強欲を司る略奪者   作:ユキシア

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煉の神器

「いや~、この十日間、修行したな」

 

「どこがだよ!?」

 

煉の言葉に一誠がツッコミ。修行期間の十日間、煉は木場と一誠の剣術修行を酒を飲みながら見たり、見なかったり、小猫との組手はずっと小猫にセクハラをしたり、魔力の修行のときはずっと朱乃を口説いていた。煉は一回たりとも真面目に修行をしていなかった。そして、レーティングゲーム当日、全員、部室に集まっていた。リアスはため息を吐き煉に言う。

 

「レン、あなたが一番危ないのよ。あの時のライザーが言ったことを忘れたの?」

 

十日前ライザーが部室に来たとき、煉はライザーを挑発をしまくり、ライザーの怒りを買った。だが、煉はそのことをまったく気にしていない。

 

「別に、あの雛鳥が言ったことなんか覚えてねぇよ。そんなことよりリアス、緊張してんなら俺がほぐしてやろうか?」

 

「結構よ」

 

手をワシャワシャ動かして言う煉だが、リアスは慣れたかのようにバッサリ断るのを見て煉は不満そうに言う。

 

「つまんねーな。ちょっと前までいじりがいがあって可愛かったのに、あの時のリアスはどこに行ったんだ・・・」

 

顔を上に向け黄昏たように言う煉。すると魔方陣が現れ、グレイフィアが出てきた。

 

「そろそろ時間です。皆さま、魔方陣のほうへ」

 

部員全員は緊張しているのか強張った表情で魔方陣のほうへ移動しているが

 

やっとこの時が来た。待ってろよ、不死鳥の力。俺が必ずいただく。

 

煉だけは笑いながら移動し他の皆と一緒に転移する。

 

 

 

 

 

そうして転移した先は駒王学園だった。今回のバトルフィールドは駒王学園のレプリカらしく、これもリアスがライザーと戦う為のハンデらしい。そうしてゲームの説明が終わり

 

『開始のお時間となりました。なお、ゲームの制限時間は人間界の夜明けまで。それでは、ゲームスタートです』

 

そうして、ゲームが始まった瞬間。

 

「じゃ、お先」

 

煉は速攻で動き出した。

 

「ちょっと、レン!?待ちなさい!まずは、作戦を組み立てないと」

 

リアスが煉を止めようとしたが、煉は聞く耳はないかのように速攻で動き部室から出ていく。

 

誰が待っていられるか。俺はこの日を十日間も我慢したんだ。もう待てねぇ。

 

十日間我慢した欲望が爆発し、煉はすぐにライザーのいる新校舎の生徒会室に向かった。

 

そうして生徒会室に向かって走っていると

 

「まさか、こんなにも早く向こうから来てくださるとは手間が省けましたわね」

 

突然の声に煉は走るのをやめる。そして、声がするほうを見ると金髪縦ロールのお嬢さまみたいな女がいた。すると金髪縦ロールはこう言ってきた。

 

「初めまして。私、レイヴェル・フェニックスと申します。短い間でしょうか、お見知りおきを」

 

挨拶と同時、煉を囲むように数十人の女が現れた。その女は全員ライザーの眷属だ。

 

「あなたがお兄さまに言った数々の暴言をここで晴らさせてもらいます。お覚悟はよろしいでしょうか?」

 

レイヴェルがそう言うが煉はレイヴェルに訊く。

 

「フェニックス?お前、もしかして、あの雛鳥の妹か?」

 

「雛っ!?・・・ええ、随分とお兄さまをバカにしてくれましたわね」

 

煉が雛鳥と言うと、レイヴェルだけじゃなくライザーの眷属全員が怒りのオーラを出すが煉は構わず言う。

 

「俺は事実を言っただけだぜ?それに人間相手にここまでの人数で来るとは、ずい分の短気なんだな。あの雛鳥」

 

「また、雛鳥と!どうやら、あなたにはこの状況がわからないほど頭が悪いのですね」

 

