Language of love   作:千α

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冬樹は喧嘩がつよいです。ここ重要。


第十六話 優情

「んー…黄巾族にやられたのが…9人か、まぁ少ない方だな。」

 

「バカねぇ。黄巾族にやられるなんて冬樹くんの顔に泥を塗るようなものと同じよ。殺して来てあげようかしら?」

 

「勘弁してください。」

 

 

 

 

 

 

 

「お、宇野原!」

 

「……紀田かよ。」

 

「なんだ?その嫌そうな顔は…。」

 

クラスに着くと正臣が冬樹の元へと来る。

 

「なんの用だよ。しょうもない事だったら殺す。」

 

「ヒドイ!相変わらず理不尽だ!

いやさ、杏里からお前が杏里を斬り裂き魔から助けたって聞いてよ。その…ありがとな。」

 

正臣は何時ものは違い真面目な顔で冬樹に礼を言う。

 

「………そんな事かよ。」

 

「いや、マイエンジェルの杏里を助けたお前にはガチで感謝してんだよ。」

 

「園原は人間だぞ。」

 

「お前なあ…。」

 

正臣に容赦無くどこか抜けたツッコミを入れてる冬樹。

 

 

 

 

 

 

「紀田。」

 

「なんだ?」

 

「この前も聞こうと思ったけど…今のうちに聞いておく。なんで俺に構うんだ?」

 

「え?んー…。」

 

冬樹の質問に首を捻る正臣、そしてしばらく待っていると正臣が返答する。

 

「友達だからじゃね?」

 

「……………い、いつからそうなった?」

 

「友達にいつとかそんなんねぇって!感じるんだ!そう、心で!」

 

「寒いな………なんか温かい食べ物が食べたい。」

 

そう言うと冬樹は正臣から顔を背ける。

 

「おや?おやおや?」

 

正臣が冬樹の顔を覗き込む。

 

「なんだよ…。」

 

「いやさ、お前ってそんな顔できるんだな!」

 

冬樹の顔はかつてないほど赤くなっていた。

 

「おーい!みんな、宇野原がデレたぞ!」

 

「なに!?デレってなんだよ!おい、聞けよ紀田!」

 

正臣の言葉にクラスメイトが次々と集まって来る。

 

「宇野原がこんなに叫んだの始めてじゃね?」

 

「だよな…いっつも仏頂面で怖かったんだよなあ…。」

 

冬樹の机にこんなにも人が集まるのは始めであった。いつもは一人…春媛がいる時も冬樹は一人でいるような感覚であった。しかし、今回は違う。人に囲まれる事も誰かに話しかけられる事も冬樹は未経験だった。

次々に質問される冬樹は自然と口元が緩みそうになっていた。

 

 

「ちょっとなにしてるのあなた達………。」

 

「春媛さん!?」

 

教室の扉を見るとそこには春媛が立っていた。

 

「か、書いてる。ご丁寧に顔に怒りが書いてある!」

 

「あのねぇ、冬樹くんが迷惑がっているじゃないの!」

 

「別に迷惑がってませんよ。」

 

「え?」

 

「むしろ、ちょっと嬉しかったです。」

 

そう冬樹が春媛に言うと春媛は泣きそうな顔になり教室を出て行ってしまった。

 

 

 

─────────…

 

 

 

「つまり、俺は思うわけだ。杏里はなんでそんなにエロ可愛いのかって。」

 

「え……ええ?」

 

「エロはない……エロはないよ正臣。」

 

「なんだこの会話」冬樹がこの会話を聞いた感想がこれだった。

 

「冬樹はどうだ!?杏里はエロ可愛いと思うか!?」

 

「は?」

 

「宇野原くん、無理して答えなくていいからね…。」

 

帝人が冬樹に言う。

 

「いや、無理でも答えてもらうぞ冬樹!」

 

冬樹は帰るために下駄箱へ行くと春媛ではなく正臣たちが待っていた。

春媛は先に帰っているらしい、いつも靴を置いている場所には靴が無かった。

 

 

 

「………………エロとか可愛いとかよくわからない。」

 

「お前……ロマンがないぞ!ロマンが!」

 

「ロマン?」

 

「聞き流していいよ。正臣も、宇野原にそんな事言わなくていいから!」

 

「……ロマンってなんだろ。」

 

「私に聞かれても…。」

 

 

「ま、なんにせよ、杏里の怪我が無事に完治してよかったよ。」

 

「うん、それは本当にね!」

 

「……良かったな。」

 

「あ、あの……ありがとう、三人とも……。」

 

杏里はオドオドしながらも精一杯の笑顔を浮かべてみせた。

 

 

 

 

 

 

 

ピピッ

 

 

 

 

 

「?さっきの冬樹のケータイじゃね?」

 

「ああ、メールだ…………って、最悪。」

 

「どうしたんですか?」

 

「?」

 

 

四人がケータイの画面を覗くとそこには春媛が送ったのであろう文章が永遠かのように綴られていた。

 

「怖っ!?なにそのメール!」

 

「あの人の機嫌損ねたらいっつもこうだ。

家帰りたくないな…今日は、包丁が飛んで来そうだ。」

 

「なんだよ!このバイオレンスな恋人!」

 

「恋人じゃない。」

 

「あ、そっか。」

 

 

 

ピピッ

 

 

「また来た。」

 

「一応、見た方がいいんじゃないですか?」

 

杏里の言葉で四人はもう一度ケータイの画面を覗く。

 

「!?」

 

「あ、あの…これってどういう…。」

 

 

そこに綴られていた文字は

 

『助けて』

 

というものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先輩?」

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