金色のガッシュベル!!SECONDLAP 作:アンドロイドQ14
ファウード コントロールルーム
お互いに探していてもなかなか巡り会う事ができなかったテッドとチェリッシュは遂に再会の時を迎えた。
テッド「チェリッシュ…、やっと会えたな…」
チェリッシュ「テッド…」
ゼオン「ふん、感動の再会といった所か?」
テッド「てめえがゼオンか…、俺の女を…、大切な家族を傷つけた奴は!」
ゼオン「家族だと?そんなものは俺にとっては憎むべき存在だ」
テッド「何だと!?」
そんな時、テッドは倒れているガッシュを見て、ゼオンとガッシュの関係に気付いた。
テッド「まさかお前、ガッシュの家族なのか!?」
ゼオン「そうだ」
テッド「だったら、なぜガッシュをあそこまで傷つけた!?お前とガッシュは血の繋がった家族なんだろ!?お前は家族にどうしてあんな事ができるんだよ!?」
ゼオン「お前、何か勘違いしているようだな。血の繋がった家族がいるからと言って必ずしも幸福であるとは限らない。親が平気で子供を虐待したり、子供が親を殺したり、血の繋がった家族でもそういった事はあるんだよ。そして、俺はガッシュが憎い!俺は物心ついた頃から厳しい訓練と教育の苦しい日々を過ごし、苦労を経てこの戦いに参加したのに、ガッシュは大きな力と自由を与えられた上、何の努力もせずに戦いに参加した!それが許せるかよ!」
テッド「それでも…それでも自分が辛いからって他人に、それも血の繋がった弟に八つ当たりするんじゃねえ!みっともないと思った事はないのか!?」
ゼオン「テッドと言ったな。お前の面を見てると本当に腹が立ってくる。お前も完膚無きにまで叩きのめしてやる!」
テッド「臨む所だ!お前がチェリッシュとガッシュを傷つけたからには、その落とし前として顔面をぶん殴ってやる!!」
チェリッシュ「テッド…」
テッド「チェリッシュ、具体的にどういった事をゼオンにされたのかはわからねえが、とにかく強いお前が怯えるほどの事をされたんだろ?だったら、その落とし前は俺がつけてやる。だから、お前は俺の戦いを見てるんだ。チェリッシュのパートナー、チェリッシュを頼む」
チェリッシュの事をニコルに任せ、テッドはゼオンの方を向いた。
ジード「テッド、あいつはガッシュを完膚無きにまで叩きのめした奴だ!気を引き締めて行け!」
テッド「ああ!」
ジード「ドラグナー・ナグル!」
テッドはゼオンに向かっていった。その間にサンビームとサウザー、ウルルはボロボロの仲間と意識が戻ったアリシエを連れてティオ達の所に来た。
キャンチョメ「いてて…ガッシュはどうなんだい?」
恵「ディオガ・サイフォジオで傷の方はだいぶ治ったわ。だけど…一向に意識が戻らないの」
パティ「お願い、ガッシュちゃん!目を覚まして!」
コルル「ガッシュ!」
ウマゴン「メルメルメ!」
リーン「目を覚ましてくれ、ガッシュ!あんたはダンナが夢を託せると見込んだ男なんだ!だから、魔界に帰ったダンナのためにも目を覚ましてくだせえ!」
アリシエ「ガッシュ、最後の希望は君しかいないんだ!」
清麿「(頼む、ガッシュ。目を覚ましてくれ。お前のために、リーヤが、アシュロンがその身を犠牲にして守ってくれたんだ!)」
一同はガッシュの目が覚めてほしいと思うのだった。
ファウード 通路
デゴスの大群と戦っていたバリーとレインはデゴスを全滅させた。
バリー「ようやく全滅したな」
レイン「急いでコントロールルームへ行くぞ!」
バリー「ああ!」
