どうもみなさんいかがお過ごしでしょうか?私は元気です。
みなさん年末はどう過ごされますか?家族と過ごす?それともぼっち?私は友達と3人で東京で遊んでから関西に舞い戻ってきて友達の家で過ごします。
さて、どうやって話を進めるか迷った挙句『Roselia編』を執筆することにしました!どう進むかは読んでからのお楽しみに!
それでは、Roselia編、スタートです!
第1話「変化する日常」
ーーーーーーこれから語っていく物語は、紗夜がRoseliaに入り、Roseliaが今の状態になるまでの物語であるーーーーーー
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
皐月には毎日欠かさずしていることがある。それは朝のランニングである。
大雨の日は流石に母親や姉達から止められるが、基本は毎日続けている。そのおかげか、ランニングを始めてからは体調を崩したことがない。
「ふぅ……」
今は3月。気温は暖かく、半袖でも充分問題なく過ごせる季節となっていた。
皐月が休憩している公園の隅に並んでいる桜の木々は綺麗な花を咲かせていた。
皐月が休憩していると、公園の入口から1つの人影が見えた。皐月はもしかしてとベンチから立ち上がってその人影の方を見つめた。
するとその影の主は皐月に気づいたようで、「おーい」と声をあげながら手を振った。
「おはよー皐月くん」
「花園さん、おはようございます」
「もう下の名前でいいってー」
その人物とは"花園たえ"。皐月の1つ上の歳で、この春から高校1年生である。
まだ後の話にはなるが、この花園たえこそがPoppin Party、通称ポピパのギタリストだ。だが今はまだただの花園たえである。
「いや、下の名前は……」
「ふふーん。もしかして……恥ずかしい?」
「そ、そんなことは……ない、です」
「ふふふっ……」
たえは頬を赤く染める皐月を見て楽しそうな笑い声を出した。皐月は笑われてどんどん頬を赤くしていっていた。
「そう言えば、最近見かけなかったですけどなにをしてたんですか?」
「実は学年末テストでねー」
「確かに、勉強とかしないといけないですもんね」
「……疲れて寝てたの」
「そんな理由なんですかっ!!」
皐月の声が朝の公園に響いて近くの枝の上にいた小鳥が飛び立っていった。
「だって眠たいのは仕方ないよー」
「それはそうですけど……」
この人は天然である。名前は花園たえ。
なんてことを話しながら2人はベンチに座った。皐月は持参してきた水筒の水を、たえは近くの自動販売機で買ったと思われるペットボトルのスポーツドリンクをひと口飲んだ。
「ふぅ……でも毎日続けてる皐月くん、すごいと思うよ?」
「そ、そうですか……?」
たえが皐月の顔を覗き込むようにそう言うと、皐月は頬を少し赤く染めて目線を逸らした。
「ん〜?もしかして……照れてる?」
「っ……別に、そんなことは」
「あ〜赤くなってる〜」
たえはからかうと頬を赤くした皐月がおかしくて笑いを抑えきれずに笑い声をあげた。
「そんなに笑わないでくださいよ」
「あれ?怒っちゃった?」
「いえ、用事があるので早めに帰るだけです」
「本当に〜?」
「本当です!」
「ふ〜ん、じゃあなんで?」
たえは立ち上がって帰ろうとする皐月に冗談半分でその理由を聞いた。
決して皐月は怒ったわけではない。むしろ久しぶりにたえと話せて嬉しく思っている。では何故帰るのか。それは……
「お昼から"姉のバンド"のライブがあるんです!」
「へぇ〜どこでするの?」
「CiRCLEですよ」
「……ふーん、そうなんだ」
「その、花園さ……たえさんも見に来ませんか?」
皐月は「花園さん」と言うとまたからかわれると思ったからか、「たえさん」と呼び方を変えてたえを姉、紗夜のバンドのライブに誘った。
「うーん、行きたいところだけど私、バイトあるから」
「そうなんですか……たえさんのバイト先でライブして欲しいんですけどね〜」
「どうして?もしかして、私に会えるから?」
「だからそういうのんじゃないですって!ただ……」
「ふふっ、わかってるよ。でもオーナー厳しいけど大丈夫?」
たえのバイト先は『SPACE』というバンドハウスで、ここら辺では1番ライブをするのが厳しいとされているライブハウスだ。なんでもライブをするためにそこの厳しいオーナー直々のテストがあり、それに合格したバンドがそこでライブをすることが許されるのだ。
「姉なら大丈夫ですよ!………でも……」
「でも?」
「……"姉のバンド"では、厳しいかもしれません」
皐月が思うのは、
正直、皐月は紗夜が今入っているバンドは紗夜には合っていない……そんな気がしていた。