ライザーの眷属は全員武器をかまえ戦闘態勢を取る。

 

「いくらミラを瞬殺できるほどの力を持っていたとしてもこの人数じゃ相手のもなりませんわよ。今、謝れば痛い思いを少しで済ませますわよ?」

 

そして、レイヴェルはもう勝ったかのように勝ち誇っていたが、

 

「ク・・・・クク・・・ハハハハハハハハハハハハ!」

 

煉はおかしそうに大声で笑う。それを見たレイヴェルは怪訝そうに言う。

 

「頭でもいかれましたの?」

 

ライザーの眷属も首を傾げる。だが、煉は、笑いながらレイヴェルに言う。

 

「雛鳥の妹。一つ、教えてやるよ。お前らは俺をゲームに参加させた時点でもう負けてんだよ」

 

「ガハッ!」

 

「シーリス!?」

 

大剣をかまえていたシーリスは煉に一瞬でやられ、血を口から吐きだして消失する。

 

『ライザー・フェニックスさまの「騎士(ナイト)」一名、戦闘不能』

 

そして、アナウンスが流れ、煉はライザーの眷属に向かって言う。

 

「それから、雑魚は雑魚らしくさっさと消えな」

 

それからは一瞬だった。煉が姿を消したと思ったら一人、また、一人倒されていき、気がつけば...。

 

「あとは、おまえだけだな。雛鳥の妹」

 

『ラ、ライザーフェニックスさまの「兵士(ポーン)」五名、「戦車(ルーク)」一名、「僧侶(ビショップ)」一名、「騎士(ナイト)」一名、戦闘不能!』

 

再びアナウンスが流れる。煉は最後の一人となったレイヴェルに近づいていく。

 

「あ、あなたは・・・本当に人間なのですか?」

 

レイヴェルが思わずそう訊いてしまう。だが、煉は平然と答える。

 

「人間だよ。ところで雛鳥の妹。お前も不死鳥だったな?」

 

「そ・・・・それが、いかがなさいました?」

 

レイヴェルは後ろに下がりつつ言う。すると煉は瞬間移動をしレイヴェルの背後に現れ

 

「きゃ、ちょ・・・離してくださいまし!」

 

レイヴェルに抱き着いた。しかも、

 

「ほお、お前、見た目と違って思っていたより胸があるな」

 

レイヴェルの体を触り始めていた。

 

「ちょっ!?どこを触って・・・あっ!」

 

「へぇ、ここは敏感なんだな」

 

煉はレイヴェルの声を聞き笑う。だが、煉はレイヴェルを離すと手に小さな小瓶を持っていた。

 

「ここで、精神がおかしくなるまで犯してもいいけど、今はあの雛鳥のところに行かねぇとな。これは貰って行くぞ」

 

「フェニックスの涙を!?それがあなたの目的ですの!?」

 

「違う」

 

レイヴェルの問いに即答し、煉はレイヴェルを見て言う。

 

「これにも興味があったが、メインは違う。俺の目的は最初からあの雛鳥の不死鳥の力だ。それが、欲しくて欲しくてたまらないんだ」

 

煉の笑顔に恐怖を感じたレイヴェル。すると再びアナウンスが流れる。

 

『リアス・グレモリーさまの「戦車(ルーク)」一名リタイヤ』

 

「小猫か・・・」

 

煉は小さくそうつぶやき、ライザーのところへ行こうとするとレイヴェルが止める。

 

「お兄さまをどうなさるおつもりですの?」

 

レイヴェルの問いに煉は笑いながら答える。

 

「いただくんだよ、お前の兄の不死鳥の力を。お前は見逃してやるよ。これを代わりにしてな」

 

フェニックスの涙を見せながら言う煉。そして瞬間移動を使い一瞬でライザーのところへ行くと

 

「おーおー、やってるな」

 

一誠と木場、そして、リアス。サポートとしてアーシアが後方待機をし、ライザーと戦っていた。全員は煉を見て驚愕の声を上げる。

 

