「研修医、あれがさっきの奴か?」
「違いますが、恐らく仲間です。行きましょう!」
二人は腰にゲーマドライバーを取りつけた。起動したガシャットをスロットに挿し、レバーを開く。
マキシマムマイティーエックス!
タドルレガシー!
「術式レベル100」
「MAX大」
「「変身!」」
ガシャット! ガッチャーン! レベルマックス! アップ!
タドルレキシ メザメルキシ タドルレガシー!
サイダイキュウノパワフルボディー! ダリラガーン! ダゴスバーン!
マキシマームパワーエックス!
永夢は仮面ライダーエグゼイドマキシマムゲーマーレベル99、飛彩は仮面ライダーブレイブレガシーゲーマーレベル100に変身した。
「私に勝てるかな?」
「ノーコンティニューでクリアしてやるぜ!」
先に飛び出したエグゼイドが、タロウにジャンプパンチを与える。タロウは両手をクロスさせることで、受けきる。
エグゼイドは彼の足に、自分の足を引っ掻けた。足を内側に折り曲げ、タロウを転ばす。
一方、ブレイブは空中に光の剣を多数生み出した。タロウ目掛けて飛ばされる。倒れたタロウに突き刺さった。
「ぐおぉぉぉぉ!! はぁ……噂通りの強さだな……」
「いっきに決めるぞ、研修医」
「フィニッシュは必殺技で決まりだ!」
キメワザ! マキシマム! クリティカルブレイク!
タドル! クリティカルストライク!
予想外のダメージを受け、タロウは避けられない。
エグゼイドが地面を、屈強な腕で叩きつける。反動で宙に浮かせられるタロウ。
そこに二人のライダーキックが決まった。
かつてない激しい爆発が起こる。それは二人のキックが引き起こす爆発の規模を、遥かに越えていた。
どうやらキックが命中する直前、タロウは自身の寿命を対価に、全身を爆破させる大技─ウルトラダイナマイト─を使っていたようだ。
エグゼイドとブレイブは吹き飛ばされる。あまりの威力からか、永夢と飛彩は変身が解けてしまった。
「あんな秘密兵器を隠し持っていたなんて」
「自爆したということなのか……?」
煙が晴れる。そこには、アスファルトがえぐれることで出来たクレーター以外は、何も残っていなかった。
「なんだったのでしょうね」
「知るか。ひとまずCRに戻るぞ」
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財団Xの基地の一室。その中に太りぎみ、痩せ形の二人の男がいた。
そこに、もう一人の同じ格好をした男が入ってくる。
「行ってきたぞ……奴等の強さは我々の想像以上だ。俺はもう休ませてもらう……」
「お疲れさま」
「仮面ライダーはこの先、確実に邪魔になる。よって、今すぐ倒すべきだ」
「そうだな。っとなると、いくつか、ウルトラガシャットを残しておくべきだろ」
「あぁ。ギンガは確定として、あと七つほどは本部に送らないことにしよう」
その後、二人は丸一日を費やして、作戦に使うガシャットを選んだ。
──────────
CRに戻った永夢は、あることを聞き回る。まずは黎斗神が反応した。
「ウルトラマンオーブ? どこかで聞き覚えがあるな……あれだ! 不正なガシャットを八つも生み出した子どもだろ? それがどうしたんだ?」
「僕たちが近ごろ見た不審な人たちがそれに似ていたんです」
とはいえ、実際にオーブを見たことがある者はごく僅か。今この場にいるのは永夢、明日那、黎斗神のみだ。
その頃、飛彩はオペが入っており不在、貴利矢は消滅中だった。
パラドは一応その場にはいたが、遠く離れていたためよく聞こえていなかったようだ。
「一刻も早くクズみたいなゲームを壊さないと気がすまない! 今すぐ対財団Xの作戦をたてる!」
黎斗神が牢獄から叫ぶ。いつもであれば適当に聞き流す一同だが、今回ばかりは事情が違う。
明日那をはじめとしたその場の全員が、準備に入った。
──────
一時間後。CRでは黎斗神を中心に、財団Xと戦うための作戦がたてられていた。花家ゲーム病クリニックから、大我とニコもテレビ電話越しに参加している。
永夢は書記を務めることになった。みんなの意見を要約して、ホワイトボードに書き留めている。
貴利矢の活躍により、敵の居場所はすでに割れていた。そこは、公に財団Xの関連施設ということが知れ渡っている高層ビルである。
「敵の本拠地に全員で乗り込んで切除を行う、と考えているのは研修医、パラド、女子ゲーマー、檀黎斗。方法はどうあれ、それに反対なのが俺を含めた残りの奴等だ」
司会の飛彩が、これまでに出た意見を纏めた。彼がさらに続ける。
「これから討論を行う。そして三十分後にもう一度、どちらに賛成するかを聞く」
永夢と飛彩も椅子に座る。これから激しい舌戦が繰り広げられるのだ。
ゲームスタート!
