番外編の続きになります。
SIDE咲兎
「というわけで始まりましたー!
グレモリー眷属VSアスラチームVSその他でのケーキ対決
実況はシトリー眷属『兵士』の匙元士郎
解説は我らが駒王学園の生徒会長ソーナ・シトリーと堕天使総督アザゼル先生だー!」
「解説のソーナです、よろしくお願いします。」
「同じく解説のアザゼルだ、よろしく頼むぜ。」
何やってるんだよ、あいつら!?
しかも、ソーナまで・・・・。
というか匙ノリノリだな。
「それでは選手の紹介に移りましょう。
エントリーNo.1駒王学園二代お姉さまの一人オカルト研究部部長リアス・グレモリー選手!」
「絶対に負けないわ、特に朱乃にはね!」
「続いてエントリーNo.2駒王学園二代お姉さまの一人オカルト研究部副部長姫島朱乃選手!」
「あらあら、でも出るからには負けませんわ。
いいわ、リアス返り討ちにしてあげる。」
リアスも朱乃も気合い入りすぎ、威圧感半端ないなあ。
「エントリーNo.3天界からやって来たおっとり天使四大熾天使(セラフ)の一人ガブリエル選手!」
「勝負には興味ありませんがとにかく美味しいものを作りたいです。」
さすが天使、良いこと言うじゃないか。
そう、こういう勝負で大事な事は相手の事を気にする事ではなく、自分が如何に質の良い料理を作るかということだ。
「でもでも、咲くんには一番美味しいものを食べてもらいたいなぁ。」
「いやぁ、俺の回りは何でこんなモテモテの奴が多いんでしょう。泣きたくなりますね。
続いて、エントリーNo.4リアス先輩の妹自称兵藤一誠の本妻ナタリア・グレモリー選手!」
「イッセーのためにもアーシアより美味しいものを作るわ。待っててね私のイッセー!」
「物凄い熱烈なラブコールでしたね、とりあえず兵藤は死ねばいいと思いました。
では、エントリーNo.5グレモリー眷属の優しき僧侶アーシア・アルジェント選手!」
「絶対ナタルさんにだけは負けません、負けられませんイッセーさんのためにも!!」
「凄い気迫です、いつものアーシアさんは何処に行ってしまったのでしょうか?
やっぱり、兵藤は死ねばいいと思います。」
匙のイッセーへの態度がひどいな。
いや、イッセー泣いてんじゃん。
「さてさて、エントリーNo.6この大会唯一の男性参加者アスラチーム王(キング)花ケ崎咲兎選手!」
「そういやそうだな、みんな女子ばっかりじゃん。
まあ、頑張ります。」
自分のベストを尽くす、そうすれば良いものは自然と出来る。
「ラストです。エントリーNo.7」
あれ?この大会出んの六人じゃなかったっけ?
「グレモリー眷属の清涼剤麗しき戦車(ルーク)花ケ崎智花選手!」
へぇー智花もでるのか?
あれ?アイツって料理できだったっけ?
「ひゃい、一生懸命頑張りまふ。」
「噛んでしまってます、かわいらしいですねぇ。」
大丈夫だ、あいつ少し前まで独り暮らしだったって言っていたもんな。
智花の腕も相当のものだろう。
これは、自分の料理に集中しないとな。
あれ?でも俺なんかわすれてるような?
まあ、いいか、どうせ大したことではないだろうし。
後にこの思想を後悔することになることを今の俺はまだ知らない。
「以上七名によりそれぞれ一品ケーキを作ってもらいます。
審査は実況の私だって解説のお二人、審査員の塔城子猫さん、紫藤イリナさんの五人から五点づつだしてもらい、二十五点満点で審査してもらいたいと思います。
では早速調理スタート!」
ーーーーここからは実況を交えて解説しますーーーー
『まずはリアス選手のケーキを見ていきましょう。
アザゼル先生、リアス選手はいったいどんなケーキを作るんでしょうか?