「そうなんだ……でもいつか、SPACEでライブ出来るといいね。皐月くんのお姉ちゃんのギター気になるから」
「そうですね。僕もそう思います」
そう話すと皐月はたえに一礼して走りながら公園を去っていった。たえはそんな皐月を見送ってから歩いて自宅に戻っていった。
「すみませ〜ん」
「は〜い。あ、皐月くんじゃない!いらっしゃい」
皐月は"CiRCLE"でライブのチケットを購入し、その隣にあるカフェで何か飲もうとそこのカウンターで店員を呼んだ。その店員は皐月の顔を見るなり嬉しそうに挨拶をした。
その店員の名は
「茶屋さん、お疲れ様です。ホットカフェラテを1ついただけますか?」
「かしこまりました〜。150円です」
皐月が財布からお金を出している間、緑子はマシンから出るホットカフェラテをコップに注いだ。
「はい、丁度ですね〜。今日は紗夜さんのライブ?」
「はい、楽しみです!」
「ふふっ、そう。私は音漏れを聞こうかしらね」
カフェのレジあるところはCiRCLEのライブスペースの近くなので少量ではあるが音が聞こえるのだ。
「でもやっぱりライブは生で直接聞いた方が良いですよね」
「そうね。ま、楽しんできて」
「はい、ありがとうございます。では……」
皐月は緑子に一礼するとカフェの座れる席を探した。
(あ、あそこにしよう)
そして座れる席を見つけた皐月はその席の方に向かって歩いた。
その席に向かう途中に灰色っぽい長髪の女性とすれ違ったが、皐月はこの女性が自分と紗夜の運命を変える人物だとはこのときはまだ知らない。
「紗夜ーーーっ!最高ーーーっ!!」
ライブスペースでは紗夜のバンドのライブが終わり、拍手と歓声が鳴り響いていた。
(でもやっぱり、紗夜ねぇとメンバーのバランス悪いなぁ……)
皐月はそんなことを考えながらも観客と同じように拍手をした。
紗夜達が去るとライブ中より静かになったところに、皐月の耳にある言葉が入ってきた。
「ねぇ、あれ"友希那"じゃない?近くで見ると迫力あるね」
「しっ、聞こえるよ。友希那は気難しいって有名なんだから」
「……あれ?話しかけたの気づかなかったのかな?」
「知らないの?友希那って"レベルの合わない人間と話さない"んだって」
何人かの観客が友希那という人物を見てそう囁いていた。
(あの人は確かさっきすれ違った……有名な人なのかな?というか周りからの印象悪いな……)
皐月はその友希那という人物に対する周りの印象の悪さを知って少し引いたが、そのまま紗夜と待ち合わせているロビーへと足を進めた。
「はぁ……」
ライブが終わったあとの紗夜はため息をつきながら皐月が待つロビーに足を進めていた。
紗夜は先程バンドを抜けた。
前からメンバーとは合わないとは思っていた。だがそれは今日はっきりとわかった。
紗夜が目指す"理想"にあのメンバー達は相応しくはなかった。それだけのこと。
数分前……
「もう無理!あなたとはやっていけない!」
紗夜がバンドの意識を変えようと練習時間を増やすことなどを提案すると、メンバーの1人が声を荒らげた。
「私は事実を言ってるだけよ。今の練習では"先"がないの。バンド全体の意識を変えないと。いくらパフォーマンスで誤魔化しても、基礎のレベルを上げなければ後から出てきたバンドに追い抜かれるわ」
「でも、いくらそうでも!私達はまだ高校生なのに、あなたが入ってからみんなと練習と課題で寝る時間もないのよ……!!」
「紗夜……あなたの理想はわかる。でもあなたにはバンドの技術以外に"大切なもの"はないの?」
「ないわ。そうでなければわざわざ時間と労力をかけて集まって、バンドなんてやらない」
紗夜はメンバーからの問いかけに即答した。
ここまでの会話でも紗夜とほかのメンバーとの意識の違い、考え方の違いは明らかだ。
「っ……ひどいよ!私達は『いつかはプロを』って目指して集まった。でもみんな、"仲間"なんだよ!」
「仲間?馴れ合いがしたいだけなら楽器もスタジオもライブハウスもいらない。馴れ合いがしたいならカラオケかファミレスにでも集まって騒いでいれば充分でしょう」
「最低……もういい!こんなバンド、解散よ!」
紗夜の言葉に我慢の限界を感じたメンバーはついに「解散」と口にしてしまった。
「落ち着きなって。"私達"がバラバラになることはないよ。この中で考え方が違うのは……」
「そうね、考え方が違うのは私だけ。私が抜けるからあなた達はバンドを続けて。その方がお互いのためになると思う。今までありがとう」
そして現在……
「はぁ……」
紗夜は先程のことを思い出してまた怒りと呆れが混ざったようなため息をついた。
これからどうするか。ソロで活動するか、それとも自分と合う別のバンドメンバーを探すか?
