部活動革命~部活はつらいが意味は無い~   作:〇ね〇ね団

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『とても恐ろしい 集団心理である・・・』
部活!!部活やりたくねぇーー!!!
なぜ問題が無くならない!!! 一体どうなってるんだーー!!!
文科省が動くのが!!遅すぎるぞォォーーーー!!!
早く・・・ 消してくれ・・・ オレの青春が・・・
『なぜなら!!!もうお分かりだろう!!!』
『誰も・・・ 変えようとしないのである!!!』
早く!! 解放してくれーー!! 部活からー!! 誰かーー!!
『誰も!! 文科省に抗議する人がいないのである!!』
おかしい・・・ これは 何かが おかしいぞ・・・ 「えっ??」
日本の憲法は人権派で、本来は奴隷的拘束、すなわち本人の意思に反することを行わせてはいけないと設定されている。
「え?? そうなの?」
うむ。憲法の番人である裁判所に持ち込めば、部活問題が終息すると言われる。
そして意見か合憲かを判断できるよう、
裁判所というものは、本当に点々と!配置されているのだ!!
なのに、いまだに訴訟すらされないとは・・・これは、絶対におかしい・・・。
何かが、あったに・・・ 違いない・・・
「一体 何が・・・」
『そう、もうお分かりだろう・・・』
『誰も!! 学校を相手取った訴訟をしようとしないのである!!!』


9月革命-Ⅰ

長い夏休みが終わった。

あの日以降、私は一応部活に参加した。9月に本格的な活動を開始することに決めていたからだ。理由なら3つほどある。

理由1つ目、学校が始まることで部活に対して反感を持つ人との交流が容易になる。8月ではそれが難しい。

理由2つ目、9月から部活をサボることで、私は教師に説教されることができる。きっと私に説教する教師など「ブラック部活」を擁護しようとする者に違いないので、誰がこの学校の「ブラック部活」を延命させている首謀者か知ることが出来る。8月では部活の顧問に叱られるぐらいで、誰が首謀者かよく分からない。

理由3つ目、生徒会長選挙が9月の後半にある。うまくやれば立候補することが可能であり、私の主張を学校に広めるチャンスである。

これらの理由から、私は9月に活動を開始すると決めていたのだ。早速始業式の日は部活をサボった。(始業式の日は午前授業で給食が無いため、一度家に帰ってから部活のために再登校する。面倒。)だが家にいると怪しまれるため、私は近所の図書館で本でも読むことにした。

 

翌日、私は何食わぬ顔で登校した。運よく昨日は電話が来なかったようで、親も感づいていなかったようだ。確実に親は私の活動を邪魔するだろうから、最後の最後まで私のやっていることはバレてほしくない。

何故昨日部活に来なかったのかと二人ほどが尋ねてきたが、適当な嘘を吐いておいた。はっきり言って、どんな理由で休もうが私の勝手だ。そして今日も休むという旨を伝えておいた。こいつらは何故、部活なんかに縛られた生活に不平も不満も持たないのだろう。可哀そうな奴らだ。

昼休み、私は意を決して部活を良く休む奴に声をかけた。彼は幸運にも図書室に居た。

「やあ」

「あっ、しょうちゃん。何か用?」

ちなみに「しょうちゃん」とは私のニックネームで、彼の名前は井馬多聞だ。よく部活を休む所謂『幽霊部員』である。中々自由奔放な性格だ。

「部活面倒だよなー」

「サボっちゃえばいいんだよ。めんどくさいからね」

「それもいいかもしれないけど、それじゃあだめだよ。」

「しょうちゃん真面目だな~」

「そういう意味じゃないんだ。大きな声じゃ言えないけど、実は部活動全員参加制を潰そうと思ってるんだ・・・」

私は部活動に全員参加することの無意味さと、それが反している法律の数々について語った。

「確かにね・・・。法律とか決まりに反するくらいならやめりゃいいのに。」

「それが出来ないのが学校という組織だよ。」

学校は保守的だ。何も変えようとしない、伝統という名のもとに。そんな伝統誇れるものでも何でもないというのに、続けようとしてしまう組織なのだ。その伝統とやらのきっかけは不純なものだったろうに。

