「あ、セルティさん。」
「来たか…。」
「妖刀?」
やって来たセルティがこの一連の事件には妖刀が関わっていると静雄と冬樹に伝える。
しかし、冬樹はその話を聞いて「俺、ここに居て良いんだろうか」と考えていた。冬樹にはこの事件は関係ない。セルティにあの事を聞くまでわ。
『実は、静雄の他に冬樹くんの名前をあげてるんだ。今回に至ってわ冬樹くんを迎えに行くとか…』
セルティには口が無いためPDAを用いて会話をする。
「うげっ。もしかしたら、この前の人が罪歌だったのかも…。」
「なんだ?お前もやられたのか!?」
静雄が冬樹に問いかける。その際に肩をガッシリと捕まえられ逃げる事が叶わなかった。
「ちゃんと撃退しました。傷は一つも負っていません。」
「くそっ。セルティだけじゃなくて冬樹まで…っ!」
『大変だったな…』
「きっとセルティさん程じゃありませんよ。いろんな意味で。」
冬樹はセルティの言葉に返事をして静雄を見る。静雄は相変わらずブツブツとなにやら恐ろしい事を呟いている。
「平和島さんは、どうして怒るんですか?」
『どうしてって…。冬樹くんの事が大切だからだろう?』
「大切だから?」
『………。』
「彼は感情が一部欠落している。」セルティは以前自分と同居している岸谷新羅にそんな事を聞いたことがあった。確かに、どこか抜けている。最近はよく笑ったりするようになってきたが初めて会った時はこんなに笑わなかった。
「セルティさん?」
『なんでも無い…。それより、どうしようか…。』
「どうするって?何がだよ。」
いつの間にか静雄が会話に戻ってきた。
『いや、シューターは二人までしか乗せれないし。かと言って冬樹くんをここにおいて行くこともできない。』
「…確かにそうですね。三人はキツイ以前にケーサツに捕まるかも知れませんし。二人乗りもですけど。あ、けど置いて行ってもらっても一向にかまいませんよ。」
「俺が許さねぇぞ。」
「デスよね〜。」
「うーん…」と首を捻り考える三人。はたから見ればシュールな光景だろう。
「あ、そうだ。」
「『?』」
静雄がある案を提案した。
──────────…
「ダカラってこれはないですよ。」
「我慢してろ。」
静雄が背負っているリュックから冬樹の声が聞こえる。リュックというよりセルティの影で作られたリュックと言ったほうが良いだろう。とにかく冬樹はそのリュックの中に入っている。「おじゃ○丸みたい。」セルティは失礼ながらそんな事を思ってしまった。
池袋を当てもなく『パトロール』している三人はパトロール中にもいろいろとあった。
そう、いろいろと。
「俺を背負ったまま喧嘩しないでくださいよ。」
「本当にワリィ。」
静雄はガンを飛ばしてきた黄巾族の三人を一瞬で叩き伏せた。
しかし、冬樹を背負っていた事を忘れてしまっていたようで静雄はそのまま喧嘩に発展してしまったのだ。もちろん冬樹は無事ではない。
「あ、今なんか音しませんでした?」
「音?」
「クラクションの音と…何かが当たる音?ですかね。」
冬樹は人一倍聴覚が良い。その聴覚である事に気が付いた。
『冬樹くんも解ったのか?実は私もさっき感知したところだ。』
「ー…だってよ。」
背負われ前が見えない状態の冬樹がセルティの言っている事がわかるように静雄が訳する。
「はい、とりあえずそこに向かってみませんか?」
『解った!』
黒バイクから馬の鳴き声が聞こえた。
「冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹冬樹!!!
どこ行ったの!?冬樹!もしかしてもう…?そんなわけないわ!あり得ない!冬樹、今行くわ…。あら?何の音かしら…?これは….あぁ、冬樹の気にしていた黒バイクの音…。もしかして…あそこに冬樹が!?冬樹、待ってて冬樹!あぁ!冬樹がもしかしたらすぐそばにいるかもしれない!いえ、絶対にいるわ!待ってて冬樹!!」
まさか十話まで続くとは思ってもいませんでした!これからもよろしくお願いします!