ハイスクールD×D~魔神を宿す者~   作:鳴海ゆの

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赤き龍帝さんがとーじょーです


第十三話 イッセー強化計画

side咲兎

 

修行の第一のメニューは、イッセーの実力の確認だっ た。

 

といっても、イッセーにいいところはなく子猫に軽く捻られていた。

 

俺は今グレモリー先輩から修行のメニューを拝見させてもらっているのだが・・・。

 

「話にならねえな。

 

まず、前提として端から『赤龍帝の籠手』をつかわせようとしている時点で間違っている。

 

『赤龍帝の籠手』はイッセーの最後の砦といってもい い。

 

それを最初から使わせるって言うのは自分から負けを認めているようなものだぞ。

 

イッセーの修行は俺が全面的に担当する。」

 

まあ、アホな内容だった。

 

神器を使って戦うのが悪いこととは言わないが、正直それは本人のためにならない。

 

特に『赤龍帝の籠手』は自身のスペックに直接影響のある神器なのだから、基礎をしっかりと積み上げない と、禁手に至った時に自身の体がついていかず大変なことになりかねない。

 

そうして始まったイッセー改造計画

 

テイク1

 

「イッセー、これを両腕両足につけろ。」

 

「おう!」

 

イッセーに渡したのは俺特性の筋力負荷と魔力負荷の両方を兼ね備え尚且つ神器の力を最小限に納めるものだ。

 

これを使うことで、体への負担を極力少なくし、修行をすることができるのだ。

 

「んじゃ、始めるぞ!」

 

テイク2

 

「そうだ!しっかり攻撃を見極めろ!」

 

「ふっ、はっ、くそっ、ギャアアァァ!」

 

俺はイッセーに向かって小重力球を複数撃っている。

 

この訓練は一応、視野を広くもち、突然の攻撃にも対応できるようにすることが目的なのだが・・・。

 

「イッセー、これで20回目の撃墜な。

 

一旦休憩にするぞ、あぁ神器は出しっぱなしな。」

 

「んはぁ、キツイな、マジで。

 

でも、力が身になっている気がするぜ。」

 

イッセーのタイムも徐々に延びてきてはいる。

 

しかし、まだこの程度ではフェニックスの眷族に勝つには程遠い。

 

テイク3

 

「赤龍帝の籠手に封印されている龍の意識を叩き起こすぞ。」

 

「は?龍の意識ってなんだよ?」

 

このイッセー(バカ)は本当に何も知らないようだ。

 

というよりも、グレモリー先輩が何も教えてないのか?

 

「前にも話しただろ?

 

その神器『赤龍帝の籠手』はただの神器じゃない。

 

この広い世界でたった13種類しかない『神滅具』のひ とつなんだよ。

 

そして、そのなかには名前の通り赤龍帝ドライグと呼ばれる世界でも上位の実力を持った二天龍と呼ばれる龍の片割れが封印されている。

 

本当なら神器覚醒と同時に目覚めるはずなんだが、

 

所有者が弱すぎてまだ覚醒していないんだ。

 

ようはそいつを叩き起こすんだ。」

 

「弱くて悪かったな!

 

で、でもよ、どうやって起こすんだよ。」

 

イッセーはバカにされたことを結構気にしているみたいだ。

 

だが、それでいい。

 

慢心は自分にできることすら出来なくする。

 

イッセーは自分が神を倒すことのできる力を持っていることに確実に慢心していた。

 

そんな状態では誰にも勝てる訳がない。

 

「これは、最近の研究で分かったことなのだが。

 

神器同士は僅かであるが共鳴しているんだ。

 

だから俺の神器でお前の『赤龍帝の籠手』を刺激する。

 

いくぞ、『来い、翡翠!』」

 

俺の影が伸びそこから薄黄緑色の機械仕掛けの巨人があらわれる。

 

「そ、それが咲兎の神器なのか?」

 

イッセーは激しく狼狽している。

 

