「キィヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤッッ!!」
「ハハハ!すごい!これが『
雫は煉が両親のように殺されると思った瞬間、雫の神器に封印された海獣神リヴァイアサンの
「キィヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤッ!」
覇獣になった雫は天に向かって水を発射する。すると、結界内だというのに雲が現れ、豪雨が降り始める。
「アキレウス!いったい何を始める気だ!?」
曹操がアキレウスに叫ぶがアキレウスは笑みを浮かばせながら曹操に言う。
「なに、彼女の神器を見て
楽しそうに曹操に言うアキレウス。すると、雨雲から雷がアキレウスに落ちるがアキレウスは躱す。
「雫ちゃん!落ち着いてください!レンさんは大丈夫です!」
「レンは生きてる!雫ちゃん!元に戻ってくれ!」
アーシアと一誠が雫に向かって元に戻るように叫ぶが、雫は一誠たちの声が届かずアキレウスに攻撃を続ける。
「クソッ!俺がもっと強かったら・・・・・・ッ!」
一誠は自分の力の無さに悔しがっていると雷が一誠たちに向かって落ちようとしたとき
「あぶねえ!」
「レン!」
「レンさん!」
煉が咄嗟に一誠たちの前に立ち雷を魔剣でガードする。
「悪い、回復に手間取った。あれは・・・・・雫か。クソッ!俺のせいで雫がああなったのか!」
自分の不甲斐無さに苛立つ煉だが、煉は暴走している雫に向かって歩き出して一誠たちに言う。
「イッセー、雫は俺がなんとかする。だから、曹操たちを頼む」
煉はそれだけを言い、雫に向かって走りだす。だが、一誠は.......。
どうすりゃいいんだよ.......。皆やられて、俺も曹操に勝てる見込みが......。九重のお袋さんを助けるチャンスすら.....見つからない。いや、諦めたくない!ここで終わりだなんて嫌だ!まだ俺は戦える!....でも、奴らに手が届かない.....。それがたまらなく悔しくて.....俺は....。
『泣いてしまうの?』
一誠の内に語りかける声、エルシャ。
『どうして泣いているの?』
......俺、悔しくて.....。どうしてこんなに自分が弱いのか....。肝心なときにまったく役に立てないんです.....。
『そう、それは悔しいでしょうね。けれど、忘れたの?以前、堕天使の総督が言っていたことを。あなたは可能性の塊だと』
.....可能性の塊。
『そうよ、それがあなた。現赤龍帝であり、おっぱいドラゴン。私とベルザートが見た可能性!さあ、今こそ解き放ちましょう!あなたの可能性を!』
エルシャがそう言うと一誠の懐に入っている宝玉が赤く光輝きだした。
「キィヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤッ!」
覇獣となった雫の口から水の砲弾をアキレウスに向かって放ちながら雷を落としていく。
「おっと!あぶないあぶない。一撃でも喰らったら死ぬね、これは。それにしても先程から威力が上がってきているな」
雫の攻撃を避けながらアキレウスは雫を観察しているとあることに気づいた。
「なるほど、この雨がこの子に威力を底上げしているのか。それと命か。このままだとこの子の命が尽きて死んでしまうね。そうしたらヴィクトルくんには悪いことをするな」
申し訳なさそううつぶやくアキレウス。だが
「まあ、そうなったら彼も僕を殺す気になるかもしれないし、そうだな。このまま命が尽きるのを待つのも」
「どきやがれ!アキレウス!」
煉が怒号をあげながら横からアキレウスに攻撃するがアキレウスは躱して煉に言う。
「おや、もう回復したんだね。それで、あの子でも止めに来たのかい?」
「当たり前だ!雫は俺のもんだ!絶対に死なせたりはしねえ!テメエは邪魔すんな!」
煉がアキレウスにそう言うとアキレウスは煉たちから距離を取る。
「わかったよ、見たいものは見れた。僕はこれ以上は手を出さないよ」
アキレウスの言葉を聞いた煉は視線を暴走している雫に向けてゆっくり歩き始めながら禁手化を解除する。
