仮面ライダーエグゼイド ウルトラガシャット   作:ぽかんむ

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番外編 クレナイ ガイの旅立ち
第13話 盗まれたFusion Card


 話は遡る。ちょうど永夢達の世界では、ブレイブ・スナイプVSグラファイトの決戦が行われていた頃。

 これは別の世界のお話だ。

 河川敷を歩くコート姿の男。彼の名はクレナイガイ。風来坊として、各地をさすらっている。

 彼の住む場所は永夢達がいる世界とは別の世界である。言わば平行世界というものだろうか。

 

 

「とっくに気付いてんだろ?」

 

 

 カラフルなパーカーを着た男が、ガイの後ろから声をかけてくる。それに気がついた彼は、振り向くとこう言った。

 

 

「お前はコレクターのシュウシュウ! 久しぶりだな。今は何を集めているんだ?」

 

 

 ギャザー星人シュウシュウ。一度興味の持った物はすべて集めようとするが、それが成された途端に、その事への興味を失ってしまう性格な宇宙人だ。

 だが、これまでに集めた物は大切に保管しているという少し矛盾した行動を起こしたりもする。

 かつては泥棒として暗躍していたこともあったが、ガイに犯行を止められたことで改心。罪を償ったあとにコレクターとして、第二の人生を歩んでいた。

 

 

「最近はカードだな。こんなの見たことない?」

 

 

 彼はウルトラマンエースの絵が描かれたカードを取り出すと、それをガイに見せた。言うまでもなくこれはウルトラフュージョンカードだ。

 

 

「それなら俺も持っている。欲しいと言わないと約束できるなら見せてやる」

 

「見たいみたい!」

 

 

 ガイはウルトラマン、ティガ、タロウ、メビウス、ジャック、ゼロ、ゾフィー、べリアル、ギンガ、ビクトリー、エックス、セブン、そして自分自身のカード─オーブオリジン─を見せた。

 

 

「おぉー! これは凄い。その手のマニアが高値で買い取ってきてもおかしくない」

 

「どれだけ積まれても俺は先輩方のカードを手放したりはしない」

 

「ちぇっ、残念だな。ならせめて写真だけでも撮らせてくれないか?」

 

「それくらいならお安いご用だ」

 

 

 シュウシュウは背負っていたリュックから、デジタルカメラを取り出した。

 ガイの手の上のカードを、一つ一つ丁寧に撮影する。

 そのとき、シュウシュウが突然倒れる。ガイはしゃがんで声をかけるが、すでに事切れていた。

 彼は辺りを見回す。視界に子供が映った。彼にとって見覚えのある、そして意外な人物だ。

 

 

「お前は!?」

 

「久しぶり。調子はどうだい?」

 

「生きていたのか。それより早く本題に入れ」

 

「そのカードをくれないか? 言っておくが僕は手段を選ばん」

 

 

 ガイは毅然とした態度を見せつける。説得不可能と悟った少年は、真の姿を現して巨大化。

 

 

「俺の名はガラ。冥土の土産に持っていけ」

 

 

 ガイは懐からオーブリングを取り出す。それから二枚のカードをかざした。

 

 

「ウルトラマンさん! ティガさん! 光の力お借りします!」

 

 

フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ! スペシウムゼペリオン!

 

 

 ガイの姿が変わる。現れたウルトラマンオーブは、敵にスペリオン光輪を投げつける。

 

 

「効かないな」

 

 

 だがそれは、呆気なく手で弾かれる。大振りのパンチを打とうとするガラ。

 スペリオンシールドを貼って、防ごうとするオーブだったが、それは貫かれてしまう。

 彼は左頬の辺りを思いっきり殴られた。

 オーブが飛び立つ。敵との距離がある程度離れた。彼は右腕を真上に、左腕を真横に構える。

 

 

「スペリオン光線!」

 

 

 十字に組まれた腕から、光線が放たれる。ガラは両手をクロスさせて防ぐも、ダメージが残る。

 

 

「そんな調子では僕を倒すことはできない」

 

「それならこれだ!」

 

「ジャックさん。ゼロさん。キレノいいやつ頼みます!」

 

 

フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ ハリケーンスラッシュ!

 

 

 オーブはハリケーンスラッシュに変身した。オーブスラッガーランスを召喚して、先端を敵に向けて急降下する。

 動きの読みやすい直進的な攻撃だったため、ガラは難なくかわす。ところが、オーブはそれを予想していた。

 彼は着地すると、振り向かずにランスの後ろで突く。意外な一撃を背中に受けたガラは、動揺させられる。

 オーブはランスのレバーを三回引く。必殺技のトライデントスラッシュを発動したのだ。素早く振り返ると、超高速の乱打を繰り出す。

 

 

「甘いな」

 

 

 ガラは攻撃をすべて、紙一重で避けきった。

 ガラは両手に紫のエネルギーを貯め、それを放出する。オーブが吹き飛ばされた。胸のカラータイマーが鳴り響く。

 

 

「とどめだ」

 

 

 右腕を伸ばし、指を広げて、手の平をオーブに向ける。銀と紫の光線が撃ち出される。

 

 

「ゾフィーさん。ベリアルさん。光と闇の力、お借りします!」

 

「ゼットシウム光線!」

 

 

 オーブはサンダーブレスターにフュージョンアップすると、光と闇の光線を発射。二つの禍々しい光線が、激しくぶつかり合う。

 技の威力は互角。しばらく硬直状態が続く。さらに威力を強める両者。

 

 

「うわぁぁぁぁ!!」

 

「ぐおぉぉぉぉぉ!!」

 

 

 圧縮された光線が、爆発を起こした。

 

 

「貴様のカードはもらった!」

 

 

 ガラは爆煙の中、平然とオーブに近づく。彼の胸に手を当てると、そこからカードが流出した。

 オーブは腹部を殴られ、元の姿に戻ってしまう。

 地面に落ち、うずくまるガイ。ほとんどのカードを奪ったガラは飛び去る。

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