ハイスクールD×D~魔神を宿す者~   作:鳴海ゆの

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お久しぶりです。

Daigo様、SwS様 感想ありがとうございます。

これからもよろしくお願いします。




第六話 旧魔王と新たなる力

第六話 旧魔王と新たなる力

 

 

SIDE 咲兎

 

 

その後、俺はセラさんとゲームセンター後にした。

 

それからは、ハンバーガーを食べ、時期的にはまだ早いが海に行った。

 

海でセラさんは、

 

「人間界の海はきれいだね。」

 

「ねえ、セラさん、ひとつ聞いていい?」

 

俺はセラさんにひとつどうして聞いておきたいことがあった。

 

「いいよ、それより咲君、さん付けはやめて。

他人行儀はなんかいやだなあ。」

 

そのときのセラはとても悲しいそうだった。

 

だから俺は、

 

「わかった。それでセラ、聞きたいことだけど、」

 

俺の言葉はそこで閉ざされた。

 

砂浜から海を見ていた俺たちの目の前に魔方陣が浮かび上がった。

 

「なんだ!?」

 

「これは、レヴィアタンの魔方陣!?

咲君危ない。今すぐ此処からにげて!!」

 

セラの顔が現状の危険性を物語っている。

 

レヴィアタンの魔方陣。つまり旧魔王の魔方陣ということだ。

 

旧魔王の一族は現魔王に恨みを持っている。

 

魔王の座を奪われたからだ。

 

順当に行けば、ルシファー、レヴィアタン、ベルゼブブ、アスデモウスの血を引くものが

 

次の悪魔になる予定だった。

 

しかし、旧ルシファーの血は現在ではヴァーリにしか受け継がれていない。

 

だが、ヴァーリはあくまでハーフ、

 

旧魔王派はあくまでも『真なる魔王の血族』ということを強調しており、

 

きっと、ヴァーリが血を引いていると知っても認めはしないだろう。

 

此処にレヴィアタンの魔方陣が現れたということは、

 

やはり、セラは現魔王の『セラフォルー・レヴィアタン』だったんだ。

 

でも、一緒に行動していてわかった。

 

『セラはいい悪魔なんだ』と。

 

レヴィアタンの一派が魔方陣から現れる。

 

それは、けばいオバサンを先頭にした約十数名だった。

 

「逃げる?笑わせんな。

こんなに泣きそうになっている女の子を目の前にして逃げられるかよ。」

 

俺はセラを守るように立った。

 

セラの顔は少しだけ赤くなっていた。

 

魔王派のけばいオバサンが前に出る。

 

「ごきげんよう、偽りの魔王よ。

こんな薄汚い人間とともにいるとはやはり愚かなる者だな。」

 

そして、出るや否やこんなことを言ってきた。

 

「うす.た...い......」

 

「うん、なんだって?

よく聞こえんなぁ。」

 

「咲君は薄汚くなんかない!!」

 

セラはオバサンに向かって怒鳴る。

 

一瞬空気が震える。

 

これが、セラの実力...。

 

俺は少し身震いした。

 

「咲君は優しかった。

知り合いでもない私が困っていたら真っ先に助けてくれたし、

この辺をよく知らないからって私をいろいろなところに連れ出してくれた。」

 

「魔王に優しさなど必要ない。

まして、友など言語道断だ!

だから貴様は魔王にふさわしくないのだ!!」

 

その言葉に、セラはひざを突き泣きそうになった。

 

「ふざけんなよ。」

 

俺は怒っていた。そして俺の声には寒気を感じるほど静かで冷たかった。

 

目の前で女の子を罵倒されていた。

 

そんなもの許せるわけないだろう。

 

しかも、知らない人じゃない。

 

先ほどまであんなに笑っていたセラが、

 

こんなに泣きそうになっているんだぜ。

 

「そんなの許せるわけねえだろおぉぉぉぉぉ!!」

 

俺は知らないうちに声に出していた。

 

だが、何故だろう。怖いくらい冷静だ。

 

目の前のオバサンをぶっ潰すことしか頭にないのに、

 

まわりの風景がいつもより鮮明に見えた。

 

「人間ごときが、クラウティさまに向かって!!」

 

「黙れよ、雑魚が!」

 

側近だろうか?よくわからない奴がオバサンの前に出てきたが、

 

俺は瞬時に距離をつめ『白銀(シロガネ)』の剣で首から上を空間ごと削り取った。

 

司令塔を失った悪魔の体はすぐ後ろに倒れ、数回ピクピクした後で、完全に動かなくなった。

 

「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「よくも同士をぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

オバサン後ろに立っていた奴らがいっきに俺に遅いかかる。

 

「闇より深き深淵より出でし」

 

詰め寄ってきた悪魔どもを、

 

「其は、科学の幻影(かげ)を裁く剣」

 

空間ごと切り裂いた。

 

悪魔たちの残骸は切り裂かれた空間吸い込まれ、完全に消滅した。

 

「あとは、アンタだけだぜ。オバサン。」

 

俺はオバサンに向かって言い放つ。

 

オバサンは同士が殺されたことをなんとも思ってはいないらしい。

 

「オバ!?まあいいでしょう。

神器持ちの人間でしたか。

この力を使って私自ら始末してあげましょう。」

 

そう言って、オバサンが取り出したのは黒い物体の入った小さな瓶だった。

 

「随分冷静だな、仲間が殺されたって言うのに。」

 

「アハハハハハハハハ、随分面白い冗談を言うのですね。

仲間?くだらないですね。私は正しき悪魔の血族、

私からすればあんなものはただの使い捨てですよ。

それに、彼らも私のために死ねたのなら本望でしょう。」

 

なんて奴だ!?仲間が死んでいったのにこの態度かよ。

 

しかも、ただの使い捨てだと!?