『この段階だはまだ判断出来ませんが、どうやらチーズケーキを作っているようですね。』
『で、ですがリアス選手はここでマーマレードジャムを取り出しましたよ。
これはいったい何に使うのでしょうか?』
『柑橘系のジャムを使うことでレモン使うときに起こってしまう事故であるレモンの絞りすぎが起こらず爽やかな風味に仕上がるのですよ匙、少しは勉強なさい。』
『はい、会長から怒られてしまいましたので次にいってみましょう。
お、姫島選手はもう出来上がってきていますね。
これはいったいなんでしょうか?』
『これは、俗に言う和風ケーキといったものでしょうね。
通常ではケーキに用いることのない餅やこし餡、抹茶パウダーを見る限り間違いはないでしょう。』
『和風ケーキに使う餅の造形は大変難しいと聞きますが、さすがに大和撫子である姫島選手ですね。
その辺りの点もほとんど抜かりなく出来ています、これはかなりのクオリティのものが出来るでしょう。』
『続いて、ガブリエル選手、これはロールケーキでしょうか?』
『見たまんまそうでしょうな。確かにガブリエルが料理をするっていうのは俺が天界にいたときから全く聞いたことがなかったからな、簡単かつ非常に美味しく作ることの出来るロールケーキをチョイスしたのは正しい選択といえるだろうな。』
『ですがアザゼル教諭、彼女のロールケーキ非常にクオリティが高いですよ。これは味がたのしみですね。』
・
・
・
・
・
・
・
『そこまでー!それでは各自ケーキの給仕(サーブ)の準備に入ってください。』
皆が準備に入っている間俺はずっと智花の事を気にかけていた何事もなければ良いのだが・・・。
いや、まずは自分のケーキをしっかりと出さないとな。
『それでは、エントリーNo.1から順にケーキを給仕してください。』
「はい、私はマーマレードジャムを用いた『爽やかチーズケーキ』です。」
『これはきれいですね、見た目は普通のチーズケーキなのですが割ったときに見えるマーマレードジャムの色合いが鮮やかですね。』
『お、上手いじゃないか。実に程よい甘さで良いものだ。
『確かに美味しいですが、爽やかさに重視しすぎて折角のチーズケーキの醍醐味とも言える甘酸っぱさが抜け落ちてるような感じがします。』
『モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ。』
『ソーナさん厳しすぎですよ。普通に美味しいじゃないですか。』
ソーナ以外はみんなリアスのケーキを誉めている。
さあ、点数は何点だ?
『点数が出ました、五点、四点、三点、四点、五点
結果二十一点です。暫定一位の席にお座りください。』
二十一点か、なかなか高い点数がでたな、というか子猫、黙々と食べてた割りに満点じゃないんだ。
次は朱乃か。
「あらあら、私はこれですわ、名付けて『抹茶とこし餡の和風ケーキと』ですわ。」
『これはまた美しいですね、鮮やかな緑色が必ず目に入りますね。』
『ん、こいつは上手い、抹茶の渋味とこし餡の甘さが絶妙マッチングしていいな。』
『私も美味しいと思います、やはり抹茶と餡の組み合わせは最強ですね。』
『モグ・・・ニャッ、モグモグモグモグモグモグモグモグ。』
『私はこの渋味は無理です、ごめんなさい。』
朱乃のケーキも好評だ、何点だ?
『点数が出ました、五点、五点、五点、五点、二点
結果二十二点です、リアス選手の点数を一点上回ったので、現在姫島選手がトップです。』
『あ、次はガブリエル様ですね、少し楽しみです。』
『俺もだ、あのガブリエルが料理とか、マジで想像出来なかったからな。』
『では、エントリーNo.3のかたどうぞ。』
「はい、私はこれです。
名付けて『三種のベリーズロールケーキ』です。」
これはまた良いものが出てきたな。
三種のベリーというのは、ストロベリー、ラズベリー、ブルーベリーのことだろうが、基本甘ったるくなってしまうロールケーキに程よい酸味のベリーズは大変相性が良いだろう。
『見た目は、普通ですが、とても美味しいです。』
『ガブリエルがここまでやるとは思っていなかったぜ、なかなか絶品だ。』
『酸味が効いていて大変美味しいです、週一程で生徒会に差し入れてもらいたいくらいです。』
『モグモグ・・・ニャニャ、モグモグモグモグモグモグ。』
『ガブリエル様~、美味しいです~。』
これは少しヤバイかな。
全員高評価じゃん。
『これは高得点が期待できそうです。
点数が出ました、五点、四点、五点、五点、五点
結果なんと二十四点、これは凄すぎます。
次の選手に大きなプレッシャーを与えました。』
「次は私ね。」
次はナタリアか・・・
あいつのケーキは赤いな。
イチゴのケーキかな?