パラド「敵のアジトに乗り込むのはRPGの基本だろ。よってこんな下らない会議は必要ない」
大我『説得できそうにないからって逃げるつもりか?』
パラド「なら反対側も反対の理由を言え」
貴利矢「戦いの基本はいかに自分のペースで展開できるかだ。罠があるかもしれない場所に赴くなんて論外だ」
ニコ『それじゃあ、むこうが出てくるまで待つってわけ!? そんな悠長なことしてやれるかって!』
黎斗神「その通りだ。不正なガシャットを削除するのはそれが一番早い!」
飛彩「監察医の推理が正しいとしたら、敵はわざわざ自分達の正体を明かしている。罠だと考えるのが普通だろ」
永夢「逆ですよ。そうやって僕らが手をこまねいているうちに、奴等はみんなの笑顔を奪っていくんです!」
貴利矢「根拠がない。でたらめを言って惑わせようとするな」
明日那「それに私達が不在のときに患者が運ばれてきたらどうするの?」
ニコ『それは……でも!』
大我『俺のところなら少し空けても問題ないが、CRはそうするわけにはいかねぇんじゃねぇか?』
パラド「よかったじゃんブレイブ。行けない理由が出来たぜ?」
飛彩「……俺は世界一のドクターだ。どんなにリスクの高いオペでも必ず成功させる」
永夢「じゃあ飛彩さんはこっち側ということで」
飛彩「だが……ポッピーピポパポの言ったことは無視できないぞ」
ニコ『それなら私がいるじゃん!』
大我『ニコ、お前!』
ニコ『なんか文句あるわけ!? もう私は大我の患者じゃ無いんだからいいでしょ!』
大我『これ以上何を言っても無駄か。ならせめて、こいつを預けておく』
ニコ『バンバンシューティング! 本当にいいの?』
明日那「私も賛成するね」
貴利矢「全滅する可能性についてはどう考えてんの?」
黎斗神「ハイパームテキは主人公最強の無双ゲーム! 永夢が負けんなどあり得ない!」
貴利矢「相手がハイパームテキの対策を仕込んでいる可能性はないのか?」
黎斗神「パラドの問題やリセット問題はすでに解決されている。ゲムデウスのようなものには苦戦するかもしれないが、あれは私にしか作れない! つまり正真正銘、弱点はない! 対策のしようがない!」
貴利矢「それなら自分は異論はないぜ」
ポーズ
「ちょうど時間になったから改めて問う。敵のアジトに乗り込もうとする者は挙手しろ」
飛彩がそう言うと、話に参加していた全員の手が挙げられた。
ゲームクリア!
「ところで私をここから出してもらえるというのは本当か?」
黎斗神が明日那に尋ねる。
「今衛生省に申請を出したところよ。事態が事態だから恐らく許可が出ると思うけど……」
その後、彼らは細かい準備に入った。集合時間や侵入後の手筈の確認などだ。
話し合いの結果、基本的に二人一組で行動することになった。飛彩は大我、貴利矢は黎斗神、ポッピーはパラド。永夢は斬り込み隊長として、最速クリアを目指す。
それから、一日空けることへの院長への説明もあった。そのために片付けなくてはならない仕事を終わらせ、その日は解散する。
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翌日の午前9時。永夢が集合場所に着いたとき、すでに他のみんなは到着していた。
財団Xの前線基地は、高さ二百メートルの高層ビル。表向きはどこにでもありそうな普通の建物だ。
その前に集結した仮面ライダー達。彼等はベルトとガシャットを手に持った。
「術式レベル100」
「第伍拾戦術」
「グレードX-0」
「MAX大」
「ハイパー大」
「「「「「「「変身!」」」」」」」
ガシャット!
ハイパームテキエグゼイド!
タドルレガシー!
バンバンシミュレーション! ハッシン!
シャカリキスポーツ!
デンジャラスゾンビ!
パーフェクトノックアウト!
トキメキクライシス!