「レン!?お前、無事だったんだな!?じゃあ、さっきの大量撃破の放送は」

 

「ああ、俺だぞ。それじゃあ・・・」

 

煉はライザーと向かい合い後ろにいる、一誠たちに言う。

 

「あとは、俺がやるから、下がってな。つーか、させろ。させなきゃお前らから倒すぞ」

 

わがまま全開で言う煉。するとライザーが煉に訊く。

 

「貴様、人間の分際でどうやって俺の下僕たちを倒した?」

 

煉は鼻で笑い答える。

 

「ハッ!お前の眷属たち弱すぎるぜ。人間に瞬殺されるぐらいな。まあ、仕方ないよな。なんせ、親の力なしじゃなんにも出来ない雛鳥ちゃんが王だもんな。ほんと、同情するぜ。お前なんかを選んだお前の眷属たち」

 

「き、貴様ぁぁぁぁああああ!もう許さん!火の鳥と鳳凰!そして不死鳥フェニックスと称えられる我が一族の業火!その身で受けて燃え尽きろッッ!」

 

ライザーは簡単に煉の挑発に特大の火炎を煉に向かって放った。

 

ドォォォォォォォンッッ!

 

火炎のせいで爆風が一誠たちを襲う。そして、爆風が止み一誠たちは煉がいたところを見ると巨大なクレータができ、そこに煉の姿はなかった。

 

「レン・・・。おい、嘘だろ。レン!いるんだろ!?返事をしてくれ!?」

 

一誠はそう叫ぶが返事はなかった。するとライザーが

 

「ハハハ!人間の分際で上級悪魔である俺をバカにするからこうなるんだ!あの世で後悔でもしてるんだな!」

 

煉がいなくなったことを愉快そうに笑っていた。一誠は怒りライザーを睨むと

 

「お前がな」

 

いつのまにかライザーの後ろに煉がいて、ライザーの肩を掴み笑う。

 

「いただき」

 

「なっ!?」

 

ライザーは突然後ろに現れた煉から急いで距離を取ったがもう遅かった.....。

 

「お、俺の不死鳥の力が・・・ない!?」

 

さっきまで生えていたライザーの炎の翼が消え、ライザーは手から炎を出そうとするが出なかった。

そして、煉は今までにないくらい大声で笑う。

 

「アッハハハハハハ!やっとだ!やっと手に入れれた!これが不死!これが不死鳥の力!いいね、すごくいい!サイコーの力だ!」

 

煉は炎の翼を大きく広げ嬉しそうに叫ぶ!それを見たライザーは怪訝そうに煉に叫びながら訊く。

 

「貴様!俺の不死鳥の力をどうやって奪った!?」

 

「そうだな。気分もいいし、そろそろリアスたちにも教えねぇといけねえから教えてやるよ」

 

すると煉の両手に黒い手袋のようなものを現す。だが、その手袋の手の平には口みたいなものがついていた。

 

「これが俺の神器『略奪喰い(ラバード・イーター)』だ。この神器は他者の力を喰らいそれを俺の力にする能力を持つ。だが、これには欠点があってな。相手の全てを食わせなきゃ使えなくなるんだよ」

 

「全てを・・・食わせる」

 

ライザーがそう言うと煉は言う。

 

「そう、つまり、お前の血も肉も魂も全て食べさせなきゃ俺の力にはならないんだよ。だから・・・」

 

煉はライザーに向かって歩き始め、笑顔でこう言い放つ。

 

「俺はこの力が気に入った。だから、俺の欲求を満たすために死んでくれ」

 

「ふざけるなっ!」

 

ライザーは憤慨し炎を出そうとするが出なかった。それを見た煉は

 

「今のお前に不死鳥の力はないよ。これがしたかったのか?」

 

煉は手から火炎を出してライザーに向かって放つと火炎はライザーに直撃する。

 

「あぁぁぁぁぁあああああ!熱い!何故だ!?何故!?不死鳥の俺が熱さを感じる!?」

 