 

「ふざけんな!!

元魔王の血ってのはそんなにえらいのかよ。」

 

「元魔王ではない!!真なる魔王だ!!

貴様には力を持ってわからせる必要がありそうだ。」

 

そう言って、瓶の中に入っていた黒い物体を飲んだ。

 

その後、急激にオバサンの魔力が膨れ上がった。

 

「なんだよ...?これ...?」

 

これに冷や汗が止まらなかった。

 

先ほどのセラの魔力にも恐怖を抱いたが、

 

これは、それとは比べ物にならない。

 

このオバサンのどこにこんな魔力があるんだよ。

 

「アハハハハハハハハ!!

さすが、オーフィスの蛇だ。力がみなぎるようだ。」

 

オーフィス!?そうか「無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)」

 

奴の力なら納得だ。

 

「こわいだろぉ?人間?足が震えているぞ!!」

 

「ああ、怖いさ、できることなら今すぐにでも逃げしたいよ。

でも、後ろに泣いてる女の子がいるんだ。

そんなこの前で格好悪いとこ見せられかよ!!」

 

俺は剣に魔力をこめる。

 

徐々に刀身は白くなっていく。

 

「行くぜ、オバサン!」

 

俺は空間を切り裂きオバサンの背後にまわりこむ。

 

「もらったあぁぁぁぁ!!」

 

剣を振り下ろすが、オバサンの体から黒い蛇が出てきて、剣を受け止めた。

 

「この程度か?下らん、死ね!!」

 

振り返ったオバサンの魔力に吹き飛ばされ海に飛ばされる。

 

「では、死んでもらうか、偽りの魔王よ!!」

 

そんな声を聞きながら俺は意識失った。

 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 

負けた....。

 

『白銀』にこめれるだけの魔力をこめた一撃だったのに!!

 

『白銀』は純粋に俺の持つ力の中では最強の機巧魔神(アスラ・マキーナ)だ。

 

これが意味していることは、

 

俺では奴には勝てない.....。

 

『こんな、ところで諦めるのか?』

 

仕方ないじゃないか。俺の最強の力が通用しなかったんだ。

 

『アンタはまだ死んでないんだよ。』

 

でも、今立ち上がったところで同じことの繰り返しだ。

 

『彼女を守るのではなかったのかい?』

 

守る?俺が誰を?そうだ誰かを守りたかったんだ。

 

『絶望するのか?この程度のことで?』

 

違う。現実再認識するだけだ。所詮俺は人間なんだと。

 

『僕たちの力を継いだわりには随分臆病だな。』

 

『人間の力を見せつけてやろうではないか。』

 

『そうですよ、私たちはいつもあなたと共にいるのですから。』

 

『諦めることも時には必要です。でも、今はまだそのときじゃない。』

 

俺はゆっくりと目を開けるそこには九体の機巧魔神(アスラ・マキーナ)と

 

その九体を召喚している九人。

 

「あなたたちは?」

 

『僕たちか?そうだな、アスラ・マキーナに宿る残留思念といったところかな。』

 

答えたのは、『白銀』の前に立っている女性。

 

ぱっと見はボーイッシュなのだが、出るところはしっかり出ているため女性なのだとわかる。

 

「残留思念?」

 

『そう、僕たちは元・アスラ・マキーナの演操者(ハンドラー)だよ。』

 

「つまり、『演操者(ハンドラー)』の過去の所持者っていうことですか?」

 

『君は何も知らないのだな。

元々『演操者(ハンドラー)』というのは神器の名前ではなく、

アスラ・マキーナを操る者たちのことを『演操者(ハンドラー)』と呼んだのだ。』

 

僕の疑問に答えたのは『翡翠』の前に立つ純白の改造制服に身を包んだ男性だった。

 

「つまり、アスラ・マキーナ一体に付き一人の『演操者』がいたってことですか?」

 

『うん、僕以外はね。』

 

そう言って答えたのは『黑鐵』の前に立つ俺と同じくらいの年の男だった。

 

「それって、どういうことですか?」

 

『僕のアスラ・マキーナの『黑鐵』は一度修理不能とまで言われるほどの損傷をした。』

 

彼が話し始めると後ろの『黑鐵』が光に包まれた。

 

『でも、僕たちにはどうしても『黑鐵』が必要だった。

そして、僕たちが選んだ方法は、同型のアスラ・マキーナである『白銀』のパーツで

足りない『黑鐵』のパーツを補ったんだ。』

 

