無限と身勝手   作:戦闘狂(書く方)

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前回久しぶりの投稿に関わらず感想ありがとうございます!
これからも頑張らせていただきますデスマス!!



ストレス蓄積、大食漢とお花畑と五月蝿い奴

爽やかな朝。“身勝手”は晴天の空を見ながら一杯のコーヒーを飲む───なんて事は無い。

 

要約「飯はよ」。オーフィス、イリナ、ゼノヴィアの三人による朝コールがイクサを忙しなく朝食を作らせていた。

昨晩のお使い、微妙に違う物を買ってきた二人にジト目を向けつつ夕食の修正を頭で行いつつオーフィスを二人に紹介する。その際、オーフィスに洗脳魔術を行ってもらいなんか上手い感じに思い込ませた。

因みに洗脳魔術は片手の人差し指を相手に向かい円を描くように回すだけらしい。ホントに効いているのだろうか?

まあ、そんな感じで夕食を作り振舞った。そしたら二人の食べる食べる。普段大食漢モンスターオーフィスがいる為多めに作るのだがこの二人はお代わり連発してオーフィスのおかわり分も食べきってしまった。この二人本当に女性?おかげで半泣きのオーフィスが暴れだそうとするのを止めるので苦労した。

 

そして現在朝食を求める三人。全員が「朝飯はよ」という視線を送ってくる。

さて、朝食は何にしようか。昨日の残りがあれば些か楽なのだがおかずどころか汁物まで一滴残らず食べ尽くされた。

 

───アレしかないか。

普段は朝には重いのでしたくなかったのだがこのストマックモンスターの群れ三人なら大丈夫だろう。

そうと決まれば冷凍庫の中にある揚げ物類を全てを投入だ!唐揚げに多種の魚フライ、コロッケにカツ類。次々と温めた油に投入!!あぁ油がみるみるうちに黒くなる。

揚げ終わったものを皿に山のように盛って出す。あっという間に皿が片付けられる。俺の分は……無いな、うん。

 

 

 

 

 

 

「「「おかわり」」」

「遠慮ってもんを知らんのかお前ら」

 

足りない。揚げ物も油も時間も!まだ着替えてすらいないのに。

三人の物言いの視線を無視して急いで制服に着替え、オーフィスのおやつ用の菓子パンを咥えて家を出る。背後からオーフィスの怒鳴り声が聞こえるが無視だ。

 

 

 

 

 

「イクサくん遅いなぁ。どうしたんだろ」

 

家の前で待機中の女子高生、兵藤誠奈。先程まで普段のように分かれ道で出待ちしていたがあまりに遅いのでイクサの家の前まで来ていたのだ。

今すぐにでも急いで学校に向かわなければ間に合わないくらいかなりギリギリの時間に関わらず幼馴染が出てくるのを待つ誠奈は本当にイクサにベタ惚れなのだと再確認させてくれる。

 

「呼びかけた方がいいのかな?まだ寝ていたりするかも。……でも、もし今準備している途中だったらウザいよね?どうしよう」

 

インターホン一つ押すのに迷う少女。既に玄関の前に居り、インターホンに伸びる指が引いたり進んだりを繰り返している。

 

「すぅ〜はぁ〜…。よし!兎に角押そう、もし寝坊していたりしたら大変だし。もし準備中だったとしても大丈夫…イクサくんはそれくらいで私のこと嫌いになったりしないよ、うん」

 

「よ、よ〜し、押すぞー」なんて言いながらゆっくりとインターホンへ人差し指を向かわせる誠奈。正直早く押せと言いたいところである。

 

ガチャ!

 

「うわっ!」

「む…」

 

急ぐイクサが勢いよくドアを開けて出てきた。

ドアの横にあるインターホンを押そうとしていたイクサは急に開き、迫るドアに驚き退がろうとする。けれどイクサの家の玄関はプチ階段式、二段上がらないとドアに手が届かないようになっている。

誠奈は後ろへ退げた足がその階段を踏み外し背後へ倒れそうになり、イクサに手を取られ引き寄せられ、もう片方の腕を誠奈の背後にまわして抱きとめる。

 

「ふぇ?」

 

ぽすんとイクサの胸に納まる誠奈。よく状況を飲み込めない誠奈は顔を見上げ───急接近した想い人(イクサ)(菓子パン咥え)の顔が視界全域に映る。心配するような視線を感じ、幸せゲージがグーンと上がった。赤く染まった頬を隠すように見上げた顔を下げてイクサの胸に押し付ける。───ここまで無意識であった。

そしてゆっくりとだが状況を理解し、頬だけだった赤みが顔全体に広がり、より強く胸に顔を押し込み、すべてを理解した時。幸せゲージが限界を振り切り天元突破していった。

 

───要するに

 

「でへへへへ♡」

 

脳内お花畑(アホの子)になった。

理性が崩壊し本能のみに支配されイクサの背中に両腕をまわしてぎゅーっと抱きしめられ。幸せゲージは留まること知らずまだだ…まだ逝ける!言わんばかりに上昇する。

 

「いきゅさくんいきゅさくん♡えへへへへ〜」

「……」

 

甘々ボイスの幼馴染に強く抱きつかれた菓子パンを咥える少年が、「えー」と困惑した声を上げた。

 

 

この後、二人揃って遅刻した。

 

 

 

 

 

 

 

「くそ、金が掛かる」

 

