もう忙しいっすね。色々と。
話は変わりますがペルソナコラボではひまりちゃんを当て、ドリフェスでつぐちゃんを当てました。
嬉しすぎて嬉しすぎて、嬉しいです!
全く意味わかんないすね。でも、そういう事です。
「へぇ……なるほど〜」
「お兄ちゃん、おはよ〜」
ふわぁ、と大きなあくびをしながらモカは自分の部屋からリビングへと降りてきた。これはちょうどいいかもしれない。
「モカ、ちょっとそこに立ってくれないか?」
「突然どうしたの〜?」
「いいからいいから」
モカは眠たそうに目をこすりながらも俺のいう通りに壁際に立った。モカが壁際に立ったのを見て俺も椅子から立ち上がりモカの目の前に立つ。
「よし……モカ」
名前を呼ぶと同時に俺は左手で壁に手をつけ、右手でモカの顎に優しく添えて、モカの顎を持ち上げるようにして言った。
「俺と、付き合っちまえよ」
そう。俺が今やったのは巷で流行していると言われる顎クイである。朝起きてから昨日買った雑誌を読んでいると、壁ドンや顎クイと言った女性がキュンとする恋愛特集というものが載っていた。モカは妹であるが、これを活かしてみればきっとモカも俺に夢中になるはず。
「モカ、どうだ?」
「………………」
「あれ、モカ?」
再度名前を呼ぶが反応はない。ただじーっと俺の顔を見つめているモカ。
「もしもし、モカさん?」
「………あ、ごめん。聞いてなかった」
「………………」
何これ恥ずかしい。モカが俺に夢中になると思ったのに、当の本人は聞いてないとか酷すぎる。俺今穴があったら入りたいくらい恥ずかしい思いなんですけど!
「お兄ちゃん、わんもあぷりーず」
「勘弁してくれ。一回やっただけで十分だ」
「えっとー……なんのはなしー?」
「これだよこれ!」
俺はモカにさっきまで見ていた雑誌の特集記事を見せた。
「えっとー、恋愛特集ー?これがどうしたの〜?」
「いや、色々書いてあってちょっと面白そうだなーって思ってモカにやって見たんだよ。でもモカは聞いてなかったって……あぁ、恥ずかしい」
「お兄ちゃん、大丈夫だよー」
「なにが?」
「そんな事しなくても、モカちゃんはお兄ちゃんに惚れちゃってるんだよ〜」
「モカ………」
そうだった。こんなことをしなくてもモカは俺のことを大好きでいてくれてるんだ。だから別に気にする必要は……
「って、実際にやって見てどうなるか反応を見たかったんだよ!妹とかそういうのは関係なしで!」
「じゃあ、もう一回やってみれば?」
「え?」
「もう一回やって見たらモカちゃんもこの記事に書いてあるみたいに、お兄ちゃんにこう、キュンってしちゃうかもよ〜」
「もう……一回」
さっきモカは眠たくて意識がはっきりしてない状態だったから聞いてなかっただけで、ちゃんと理解してくれた上でやってみればモカもさっきとは違う反応をくれるかもしれない。
「いや、でももう一回するのか?やってからわかったんだけど、これだいぶ恥ずかしいぞ?」
妹とはいえやった後は身体中がカァ、と熱くなっていくのがわかるほど恥ずかしかった。さすがにもう一回するのは辛いところではあるんだが。
「えー、だめなの〜?」
「ダメってわけじゃないけど。少し時間が欲しいっていうか」
「今やってくれたら、今日はお兄ちゃんの言うこと一回だけ何でも聞いてあげるよー」
「よしやろう。さぁ今やろう!すぐやろう!!」
「わーい」
ふっふっふー。今日はモカにどんなお願いをしようか。久しぶりにモカに膝枕してもらうのもいいかもしれない。
「モカちゃん、準備完了だよ〜」
モカはさっきと同じように壁際に立った。さっきの眠そうな表情とは違い何故かキリッとさせている。
「よし。それじゃあ」
俺はもう一度モカの目の前に立ち、壁に手をつけ、モカの顎を優しく持ち上げるようにして言った。
「一生、俺から離れるなよ」
「…………おー」
「ど、どうだ?」
さっきより言葉の強みが上がったはずだ。付き合っちまえよ、から側にいろよにしたんだから。これならモカの胸にも響くものがあるはず。
「なんていうか……」
「なんていうか?」
「お兄ちゃんにはそんなセリフは似合わないねー」
「がーん……」
ショックだ。一度は聞いてもらえず、二度目は似合わないって言われるなんて……
「もういい。モカに相手してもらえないなんて。今日から青葉ラテはグレることにする。手始めにつぐちゃんの家に行ってコーヒー飲んでくるから」
「それはグレるって言わないと思うよ?」
「もうモカなんて嫌いだ」
「もー、こんな事で拗ねないでよー。それにあたしはお兄ちゃんの事大好きだよー」
「………そんな事で俺の機嫌が良くなると思うなよ」
「今日のお兄ちゃんは手強いね〜」