『うわぁ、これは真っ赤ですね。』
『味は、か、辛ぇぇぇえええええ!!』
「はい、唐辛子を織り混ぜた『唐辛子ケーキ』です。」
『アザゼル先生、これは食べなくていけませんか?』
ソーナも顔が真っ青だな。
『ひるか!だ、誰か、おへにみふを!!』
アザゼルも顔を真っ赤にして苦しんでいる。
哀れなり、アザゼル・・・。
もちろん、ナタリアの点数は0点
なナタリアは「どうしてこの美味しさがわからないの!」と怒っていた。
イッセー、将来お前が料理をしたほうが身のためだと俺は思うぞ。
その次のアーシアのケーキだが普通のショートケーキだった。
見た目こそ少し焦げた跡があったり、クリームが均等に濡れてなかったりしたが、皆もそれなり評価していた。
そして次は俺の番だ。
『じゃあ、咲兎選手給仕してください。』
「はい、俺の作ったケーキはこれです。
みんなの目の前には純白のケーキが置かれた。
『これは、咲兎選手もショートケーキでしょうか?』
『んじゃ、一口いただくぜ。』
アザゼルが一口食べる。
『ん!?これはどういう事だ。』
『口にいれた瞬間はとてつもない甘さを感じたのに、噛めば噛むほど滑らかな甘さに変わっていく。』
『こ、この中に入っているのはプリンですか?』
アザゼル、ソーナ、イリナの順に驚きの声をあげる。
「その通り、だが、ただのプリンじゃない。
このプリンには一切砂糖を使っていない。
素材の味をそのまま生かしたプリンなんだ。
カラメルも少し苦味が強いものにした。
その代わりといってはなんだがケーキに用いたのは通常のホイップクリームではなく、甘さの強い生クリーム。」
『そうか!確かに周りの生地が甘くでも中のプリンとカラメルによって味が調和される。』
『これは、非常に美味しいですね。』
『モグモグモグモグ、美味です。
モグモグモグモグモグモグモグモグ。』
『点数が出ました。五点、五点、五点、五点、五点
でました!満点です。』
やった!
朱乃やリアスも
「悔しいけれど美味しいわ。」
「また作ってもらいたいですわ。」
と絶賛だ。
これで、残りは智花一人だ。
『最後は智花選手!兄の咲兎選手に負けないほどのものが出てくるのでしょうか?』
「すみません、少し大きく作りすぎてしまったので皆さんで食べてください。」
智花が作ったのは、ショートケーキのホールケーキだった。
『見た目は大変美しいですね。
咲兎君のものにも劣ってません。』
『これはあじもきたいできそうだな。』
みんなが絶賛しているが、なぜか俺には紫色のモヤモヤが見えるのだか・・・。
そして、みんながそれぞれケーキを口にいれた。
ドサッ、ドサッ、ドサッ
みんなが次々と倒れた。
当然俺もなのだが・・・
そうだ、思い出したぞ。
昔一度だけ智花に料理を作ってもらったことがあった。
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
<お兄ちゃん!智ねお兄ちゃんのためにクッキー焼いたの!食べてくれる?
<勿論だよ智花、ありがとう。>
その時、智花はまだ小さかった。
当然一人で料理なんてものが出来るわけないのだから、母さんが、智花についていた。
それなのに、
・・・ドサッ
<ちょ、ちょっと咲兎どうしたの?>
<いや、大丈夫だよ。>
<そ、それならいいけど・・・。>
<あぁ、大丈夫さ、あの川を渡ればいいんでしょう?>
<きゃあぁぁぁぁぁあああ!!
駄目よ!それは三途の川だから!>
俺はその時のことを詳しく覚えてはいない。
俺は病院に運ばれ、数週間目を覚まさなかったらしい。
後に母さんから教えてもらったことだ。
その時母さんが言っていた事は、
<智花の料理は死の料理(デスクッキング)ね。
どんな食材を使っても、私たちがずっと監視してても、殺人料理ができてしまうのだから。>
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
その後、俺たちは智花の呼んだ救急車によって、病院に運ばれた。
皆が目を覚ましたのは大晦日の前日の朝だった。
その後、部内で、智花に料理をさせることは禁止となった。
注意 ハイスクールD×D~魔神を宿す者~は料理の小説ではありません。
感想お待ちしております