Apokaiypse des Gott der Unterwelt 作:ムリエル・オルタ
チキショウメェェェェェェェェェェ(某総統感)
「えぇと、貴方は?」
「…………申し遅れました。私はタルタロス様に使えるメイド、グレイフィア・ルキフグスと申します。以後、お見知りおきを」
そう言ってグレイフィアは咲夜に向かって頭を下げた。すると少しの間呆けて居たがすぐに動き出し、グレイフィアに向かって頭を下げた。
「わ、私はレミリア・スカーレット様にお仕えしている十六夜咲夜と申します。此方こそ、お見知りおきを」
二人は挨拶をした後暫く見つめ合っていた。別にレズとか百合展開では無い。ただ、物凄く違和感を覚えていたのだ。髪の色や結び方、役職、他にも色々上げれるが兎に角、二人は似ていた。違うのは背の高さや、胸の大きさくらいであろう。
「ん~。さくやぁ~………………ん?」
顔を真っ赤にしてグレイフィアに抱きついてきた少女、レミリアは違和感を抱いた。
咲夜ってこんなに胸があったかしら?と。しかし、酔った頭ではそんな考えをすぐに忘れてしまい。そのままグレイフィアに抱きついていた。そんなレミリアにどう反応して良いのか分からないグレイフィアと自分とグレイフィアはそんなに似ているのだろうか。と考えながらお嬢様どうしようと考えている咲夜。その場は混沌を極めていた。
~・~・~
「何よ…………アレ」
霊夢は驚きを隠せずに居た。それは空中で起こっている戦いだった。かつて紅魔館の中を弐体壱ペアで巡回していた鎧のようなものと同じ見た目をしているのに動きが全く別物、霊夢ですら勝てるかどうか分からない程の動きをしながら動いている。四機でのバランスの取れた攻撃、カバー、どれをとっても高い熟練度がうかがえる。
そしてそれ以外にも飛んでいる見たことも無い鎧の様な者達。彼ら?も高い熟練度がうかがえた。そして最も目立っているのは。
「死ね。今すぐ、さっさと、塵も残さず!」
両手に長い筒の様な物を持ってそこからマスタースパークが如く光線を撃ちながら弐人?弐柱に迫るアダムだった。見た目は羽の生えた鎧を着ていて、羽をまき散らしながら空を飛んでいる。堕ちてきた羽はまるで雪のように地面に触れると消えてゆく。
そんな幻想的な光景が広がっていた。まぁ、幻想的だからと近づけば塵一つ残らないだろうが。
そんな中で事態は急変した。
「もう、埒があかん!
「「ガチでじゃないですかヤダ~!!!!!!」」
アダムの後ろから出て来たのは銀色の浮遊物。それは真っ直ぐに彼らの元に殺到していく。彼らは必死に大回りで避ける。ギリギリで避ければ良いのに。しかし、この後霊夢は何故彼らが大回りで避けたのかを知る。
「グワァァァァァァ!?!?!?」
「ゼウス!?」
「よそ見している場合か?」
「ヒィッ!?」
ゼウスと呼ばれた髭を大量にこさえた老人が銀色の浮遊物にぶつかった。するとぶつかったところを銀色の浮遊物が付き、腕を吸収した。老人は急いで腕を切り落とし、そのまま逃げるがその後を他の浮遊物が追いかける。
暫くするともう片方、全身真っ黒の男の方も両足を侵食され満身創痍になっていた。それに近づくアダム。流石の霊夢も止めようとした瞬間、誰かに止められた。霊夢は苛立たしげに振り向くとそこには紫がいた。
「まさか、懐かしい気配がすると思ったら彼だったのね。それに、霊夢。大丈夫よ、彼なら…ね」
「でも、このままだとあの二人を殺すわよ!?」
そう言ってお祓い棒片手に飛び出そうとした瞬間、辺りの空気が霊夢ですら感じるほどに重くなった。霊夢はその事に動揺して辺りを見回す。すると、その気配はアダムの居る場所である事が分かった。行くべきか行かないべきか考えてるとアダムが鎧を解いた。しかし、そこに居るのはアダムであってアダムでは無かった。緑色の髪、金色の瞳をした女性がいた。女性は苦笑いしながら彼らを見て。
「彼女たちが来る前に終わらせたかったが、無理だったか」
そう言っていた。それに対し、彼らは浮遊物に追われている時以上に顔を青くして女性に懇願し始めた。
「頼むタルタロス!今すぐ儂を殺せ!」
「お願いだ、タルタロス!いっそ
「う~ん。無理だな☆もう来たしな」
そう言った瞬間二つの門が空中に突如現れた。そしてそこが『ギギギ……』と音を立てて開くと中から二人の女性が現れた。片方は真っ白な、確か昔紫が見せてくれた外の世界の結婚式で着る服のようなものを着た紫色の髪の美女、もう片方はその服の色違いで髪の色は真っ黒、まるで漆喰のような艶やかさがあった。
「ありがとうタルタロス。まさか、
「ははは………。私もこの姿にならないと
「善処するわ…………。いいえ、そうするわ」
「ぼくの方からもありがとう。ハデスがぼく以外の女神と楽しそうに話してたからお話ししようとしたら逃げちゃったんだ」
「君も、君だネメシス。いい加減君たちは結婚すれば良いのでは無いかね?まぁ、
「ありがとう…タルタロス」
「「それにしても………………」」
怒濤のように話し続ける彼らに霊夢は着いていけず成り行きを見守るしか無かった。