モカは満面の笑みを浮かべて俺にぎゅーっと抱きついて言ってくれるが、俺は顔が赤くなっているのをバレないように顔を横にそらした。
「離すんだモカ。そして俺はつぐちゃんに慰めてもらう」
優しいつぐちゃんならこんな俺のことをきっと慰めてくれるだろう。
「あたしがお兄ちゃんを慰めてしんぜよう。よしよし〜」
「あー、癒される……じゃなかった。離すんだモカ。今日の俺の気分はつぐちゃんによしよしされたい気分なんだ」
「お兄ちゃんそれは流石にダメだよ〜」
「ダメと言うと?」
「んーとねー。蘭みたいな感じで言うと、キモッ!かな〜?」
「…………まさかモカにまでそんな風に言われるなんて」
もう本気でグレてやろうか。今日は一日中外で過ごして、どこかのホテルに泊まって来てやろうか。
「…………そうだ。いいこと考えたよ〜」
「いいこと?」
モカは俺から離れると、テーブルの上に置いた携帯を掴みそのまま誰かに電話をかけ始めた。
「あ、もしもしつぐー?うん。えっとねー。お兄ちゃんがとーっても大事な事をつぐに伝えたいんだってー。大至急あたしの家にしゅーごー。うん。それじゃあよろしく〜」
『あ、モカちゃん!?ちょっと待って!!』
「………………」
どうやらでんわの相手はつぐちゃんらしい。つぐちゃんのモカに携帯を切るのを待ってもらいたい声が俺の耳に届いた。
「これでよし」
「いいわけあるかっ!何してんだモカ!」
「見ての通り。つぐにうちに来るように電話したんだよ〜。つぐ今日はお店の手伝いなくて暇なんだって〜」
「それは聞いてたからわかるわ!あと、そういう問題じゃない!」
モカの考えは大体予想がつく。俺の顎クイはモカにはあんまり通じなかった。だから他の人にやったら効果が出ると思ったんだろう。ましてやピュアなつぐちゃんだ。反応は幼馴染四人の中だったら1番期待値は高いだろう。
「だいじょーぶ。つぐならきっと良い反応を見せてくれるから〜」
「そういう問題じゃない!万が一つぐちゃんが本気にしたらどうすんだよ」
「あたしがフォロー入れてあげるー」
「…………不安しかないな」
「えー、酷いよお兄ちゃん」
「酷くない。酷いのは俺の都合を聞かずに勝手に電話したモカだ」
「あたしはお兄ちゃんのためを思ってしたのに。モカちゃんショックで泣いちゃうよー」
「……はぁ。まぁ呼んじまったもんはしょうがないし。あんまり乗り気じゃないけど」
つぐちゃんに顎クイ……どんな反応を見せてくれるんだろうか。流石にモカみたいな反応はないだろうけど。
「………少し楽しみになってきた」
「でしょー。あたしもつぐがお兄ちゃんに惚れちゃう姿を見てみたいんだ〜」
けれどもし本当に惚れてしまうなんて事……いやいや、つぐちゃんに限ってそんなことあるわけないか。
「とりあえずつぐちゃんに言う台詞でも考えながら待つとするか」
「も、も、モカちゃん!おじゃまします!!」
「いらっしゃーい。なーんにもないところですが、どうぞお上がりください〜」
「う、うん!」
どうやらつぐちゃんが来たみたいだ。今モカが出迎えに行ってくれている。
「つぐー。もしかして緊張してるー?それになんだかちょっとおしゃれもしてるような?」
「き、気のせいだよ!私はいつも通りなんだから!」
「そーかなー?」
「そーなの!それよりラテ君は?」
「うん。こっちだよ〜」
……ダメだ。何故か自然と顔がにやけてしまっている。平常心だ。平常心を貫いて、いつも通り。いつも通りに。
「お兄ちゃん、つぐが来たよ〜」
「こ、こんにちはラテ君」
「あぁ。いらっしゃいつぐちゃん」
つぐちゃんが部屋に入って来るのを確認したのち俺はソファから立ち上がった。
「じゃああたしは自分の部屋にいるね〜」
「いや、モカもここにいていいぞ」
じゃないといざつぐちゃんがパニクった時に対処できないし。
「それじゃあお言葉に甘えて〜」
「ら、ラテ君。その…大事な話っていうのは……」
「わかってる。そのためにつぐちゃんを呼んだんだからな」
大事な話って言うのがただつぐちゃんに顎クイをしたいだけって知ったら本人どう思うんだろうか。
「う、うん。それで……」
……よし。心の準備はできた。
「ら、ラテ君?」
顔を赤くしてもじもじしているつぐちゃんに俺はゆっくりと近づいていく。
「ど、どうしたの?なんだかちょっと顔が怖いっていうか……」
俺が一歩近づくたびにつぐちゃんも後ろに一歩下がる。一歩、また一歩と近づき、つぐちゃんも後ろに下がるが、次第に壁際についてつぐちゃんはこれ以上後ろに下がれなくなった。
「ラテ……君?」
「じっとして」
「は、はい!」
壁際まで下がり逃げ場を失ったつぐちゃんに囁きかけるように呟くとつぐちゃんは顔を真っ赤にしたまま目をぎゅっと瞑った。
