ハイスクールD×D~魔神を宿す者~   作:鳴海ゆの

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第一話です。




第一話 魔神使いと総督と白龍皇

夢を見ていた。

 

幼いころの夢・・・

 

ずっと、続くと思っていた日常が簡単に崩れ去ったあの日

 

僕はただあいつを守りたかっただけだったはずなのに・・・・・

 

「コイツはおもしれえな。」

 

「アンタは誰だ?」

 

「俺の名は・・・・だ。オマエは??」

 

「僕は咲兎、花ヶ崎 咲兎だ。」

 

 

 

 

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第一話 魔神使いと総督と白龍皇

 

「ふぁぁぁぁあああああ。眠。」

 

俺―花ヶ崎 咲兎は懐かしい夢から目を覚ました。

 

「あれ、俺何の夢見てたんだっけ?」

 

思い出せない。懐かしい感じがするんだけど・・・

 

そんなことを考えていると一人の男が入ってきた。

 

「何だ。起きていたのか、咲兎。」

 

この白髪の男はヴァーリ、本名はヴァーリ・ルシファー。

 

旧・魔王のルシファーの曾孫であり、

神滅具(ロンギヌス)のひとつ「白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)」の現在所有者にして俺の幼馴染だ。

 

現段階で、すでに歴代最強の白龍皇の異名を手に入れた男。

 

「ああ、起こしに来てくれたのか。悪いな。」

 

「いや、気にするな。アザゼルが呼んでるからな。着替えたら大広間に来てくれ。」

 

「わかった。サンキュな。」

 

返事を聞くとヴァーリは部屋を出て行った。

 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 

いつもどおりの漆黒のローブに身を包み、俺は大広間に降りていった。

 

そこには「神の子を見張る者(グリゴリ)」幹部のシェムハザさん、バラキエルさん、コカビエル、ヴァーリ

そして、神滅具の一つ「黒刃の狗神(ケイネス・リュカオン)」を宿す刃狗(スラッシュドッグ)こと幾瀬鳶雄(いくせ とびお)さんがいた。

 

「あれ?アザゼルは?」

 

「アザゼルなら、トイレに行きましたよ。」

 

『相変わらず、勝手な人だね。アザゼルは。』

 

シェムハザさんの声に反応するように、俺の隣に色の薄い少女が浮かぶ。

 

「まったくだ、なあ、フェイト。」

 

『うん。』

 

この少女はフェイト、俺の神器『演操者(ハンドラー)』に封印されている副葬処女(ベリアル・ドール)

 

「どうしたんですか?咲兎さん。」

 

「いや、なんでもないです。気にしないでください。」

 

当然、神器に封印されている彼女をほかの人は見ることはできない。

 

少しするとアザゼルが戻ってきた。

 

「あ~、スッキリした。

お、起きてきたか咲兎。」

 

「アザゼル、人を呼んでおいてう○こに行ってるとはどういうことだ。」

 

「悪いな。まあ、気にするな。」

 

「そうですよ咲兎さん。気にしたら負けです。」

 

シェムハザさんもやれやれといった顔をしていた。

こんなんで大丈夫か、堕天使は。

 

「まあそうですね。

で、こんな早く呼びだすってことはそれなりの理由があるんだろ。

というかなければ殺す。」

 

「じゃあ、本題に入ろうか。」

 

めずらしくアザゼルが真剣な顔つきで話し始める。

 

「中級堕天使のレイナーレが下級堕天使の何人かを連れ駒王町に潜伏しているという情報が入った。」

 

「駒王町・・・現魔王サーゼクス・ルシファーとセラフォルー・レヴィアタンの妹たちが統治する町ですね。」

 

シェムハザさんの言葉に俺は不信感と疑問を覚える。

 

(どうして、人間界を悪魔が統治してるんだ?

それにサーゼクス・ルシファーの妹といえばバラキエルさんの娘を眷属にしてなかったっけ。)

 

俺の考えを遮るようにコカビエルが続く。

 

「いいな、すばらしい。

魔王の妹たちが納める領土、そこに攻め込めば悪魔側と戦争になるのは日の目を見るよりも明らかじゃないか。

俺はその中級の考え方はすばらしいと思うがな。」

 

「何を言ってやがるコカビエル。

次戦争なんてしたら本気で三大勢力のどこかが滅びるぞ。」

 

アザゼルの言うとおりだ。

 

特に俺たち堕天使の勢力は前の戦争で幹部の大半を失った。

 

次戦争をすれば滅びるのは確実に俺たちだろう。

 

「下らん、実に下らんよアザゼル。

オマエにその気がないのなら俺は俺で勝手にやらせてもらう。」

 

コカビエルはそう言って大広間から出て行った。

 

「ったく、あいつのことだから本当にことを起こしそうで怖いぜ、

俺的には早いこと和平を結んで神器の研究に勤しみたいのだがなぁ、っと話がずれたな。

で、ヴァーリか咲兎のどちらかに駒王町に行ってきてもらいたいんだよ。」

 

「まあ、俺たち堕天使が行くよりは完全な人間の咲兎か刃狗(スラッシュドッグ)、

ハーフのヴァーリが行くのが得策だろうな。」

 

今まで黙っていたバラキエルさんが頷きながらそう言う。

 

「そうなんですが、僕の神器は自立歩行型ですので見つかりそうで怖いじゃないですか。」

 

「だから、ヴァーリか咲兎のどちらかに頼みたいんだ。」

 

刃狗(スラッシュドッグ)とアザゼルの話を聞けばまあそうだろうなと思う。

 

でも、ヴァーリは絶対行かないだろ。

 

「俺はお断りだ。」

 

やっぱり・・・・

 

「やっぱりか。」

 

「当たり前だ、俺にメリットがないだろアザゼル。

そんなことよりも俺はもっと強くなり、咲兎を越えなくてはいけないからな、忙しいんだ。

悪いが俺もここで失礼する。」

 

そう言ってヴァーリも大広間から出て行った。

 

「みんな勝手だなぁ・・・俺も行きたくないのに。

でもアザゼルの頼みだからな、行ってくるよ。

で、俺は奴らをどうすればいい?」

 

「すまないな、咲兎。

レイナーレ達に関しては、できれば生きて連れて帰ってきてくれ。

抵抗する様なら殺してもかまわねえ。」

 

「了解した。

じゃあ、俺は行くから。

また何かあったら連絡をくれ。」

 

そう言って俺は大広間をでた。

 

 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 

『久々の人間界だね。』

 

大広間を出たところで、フェイトが俺に話しかけてきた。

 

「ああ、そうだな。」

 

『あの子、元気かな。』

 

「さあな?もう十何年会ってないからな。」

 

俺は首にかかっているペンダントを見る。

 

俺がまだ化け物と呼ばれていなかったころの写真が入っている。

 

そこに写るのは、俺と桃色の髪をした泣きぼくろのある少女。

 

「智花......。」

 

 

 




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