Language of love   作:千α

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罪歌編に入る前に…


罪歌編
過去ノ一


夏。

 

青い空。

 

蝉の声。

 

人のどよめき。

 

怒号。

 

 

 

 

 

 

 

まだ、小学生であろう少年は空を見上げる。

 

そのグレーの目には空を見上げている筈なのにポストが見える。

 

ポスト、そう。あの赤い、郵便物を入れるためのポストが空に浮いている。

 

そのポストは、少年の目の前へと迫って来た。

 

 

 

 

 

悲鳴。

 

 

 

 

 

 

悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴。

 

 

 

 

 

 

 

憧れの眼差し。

 

 

 

 

と。

 

 

 

 

 

 

 

 

笑顔笑顔笑顔笑顔笑顔笑顔笑顔笑顔笑顔笑顔笑顔笑顔。

 

 

 

 

 

 

少年はその後、大怪我を負って病院へ運ばれた────。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本当に悪かった!」

 

病室で金髪の少年(高校生くらい)が少年(小学生くらい)に頭を下げる。

 

「あ、いえ…。大丈夫ですよ。たいしていたくなかったです。」

 

「いや、たいした事なかったら病院に運ばれてねぇと思うけど……。」

 

「力持ちなんですね。」

 

「悪い、怪我させるつもりじゃ…。」

 

「だから、そんなにあやまらなくてもいいですよ。」

 

「けどよぉ…その、お前の親とか…。」

 

「多分、きませんよ。」

 

「は?」

 

少年(小学生くらい)は窓を見る。

 

「おれの親…、おれのことキライですから…。」

 

 

 

 

 

 

 

──────────…

 

 

 

 

 

 

彼の名前は平和島静雄。

来神高校の生徒である。

 

彼は名前の通り、とても静かで暴力が嫌いでとっても平和に……。

 

 

「い〜ざ〜や〜〜!!」

 

「あははっ!シズちゃんしつこ〜い!」

 

 

暮らせていませんでした。

むしろ、毎日が戦争でした。

 

 

「待ちやがれ!!」

 

静雄はそばにあったポストを掴む。

 

するとメキメキっという音が聞こえる。

 

 

「シズちゃん、それ反則でしょ?」

 

「うっるせぇぇぇぇえ!!」

 

「おっと!危ない危ない!」

 

"イザヤ"と呼ばれた彼がポストを避けるとポストの先は"イザヤ"ではなく小学生くらいの少年がいた。

 

 

 

 

それに気付いた時──────鈍い音がした。

 

 

 

 

と、いうのが今現在静雄が頭を下げる理由である。

"イザヤ"こと折原臨也はというと。

 

「あ、起きたの?良かったね〜!シズちゃんのポストを受けて死んで無いなんて!」

 

そんな事を言って反省する様子が無い。

 

「テメェ、臨也!」

 

「え?ここでもやるの?やめようよ、ここ病院だよ。」

 

「く…っだいたいテメェが避けなかったら…っ。」

 

「あの…。」

 

少年はそんな静雄と臨也に話しかける。

 

「おれならもう大丈夫ですよ。」

 

「そんな訳ねぇだろ!?」

 

「お金とかなら、なぜかこの病院に振り込まれてるらしくて。親も気にしませんし。」

 

「いや、親は心配するだろ?」

 

こんな力を持っても静雄の親は静雄が怪我をするとキチンと心配してくれた。

なのにこんなに普通の少年を心配しないのだろうか?

 

「お医者さんに聞いたけど。キミ…シズちゃんから受けた怪我よりも前にいろんな古傷があったようだけど?」

 

臨也がおもむろに口を開く。

 

「古傷…?」

 

「それも普通じゃ見えない所に。俺はこれを虐待と見るけど…どうなの?」

 

「…………まず、自己紹介しませんか?俺宇野原冬樹です。」

 

「平和島静雄だ。」

 

「折原臨也。」

 

「っつーか虐待って!?」

 

「シズちゃん煩い。」

 

「確かに虐待は受けてます。でも、死なない程度ですよ。ご飯とかもちゃんと出してくれますし、問題無いです。」

 

「いや、大有りだろ…。」

 

「大丈夫です。あの2人は、いつか俺が殺すんで。」

 

子供が言う事だがその目は本気だった。

「子供がこんな目を出来るなんて…」臨也は冬樹を観察する。

 

「あ、俺ちょっと用事あるから!シズちゃん後よろしく〜。」

 

「あ"!?臨也どこ行きやがる!?」

 

臨也はいきなり立ち上がり窓から飛び降りる。

静雄は冬樹がいるため立ち去ることが出来ずにいた。

 

「あの…とりあえず、お医者さんには帰ってもいいって言われてるんで、帰りませんか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「宇野原冬樹くんか…。

何だろうな…あの雰囲気。俺達に慣れていた?」




次から罪歌編です!
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