「つぐちゃん、目開けて」
そんなつぐちゃんの顔の横にゆっくりと左手を壁につけ、右手で顎を持ち上げるようにして呟くと、つぐちゃんはゆっくりと目を開ける。完全に目が開ききったタイミングで俺は耳元で囁いた。
「ずっと。これからずっと一緒にいよう」
「………………」
「おー。お兄ちゃんカッコいい〜」
決まった。これは完全に決まったはずだ。モカにも何か通じるものがあったらしく、俺の事を褒めてくれている。
「つぐちゃんどう?何かときめくもの……っていうか、キュンとしたんじゃないかな?」
「………………はい。ずっと一緒にいます」
「だろー。ほらー、やっぱりずっと一緒にいたいって言ってくれた………………えっ?」
「つぐー?」
「私、ラテ君とずっと一緒にいます」
…………ちょっと待って。これ効果ありすぎじゃないのか?今のつぐちゃん完全に乙女の顔してるぞ。俺を見つめている目はめっちゃうっとりさせてるし、何故か涙目だし。表情はよくドラマとかである突然告白された女の子の表情だし。
「…………モカ、これはちょーっと効果出すぎなんじゃない?」
「みたいだねー。つぐー、戻って来て〜」
「ラテ君。私……私ね!」
つぐちゃんは両手で俺の手を握って、何かを訴えようとしていた。やばいやばい。マジで本気にしちゃってる。
「ちょっと待って!落ち着いてつぐちゃん!しっかりして!!」
「つぐ〜。戻ってこーい」
「私は…………あれ?私一体何を?」
「つぐちゃん?」
「ラテ君、私今何を………」
よかった。正気に戻ってくれたみたいだ。このままじゃ本当に取り返しのつかないところになるところだった。
「つぐちゃん、大丈夫?」
「あ、うん。平気……あれ!なんで私ラテ君の手握って!?」
「そのことも含めてちゃんと話します。そしてちゃんと謝ります」
俺はこれまでの経緯をつぐちゃんに話した。俺がモカに顎クイをして失敗した事も、それをされたモカが自分以外の人間にやったらどうなるかも。その相手につぐちゃんが1番ふさわしいと思った事も。
「……つまり、モカちゃんがラテ君の顎クイにいまいちピンとこなくて、代わりに私でそれを試したって事?」
「おっしゃる通りです」
「それで、私はラテ君の顎クイにキュンと来ちゃってあんな事をしてしまったと」
「そういうこと〜」
「………もう!!私でからかわないでよ!!」
「ごめんなさい」
「ごめんねつぐー」
ようやく自分が何をしていたのか理解したつぐちゃんは、正座して事情を説明した俺たちに怒った。
「うぅ…大事な話があるって言うから来たのに、まさかこんな事だったなんて………」
「ほんっとうにごめん!でも、つぐちゃんを呼んだのはモカだからな。俺は何もしてないのに勝手にモカがつぐちゃんに電話したんだし、それにあんな紛らわしい言い方したのもモカだ」
「えー、モカちゃんに全部罪をなすりつけるなんて酷いよー。お兄ちゃんもつぐを呼ぶって言った時ノリノリだったのに〜」
「モカだって楽しみにしてただろー」
「お兄ちゃんだってつぐに言う台詞必死に考えてたよー」
「二人とも?」
「はい、ごめんなさい」
「もうしないから許してくださいー」
「もう………
「へっ?」
「な、なんでもない!」
今なんて言ったんだろう?声が小さくてよく聞こえなかった。
「で、つぐ。どうだったー?」
「どうだったって?」
「お兄ちゃんの顎クイだよー。キュンってきたんじゃないのー?」
「そ、それは…………うん。確かにキュンってしたかも」
頬を赤らめながらも頷いてくれるつぐちゃん。
「やっぱり〜。お兄ちゃん、つぐはキュンと来たってー」
「あ、あぁ。でもごめんな。こんな事につき合わせちゃって。つぐちゃんをちょっと怒らせちゃったみたいだし」
「ううん、いいの。ああ言ったけど、その、ちょっと楽しかったし」
「そっか。なら良かった」
「うん!」
「あははー。一件落着ってやつですな〜」
三人で頷きながら笑い合う。だが、しばらく笑いあった後、モカがまたとんでもない発言を放った。
「じゃあ次はひーちゃんと蘭とトモちんだよねー」
「あはは…………えっ?」
「まずはひーちゃんだよねー。その次はトモちんで、最後は蘭かな〜?」
「いやいや何言ってんの?これで終わりだろ?」
「何言ってるのー。ここまで来たらみんなにやらないとダメだよー」
「いや、でも……つぐちゃん?」
「私も見てみたいな。ひまりちゃん達に顎クイするラテ君」
「マジか…………」
「じゃあ早速ひーちゃんに電話するね〜」
その後、他の三人にも順番に電話して呼び出したところ、ひまりちゃんと巴は何か違うと言われ、蘭に至っては失笑されて泣きそうになったのはまた別の話。
顎クイメインの話でしたw
感想と訂正があればお待ちしております