『あなたは選ばれたのです』
そう言ってきたのはこの世の究極的な美と言っても過言ではない程の容姿を持った自称世界の管理者だった。わたしはついさっきまで仕事のない日曜日だったからぐだぐだしていたと思ったらいきなり真っ白な空間に居て自称世界の管理者がいて伝えられたのが『あなたは選ばれたのです』うん。訳が分からん。
『あなたは選ばれたのです。この世界の管理者に世界の記録をとるという栄誉ある使命を…選ばれたのです』
高くも聞くものを魅了するであろうソプラノの声から告げられた使命はなんともよく分からない使命だった。世界の記録?なんだろうか?
「まず、ここは?それにわたしは家にいたと思うのだけど?いきなり選ばれたなんて言われても困りますが」
『…あなたは…え』
「いや、だからここは?それにいきなり使命だとか言われても困ります。家に帰してくれませんかね?」
『…ここは遍く世界の管理所です…あなたはもう戻ることはできません。』
もう、戻れない?狭いながらも独り立ちしてから数年間暮らしたあの家に帰れない?あまりにもな理不尽を受けわたしは呆然とする。巫山戯るなと怒りが湧いてくる。勝手な都合で勝手な理由で連れてきて挙句に家に帰ることはできない?巫山戯るな。
「帰れない?巫山戯るな!なんでそんな訳の分からない理由で勝手に連れてこられないといけないんだ!帰せよ今すぐに!家に帰せよ!」
『…もし、もしあなたが使命をやり遂げたならばあなたを元の世界に帰すことを誓いましょう。しかし、使命をやらないというのならばあなたには輪廻の輪に還っていただきます』
「は?」
なんだそれは、どっちみちわたしには選択肢なんてないじゃないか。使命を放棄したら輪廻の輪つまりは死ねってことか?使命がどんな内容なのか分からない。また怒りが湧いてくる…。だけど落ち着くんだきっとここでまた怒鳴ったとしてもなんの意味はない…。それならどうしようもなくイラつくし巫山戯るなと思うが今は可能性のある方にかけるべきだ。
「使命をやり遂げたなら帰してくれるんだな?」
『…ええ』
「じゃあその使命を教えてくれ。」
『…では、あなたにはこれから転生していただく世界を記録していただきます。記録はあなたが転生した世界で過ごしているだけで自動的に記録されるので構いません。記録はこちらで指定した期間まで過ごしていただくだけで構いません。そして転生していただく世界はあなたの世界にも創作物として存在するドラゴン・クエストIXという世界です。あなたが行くのはそのパラレルワールドです。』
「要は普通に生活していればいいってことなんだな?」
『ええ、そして世界が世界なのであなたにはいくつかの特典を与えます。基本的にはあなたの希望されるものを付与いたしますので三つ考えていただきます』
三つか確かにドラゴン・クエストの世界はただの一般人が行こうものなら魔物の胃の中直行コースにしかならないから何らかの特典はあってもおかしくないよな。それならどんなものにしようか…。向こうの世界で生活してるだけでいいらしいからなあれ、待てよあっちの世界に転生したらわたしは何になるんだ?
「わたしは向こうに転生したら何になるんだ?人間か?」
『それは、向こうの世界の神の子として転生していただきます。種族として神の子というものに転生していただきますので人間でもありませんし神でもありません。ですから記録を取りきるまでは寿命もありません神の子ですから』
「神の子…」
『ああ、あくまでも世界の記録を取るためにつくったものなので他に同族と呼べる者達はいませんのでご安心を』
神の子ねぇ、生憎とドラゴン・クエストIXはやったことがないから神の子であることがどう動くのか分からない以上なんとも言えない。でも、神の子って言うくらいだから身体のスペックはそこそこ高いのだろう。ならどうしたものか…。
多分かなりの時間を向こう側で生活すると見たそれなら一つ目は決まりだな。
「それなら上限なく強くなれる様な身体にしておいてくれ」
『かしこまりました』
さて、二つ目はどうしよう。ただの一般人であったわたしにはいきなり戦闘なんてできないからなそれを助けてくれそうなものにするか…。
「二つ目は自動戦闘化にしてくれ」
『自動戦闘…手本となるものがなければ難しいかと。自動戦闘化と言うよりはあなたが記憶している創作物の中のキャラクターの戦闘能力のみ憑依させるでどうでしょうか』
「まあ、それでもいい」
『かしこまりました』
さて、三つ目だがこれは何らかの能力がいいだろうな生き残るという面ではもう心配はしてない限界のない成長ができて自動戦闘化もできる。後は生きていく面での便利そうな能力が妥当だろう。
そうだそれなら境界を操る程度の能力などどうだろうか。あれは正直反則じみた能力で長距離移動もできるだろうし持ち物がたくさんになっても困らない。完璧だ。
「最後は境界を操る程度の能力というものにしてくれ」
『境界を操る程度の能力ですか?…確認ですが東方projectの中に出てくる能力の一つということでいいですか?』
「ああ、その通りだ。」
『かしこまりました。これで三つの特典も決まりました。それではこれよりあなたを転生させます。使命完遂頑張ってください。』
ゆっくりと意識が薄れていくのを認識しながらわたしはドラゴン・クエストIXの世界へと転生した。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
この物語はノリと勢いのみの見切り発車なので次話がいつになるかは分かりませんがなるべく早めに更新するようにはします。