ある日の深夜、煉はリアスを食べようと部屋に行くと、リアスも煉の行動を読めるようになったのか、自分の部屋に罠を仕掛けていた。煉はその罠に見事に引っかかり床で寝ていると煉とリアスは突然に目を覚ます。煉とリアスは急いで外に出ると、そこにはフリードがいた。
「やっほー、久しぶりだねえ。クソ人間。ご機嫌麗しいねぇ。元気してた?それとも、そこの悪魔さんとセッ〇スしてた?それはゴメンね。空気読めないのがウリなの、僕ちん」
ふざけた口調で言うフリードだが、煉はため息を吐く。
「してたらお前の姿を見た瞬間にお前を殺してるわ。つーか、誰だ?」
フリードのことを覚えていない煉はそう訊くとフリードは叫ぶ。
「はぁぁぁぁぁあぁああああっ!?誰?って!何ふざけたこと言っちゃてるんですかぁぁああっ!?教会で俺のありがたーい言葉を無視しておいて、よくそんなことが言えちゃいますねええええっ!?」
「いや、知らねえし、聞きたくもねえよ。まあ、どうでもいいか。降りてこいよ。コカビエル」
「コカビエル!?」
煉の言葉に驚愕の声を出すリアス。煉が上を向くとそこには十枚の黒い翼を生やした堕天使、コカビエルがいた。
「久しぶりと言っておこうか。煉 ヴィクトル。そして」
コカビエルはリアスを見て、苦笑する。
「こちらは初めましてかな、グレモリー家の娘。紅髪が麗しいものだ。忌々しい兄君を思い出して反吐が出そうだよ」
コカビエルはいきなり挑戦的な物言いにリアスは冷淡な表情を浮かべていた。
「ごきげんよう、堕ちた天使の幹部、コカビエル。それと私の名前はリアス・グレモリーよ。お見知りおきを。もうひとつ付け加えさせてもらうなら、グレモリー家と我らが魔王は最も近く、最も遠い存在。この場で政治的なやり取りに私との接触を求めるなら無駄だわ。それとレン。どうして、あなたとコカビエルは知り合いなの?」
リアスの問いに煉は首を横に振る。
「いいや、協会のときと同じ。『
「・・・・はぁ、あなたって人は」
リアスは額に手を当てため息を吐く。すると、コカビエルはこちらに向かって何かを投げてきた。
「イリナ!?」
煉の腕のなかにうまく飛び込んできたのは、紫藤イリナだった。だが、イリナは血まみれで、息が荒い。そして、全身傷だらけだった。
「俺たちの根城まで来たのでな、それなりの歓迎をした。まあ、一匹逃がしたがな」
嘲笑しながら言うコカビエル。煉はイリナに手を向け魔方陣を展開するとイリナの傷が消えていき、呼吸も穏やかになってきた。
「リアス、とりあえず、回復魔法で応急処置はしたが、あとでアーシアに治してもらわないと危険だ」
「・・・わかったわ」
煉とリアスの会話におかまいなしにコカビエルは言う。
「魔王と交渉などというバカげたことはしない。まあ、妹を犯してから殺せば、サーゼクスの激情が俺に向けられるのかもしれないな。それも悪くない」
「そんなこと、俺がさせると思うのか?堕天使コカビエル」
煉は殺気をコカビエルに向けるとコカビエルは嬉々とした表情をする。
「やはり、貴様は別だな!煉 ヴィクトル!本当なら今ここで貴様と戦いのだが、これを見ろ」
コカビエルの手の中から数枚の黒い羽を取り出し煉とリアスはそれを見て怪訝そうな表情をするとコカビエルは言う。
「混じり者の羽でもなかなか黒いと思わないか?」
「ッ!?朱乃になにをしたの!?」
リアスはコカビエルの言葉を理解し、激昂するがコカビエルはリアスを無視して煉に向かって言う。
「煉 ヴィクトル。グレモリー眷属の『
「・・・・俺と戦うのがそんなに怖いのか?コカビエル。随分と臆病になったんだな」
煉が挑発するがコカビエルは鼻で笑う。
「フン!貴様の挑発には乗らん。俺は貴様の主義を知っているからな。本来ならサーゼクスの妹が良かったんだが貴様がいつも一緒にいたから出来んかったがあの女は一人が多かったからな。楽に出来た」
煉は基本的にリアスと一緒に行動していた。万が一にグレモリー眷属を狙うとしたら
「煉 ヴィクトル!貴様は余興の次の準備運動だ!貴様は俺の部下と戦い時間を稼がせ、まずは他のグレモリー眷属で余興を楽しみ、次に貴様をサーゼクスが来るまでの準備運動の相手になってもらうぞ!余興を行う場所はサーゼクスの妹が通う駒王学園を中心にして暴れさせてもらうぞ!」
「そんなことをすれば、堕天使と神、悪魔との戦争が再び勃発するわよ?」
「それは願ったり叶ったりだ。エクスカリバーでも盗めばミカエルが戦争をしかけてくれると思ったのだが・・・寄越したのが雑魚のエクソシストどもと聖剣使いが二名だ。つまらん。あまりにもつまらん!だから、悪魔の、サーゼクスの妹の根城で暴れるんだよ。ほら、楽しめそうだろ?」
ヒュン!
