中身は期待しないでね。
久しぶりに八幡ちゃんの声を聞けた。
元気そうでよかった。
「お母さん?」
「あら、小町どうしたの?」
電話を終えると直ぐに娘である小町がリビングに入ってきた。
「さっきの電話の相手って、もしかして・・・」
「ええ、あなたのお兄さんよ。とは言ってもあまり覚えてないでしょ?」
「うん」
「無理もないわ、小町と八幡ちゃんが生き別れたのはまだ小町が小さい時だもの」
「うん」
「・・・、やっぱホントの家族じゃなくてショック?」
「・・・ッ」
そう言われて小町は息を飲む。
少しして小町は口を開く。
「ううん。何となくそんな気はしてたの」
その言葉に少し驚く。
「どうして?」
「あのね、お母さんやお父さんは小町に優しくしてくれてほんとに幸せだって心から思うの。でも何か足りなくて時々寂しくなって、なんでだろって考えても分からなくって。でもこの間写真みて、一緒に写ってるのがお兄ちゃんだって聞いて頭では分からなかったけど、心のどこかでああやっぱりって思った。」
そういうと小町は俯いた。
「そう・・・やっぱり兄妹って似るものなのね」
その言葉に顔を上げて母の顔を見ると微笑んでいた。
「似るって?」
「あなたのお兄ちゃん、八幡ちゃんもね、そういったことにすごい敏感らしいのよ、だからそういうところが似てるなーって」
そこで区切ると少しの沈黙の後口を開いた。
「今度の土曜日に会いに行くからその時思いっきり自分の思いをぶつけちゃいなさい!そうすれば色々スッキリするでしょ?多分」
そういうと小町の頭を優しく撫でる。
「わかった」
「大丈夫よ小町、八幡ちゃんは小町のことを突き放すかもしれないけど私がそんなこと絶対に許さないから。だから今日はもう寝なさい、ね?」
「うん、おやすみなさい」
「はい、おやすみ」
こうして泡沫親子の夜は更けていくのであった。
オマケ
ある日の八幡と拳魔邪神
「おや?八幡がここにいるとは珍しいこともあるワイのう」
「あ、ジュナさんお久しぶりです」
「ははは、そう呼ぶのも八幡だけだ」
「んで?ジュナさんはなんでここに?」
「この付近に珍妙な果実がなるわいのう。それを食べに来た」
「ここら辺で果実?ああ、自生してるアケビのことですか?」
「そう、それだ!久々に食いたくなってのう」
「あ、でもまだ時期じゃないはずですよ?」
「そうなのか?」
「ええ、ここらのアケビはたまに俺も持ち帰るんで確かかと」
「そうか、それは残念だわいのう」
「まあ、もう少しすれば時期も来ますしその時になったら連絡しましょうか?」
「おお!それはいいわい。それなら頼むぞ八幡」
「ええ、では時期になったら連絡します、っと、もうこんな時間ですね、すみません俺一影に呼ばれてるんでこれで」
「おお、呼び止めてすまんかったわいのう」
とまあ、こんな何気ない一日があってもいいじゃない。
終
すみません、下手に続けると長くなりすぎる気がしたので文字数稼ぎでオマケ入れました。
ジュナザードの口調に自信はありませんがとりあえず八幡と絡ませたかったのでやって見ました。