バリーとレインはパートナーと共にコントロールルームへ向かった。
ファウード コントロールルーム
テッドとゼオンの戦いが繰り広げられていた。
ジード「セカン・ナグル!」
テッドの強化は第2段階になったが、ゼオンにパンチを打ち込んでもかわされたり受け流されたりして全く攻撃が当たらなかった。
ゼオン「体術も何もなっちゃいねえ。それでパンチのつもりか?」
テッド「黙りやがれ!俺は絶対にてめえの顔面にパンチを打ち込んでやる!」
ゼオン「顔面にパンチを打ち込むって…こういう事か!?」
ゼオンはテッドでは捉えられない速さで動き、テッドの顔面にパンチを打ち込んで殴り飛ばした。
ゼオン「どうした?俺はデュフォーがまだ心の力を回復させている最中で術を使ってないんだぞ。術を使ってお前はこのザマか?」
テッド「まだだ!剛腕テッド様は、まだピンピンしてるぜ!」
ジード「サーズ・ナグル」
第3段階に突入したが、まだゼオンには当たらなかった。
ジード「(あいつ、テッドのパンチを慌てる事なく、涼し気な様子でかわしてやがる…。術なしでテッドとこれ程の力の差があるとは…)」
ゼオン「それがパンチのつもりか?」
テッド「この野郎!絶対に…絶対にてめえの顔面にパンチを打ち込んでやる!!」
テッドはゼオンの顔にパンチを打ち込もうとしたが、その度にゼオンに反撃される一方だった。
テッド「ギアを上げろ、ジード!」
ジード「心の力も溜まったぜ!フォルス・ナグル!」
ギアを上げても結果は同じで、ゼオンには全くパンチが当たらなかった。
ゼオン「どうした?この程度、よそ見しててもかわせるぞ」
テッド「絶対にゼオンを…ゼオンの顔面を殴るまでは倒れたって何度でも立ち上がってやらぁ!」
一方的にゼオンに叩きのめされるテッドをチェリッシュは見ていられなかった。
チェリッシュ「テッド、私が助けるわよ」
ニコルにファウードの回復液を飲ませてもらった後、グラード・マ・コファルでゼオンを狙撃してテッドを助けようとした。しかし、トラウマが再燃したせいで狙いが定まらなかった。
チェリッシュ「(どうして?どうして震えが止まらないのよ…)」
ニコル「(やっぱり、ゼオンから受けたトラウマが再燃している…)」
ゼオン「チェリッシュ、テッドに気を取られている隙に俺を狙撃しようというのか?だが、今のお前の様子じゃ、俺の雷でボロボロになった心は治りきっていなかったようだな。安心しな、テッドを始末したら次はお前だ。それまで恐怖に震え、テッドがボロボロになりながらやられる様を見物しておくんだな」
チェリッシュの行動はゼオンに見抜かれていた。その後、ゼオンはテッドへの攻撃を再開した。
テッド「ぐおっ!」
ゼオンとの格闘戦でゼオンに一方的に蹴られ、殴られてテッドは倒れた。
ゼオン「もう終わりか?口ほどにもないぞ」
ジード「何て野郎だ…!フォルスでも全く歯が立たねえとは…、下手すればトップギアでもどうにもならないかもしれねえ…。(まだ溜まらねえか、心の力!)」
テッド「まだこれからだ…。お前の顔面を殴るまでは…俺は何度でも立ち上がるって言ってるだろ!?」
ゼオン「どいつもこいつも腹が立ってくる…!」
再びテッドは立ち上がってゼオンに向かっていったが、ゼオンは全く歯が立たないのにも関わらず、顔面を殴ろうとするテッドに苛立ちが増すばかりであった。
キャンチョメ「やばいよ…、ゼオンは術なしで術を使ってるテッドを一方的に叩きのめしているよ…!」
ウマゴン「メルメルメ…」
カルディオ「パルパルモーン…」