「おっと」
煉は刀型神器、白夜でコカビエルを斬ろうとするがコカビエルにあっさり避けられる。だが、煉は無感情な瞳でコカビエルを見据え、冷徹な声でコカビエルに言う。
「・・・・コカビエル。俺のもんに手を出したんだ。朱乃を助けたらすぐに貴様を殺す」
リアスはそんな煉を見て堪らず息を呑んでいた。
「だったら、来い!貴様らの通う駒王学園に!そこで戦争を始めよう!」
カッ!
フリードが懐から目くらましのアイテムを発光させる。煉とリアスの視力が回復するころにはもういなかった。
「リアス!すぐに戻るから、それまでコカビエルを頼む!」
「わかったわ!コカビエルは私たちでをなんとかする!レンも朱乃をお願い!」
「ああ、俺のもんに手を出したんだ。ただじゃすまさねぇ」
煉は朱乃のところへ瞬間移動し朱乃を助けに行き、リアスはコカビエルを何とかするために学園へと急ぐ。
ヒュ
煉が瞬間移動で着いた先は煉がはぐれ悪魔を殺したところだった。そして、そこには数十人のはぐれ神父とコカビエルと同じ戦争狂の中級クラスの堕天使が数人。そして、そいつらの奥に
「レンくん・・・ごめんなさい」
朱乃が柱に縛られていた。よく見ると朱乃の服はところどころ破れていて破れたところには切り傷があり、頬を少し赤くなっている。おそらく殴られたのだろう。煉は白夜を出し、堕天使たちに無感情な声で言う。
「てめえら、俺のもんに手を出したんだ。死ぬ覚悟は出来てるんだろうな?」
それを聞いた堕天使たちは笑う。
「アハハハハ!お前バカだろ!?いくら強くてもたかが人間がこの数に勝てると本当に思ってるのか?それによ・・・」
「うっ!?」
堕天使の一人は朱乃の髪を乱暴に掴む。
「こんな、混ざり者を助けてどうすんだよ?こんな汚れた奴は死んだほうがいいんじゃねえか?」
それを聞いた他のはぐれ神父や堕天使は一斉に笑い出す。知られたくなかった秘密をばらされた朱乃の頬に涙が流れる。それを見た煉は白夜を消し、手を朱乃に向けると
ヒュ
縛られていた朱乃は姿が消えると朱乃は煉の腕のなかにいつのまにかいた。煉は朱乃の顔を持ち上げやさしい笑みで朱乃の涙を拭う。
「朱乃。怖い想いをさせて悪いな。だが、もう安心してくれ」
煉は朱乃を優しく座らせ朱乃の頭を撫でる。
「レン・・・くん」
「大丈夫だ。俺が朱乃を守ってやるから、俺を信じてここにいてくれ」
煉は朱乃にそう言うと朱乃は頷いて返事をする。煉は白夜を出し視線を堕天使とはぐれ神父たちに向けると煉の瞳は極限まで見開き言う。
「てめえら、俺の女を傷つけただけじゃなく泣かしたんだ。楽に死ねると思うなよ」
煉は殺気を堕天使とはぐれ神父たちに向けるが一人の堕天使がはぐれ神父たちに命令する。
「たかが、人間に何が出来る!?あいつを殺せぇぇええええ!」
「「「「「「「「「うぉぉぉぉぉぉおおおおおおおっっ!!」」」」」」」」
堕天使の命令で数十人のはぐれ神父たちは一斉に襲ってきたが、煉は手に魔方陣を展開させ、巨大な炎を放出するとと数人のはぐれ神父は避けれず直撃する。続けて煉は風を出して切り刻み、雷で感電させたりしながら確実にはぐれ神父たちの数を減らしていき最後の一人を倒す。
「・・・・あとはお前たちだけだな」
煉は魔方陣を解き堕天使たちを睨む。すると先程まで威張っていた堕天使たちが怯む。
