Apokaiypse des Gott der Unterwelt 作:ムリエル・オルタ
「ここは?」
「どうやら起きたようだな」
僕は気が付いたら何も無い白い空間に居た。ここは何処だろう?僕は確か………
「死んだ割に落ち着いておるな」
「まぁ、そうですね。なんせ、現世に未練はありません。満足のいく人生でしたし」
親に急かされるように結婚し、子供にも恵まれた。最後は曾孫の顔も拝めたんだ。僕はそれだけで満足さ。それにしても…………。
「貴方は一体?」
「おぉ、申し遅れた。儂の名はスサノウノミコト。日本の神の一柱よ」
「スサノウノミコト様であられるので!?」
目の前に居る武人然とした男性は神だったか。って、あれま?確か僕が生前通っていた神社は。
「そうさな、アレは儂の神社じゃ。と言ってもかなりの間放置されていて荒れ放題だったがの」
「それは申し訳ございません!僕もできる限りの事はしたのですが…」
スサノウノミコト様の言葉に罪悪感を感じた。僕は定年退職してから昔住んでいた田舎に引っ越し、そこで妻と余生を過ごした。その時、昔近所の子供と遊んだ神社に向かった。そこは昔の面影があったが既にボロボロで雑草も生え放題、伸び放題。神社その物も板が腐り今にも倒壊寸前だった。僕は昔日曜大工を趣味(の範囲だと思っているが腕はプロに近い)にしていた。その経験を生かし、少しずつ神社を直していった。しかし、たった一人の老人に出来ることは少なく境内の雑草を全て終わらせ、腐り何時倒壊してもおかしくない建物をいくつか壊したところで寿命で死んでしまった。全くもって遺憾である。
「よいよい。あの神社を少しでも再生させてくれただけでも儂は嬉しいぞ。あの神社は放置されてうう十年経っておったからの~」
そう言ってスサノウノミコト様は目を細め笑っていた。それにしても…。
「何故僕はこの様な場所に呼ばれたのですか?」
「おぉ!忘れおったわ!失敬失敬、それでお主転生したくないか?」
「はぁ…」
転生、それは息子が書いていたインターネット小説のアレだろうか。僕は息子がそんな事をやっているのを感心して一度読んだことがあった。そう言えば、結局一回しか読んでやれなかった。もう一度読みたいものだ。
それにしても何故僕なのだろう?
「説明しよう。お主は生前多くの徳を積んだ。それが神界で認められ、特例として転生が認められたのじゃ」
「成る程…」
「それで、お主には生前の記憶を引き継いだまま転生して貰う。しかし、無力では異世界に転生した場合すぐに死んでしまうだろう。そこで、特典を二つ叶えてやろう。申してみよ」
「特典ですか…」
悩むところかもしれないが僕はすぐに決めた。生前、息子との共通の話題欲しさに見始めたアニメの人物以外の物全て、そして不老不死。不老不死は生前の神社のように途中でほっぽり出さないようにするためだ。
「ふむ、まぁ、最初の方はちと難しいが…儂が掛け合おう。安心するが良い」
「ありがとうございます。それにしてもスサノウノミコト様は人の思考を読めるのですね」
さっきは声に出していないのに相手に伝わった。コレはスサノウノミコト様が僕の思考を読んだからだろう。それにしても流石神様だ。仕事が早い。
「さて、■■■■■■。ここから先はこの名は要らぬだろう。これからは来世で貰った名で生きるように」
「はい。ありがとうございました、スサノウノミコト様」
それと共に僕の視界は完全に何も見えなくなった。
「そうだ。あのアニメに居たキャラクターの能力を入れてやろう。面白くなるだろうしな」
「スサノウノミコト様、新しい社が出来ました。そちらに移りましょう」
「あい分かった。それにしても、年の割に心の声は若かったの~」
懐かしい夢を見ていた。そんな気がする。それにしても僕の視界は真っ暗なんだけど。なんでさ…。確か木の下で寝てた筈なんだけど。それに体が全然動かない。う~ん。誰か乗っかっているのか?いや、そんな親しい人居ないな…。しょうがない。周りへの被害なんて度外視してちょっと展開しますか。
それと同時に原寸大のハイザックを展開した。
するとそこは湖になっていた。
いや、なんでさ………………………………。