サウザー「リーヤでも、アシュロンとかいうドラゴンでも、テッドでもゼオン相手だとどうにもならねえのか…?」
サンビーム「まさに、化け物だ…」
テッドはフォルスでも一方的にゼオンに押されていた。
ジード「心の力が溜まったぞ、テッド!」
テッド「よし、トップギアだ!」
ジード「フィフス・ナグル!」
遂にテッドはトップギアを発動させた。
ゼオン「これがお前の本気か」
テッド「行くぞ!」
テッドはゼオンに殴りかかった。しかし、パンチは簡単にゼオンに受け止められ、しかもゼオンに受け止められた際に腕が出血した。
テッド「ぐあっ!ゼオンにはトップギアでも通じねえのか…!?」
ゼオン「その程度では俺には勝てん。それに、術の力にお前の体が負けているようだな。むやみに攻撃してもお前は術の負担でどんどん寿命を縮めるだけだぞ。俺を殴るとかいう下らん事は絶対にできん!俺に本を燃やされろ!」
トップギア状態でもテッドは一方的にゼオンにやられていた。
ジード「(トップギアでもどうにもならねえというのか…!?)」
テッド「…言っただろ?俺はお前をぶん殴るまでは何度でも立ち上がってやるって!!」
ゼオン「お前が俺を殴る事自体、不可能だ!」
テッドが一方的にゼオンにやられている姿にチェリッシュはいてもたってもいられなかったが、蘇った恐怖でどうにもならなかった。
???「何をやっている、チェリッシュ!」
声が届いた先には、レインとバリーがいた。
清麿「レイン!それに、バリーじゃないか!」
レイン「悪いな、デゴスの大群やらで手間取って遅れてしまった」
バリー「チェリッシュ、テッドは…あいつはお前のために命をかけてゼオンをぶん殴ろうとしてるんだ!お前もあいつのために何かしろ!」
チェリッシュ「バリー、テッドに会ったの?」
バリー「ああ。あいつとは一緒にファウードへ向かう際にお前の事を語ったぜ」
回想
それは、飛行機で移動中の事だった。
テッド「なぁ、バリーはチェリッシュといつ会ったんだ?」
バリー「だいぶ前にな。チンピラの頃の俺が子供に頭の事をバカにされたと誤解して殴ろうとした時に会ったんだ。それで、イライラした俺はあいつと戦った」
テッド「チェリッシュは強い女だっただろ?」
バリー「ああ。あの時の俺は腕っぷしはチェリッシュより上だったが、ガッシュを殴れなかった時のようにチェリッシュを殴れなかった。お前の言う通り、強い女だったぞ。ところで、チェリッシュはお前を家族と言っていたが、どういう事なんだ?」
テッド「実を言うとよ、俺やチェリッシュは親父やお袋の顔も知らねえで生きてきた。そんな俺達のようなガキ達をチェリッシュは引き取って一緒に暮らしてたんだ。チェリッシュは酔っ払いの雇い主に殴られようが、俺達が力を合わせて作った家をすぐにぶっ壊されようが、泥まみれのパンを食べようが、悪人にも負けずに弱い所を見せねえあいつが輝いていたから、俺達は希望を持って生きる事ができたんだ」
バリー「(そうだったのか…。だから、あいつの心は強かったのか…)」
チェリッシュの強さの秘密を聞けたバリーは嬉しそうだった。
同じ頃、テッドはゼオンに相変わらず一方的にやられていた。
ゼオン「もう終わりだな。一気に勝負を終わらせてやる」
テッド「ゼオン…、いつまでも俺を舐めてるんじゃねえぞ!」
テッドの雰囲気が変わった事にゼオンは気づいた。
ゼオン「(テッドの雰囲気が変わった?)」
テッド「てめえに親父やお袋はいるか?」