「お前たちはこいつらより苦しんで殺してやるよ。覚悟しな」
煉の言葉に一人の堕天使が拳を震わせると光の槍を出し叫びながら煉に突っ込む。
「人間風情が、なめるなぁぁぁぁああああっ!」
光の槍を持ちながら煉に突っ込むが煉は白夜で防ぎ堕天使の左腕に斬った。......はずだが、
「ハ、ハハハ、ハハハハハハハ!何だよその刀は!?全然痛くねえぞ!」
左腕を斬られたはずの堕天使の左腕はちゃんと付いているどころか、傷一つなかった。
「魔術使われると厄介だからな。死ね!人間!」
堕天使は左腕から光の槍を出そうとするが、出なかった。堕天使は何度も何度も光を出そうとするが出てくる気配すらなかった。
「無駄だ、もうお前の左腕からは光は出ない」
「何だと!?」
煉に向かって怒鳴る堕天使だが、煉はかまわずに言う。
「刀型神器、白夜。こいつにはな」
煉は白夜で自分の腕を斬るが斬れていなかった。
「見たか?こいつにの能力を使っている間は実体を斬ることはできない。だが、白夜は魔と光だけを斬る刀だ。わかりやすく言えば対悪魔や天使、堕天使の能力を斬る刀だ」
「能力を斬る・・・刀だと」
「悪魔も天使も堕天使は魔力や光を使うとき体から腕や足などに通り魔力や光などを出すだろう?白夜はその通り道を切断ことが出来る。言っている意味わかるか?もうお前の左腕からは一生光を出すことは出来ないんだよ」
「ふざけるなぁぁぁあああっ!」
堕天使は怒声を上げ右腕から光を出し煉に攻撃しようとするが煉は次に右腕を斬ると堕天使はもう両腕から光は出せなくなった。
「クソ!クソ!出ろ!出やがれ!俺の光だろうが!」
堕天使は何度も光を出そうとするが、出なかった。ついにキレた堕天使は他の堕天使に命令する。
「てめえら!ボサッとしてねえでこいつを殺せッ!」
すると堕天使たちは煉に攻撃をし始めるが、次々と煉の白夜に斬られ光が出せなくなっていく、そして、最後には.....。
「もう全員、光は出せねえな」
堕天使たち全員は白夜に斬られ光を出せなくなった。光が出せなくなり絶望する者、煉に怒りを覚える者もいたが、煉は刀を消して朱乃ところへ行こうとするが一人の堕天使が叫んだ。
「てめえ!何で俺らを殺さねえ!?光の力を失った俺らを殺すには簡単だろ!?」
「・・・・・ああ、確かに簡単だ。だが、俺はお前らを殺さねえ」
煉は歩みを止め堕天使たちのほうに振り向き言う。
「てめえらは朱乃を傷つけて泣かした。お前らはこれから、人間風情としか生きられないようになった。精々苦しみながら生きな。それが俺からお前らに与える罰だ。ああ、そうだ」
煉はもう一度白夜を出し堕天使に近づき羽を掴む。
ザシュ
「ぎゃああああああああっ!俺の・・・俺の羽がぁぁああああ!」
断末魔を上げる堕天使だが、煉は笑いながら堕天使を見下す。
「こうすれば、わざわざ翼を隠す必要ないだろう?優しいからな、俺は。全員の羽を取ってやるよ」
それを聞いた他の堕天使たちは一気に顔が青くなり煉に土下座する。
「頼みます!どうか、我らの翼だけは奪わないでください!これがなくなれば我らは「知るか」なっ!」
堕天使の言葉を遮断するように煉は言い。堕天使たちに告げる。
「これから先は精々頑張って生きるんだな」
ぶちんっ!
