戦姫絶唱シンフォギア~咲き乱れる少女たちを救え~   作:Mr.ツッキー

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11月23日に出したのに、八雲先生のネタが浮かばすになりそうです・・・

では九話をどうぞ


第九話 新しい歌

「……ん」

 

 響は目が覚めた。起き上がり周りをよく見ると自分の体はベットの上にあり、状況から考えると響は寝ていたということがわかった。

 

「そうか、あの時の戦闘のあとに……ん?」

 

 布団の中でもぞもぞする物体を見つけ、響はその布団を剥がしてみる。そしてそこには様々な布で継ぎ接ぎに縫われて作られているぬいぐるみを抱かえて寝ている女の子がいた。

 

「この子って?」

 

「響?」

 

「未来?」

 

 閉まっていたカーテンを開けたのは未来であった。どうやら響が寝ている間、心配で様子を何度もみに来ていてくれたらしく、目が覚めた響をみてほっと一安心したようだ。

 

未来

「よかった、目が覚めてくれて…」

「うん、未来聞きたいんだけど、この子は?」

未来

「え?あ、この子はね、『サドネ』って言うんだって」

「へー、そうなんだ」

 

 未来の話によると響をここまで連れてきたのはサドネであり、そして響が目を覚ますまでほぼずっとそばにいたらしいく気が付けばこうして寝ていたと思われる。

 

「あ、クリスちゃんと翼さんは?」

未来

「大丈夫だよ、クリスも翼さんもさっき覚めたばかりだし、響が最後だったらか心配しちゃったよ?」

「あはは…ごめんごめん」

 

「ん……」

 

 サドネが瞼をこすりながらむくり起き上がり、周りを見る。

 

サドネ

「サドネ、寝てた?」

「うーん、みたいだね。でも、私が目を開けるまで居てくれてたんでしょ?」

サドネ

「うん」

「ありがとうね」

サドネ

「エへへ」

 

 響に頭をなでられてにっこりとほほ笑むサドネ。愛らしくかわいい笑顔がとても印象的だ。

 

「あ、サドネちゃんはどう呼びたい?私、立花響って言うんだけど」

サドネ

「うーん……おねぇちゃん!」

「あはは、おねぇちゃんかー ちょっと、照れくさいかな?」

 

 こうして響はサドネからおねぇちゃんと呼ばれるようになり、未来はミクと呼ばれるようになった。そうやって話している内に響が起きたと聞きつけたみきとミサキが様子をうかがいに来て、またそこから話は大いに盛り上がった。

 また、サドネが行方不明の1人であったことも同時に知り、のちに先生と共に喜んだ。

 

 

 

 

 しばらくの間、響・クリス・翼は治療に専念するためにしばし戦いはお休み。かわりに御剣先生とエルフナインの手によって新しく作り上げられた『星衣』を纏う星守たちと、マリアを含む、F.I.S.のメンバーで対抗することになった。

 しかし、ここのところ、イロウスの出現は少なくなっており、出撃する回数も減ってきており、ちょっとした休息の時間も増えてきた。

 普通に考えて少なくなっていることはうれしいことではあるが、いつまた現れるかもしれない相手に油断をしてはならないので、そこで少々軽い特訓を重ねることとした。

 

御剣

「ほい、特訓とかは自由にしてくれ。こん中のどれかをこなしてくれればなんとかなるだろう」

マリア

 「わかったわ、この中のいくつかをやればいいのね?OK、これから始めるわよ!」

御剣

「サドネは今回見学だな。疲労の事もあるし、何より星衣を新しくしないといけないからな」

サドネ

「うん、サドネ、ここで見てる。ねぇ、フーラン」

御剣

「ん?どうした?」

サドネ

「あっちの人たち、みんなのと違う…」

 

 サドネが指をさす方向にはギアを纏ったマリア・切歌・調の姿があった。現在、彼女らも特訓に参加している。内容としては新星衣の性能テストのため、マリア達は模擬戦を頼まれて今に至る。

 

マリア

「調子はどうかしら?」

ミサキ

「問題ない、むしろ動きやすくなっている」

マリア

「そう、まぁ見た感じでは動きは鈍っていなさそうね」

ミサキ

「当然だ、特訓で手を抜くわけにはいかない。それに、今まで戦えなかった分を揮わせてもらう」

マリア

「実戦で期待してるわ。続きと行きましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おぉ、やってるやってる」

御剣

「お、奏じゃないか。それにお二人さんも」

セレナ

「こんにちは」

御剣

「三人のところに行かなくていいのか?」

未来

「大丈夫です、さきに見てきたので。響は相変わらずですよ?」

御剣

「まぁそれもそうだな。あ、そうそう、お前たちに渡したいものがあるんだよ」

「渡したいものか?なんだろうね」

御剣

「サドネ、あそこにある銀色の硬いかばんを持ってきてくれ。そんなに重くないから」

 