ゼオン「ああ、いるぞ。今の魔界の王と王妃が俺とガッシュの両親だ」
テッド「お袋に飯は作ってもらってたか?」
ゼオン「ないな。飯を作ってくれたのは乳母だ」
テッド「おかしいな…、てめえには親父とお袋がいるのに、何で親のいねえガキ達と同じ目をしてるのか気になってな」
ゼオン「お前、ろくな教育も受けてないのになぜそうだと言い切れる?」
テッド「確かにてめえの言う通り、俺達みてえな親のいないガキはろくな教育を受けてねえ。けどな、何となくわかっちまうんだよ…。てめえのガッシュを恨み、憎んでいる目。それが親のいねえガキ達の大人を恨み続けて真っ黒になっちまった目と重なって見えちまうんだよ。俺ももし、チェリッシュに会えなかったらてめえみたいになっちまってたのだろうってな」
ゼオン「俺が…孤児と同じ目をしてるだと?」
テッド「てめえは親父やお袋に弟がいるのに何がきっかけでこんな目をしてるのかはわからねえ。けどな…大人を恨み続けたガキ達にも、飢えきって真っ赤に血走った目をしたガキ達にもチェリッシュはキラキラした輝きを与えてくれたんだ。悪人に負けず、楽しそうな未来を語ってくれてよ、俺達を支えてくれたんだ…。俺の目の奥にあの姿がある限り、てめえをぶん殴るまでは何度でも立ち上がってやらぁ!!」
再びテッドはゼオンに向かっていった。流石のゼオンもいくら攻撃を受けても、術の反動でダメージがさらに蓄積しても立ち上がるテッドには違和感を感じていた。
ジード「(まだファイナルギアが残っているが…、こいつは最後の最後に決めねえと、大変な事になる代物だ…)」
ゼオン「(こいつの体は俺の攻撃を受けている上、術の反動でもダメージを受けていて相当ボロボロのはずだ。なのに…チェリッシュのために俺の顔面を殴る、ただそれだけのために立ち上がっているとでもいうのか…)」
デュフォー「ゼオン、心の力がフルに溜まったぞ」
ゼオン「ちょうど殴る蹴るも飽きてきた所だ。術を使って一気にカタをつけてやる!」
デュフォー「テオザケル!」
向かってきたテッドはテオザケルで吹っ飛ばされ、それにジードも巻き込まれた。
テッド「ぐあああっ!!」
ジード「ぐおおっ!!」
テオザケルに巻き込まれた際、ジードの持ってた本に火が付いた。
ゼオン「次で一気に燃やし尽くす!」
燃えてる本に攻撃し、一気に燃やし尽くそうとするゼオンにチェリッシュはテッドの危機と恐怖で焦った。
チェリッシュ「(お願い…、震えよ、止まって…!テッドに…テッドにゼオンの顔面を殴らせるために…!!)」
そんな中、ガッシュを回復させている最中のティオ以外の動ける魔物達がスナイパーライフルを支えてくれた。
チェリッシュ「みんな…」
バリー「チェリッシュ、お前は1人で戦ってるんじゃねえぜ」
キャンチョメ「チェリッシュの震えが止まらないなら、僕達が支えるよ!」
コルル「挫けそうになったら、何度でも」
パティ「だから、ゼオンに1発ぶち込んでやるのよ!」
ウマゴン「メルメルメ!」
支えてくれるコルル達以外にも、魔界で一緒に暮らしていた子供達の幻影も見つけた。
子供A『頑張れ、チェリッシュ母さん』
子供B『頑張れ、姉ちゃん』
コルル達と一緒に暮らしていた孤児達の幻影の励ましにより、チェリッシュの震えは止まった。
ゼオン「これで終わりだ、テッド!」
デュフォー「ザケルガ」
テッドの本目掛けてザケルガが放たれた。
チェリッシュ「(みんな…、ありがとう…)テッドーーーーッ!!」
