さて、前回アラサー独神につれられやって来た教室でとある美少女と出会った。
俺はこの女子生徒を知っている。
2年J組の雪ノ下雪乃。
容姿が良く、成績が優秀、その上スポーツもそつなくこなすまさに天才。
ここまでは表向きの評価だ。
裏では"神童"と呼ばれ齢十六ですでに達人級。
とは言え真の
そしてここからが俺の立場的に重要なのだが、この雪ノ下雪乃の家、つまりは雪ノ下家は梁山泊側の人間なのだ。
よって俺とは敵どうしになる。
まあ、現時点じゃ、とるに足らない相手なんだが。
と、目の前の女子生徒の情報を思い出していると、
「平塚先生、そちらのぬぼーっとした人は・・・」
「ああ、彼は比企谷、入部希望者だ」
「どうも、比企谷八幡です・・・って、入部ってなんだよ・・・」
「罪には罰をってな。まあなんだここに入ればあの作文のことはちゃらにしてやる、悪い話ではないだろう」
「はあ、わかりました。でも、たまに俺バイトとか入るんで来れないときがあるんですけどいいっすか?」
「ほお、君のような人間でもバイトとかしているんだな」
「ええ、まあ」
そこからは、まあ、なんだかんだあって平塚先生は職員室に戻った。
「・・・・・」
「・・・・・」
そしたらこれですよ、互いに沈黙。しかも雪ノ下は読書していて俺はつったている。
どうすればいいの?帰っていいの?と、考えていると雪ノ下がおもむろに本をとじ、
「そんなところに立っていないで椅子に座ったらどお?」
「ん?ああ、すまん、ここの備品を勝手に使っていいもんかわからなくてな」
「あら?常識はあるのね」
「えっ?なに?俺常識ないと思われてたの?なにそれ泣きそう」
いや、まあ、常識はずれな身体能力をしていることは認めるが・・・
「いえ、そう言う意味ではないの、もし不快に思ったのなら謝るわ。ごめんなさい」
と、座りながらも丁寧に頭を下げてきた。
「いや、気にしてないから頭を上げてくれ」
「そう。それにしてもあなたがなぜここに来たのかがわからないわ。話をしてみても違和感もないし」
「ああ、それは俺が校内に限定してボッチだからじゃないか?それとちょっと作文でヘマやらかした」
「何をやらかしたのかしら?」
「うーん?学校生活においての周囲への不満を綴った」
「何をしているのかしらこの男」
はあ、とため息をつきながら頭が痛いですと言わんばかりにこめかみを抑える。
「まあ、それはともかくとしてここはなに部なんだ?」
「あら?平塚先生から何も聞いていないの?」
「ああ、なんかふざけた作文の罰として奉仕活動をしろと言われただけだからな。」
「では、ゲームをしましょう」
「ん?ゲーム?大方ここがなに部か当てるとかか?」
「ええ、そうよ」
「できれば早急に教えてもらいたかったが、まあ、何も分からんよりましだから乗った。」
「そう。では、シンキングタイムといきましょう」
「了解」
そういうと八幡は顎に手を当て考え始める。
(まずは状況整理だ。雪ノ下雪乃はこちらが来るまで読書をしていた。そして此処には特別な器具等もない。そこだけ見て推測すれば文芸部やそれに近い文化部なんだが・・・、そうじゃない、なにかが引っかかる。・・・そうだ!平塚先生が罰として奉仕活動を命じると言っていた、ということはボランティア部、もしくはそれに似た類いのものということか)
そこまで考えて頭を上げる。
ちなみにここまでの思考で一秒未満。
「わかったのかしら?」
「ああ、おそらくコレではないか、という答えは出た。」
「そう、では答えを発表してもらいましょうか」
「わかった。答えは・・・ボランティア部、もしくは奉仕部」
「!驚いた、正解だわ」
「いや、今回のゲームは俺の敗けだ。答えを二ついっているからな。」
「潔いのね」
「まあ、なけなし程度にはプライドあるんでね」prrrrrr
「携帯なっているわよ?」
「うん?げっ!そうだ!今日ちょっと用事あったんだったわ!すまん雪ノ下!今日はちょっと帰らせてもらっていいか?」
「用事なら仕方ないじゃない。相手を待たせてしまっても失礼よ。早く行きなさい」
「恩に着る」
そう言って八幡は携帯を耳に当て部室を早足で出ていった。
次回は八幡君が仕事をする予定です。