魔王少女の恋物語 作:アザ☆ゼル
リアスちゃんが赤龍帝と、レアな神器所有者を手に入れたらしい。どちらも堕天使に殺されたところを救ったのだとか。
救うも何もそこ君の領地だよね?何で堕天使による被害が出てるの?ちゃんと仕事してるの?
何て思ったがまあ、悪魔側が神滅具を手に入れたのは正直喜ばしいことだ。堕天使は現在2つも神滅具を有していると聞くし。正直戦争になったら唯一現役の初代が残っている堕天使ほど歩幅をそろえられる所はないだろう。
うちだと大王派共がこういう時のための魔王でしょうとか言ってくるだろうし、魔王派も力なき我等をお守りくださいとか言ってくるに決まってる。普段は偉そうにふんぞりかえってくるくせに。
その二派閥だけならともかく旧魔王派も間違いなく動くだろうし………やっぱりあの時サーゼクスに何を言われようと殺しておくべきだったかもね。
「………あ」
「……ん」
駒王に行くと、本当によく会うな~。今日は別に探してたわけじゃ………あれ、ここ、藤堂君がよく通る………ひょっとして私、無意識に藤堂君の事探してた?
うっわ!恥ずかし!どんだけ夢中なのさ私ったら。
そもそも藤堂君が普通に接してくれるのは私が悪魔で、しかも魔王と言うのを知らないからで…………。
知ったならどうなるのだろう?
魔法少女のコスプレをしている痛い女と、違う種族でしかもその王、付け足すなら悪いイメージばかりの悪魔の王である魔王は受け入れられる事象として格が違うだろう。
「…………………」
「………!」
考え事をしていると藤堂君にジッと見られていたのにハッと気づく。
「な、なに?」
「何時もはこの後誘ってくるからな。今日はどうかしたのか?」
「あ、いや、何でもないよ」
「そうか」
……淡泊だなぁ。誰にもこうなのか、それとも私に興味がないだけなのか。どっちなんだろ?
というか興味が全くなかったらどうしよう。
「……?」
「!?」
ジッと見つめていると目があった。慌てて目をそらす。
うう~、ダメだ。頭の中が纏まらない。
「わ、私達ってさ、友達だよね?」
「ああ」
「………………」
「………………」
何か言ってくれないかなぁ。いやいや、これでどうする私。彼から話題を降ってくるなんて今まで無かった。ここはやはり私から何か話題を出すべきだ。
「あの、さ……最近何か変わったことってなかった?」
「同学年の別のクラスで一生女を視界に納めることすら拒絶されそうな男に彼女ができたって噂が流れた。その彼女っていうのは外国からの転校生」
外国からの………話に聞いた僧侶ちゃんかな?縁があるとしたら赤龍帝君だろうけど、一生女を視界に納めることすら拒絶されるってどんな子なんだろう?
「覗きの常習犯。公衆の面前でエロ本を読み女性の乳を揉みたいと連呼する変態だ。まあ、根は悪い奴ではないと思うがな。自分のためより誰かのためにこそ限界を超えるタイプだ」
「え?」
「気になるって顔してたから」
まあ多少は気になっていたけど、良く解るなぁ。そんなに解りやすいかな?それとも、それだけ私の顔を見てたとか…………。
「…………私って解りやすい?」
「今は照れてるな。別に顔を凝視していたわけじゃない。ただ、姉さんに似てるから解りやすいだけだ」
なーんだそうか。しかしお姉さんか、藤堂君にも兄弟がいるんだ。私は妹しかいないけど。
私とソーナちゃんは………仲が良いとは言えないかな。ソーナちゃん、私の演技に気づいてそーだし。というか、うん。気づかれてるだろうね、あの日から。
「藤堂君は、お姉さんと仲良いの?」
「今の姉とはそこそこの関係を気づけていると思っている」
まあ、同人誌即売会の手伝いをするぐらいだしね。
……………今の?
「俺は今の家に引き取られているからな。そっちの姉とな仲が良い」
「前のお姉さんとは……」
「………………」
藤堂君は、私の発言に笑みを浮かべた。始めてみた笑み。でも、よく知る笑み。取り繕う、作り笑い。
本心を隠す拒絶の笑み。
その日、藤堂君とはそれ以上何と話さず別れてしまった。今度会った時仲直りできるかな。