Language of love   作:千α

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長らく放置してすみませんでした。


第五十九話 Не убегай от поражения

(……そろそろ、入院生活にも飽きたな……。)

 

 

冬樹は今回、物語にはあまり干渉できずにいた。

理由は自分と同じ白髪の女に轢かれたから。

 

冬樹は静雄のように頑丈ではない。

そのため冬樹は打ち所が良かったため、何とか自力で救急車を呼ぶ事ができた。ニュースなどに、自分の写真、名前は使って欲しくないという要望を伝える事ができた。

 

久しぶりに静かな池袋を満喫してみようか……。

 

そう考えていたが、いかせん、ここは病院だ。暇つぶしらしい暇つぶしがほとんど無い。

いつも、ほとんどの池袋の騒ぎ(・・)に干渉していた冬樹からしてみれば、これほど暇な事はないだろう。

 

 

しかし、そんな入院生活も後少しすれば終わる。

冬樹がそんな事をぼんやりと考えている頃、池袋の街はまた、大きく変わって行っていた。それでも、池袋は冬樹をまた非日常へと連れ回すことだろう。

そして、そんな時……冬樹は決まってこう言うだろう。

 

 

 

 

 

 

「今日も、池袋は平和だな。」

 

 

 

 

 

 

平和で有って欲しい。

それが冬樹の願いだった。

しかし、その平和を捻じ曲げようとする者が出てきた。

 

 

冬樹はデュラララ!!(この世界)の続きを忘れてしまっている。そのため、たとえ喧嘩人形が暴れようと、首無しライダーが池袋を疾走していようと、冬樹はそれを日常の一部として見ることができていた。続きを知っていれば冬樹にとっては非日常になっていたはずだ。

 

そんな非日常を望んでいた少年、と言えば……彼、竜ヶ峰帝人だ。

 

冬樹は彼が大嫌いだった。

理由は簡単、ムシが好かない。

でも、だからと言ってあの顔を見合わせれば即喧嘩というような事はこれから先、一生ないであろう。

理由は少し難しい、冬樹は帝人が大嫌いと思う反面、それと同じくらい大好きな友達だった。

帝人は何と言うだろうか……。

冬樹はそんな大嫌いな友人の顔を思い浮かべて苦笑のような、そんな声を漏らしていた。

 

 

 

「蚊帳の外ほど……動きやすい場所はないな……。」

 

冬樹はこの時、蚊帳の外へと自身を置こうと思っていた。

同じように蚊帳の外にいて蚊帳の近くでうるさい羽をバタつかせている彼を見ながら、その彼を邪魔しようとする、同じ蚊帳の外にいる虫を叩こうではないか。

明かりがあれば虫は寄ってくるものだ。その明かりに寄ろうとする虫を冬樹は大嫌いだった。

 

 

 

「……邪魔なんてさせねぇよ……特に、お前らにはな。」

 

冬樹の病室の扉を爪で引っ掻く音がする。

同じように今度は窓を引っ掻く音。

冬樹は目をつぶり、大きく溜め息を吐いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……最近の池袋は、騒がしいな。」

 

その音を聞きながら、冬樹は今日も眠れない一晩を過ごしている。

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