「簡単だよ。今のお前は不死鳥ではなくただの悪魔だからだ。どうだ?さっきまでの自分の不死鳥の炎のお味は。おいしいか?」

 

煉は愉快そうにライザーに訊く。だが、煉は指を鳴らすとライザーの炎が消える。そして、ライザーはその場に倒れるがまだ意識があり、煉を睨むが

 

「なるほど、炎を出したり消したりするのは思っていたより簡単なんだな。さて、ではただの悪魔ライザーくん。怖がらなくていいよ。別にキミは死ぬわけじゃない。俺の神器のなかで俺が死ぬまで永遠と生きるんだよ。まあ、そこにお前の意志とかはないけど」

 

今のライザーにとっては煉は死神にしか見えなかった。いや、死神以上の危険な奴に見えた。逃げないと思い体を動かそうとするが先ほどの炎のダメージが思っていたよりも大きいらしく動けなかった。すると、煉はライザーに近づき

 

「さあ、ライザーくん。この素晴らしい力をくれたんだ。最後に言い残してたいことがあるなら聞くよ?ああ、妹さんには手出しはしないから安心してくれ。今の俺は凄く気分がいいから頼みことがあるならきいてあげるよ?」

 

「・・・・・」

 

ライザーは何も言わなかった、いや、言えなかった。ライザーは煉に恐怖の対象としか見れなかった。その恐怖が自分の目の前にいると思うと声すら発せなかった。

 

「・・・・ないみたいだね。じゃ、さようなら。お前の力はありがたくいただくよ」

 

煉がライザーの顔を左手で掴もうとした瞬間。

 

「レン、それ以上はやめろ」

 

「そうだよ。もう決着はついた」

 

一誠と木場が煉を止めに入った。ライザーはもう戦えない時点でゲームはリアスの勝ち。もう戦う必要はない。だが

 

「邪魔だ」

 

ドゴンッッ!

 

「ガハッ!」

 

「グッ!」

 

煉は一誠と木場を殴り飛ばす。

 

「やめろ?決着はついた?そんなの俺には関係ない。俺は欲しいものを手に入れるだけだ。少し待ってな、もう終わるから」

 

再び、煉はライザーに手を伸ばす。すると、倒れているライザーと煉の間にレイヴェルが飛び込んできた。そしてレイヴェルは涙目で煉に言う。

 

「私たちの負けを認めます。もうリアスさまにも近づきません。ですので、お兄さまのお命を見逃してください」

 

「ダメだ」

 

レイヴェルの頼みを煉は迷う暇なく断る。だが、レイヴェルは

 

「でしたら、私の全てをあなたに捧げます。あなたは不死鳥の力が欲しいのでしょう?私も不死鳥の力を持っています。だから、お兄さまを助けてください!」

 

自分の身を犠牲にしてでも兄であるライザーを助けようとする姿に煉は炎の翼を消し言う。

 

「自分の身を犠牲にしてでも兄を助けるとはな。その兄想いに免じて助けてやるよ」

 

「本当ですか!?ありがとうございます!」

 

レイヴェルは自分の必死の頼みが通じたと思い笑顔で煉に礼を言うと煉も笑顔で言う。

 

「・・・・なんて言うと思ったか?」

 

「えっ」

 

煉はレイヴェルの首を掴んで持ち上げる。煉はレイヴェルを持ち上げながら言う。

 

「俺は味方や女には優しくするが、俺の欲求の邪魔する敵は女でも容赦しない。そんなに兄が恋しいなら、お前も兄と一緒に俺の神器のなかで生きるといい」

 

「この・・・・悪魔」

 

レイヴェルは首を絞められながら煉を睨み言う。

 

「悪魔はお前らだろ?俺は人間だよ。普通より欲が深いただの人間だ」

 

そして、煉はライザーとレイヴェル、二人に言い放つ。

 

「さあ、兄、ライザーと妹、レイヴェル。仲良く俺の力になり、俺の欲求を満たしてくれ!」

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