「雫・・・・もう大丈夫だ。俺は生きてる。だから、いつもの雫に戻ってくれ」
優しい口調で雫に近づいて行くと雫の動きが止まった。そして、顔を煉のほうへ向けると
「・・・きぃ・・・ぎ・・お、おにい・・・ちゃん・・・」
雫は微かだが反応を示す。
「ああ、お前のお兄ちゃんだ。ごめんな、俺のせいで無茶をさせて。でも、もう大丈夫だから、さあ、俺のところに戻っておいで」
煉は両腕を広げてゆっくりと雫に近づく。だが
「お・・・おにい、き、キィヤヤヤヤヤヤヤヤッッ!」
反応を示したと思った雫は叫びながら煉に水の砲弾を放つと煉はそれを避けず直撃してふっ飛ぶが、すぐに立ち上がり優しい笑みを浮かばせたまま再び雫に近づく。
「大丈夫だ。雫。どんなに攻撃しても怒らないから、お前は俺のもんだ。だから、雫の全てを俺が真正面から受け止めてやる。だから、来い!雫!お前の全てを俺にぶつけてこい!」
雫に向かって叫びながら近づく煉。すると
「キィヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤッッ!」
空気が揺れるほどの叫びをあげる雫。そしたら、豪雨の勢いが更に激しくなり、雫は煉に向かって水の砲弾を何発も煉に放つ。だが、煉はそれを一発も避けずに真正面から喰らっていく。
「そうだ!それでいい、雫!お前の怒りも!苦しみも!悲しみも全て俺にぶつけてこい!」
煉は全身血だらけになりながらも歩みを止めずに雫に近づいて行く。すると、蛇となった雫の神器の口から豪雨を凝縮し始める。
「・・・あれは、まずいね」
アキレウスが頬に一滴の冷や汗を流しながら煉たちから更に距離を取る。だが、その凝縮された豪雨は煉に狙いを定めているが、それでも煉は歩みを止めなかった。
ズバァァァアアアアアアアアアンッ!
凝縮された豪雨はレーザーのように発射され、煉の右腕を吹き飛ばしたが、煉は一瞬よろけるがそれでも歩き続け残った左腕で雫の頭を撫でた。
「やっと、近づけられたな。どうだ?雫。こんな状態になっても俺は生きてるぞ。凄いだろ?だから、雫が恐がることはないんだ。お前はいつも笑顔でいろ」
右腕を失い、血だらけになりながらも煉は笑みを浮かばせたまま雫の頭を撫で続けると雫の神器が解除され、神器のなかにいた雫が現れる。
「お、お兄ちゃ・・・ん?」
意識が薄れながらも雫は煉を見て煉を呼ぶ。そして、煉に抱き着いて大粒の涙を流す。
「ごめんなさい・・・・ごめんなさい。お兄ちゃん、ごめんなさい・・・・」
「大丈夫だ、お前が戻って来てくれたんだ。これぐらい安い代償だ」
煉に抱き着きながら涙を流して謝る雫に煉は左腕で抱きしめながら何度も頭を撫で続けると、雫は力を使い果たしたのか気を失う。
パチパチパチ。
拍手をしながら煉たちに近づくアキレウス。
「いやぁ、凄いね。感動したよ。まさか、
拍手をしながら煉に賞賛の言葉を送るアキレウスだが、煉は黙ったまま雫をその場に優しく寝かせる。
「ごめんな、雫。ちょっと我慢しててくれ。お兄ちゃんはこれから雫に怖い目に合せた奴を黙らせるから」
煉は雫を寝かせると立ち上がり禁手化する。だが、アキレウスは怪訝そうに煉に言う。
「右腕を失い、体もボロボロの今のキミに僕を黙らせることが出来るのかい?止めてたほうがいいよ。それ以上動いたら間違いなくキミは」
死ぬよ。と言おうとしたアキレウスだが、突然、アキレウスはふっ飛ばされた。何が、起こったのか思わず呆然としてしまう。だが、すぐに理解できた。
「立てよ、俺の雫を泣かした罪はこの程度じゃあ済まさねえぞ」
先程までアキレウスが、立っていた場所に静かに怒りを露わにする煉が立っていた。それを見てアキレウスはわかった。自分が反応出来ないほどの速さで殴られたということを。
「・・・・・・・」
アキレウスは無言で立ち上がり、笑みを浮かばせながら聖剣フラガラッハをかまえる。
「やっと、その気になってくれたんだね。嬉しいよ。でも、その傷で僕の速さにはついてこれるかな!?禁手化!」
アキレウスは素早く禁手化して神速のスピードで煉を斬ろうとするが
ガキィイイイイイインッ!