「でもいつか変えられるんじゃないの?」

「いつかじゃなくて、『今』すべきだね。僕としてはこれ以上部活なんかで悲しい思いをする人は出てきてほしくない。もしかしたら、僕が今動かなければ永遠にこの状態は変わらないかもしれない。」

「じゃあ、どうやってやるの?」

「生徒会長になる。生徒会を中心にして反部活運動を展開するんだ・・・」

 

私の大体の計画はこうだ。

まず何とかして生徒会長にのし上がる。勿論「部活動全員参加制の廃止」を公約に盛り込んで、だ。私が生徒会長になるということは、即ち「部活動全員参加制」の反対が生徒の総意であるということを示すものとなるわけだ。職員はこれを無視することは到底出来まい。もし無視されたとしてもあらゆる手段で現実と向き合わせる。邪魔してくる奴はとことん潰す。とことん執行部から降ろす。

次に臨時の生徒総会を開催し、「部活動全員参加制の廃止の是非」を問う投票を行う。これで生徒の過半数がそれに賛成だとなれば、より「部活動全員参加制」の反対が生徒の総意であるということは、確実なものになってくる。それでも学校側が無視するとなればやむない。民事裁判に持ち込む。これは多分勝訴するだろう。憲法違反だと主張すればイチコロだ。また、これが報道されれば、日本中に「部活問題」というものが知れ渡るきっかけともなるだろう。

これで「部活動全員参加制の廃止」は確実となる。そこでこの学校の憲法ともいえる「生徒会規約」を改正し、「部活動全員参加の禁止」を補足する。あと、部活動の活動期間や日時の規制も盛り込んでおこう。

 

もし落選したら?そのときはそのときで策があるから心配は無用だ。

 

 

「・・・本当にそんなことが出来るの?」

彼は驚きと、部活から解放される嬉しさを少し顔に出したが、半信半疑のようだった。

「ああ出来るとも。僕が思うに、本当に部活をやりたい人なんて居ない。みんな、やりたくないのにやることを強いられているんだ。」

「確かに・・・それはあるね。」

 

1年生のころだ。3年生の先輩たちは皆楽しそうに練習をしていたことが、私にとって非常に不思議だった。大体、やりたくて部活をやる人なんてだれ一人いないはずなのに、いつの間にか楽しむようになっているのだ。その時は部活をやってればその楽しさに気づくのだろうと思ったが、結局あれから1年経った今でも、あの先輩たちは何故楽しんでいたのか、理解できない。もしかしたら私だけがおかしいのかもしれない。

部室にあるスポーツ雑誌を見ていると「最初は面白くなかったけど、やってるうちに楽しくなってきた」という奴が良く載っているが、本当にそいつらは楽しいと思っているのだろうか。いつの間にかそう錯覚してしまうようになった、あるいはそう考えていないとやっていけないからそう思い込んでるだけだと私は推測している。本当に面白いわけではないのに面白いと思わさせられてしまう場の空気。これはどう考えてもおかしいのだ。これを変えるためにも、私は何があっても生徒会長にならねばならない。

 

「というわけで、僕の推薦人(※1)になってくれないかな?僕は本気でこの学校と部活を正していきたいと思っているんだ。」

「分かった。推薦人になるよ。しょうちゃん、頑張ってね。」

「もちろん。全力を尽くすよ」

 

もう閉館のようだ。私たちは自分たちの教室へと帰っていった。

 

結局この日は下校までに彼を含め3人の部活反対派に声をかけることができた。3人とも、私の意見に賛成してくれて、推薦人にもなってくれた。だが立候補するためにはあと7人足りない。なんとかして残りの7人を探さなければならない。立候補の締め切りは刻一刻と迫ってきている。




※1 「私」の学校では推薦人が10名以上いなければ、生徒会長に立候補することが出来ない

みんなで幽霊部員になろう!!!
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