「ああああああああああああああっっ!!」
それからは、堕天使たちの断末魔が鳴り続けた。
「大丈夫か?朱乃。今、怪我を治してやる」
煉は朱乃のところに戻り、傷ついた朱乃の回復魔法で治療を始め応急処置をする。
「よし、もう他は大丈夫か?これから急いでリアスたちのところに行くぞ」
煉は朱乃の手を取り立ち上がらせる。すると、朱乃は口を開く。
「・・・・・何も聞かないのですか?」
「・・・・聞いて欲しいのか?」
煉がそう言うと朱乃は黙ってしまう。煉はため息を吐き、息を吸う。
「姫島朱乃ッ!」
「は、はい!」
突然の大声に思わず驚く朱乃だが、煉は構わずに言う。
「お前はもう俺のだ。だから、お前がどんな過去を持っていようが、どんな奴だろうが関係ねえ。だから、そんなどうでもいい事なんか気にすんな」
「で、でも・・・・私には堕天使の血が流れているんですよ・・・許せるわけがない」
「誰が許さねえんだ。世間か?悪魔か?天使か?堕天使?それとも人間か?それがどうした。お前を否定する奴がいたら俺が何とかしてやる。何度だってお前を助けてやる」
「でも・・・私に堕天使の血が流れていることには変わりません」
朱乃は肩を震わせながら涙を流し始めた。
「私には汚れた血があるのは変わりません。やはり私はあの堕天使たちが言うように死んだほうがいい存在です」
パン!
乾いた音が鳴り響く。それは煉が朱乃を頬を叩いたからだ。
「死んでどうする!」
煉は朱乃に一喝する。
「お前が死んだらリアスやイッセー、他の奴らがどれだけ悲しむかわかって言ってんのか!?そいつらにお前の死を一生背負わせる気か!?」
「ち、違います!私は」
「何が違うんだよ!お前はただ自分の苦しみから解放されたくて最低な選択に逃げているだけだろうが!」
「っ!」
煉の言葉が朱乃の心に深く突き刺さる。だが、煉は止まらなかった。
「俺はお前がどんな環境で生きて、苦しんで、悲しんだかはわからねえ!だがな、逃げてそれが本当にいい選択なのか!?違うだろう!どんな想いで生きようが逃げるな!」
煉は朱乃を抱きしめる。
「俺は朱乃の過去は知らねえ。だが、これからの朱乃は知っている。お前はこれからも俺のものとしてずっと俺の傍にいることだ。もし、お前が泣いたら止めてやる。居場所が欲しいなら俺がなってやる」
「・・・・本当に私は傍にいてもいいんですか?」
「ああ、つーか、いろ。お前みたいないい女絶対離さないからな」
煉はそう言い更に強く朱乃を強く抱きしめる。
「レンくん、痛いですよ」
「知るか。おとなしく俺の言うことを聞いてな」
朱乃言葉を無視し更に強く抱きしめる。朱乃は煉に抱きしめられながら微笑みを浮かべてまた涙を流す。
ごめんなさい、リアス。私もこの人の事が好きになってしまいました。
朱乃は心のなかでリアスに謝る。そして、朱乃は両手で煉の顔を押さえ煉とキスをする。煉も応えるように朱乃を抱きしめながらキスを続ける。数秒キスをして離れて朱乃は微笑みながら煉に言う。
「レン、私をあなたのものにしてください」
「ああ、朱乃。とっくの前からだが、これからもお前は俺のもんだ」
そう言い再びキスをする煉と朱乃だが、煉はすぐに離れて朱乃に言う。
「悪いが、朱乃。続きは今夜リアスと一緒にな。それより今は・・・」
「はい、わかっています。コカビエルを倒さないといけません」
「ああ、せっかくだ。かっこよく行くぞ」
そう言うと煉の体から巨大な何かが出てくる。朱乃はそれを見て驚く。
「レンくん・・・・これは、もしかして」
朱乃は巨大な何かを見ると大きな体に大きな二つの嘴に双頭。大きい翼を持つ巨大な生物みたいな鳥が煉の体から出てきた。煉はその鳥の頭の上に乗り朱乃に手を差し伸ばす。朱乃も煉の手を握り鳥の上に座る。
「こいつに俺以外を乗せるのは朱乃が初めてだぞ。それじゃあ行くぞ」
煉は学園の方向を指し鳥に命令する。
「学園までぶっ飛ばしな!マモン!」
マモンは翼を羽ばたかせて空へ飛び煉と朱乃を乗せ駒王学園へと向かった。