震えが止まったチェリッシュはゼオン目掛けて銃弾を放った。放たれた銃弾はザケルガを貫通し、ゼオンの腕に直撃した。
ゼオン「何!?まさか…!」
ゼオンの視線の先に震えの止まったチェリッシュの姿があった。
ゼオン「(何があった!?なぜ、恐怖から逃れた…?)」
チェリッシュ「テッド、今よ!」
テッド「チェーーリーーーーッシュ!!お前の作ってくれたチャンス、無駄にはしねえ!ジード、ファイナルギアだ!」
立ち上がったテッドはゼオンに迫った。
ジード「ドラグノン・ディオナグル!!」
ファイナルギアが発動し、テッドは遂にゼオンの顔面を殴った。殴られたゼオンは吹っ飛び、ゼオンを殴ったテッドは術の反動に体が耐えきれず、遂に倒れた。
テッド「やっと…やっとゼオンの顔面を殴れたぞ…!」
そう言ってテッドは意識を失った。
サンビーム「エル、モモンの意識は戻ったか?」
エル「はい!」
モモン「結構痛いけど、もう動けるよ!」
清麿「急いでテッドを連れて来るんだ!ゼオンの追撃を受ける前に!」
エル「フェイ・ミウルク!」
急いでモモンはテッドを抱えてティオの元に連れてきた。テッドの渾身のパンチを受けたゼオンの方は倒れておらず、顔に大した傷はなかった。
デュフォー「ゼオン、なぜよけなかった?あの一撃はお前がよけられない事はないだろう?」
ゼオン「ああ。テッドの今の一撃を、『よけてはいかん』と思ったまでだ」
デュフォー「まぁいい、中級呪文を2回使った程度なら、すぐに回復させる事はできる」
テッドは急いでティオのギガノ・サイフォジオで治療を受けた。
チェリッシュ「ごめんね、ティオ。ガッシュの坊やを回復させてる途中に私のわがままを聞いてもらって…」
ティオ「もう傷の方は治ったけど、困ってるのは意識が戻らない事なのよ」
そんな中、テッドの意識が戻った。
テッド「…チェリッシュ…」
チェリッシュ「意識が戻ったのね、テッド」
テッド「どうやら、もうゼオンに怯えてねえようだな」
チェリッシュ「私が恐怖を振り切れたのはみんなと…テッドのお陰よ」
テッド「そっか…。ジード、今まで本当に」
ジード「俺と話す時間じゃねえよ。お前とは山ほど語り合ったぜ!」
グスタフ「魔界に帰る前に大切な家族としっかり話しておくんだ」
テッド「ところでお前、ニコルとか言ってたな。まさか、チェリッシュに手を出してねえだろうな?」
チェリッシュ「バカね、ニコルは女よ」
チェリッシュの言葉通り、ニコルは帽子をとって長い髪を露わにした。
ニコル「チェリッシュの事になれば話を聞かないぐらい、本当にあの子はチェリッシュしか見えてないわね」
ジード「まぁな。千年前の魔物との戦いへの協力を断ってしまったせいでチェリッシュの手掛かりを自分で捨てちまったとか後悔してたぐらいだからな」
そんなテッドにチェリッシュはキスした。
テッド「へ…へへ…嬉しいねえ…」
チェリッシュ「安心して魔界で待ってて。ゼオンのような奴は絶対に王にさせない」
テッド「ああ、任せたぜ。親のいねえ俺達でも幸せになれる国に…。それと、ガッシュにもよろしくと言ってくれよ…」
そう言ってテッドは魔界に帰った。
パティ「ガッシュちゃん、お願い、起きて!もうゼオンを倒せるのはあなたしかいないのよ!」
ティオ「リーヤやアシュロンにテッドはガッシュや私達を守るためにその身を犠牲にしたのよ!」
コルル「だから、お願い!起きて、ガッシュ!」
清麿「ガッシュ、もう最後の希望はお前しかいないんだ!その希望を守るために戦ってくれた奴のためにも、起きるんだ、ガッシュ!」
???