幼馴染を背負って学園に向かい、時が過ぎて夕方。スーパー帰り。両手に二対、四つのパンパンに膨れた大型ビニール袋を握って帰る。

 

「へっへっへ」

 

野生の不審者が現れた。

白髪神父服、アートじみた形の剣を右手に持って肩にポンポンと弾かせている男。目を見開き瞳孔を縮こまらせ舌をだらしなく垂らしながらケタケタと笑っている。

「銃刀法違反」と呟いた声に反応してこちらに振り返ることで目が合い不審者はあちゃーと片手で目元を覆う。

 

「みられちゃったかぁ〜、かぁー!ダメだね神父狩りのエクスタシィが残っちゃっててこんな初歩的なミスをしちゃいやしタァ」

 

ポンと額を軽く手ではたき、ミルキーでママの味なキャンディーのマスコットのような顔をする。うん、ウゼェ……。

 

「ねぇーそこのチミチミ。俺ちゃんの名前はフリード・セルゼン。チミにちょこっと聞きたいことがあるんだけど」

「お断りしま」

「もしもチミがさ」

 

無視か。

 

「仮に、誰にも見つかってはいけない秘密作業(スニーキングミッション)中に誰かに見られちゃったらチミならどうする?3分以内に答えてね☆」

「……フラグ回収してしまったと諦めろ」

「キビシィー!他に、その他になんか方法ない?」

「……、証拠隠滅とかか?」

「おっ!グッド!『イイネ』ボタン押しちゃう」

「動画配信とかしてないんだ。すまない」

「そっか残念───じゃあ!死んでくだちゃーーいィィ!!!」

 

変人の姿が掻き消える、すると辺りから風切る音と声が聴こえる。

 

───アヒャヒャヒャヒャ!?イヒーヒヒ!ヘヘwww ビックリした?!俺ちゃんが持ってるコレ、オモチャだと思った?残念!モノホンの剣なんだよなー、人切れるしさっきも切ってきたんだよぉ。これの名前は『天閃の聖剣』、人呼んで“エクスカリバー・ラピッドレイ”!伝説の聖剣エクスカリバーそのものなんだぜ。まぁ、正確にはもっとややこしいんだけどその辺あんま話聞いてないんだわかんにゃい!硬くて強くて鋭くて持ち主に高速の移動スピードを与えてくれるスーパーアイテム。RPGゲームだったら終盤で手に入る強武器確定、例えるならメタキンソード!

さあさあさあ!そろそろ君の首をチョンパしちゃいましょう!!安心したまえ、コレは聖なる行い、神の懲罰、君の死後はアルジ様の元で安泰だろうネ。さぁ!お・わ・りの時だZE!!アーメ

 

「五月蝿い」

「うぎゅば」

 

コンクリの地面を砕き破片を飛び散らせながらバウンドする変態(長台詞)。

無駄に長い文章喋っている間に“身勝手”を発動。両手のスーパーの袋を地面に置いて被害を受けないように少し離れ、まだ終わらないのか?と立ち尽くしていた俺の背後に回って剣で首を飛ばそうとした停止した瞬間、横殴りの鉄拳が頬を捉えそのまま地面に振り下ろし叩きつける。一度大きくバウンドした後地面に倒れ伏せぴくぴくと痙攣した後動かなくなる。殺す程の力は出してはいないが暫くは動かないだろう。

俺はスーパー袋を回収しようと向かい腰を折って手を伸ばし、背後から飛来した何かを摘まみ取る。それは発光する粒だった。そら豆程度の大きさの縦長の丸い粒。なんだコレと思っているとパリンとガラス玉のように割れて霧散した。飛来源たるフリードのいる方向へ向くと地面に倒れ伏している筈の場所には居らず、周りの家の屋根に立っていた。

 

「覚えてやがれッ、テメェだけは絶対に殺してやる」

「お前じゃ無理だ」

「ーーッ……!!」

 

右頬を赤く腫れ膨らませ、口端から血を流すフリードがキャラをかなぐり捨て、歯を噛み締めながら睨み付けてくる。

奴は外套から右手に持っていた『なんちゃーらウサギ剣』とは別の剣を二本取り出した。

 

夢幻の聖剣(エクスカリバー・ナイトメア)透明の聖剣(エクスカリバー・トランスペアレンシー)……!」

「……ん?」

 

一本目の剣が光り、視界に湯気がかかったように感じ目を擦り、もう再度フリードの方を向くとフリードの姿が見えなかった。彼方此方からフリードの気配を微弱に感じる。恐らく二本目の剣の能力は姿を隠せるもので、一本目の剣が幻術かなんかで惑わせるなのだろう。

まあ、そんな事しなくても俺に他者の()()()()()()()()()()()()のだがな。そんなアニメや漫画みたいな相手の気配を探るなんて高等技術できないし。だからこんな辺りから気配をいくつも放たれたら慣れなくて背中の頸より少し下らへんが痒い。なんかずっと見られているみたいだ。

俺は不快感を払拭する為に幻術(仮)を“身勝手”を再度起動してスーパー袋を持って帰路に就く。縮地を使って。

 

 

 

家に帰宅すると、イリナとゼノヴィアがゲーム通じてオーフィスと仲が良くなっていた。

そしてスーパー袋の中身は全て今晩の晩御飯となり三人の口の中に大半が消えていった。

 

「「「おかわり!」」」

「………はぁ」

 

 

 

 

 




申し訳程度の身勝手要素でごぺんちゃい
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