光に包まれていた『黑鐵』は姿を変えた。

 

そこにいたには、『黑鐵』と『白銀』の装甲を足して2で割ったような機体だった。

 

『こうして完成したのが『黑鐵・改』だ。

本来の『黑鐵』の力に加え、さらに『白銀』の空間切断能力を得た『黑鐵・改』は

完成されたアスラ・マキーナである『鋼』と同じ力を手に入れた。』

 

『黑鐵・改』!?聞いたことのない機体だった。

 

「じゃあ、『黑鐵・改』の力は『鋼』と同じってことなんですか?」

 

『いや、そう『そういうわけではないよ。』...部長。』

 

声を遮ったのは眼鏡のかけた、俺より少し年上の男だった。

 

「あなたは?」

 

『おっと、僕としたことが。

僕は炫 塔貴也(かがやき ときや)、『鋼』の元・演操者だ。』

 

なに!?この人が『鋼』の元・演操者。

 

つまり、この中では間違いなく最強の男。

 

『はははは。君はこの中では僕が最強だと思っているようだがそれは違うよ。』

 

「え!?どうしてですか。

だって、最強のアスラ・マキーナの元・演操者なんですよね?」

 

『うん、確かの『鋼』は最強かも知れない。』

 

「じゃあ、『でも、それは少し違うんだよ。』...え?」

 

『僕は『鋼』を使っても夏目君には勝てなかった。

この中で最強なのは間違いなく夏目君だ。』

 

ほかの人たちも同様に頷いている。

 

「夏目さんって?」

 

『僕だよ。僕が夏目 智春(なつめ ともはる)

さっきも言ったけど『黑鐵』および『黑鐵・改』の元・演操者だよ。』

 

そういったのは先ほど僕に『黑鐵・改』の説明をしてくれたあの少年。

 

『君は何を基準に強さを決めるんだい?』

 

炫さんが俺に聞いてくる。

 

(俺にとっての強さ...)

 

『それは、決してアスラ・マキーナではない。

じゃあ、君にとってはアスラ・マキーナとはなんだい?強さとはなんだい?』

 

「俺は何でこんな簡単なことは忘れていたんだ?」

 

そうだ、俺は決めたはずだ、この力は大切なものを守るために使うと...

 

「俺は、この力は」

 

なのに、いつにまにか力に溺れて、大切なことも忘れて、

 

「そうだ、俺は決めたんだ、アウラ・マキーナは何か守りために使うと

そして、大事なものを二度となくさないと」

 

そうだよ、あの時、智花を失ったとき決めたじゃないか。

 

『そっか、じゃあもう大丈夫だね。

君に残りの力も渡すとしよう。』

 

『受け取ってくれ、時さえ超越した二つの機体(アスラ・マキーナ)『黑鐵・改』と『鋼』を。』

 

そういうと炫さんと夏目さんの後ろの機体、『黑鐵・改』と『鋼』が光の粒子となり僕の中に入ってきた。

 

『なにか、知りたいことがあったらまた此処に来るといい。』

 

『僕たちはいつでもここにいるからね。』

 

「ありがとうございます。」

 

『うん、いい目だ。さあ行くといい。君を待つ少女の下へ。

もう二度と、無くしたくないんだろう。』

 

炫さんがそう言うと、俺の視界は真っ暗になった。

 

SIDE END

 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 

SIDE 智春

 

咲兎君は元の場所へ戻っていったようだ。

 

『でも、数奇なものだね。かつてあれほどの死闘を繰り広げた僕たちが一箇所に集まるなんて。』

 

炫部長はそう言った。

 

『だが、彼には感謝しているよ。

またこうして哀音に会えたのだから。』

 

佐伯会長の言うとおりだ。ここにいるのは何も演操者だけでない。

 

消滅したはずの副葬処女(ベリアル・ドール)たちも此処いるのだ。

 

会長の隣にはかつての翡翠の副葬処女である志津間 哀音(しづま あいね)が立っている。

 

しかも、まったく感情をすり減らしていない状態だ。

 

当然、僕の隣にも

 

『どうしたの?トモ?』

 

最愛の人、水無神 操緒(みなかみ みさお)

 

『そういや、操緒、どこにいたんだ?

僕たちが咲兎君と話してる間?』

 

『どこって、咲兎君の副葬処女のフェイトちゃんと話してただけだよ。

かわいかったよ~あの子、まだ中学生くらいだけど、将来絶対美人になるよ。』

 

『...そうなんだ。』

 

演操者は演操者同士、副葬処女は副葬処女同士ってことか。

 

『どうしたの?トモ

気持ち悪いよ。そのにやけ面。』

 

『バカ!!そんな顔してない。でも、気になっただけさ。

彼もきっと強くなるよ。僕たちなんて目じゃないほどにね。』

 

期待してるよ、咲兎君....

 

SIDE END

 

 

 




主人公に新しい力が...

どんな力なのかは次回判明です。

それでは次回またお会いしましょう。
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