「あ、紗夜ねぇ〜!」
「……皐月」
と、考えていると待っていた皐月が手を振っていた。紗夜は皐月の元へと歩くスピードを弱めずに向かった。
「紗夜ねぇお疲れ。バンドの人達とはもう別れたの?」
「えぇ………抜けてきたわ、あのバンド」
きっと自分のことを応援し続けていた皐月はショックを受けるだろう。機嫌直しに人参でも帰りに買ってあげようかと考えた紗夜であったが、皐月は予想外の反応をした。
「……やっぱり?僕、ずっと紗夜ねぇとあの人達合わなさそうだなって思ってたんだ」
「そ、そうなの?」
「うん!とりあえずカフェで話そうよ」
「そうね」
合流した2人はカフェへと向かった。
その背後をとある人物が見つめていた……
「はい、紗夜ねぇの分」
「ありがとう」
皐月はテーブルの紗夜の前の位置にホットコーヒーを置いた。紗夜はお礼を言うとひと口コーヒーをすすった。
「やっぱり紗夜ねぇのギターはすごいよね!周りの人もみんなすごいって言ってたよ」
「そう?でもミスをしてしまったわ」
「そうなの?」
「えぇ、ラストの曲のアウトロで油断して、コードチェンジが遅れてしまったわ」
「へぇ〜僕は気づかなかったよ」
紗夜が言ったミスとはほんの小さなものであった。それに気付く人と気付かない人もいて、気付いたとしてもそんなに気にならない程度のものだった。つまり、それを"ミス"だと言う紗夜の理想は相当に高いということである。
「いいえ、あれは私の"練習不足"が招いたミスよ。もっと練習しなくちゃ……」
「紗夜ねぇ……」
皐月は紗夜の引くギターの音が好きだ。
だが皐月は常に自らの理想へ目指して練習をする紗夜を頑張りすぎてはないかと少し心配していた。きっと紗夜の中では今、この時でさえ惜しいのだろうと思っていた。
だがしかし皐月は知らない。紗夜はこの皐月と2人で過ごす時間こそ至福の時だと思っているということを。
そんな時間を過ごしていた2人に何者が近づいて来た。
「……ちょっといいかしら?」
「なにか御用でしょうか?」
その人物は紗夜の近くに立ち止まり声をかけた。紗夜は何気なくその人物の顔を確認したが、皐月はその人物を確認すると驚いた表情をした。
「あっ、あなたは確か……」
「皐月、知ってるの?」
「うん。周りの人がこの人のことを話してるの聞いたんだ。確か名前は……」
BGMに某映画の主題歌が流れそうだが、皐月と紗夜は一旦顔を合わせてからその人物の方に再び視線を向けた。
その名は…………
君の名は……………………
「友希那……
「どうして私の名前を?」
「あなたのことを話している人の内容が耳に入ってきてね。そっちの男の子は?あなたの彼氏?」
「ち、違います!僕はこの紗夜の弟の皐月です。氷川皐月です」
皐月は友希那に頬を少し赤く染めながら自己紹介をした。
「そう、それは失礼したわ。紗夜、あなたのライブ見させてもらったわ」
「そうですか。
「っ……!確かにほんの一瞬遅れていた。でも、ほとんど気にならない程度だった」
「ですが、ミスはミスです」
紗夜がそう言うと友希那はなにかを考えるような仕草を見せた。そしてなにかを決めたようで紗夜の目を見つめた。
そして友希那は紗夜にある提案をした。
「やはり私のカンは間違ってなかった。紗夜………私とバンドを組んでみない?」
「「えっ……?」」
see you next time……
ありがとうございました!
今回はここらへんで終わりとしましょう!
読んでいただいてピンと来た方もいらっしゃると思いますが、Roselia編はバンドリのアプリのRoseliaのバンドストーリーを基準に進めていきます!そこに皐月を加えたストーリーをお楽しみに!
では、また次回、来年お会いしましょう!よいお年を!!