前に見せた小さな籠手に対して、今回出したものが巨人であることに驚いているのだろう。

 

「ああ、前に見せた小さな籠手はこれの腕だけを部分展開させたものだ。

 

んじゃ、やるぞ

 

『闇より静けき氷海に眠る―其は、科学の 音色に凍て つく影』」

 

フェイトの声が回りに響き渡る。

 

すると、俺とイッセーの周りが一瞬にして凍てついた。

 

「っく、なんだこれ寒!」

 

俺は翡翠を出しているため護法結界で守られているが、

 

イッセーはもろに被害を受けていた。

 

そして、イッセーは静かに気絶した。

 

「ダメだったか?」

 

俺は翡翠をしまい、イッセーに近づいた。

 

『そんなこともないみたいだよ。』

 

フェイトはイッセーの籠手を注目し言った。

 

確かに、イッセーの籠手は今までにないほど輝いてい た。

 

『多分、深層世界で話しているんだよ。

 

私たちも行ってみる?』

 

「え!?行けんの?」

 

『うん。』

 

フェイトは太陽のような笑顔を俺に向けた。

 

「よし、行ってみようか。」

 

『じゃあ、あの籠手に触って。』

 

俺は『赤龍帝の籠手』に触れイッセーの深層世界に向 かった。

 

――――――――――――

 

目を開けると真っ赤な世界だった。

 

「ここが赤龍帝ドライグの世界」

 

「そうだよ。赤き龍帝はここから外の世界を見ているんだ。

 

私みたいな射影体じゃないから外に出ることは出来ないからね。」

 

フェイトが実体化していた。

 

当然と言えば当然である。

 

ここは、神器の中

 

ドライグと同じく神器の中に封印されているフェイトが唯一実体化できる場所でもある。

 

他の人間の神器の中で実体化するのをみたのは始めてだが・・・。

 

というか、人の神器の中に入ったのも初めてであるけれど・・・。

 

「ところでイッセーは?」

 

「あそこだよ、ドライグと話してる。」

 

俺とフェイトはイッセーの元に向かう。

 

「上手く接触できたみたいだな。」

 

「むっ!?」

 

「咲兎!?」

 

ドライグは使用者以外がここにいることに驚き、イッ セーは俺がここにいることに驚いていた。

 

「いつの間にって、隣の美少女は誰だー!」

 

「俺の神器に封印されている存在だ。

 

フェイトって言うんだ。

 

よろしくしてやってくれ。」

 

俺はフェイトにお辞儀させる。

 

「ぐぁぁぁぁぁああああああ!

 

なんで、俺は龍で、お前は美少女なんだ!

 

理不尽だぁぁぁぁあああああ!」

 

「落ち着け、相棒。

 

はじめまして、俺は赤き龍帝ドライグだ。」

 

「はじめまして、気高き龍帝ドライグ。

 

私はフェイト、機械仕掛けの魔神の管理者だよ。」

 

フェイトとドライグはにこやかに握手を交わしていた。

 

封印されているもの同士気が合うのかもしれない。

 

「俺は花ケ崎 咲兎だ。

 

ドライグと呼ばせてもらう。

 

頼みがある。」

 

「ほう、使い手以外の願いを俺に聞き入れよというの か?」

 

ドライグは俺に殺気を浴びせる。

 

俺はニヤッと笑いドライグに言った。

 

「お前の使い手は弱すぎる。

 

だから、イッセーを鍛えることを手伝ってくれないか?

 

昼間はイッセーにアドバイス、夜間はこの深層世界で イッセーに力の上手い使い方でもおしえてやってく れ。」

 

ドライグはニヤッと笑い、

 

「そんなことか。

 

いいだろう。俺も相棒が弱いとつまらないからな。

 

相棒!共に強くなるぞ!」

 

イッセーに向かってそう言った。

 

ドライグは意外と熱血なのかも知れない。

 

こうして俺たちは強い教導の味方を手に入れた。




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