「っ!?」
煉はアキレウスの攻撃を防御するのを見てアキレウスは驚愕の表情をする。
いったいどうなっているんだ?先程は反応することさえ出来なかったのに。
先程まで反応することが出来なかったアキレウスのスピードに煉が防御したことに怪訝そうにする。アキレウスだが
「考え事とは余裕だな!」
「グッ!」
煉は魔剣を離してアキレウスの顔面を思い切り殴った。
「くっ!」
アキレウスは体勢を整え、今度はフェイントを入れながら神速の動きで煉に近づくが
「そこだ!」
「ガハッ!」
煉はフェイントを入れたアキレウスの神速の動きを見切ったかのように今度はアキレウスを地面へと叩きつけるように殴った。
何故だ!?何故に突然に僕の動きを!?
アキレウスは突然に自分の動きに対応できるようになった煉に困惑するが、煉はアキレウスの胸ぐらを掴み今度は力任せにアキレウスを地面へと叩きつける。叩きつけられたアキレウスはすぐに起き上がり煉と距離を取る。
「・・・・いったい何をしたのかな?どうして突然に僕の動きについてこれるようになったんだい?」
アキレウスが煉に視線を向けて訊くが、煉は俯いた状態で突然倒れた。
「・・・・・血を失いすぎて気を失ったのか。僕の動きを見切っていたのは怒りによる火事場の馬鹿力からきたのか?」
何がどうなっているかわからないアキレウスだが、息を吐き聖剣を鞘に納めて気絶している煉に言う。
「いったいキミがなにをしたのかわからないけど、次に会ったときはキミをマモンとして殺し、僕の妹の仇を取らせてもらうよ」
アキレウスはそれだけを言い残して踵を返して転移していく。
一誠はエルシャの助言のおかげで新たな力『
「お咎めなしで帰れると思うのか?こいつは京都での土産だッ!」
一誠は籠手のキャノンから濃縮された魔力の一発が撃ちだされるが、曹操の盾になろうとヘラクレスとジャンヌが前に出る。すると、一誠はキャノンの軌道を変えて曹操の顔面へ直撃させることに成功させた。
「ぐぅぅぅ・・・・ッ」
赤い煙をあげながら、曹操は顔を手で覆い、右眼か鮮血を流しながら一誠を見て、槍をかまえて呪文を唱え始めた。
「槍よッ!神を射抜く真なる聖槍よッ!我が内に眠る覇王の理想を吸い上げ、祝福と滅びの」
ジークフリートが曹操の口と体を手で押さえた。
「曹操っ!唱えてはダメだ!『
その声に曹操は激情を収め、深く息を吐きながら左眼で一誠を睨む。
「わかっているさ。初代殿、そして赤龍帝、否、兵藤一誠。ここいらで俺たちは撤退させてもらおう。そちらも彼らを手遅れになる前に助けたほうがいい」
「レン!雫ちゃん!」
曹操が指すほうを見ると倒れている雫と血まみれになっている煉の姿が目に入る。
「兵藤一誠、もっと強くなれ。ヴァーリよりも。そうしたら、この槍の真なる力を見せてあげるよ」
それだけを言い残して英雄派は空間から消えていった。
「アーシア!」
一誠はアーシアを呼んで急いで煉たちの傷を治すために動き出した。
そして、初代孫悟空と一誠の
「よくやったな、イッセー。おまえは休んでいろ。救護班!グレモリー眷属とイリナ、匙を診てやってくれ!ケガはともかく、魔力と体力の消耗が激しい!」
アザゼルがスタッフたちに指示を出す。そして、一誠はアザゼルに煉と雫のことを訊くと
「二人とも冥界の病院へと運ばせた。雫のほうは気を失っているだけみてえだが、一応検査をしている。まあ、2~3日すれば意識を取り戻すだろう。問題はレンのほうだ」
「レンは・・・・どうしたんですか?」
「・・・・傷はアーシアのおかげで治っているが、血を失いすぎてまだ生死をさ迷っている。それと、レンの右腕は完全に吹き飛んでいたのか、もう右腕はどうすることもできねえ」
「そんな・・・・・・・ッ!」
アザゼルの言葉に一誠は目を見開くが、アザゼルが落ち着かせる。
「落ち着け、右腕は俺みたいに義手をつければなんとかなる。だが、一番の問題はレンの意識が戻るかだ。リアスたちやレンの眷属たちにはもう連絡をして今は冥界の病院へといる。お前らも戻ったら病院へと行ってくれ」
アザゼルの言葉に一誠は無言で頷く。
レン。無事でいろよ......。