒビが入った所でルーパーの心の力が切れてしまった。

 

パピプリオ「長く出してようやく扉が少し溶けてヒビも入っただけなのかよ…」

 

ルーパー「もうどうにもならないわよ…」

 

パピプリオ「あ~、これじゃあ友達を助けに行けないじゃねえか!俺の力はここまでしかないのかよ~~!」

 

???「いや、お前は持てる限りの力でよくやったじゃねえか」

 

パピプリオ「えっ?」

 

 声の主をパピプリオが見ると、その声の主はアシュロンだった。

 

 

 

ファウード コントロールルーム

 どこまでもガッシュの仲間達が邪魔をする事にゼオンは苛立っていた。

 

ゼオン「ガッシュを消そうとしたらどいつもこいつも邪魔ばかりしやがって…!」

 

 苛立つゼオンだが、そんな時にゼオンの本が光った。

 

ゼオン「何だ?」

 

デュフォー「新しい呪文だ」

 

清麿「(この状況でゼオンに新しい呪文だと!?)」

 

ゼオン「名は?」

 

デュフォー「シン・ジガディラス・ウル・ザケルガだ」

 

清麿「(ゼオンのシンだと!?)」

 

恵「(ジガディラス・ウル・ザケルガでさえ全力でないと防げないのに、それを上回る攻撃が来たら…!)」

 

ゼオン「残念だったな。まだ威力は試していないが、新しく習得した俺のシンの前ではお前の盾など、一瞬で木っ端微塵に粉砕できる!それでも俺の攻撃を防ぐつもりなのか?」

 

 ゼオンのシンという新たな絶望をティオは突きつけられてしまった。

 

ティオ「……恵、行くわよ…」

 

恵「ティオ…」

 

 ティオの覚悟を知った恵は前に出た。

 

清麿「恵さんもティオも危険すぎる!ゼオンのシンは威力がまだ未知数なんだ!」

 

ティオ「それでも、私は命をかけてガッシュを守る!」

 

恵「清麿君、私はあなたと会う事ができて…、愛し合う事ができて本当によかった…。私の大好きな清麿君とガッシュ君は私とティオが守るわ。たとえ、死ぬ事になっても!」

 

ゼオン「どうやら、その身を犠牲にしてでもガッシュを守る気だな。ちょうどいい、今からお前達を消してやろう!」

 

デュフォー「シン・ジガ…」

 

 シン・ジガディラス・ウル・ザケルガを放とうとした途端、扉が壊れた。

 

ティオ「何!?」

 

ゼオン「扉が壊れただと!?」

 

清麿「あいつは…!」

 

 その扉を壊した魔物こそ、アシュロンであった。

 

清麿「アシュロン、やっぱり来てくれたのか!」

 

恵「あのドラゴンは味方なの?」

 

清麿「ああ、そうだ!しかも、アシュロンは竜族の神童と言われるほどの強力な魔物だ!」

 

アシュロン「そこの魔物は回復の術は使えるのか?」

 

ティオ「そうだけど…」

 

リーン「急いでお嬢ちゃんはガッシュを回復させるんだ。その間、俺らはゼオンと戦う」

 

 清麿とティオペアはガッシュの元へ駆け寄った。

 

ゼオン「久しぶりだな、アシュロン。まさか、お前がファウードに来るとは」

 

アシュロン「王になったら魔界に苛烈な圧政を敷く上、ファウードで人間界を破壊しようとするお前を見過ごしておけるか!」

 

ゼオン「その甘い考えも相変わらずだな。反吐が出る」

 

アシュロン「言っておくがゼオン、以前の俺だと思ったら大間違いだからな…!」

 

ゼオン「御託はいいから、さっさとかかってこいよ…!」

 

 竜族の神童、アシュロンが遂にコントロールルームに到着した。今、雷帝と竜族の神童がぶつかり合おうとしていた。

 




これで今回の話は終わりです。
今回はガッシュの仲間達とゼオンの戦いでしたが、ガッシュを回復させているティオ以外は全員ゼオンによってダウンし、リーヤが魔界送りになってしまうという流れになっています。
ゼオンとブラゴの戦いは原作の初期クリアとブラゴの戦いを参考にし、ゼオンペアにしかできない事を加えた上で描きました。
ゼオンがザケルガでブラゴのディオガ・グラビドンを破る描写は原作のデュフォーの指示ありでゼオンがザケルでガッシュのテオザケルを少し突き破った描写を参考にし、ゼオンのザケルガはデュフォーの指示があればディオガ級の術を貫通できるのではと思ったためです。
ゼオンがザグルゼムとラウザルクでウマゴンのシンを破ったのは、あるガッシュの二次小説にザグルゼムでラウザルクを強化するというのがあったため、それをこっちでも取り入れました。
次の話はゼオンとアシュロンの戦いです。
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