魔王少女の恋物語   作:アザ☆ゼル

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悪魔の恋バナ

 リアスちゃんの結婚が破談になったとサーゼクス……ちゃんから聞かされた。

 まあ今後一般悪魔や転生悪魔を上級にあげるためには純血同士の結婚を減らした方が良いっていうのは解るけどさ、レーティングゲームで決めると言っておいて、しかも結婚式当日に破断させるのはいかがなものかと。

 仮にもレーティングゲームで決着つけようって話になって、修行期間も与えて、結果負けたんだよね?

 しかも十日の期間が何も変わってなかった。精々赤龍帝君がそこそこの動きをするな、程度にしか思わなかった。なのにまだ手を差し伸べるって。

 結婚式に花嫁取られるとかフェニックス家が笑い物じゃん。まあでもあの時の赤龍帝君の気合いはすごかったと思うけど。他人のために限界を超えるっていうのはあの事なんだろうね、遅すぎるけど。レーティングゲームで発揮しようよ。

 とまあ、ここまでが冥界の秩序を守らなくてはならない魔王としての感想。どこぞの魔王は……まあ、うん。

 私的で言えば好きな人と結婚できるのは良いことだと思う。今までならともかく今は好きな人も出来たし。まあやり方がねー。サーゼクスちゃんが妹を溺愛しすぎているのは知ってたけど止めようよグレイフィアちゃん。後でどうせ愚痴の酒につき合わされるんだろうな~、弱いくせに。

 まあ私も愚痴りたいことは山ほどあるけどね。何が私はこういうのが苦手でね、だよ。何で私が赤龍帝を所有することに関して覚醒力に対する報告をしなくちゃならないのさ。そりゃ私は外交官だよ?でもグレモリー家の下にいる赤龍帝の性格、能力、その他諸々ぐらいは自分でやろうよ。

 やって私に出してから後は任せるぐらい言おうよ。何が超越者だっつーのお飾りめ。

 はぁ~、戦時ならともかく今の時代に必要なのは力より知恵でしょーが。

 知恵を付けろよ。大王派に良いように使われるぞ。

 

 

 

 

「とまぁ、私は思うわけよ~」

「ええそうね、仕事するよりもっと私にかまってほしいものだわ」

「………………」

 

 だめだこいつ完全に酔ってる。まあグレイフィアちゃんに愚痴っても仕方ないことだとは解るけどさ~。もうね、本当ね、いろいろ面倒くさいんだよ。あのグータラくz……ファルビウムちゃんがもう少しやる気を出してくれれば良いんだけどね~。

 

「でもサーゼクスったらこの間、仕事より君の方が大事だなんて言ってくれましてね~……」

「………………」

 

 その仕事って赤龍帝君に関する報告書じゃないだろうね?そうだったらぶち殺すぞリア充めが。いや逆に殺されるけどさ。

 

「セラフォルーにはいないのかしら、好きな人……」

「…………っ」

 

 誤魔化すように、お酒をチビチビとゆっくり飲み喋れない言い訳を作る。まあそんな言い訳は簡単に見破られるわけで、興味津々と言った酔ったグレイフィアちゃんのキラキラした瞳を向けられる。

 

「え?え!?いるの、できたの?あのセラフォルーに!?」

 

 ぬあぁ!うざい!酔っ払ったグレイフィアちゃんはプライベートのサーゼクス並みにうざい!

 コレ応えないと話さない流れで。もっと酒を飲ませて酔い潰させようかな?でもグレイフィアちゃんが二日酔いになるとな~、普段簡単な、量だけの仕事しかしてないサーゼクスに本格的な仕事がいくからな~。

 サーゼクスなら考え無しにこっちの方が冥界の民の暮らしが良くなる!って大王派との確執広げかけないし、グレイフィアちゃんを潰すわけにはいかない。

 でも今のグレイフィアちゃん、マジで酔い潰したくなってきた。

 

「相手はどんな殿方かしら?貴族?ひょっとして一般の悪魔?」

「………………」

 

 悪魔ではないんだよね~。残念ながら。

 

「ひょっとして人間かしら?」

「ブフー!」

 

 あ、しまった。

 

「……本当に?堕天使や天使でも驚くけど、人間はもっと驚きよ」

「………………」

「ちゃんと、その人に正体を話せているの?貴方が悪魔であること、魔王であることを」

「………うっさい

 

 ボソリとそう呟く。幸い酔ったグレイフィアちゃんには聞こえなかったらしい。

 

「………大丈夫だよ。恋愛ごっこ、ちょーっと熱くなってるだけ。直に冷める」

 

 そう、冷めなくちゃ駄目だ。だって私は臆病だから。

 否定され、拒絶されるのが怖い。本当、力だけでメンタルはダメダメだ。

 

「そう?なら、良いのだけど……本当にそれは恋愛ごっこなの?好きなら一度、口にしなければ」

「やめてよねーグレイフィアちゃんったら。もう、そんなんじゃないってば☆」

 

 今まで自分から嫌われたんだと思えば気が楽だったくせに、彼には自分から嫌われたくないなんて思ってる。我ながら、臆病で、自分勝手な女だ。

 ああ、しかし、こんな話の後だというのに、仕事が一段落ついているのを思い出す。私はきっと、明日も彼に会いに行く。

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