ゼオンからの苛烈な攻撃を受け続けて倒れてしまい、傷が治ってもガッシュの精神は意識が戻らなかった。苛烈な攻撃を受け続けて深い眠りについていたガッシュの精神に清麿達の声が響いた。
清麿『ガッシュ、もうゼオンを倒せるのはお前しかいないんだ!』
恵『ガッシュ君を守るためにリーヤもアシュロンもテッドもゼオンと戦って魔界に帰ってしまったのよ!』
パティ『だから、起きるのよ、ガッシュちゃん!』
ティオ『最後の希望はガッシュだけなのよ!』
コルル『だから起きて、ガッシュ!』
清麿『起きろ、起きるんだ、ガッシュ!!』
ガッシュ「清…麿……みんな…!そうだ、私は……!!」
ガッシュは前の戦いの時のようにこれまで魔界に帰った魔物達を思い出していた。
ガッシュ「私は優しい王様にならねばならぬ!母上殿達を守るためにも…魔界に帰ったアシュロン達のためにも……私は…、負けるわけにはいかぬ!!」
ゼオンが攻撃してこない事に清麿は違和感を覚えていた。
清麿「(おかしいな。なぜ、ゼオンは攻めてこない?)」
ウォンレイ「みんな、ガッシュが起きるまで私達が時間を稼ぐ!」
ウォンレイ、チェリッシュ、バリー、レインがゼオンの方を向いた。
フォルゴレ「いてててっ…。だが…」
チェリッシュ「テッドがボロボロになってでも戦ったのよ。今度は私達が坊やを守る番!」
バリー「例えどんな奴が相手だろうと…」
レイン「戦うまでだ!」
一方のゼオンはガッシュを見ていた。
ゼオン「すまんな、デュフォー。俺のやり方に付き合え」
デュフォー「なぜそうする?だが、お前は『何か』がかわったな。それはわかる」
ゼオン「ああ。だからこそ、ガッシュが立ち上がるのを待っている」
デュフォー「立ち上がったら全力で戦って倒す。お前はそういう『答え』を出している。だが、その答えに辿りついた『過程』がわからん。何かあったのか?」
ゼオン「ふん…俺の今までのやり方で気に食わない事が続いたまでだ。そういうデュフォーもアリシエに怯んでしまった事が引っかかってるんじゃないか?」
デュフォー「そうだな。これまで俺は魔物同士の戦いでも怯んだ事がないのに、あの男に怯んでしまった」
ゼオン「その理由を知るために俺のやり方に付き合う事にしたって訳か」
デュフォー「そうだな」
清麿達はガッシュに呼びかけ続けた。
清麿「ガッシュ、起きろ、ガッシュ!!」
ガッシュの指が動いたのと同時にガッシュの本とガッシュが光り出した。
清麿「本が……」
その光は次第に色を変えていき、金色の輝きを放った。
ブラゴ「あの光は…!」
恵「ガッシュ君の本が…」
ティオ「金色に…」
その光はゼオンとデュフォーにも見えていた。
ゼオン「あの光は何だ…?」
清麿「(これが……ガッシュが言っていた前の戦いでクリアとの戦いの時に出た金色の本…!)」
ガッシュの本が金色に光輝くと共に、ガッシュが立ち上がった。
パティ「ガッシュちゃんが…」
コルル「起き上がった!」
ウマゴン「メルメルメ!」
キャンチョメ「やっと起き上がったんだね、ガッシュ!」
ティオ「ガッシュ!!」
立ち上がったガッシュに一同は喜んだ。
バリー「起きるのが遅せえじゃねえか、ガッシュ」
ガッシュ「バリー、みんな…」
チェリッシュ「最後の希望を守るためにテッドはゼオンと戦い、ボロボロになって魔界に帰ったのよ」
モモン「リーヤとアシュロンというドラゴンも帰ったんだ」
ガッシュ「(リーヤ、アシュロン…、テッド…。お主達…!)」
ゼオン「ようやく立ち上がったか、ガッシュ!その金色の本とお前の輝きが何を意味するのかは知らんが、俺は本気で行くぞ!」
ガッシュ「清麿、この戦いは絶対に負けられぬ!」
清麿「ああ!俺達の全ての力で、絶対にゼオンに勝つ!」
最後の希望のガッシュが立ち上がった。ガッシュとゼオンの最後の戦いが今、幕を開けようとしていた。
これで今回の話は終わりです。
今回はテッドとゼオンの戦いを描きました。
原作の話では、テッドとギャロンの戦いとチェリッシュとゼオンの戦いが元ネタです。
アニメではチェリッシュが退場してテッドが生き残りましたが、今小説ではアニメとは逆にテッドが退場してチェリッシュが生き残る展開にしました。
チェリッシュが恐怖を振り切る展開はせっかく仲間が大勢いるので、魔界で一緒に暮らしていた子供の幻影以外にも仲間達が支えるというのも挿入しました。
次の話はガッシュとゼオンの戦いで、次の話で因縁の戦いに決着が着きます。