 サドネが探りながらではあるが、奥においてあるアッシュケースを三人の元へと持ってくる。なんといっても、できればすぐに渡したかったものらしい。

 

御剣

「実はな、新しい星衣と共に並行して作ってたものがあるんだ。エルフナインの提案でな、お前ら三人をびっくりさせたいとなんかでアタシも協力したんだ。一緒に星衣をつくってくれたお礼にな」

 

 そう言いつつアタッシュケースの鍵をあけ中身を見せてくる。そしてその中に入っていた物は三人にとって見覚えのある物であった。

 

御剣

「どうだ?」

「おいおい、マジかよ……いいのか?」

御剣

「あぁマジもんだ、なんならすぐに試せるぞ?やるか?」

「上等だ!お前らもいいな?」

セレナ

「えぇ」

未来

「うん」

御剣

「話は決まったな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねー?なんで私たち呼ばれたの?」

クリス

「知らねぇ、とりあえず来いとしか言われていねぇからな」

「うー気になるー」

クリス

「けどさぁ、この歩いてる方向って訓練施設じゃねぇのか?」

「何か関係があるのか? ん?あそこにいるのは奏とセレナと小日向か?」

 

 翼が見つけたのはトレーニングルームにいる、奏・セレナ・未来の姿であった。そしてその反対側にいるのがマリア・切歌・調であった。

 

クリス

「あいつら何してんだ?生身でやりあう気なのか?」

御剣

「それは違うな」

「御剣先生、なんで未来はあそこにいるんですか?」

御剣

「まぁ見てろって、頼むぞお前ら」

「おう、やってやるよ、翼見ていな」

 

 御剣先生が開始の合図と同時に奏・セレナ・未来は赤い物体を取り出す。それを見た一同は驚きを隠せなかった。

 

クリス

「な!?あれってまさか!?」

マリア

「いつの間に、そんなものを……!?」

セレナ

「マリア姉さんを驚かすのに丁度よかったね」

未来

「響、私も戦えるよ?だから響を守らせてね?」

 

<Croitzal ronzell Gungnir zizzl>

 

セレナ

<Seilien coffin airget-lamh tron>

 

未来

<Rei shen shou jing rei zizzl>

 

 三人が聖詠を唱えギアを纏う。奏はガングニール、セレナはアガートラーム、未来は神獣鏡(シェンショウジン)を纏った。

 

「し、シンフォギア……」

御剣

「驚いたか?これはエルフナインの提案だよ」

「エルフナインちゃんが?」

御剣

「あぁどうしても作り上げたかったみたいでな、アタシも協力したってわけさ…不満か?」

「いえ、むしろうれしいです。これでやっと未来と守りたいものを守れますから」

御剣

「そうか」

切歌

「おったまげデース!!」

調

「……うん、びっくり。でもこれでみんな一緒に戦える」

マリア

「ほんと、あの子にも驚かされてばかりね」

「アタシらだって聞いた時はびっくりしたぜ?だが、今こうして纏えるのはすごくうれしい、そして何よりな、翼とまた一緒に両翼で飛べたらいいなって思ってる」

「奏……」

 

それぞれが関心に浸る中、現在いる星守たちもぞろぞろと集まってきた。

 

みき

「おぉー!新しい仲間ですか?」

サドネ

「みんな、カッコイイ!」

ミサキ

「戦力の増大か、今になっては増えるというものはうれしいものなのだな」

明日葉

「新しく加わった人たちも、これからよろしくお願いします」

蓮華

「明日葉~?目移りはよくないわよ~」

あんこ

「あんたがそれ言えるの?蓮華」

心美

「え、えーと…その、よろしくですぅ…」

 

 これで奏者が9人に増え、星守も7人になり戦力としては十分に賄える人数となった。だが終わりは儚く遠く、仲間も探し取り戻さなければならない。だが彼女らの答えはただ一つ、この悪夢を終わらせること。それこそが平和への近道であることを信じて…




<シンフォギアの説明>
天羽奏:ガングニール
 今作の奏のガングニールはオリジナル要素が含まれており、形状としてマリアが纏っていたガングニールのカラーを白色にしたカラー配色であり、またアームドギアが左右のハンマーパーツが別々で変形し、右にランス型と左に盾型のアームドギアを装備する。(姿は想像にお任せします)

セレナ・カデンツァヴナ・イヴ:アガートラーム
 原作とほぼ同形態

小日向未来:神獣鏡
 原作と同形態であり、ヘッドギアは開いている状態である

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