魔王少女の恋物語 作:アザ☆ゼル
友人(?)の祐斗が暫く学校を休んだ。話しかけてきたので話題として出してみると譲れないことがあってね、と返してきた。
良く解らないが頑張ったのだろう。頭を撫でてやる。何故か女子達がキャーキャー騒ぎ出した。謎だ……。
「これは、まあ……小猫ちゃんが癖になるのも解る気がするなぁ」
小猫?ああ、塔城の事か。裏庭で昼寝をすると必ず来る後輩だ。名前を知る前から猫のような気配を感じていた奴で、撫でてやると目を細める。
そういえばこの前とてもよく似た気配の黒猫を撫でたこともある。色的には塔城をイメージするのは白猫だと思うんだがな。
「塔城とは仲が良いのか?」
「同じ部活だからね。アキラ君こそ、小猫ちゃんと知り合いだったんだね」
ふーん、塔城部活入ってたのか。放課後寝ると必ずいるから暇なのかと思ってた。
「ところでアキラ君、動物に興味ないかな?実は契や……ちょっとした伝手で無料券をもらったんだけど」
「と、とうとうデート!?」
「木場×藤堂ね!」
「違うわ、無気力責めよ!」
「藤堂×木場こそ至高!」
「……………」
何の話をしているんだ?祐斗は顔をひきつらせているから良い話ではなさそうだが。
「そのチケットって、何枚?」
「四枚だよ」
「なら、お互い誰か誘わないか?」
「………うん、わかった。僕は小猫ちゃんを誘うよ」
「今度の土曜日暇か?」
「ふぇ?」
俺の言葉にレヴィはポカンと固まる。そして顔が赤くなり目には何かを期待するような光が宿り口のは志が僅かに持ち上がり始める。
「動物園にいかないか?」
「……………!」
レヴィはバッ!と顔を逸らして黙り込んだ。頬どころか耳まで赤くなってる。
………ああ、風邪気味なのか。
取り出したスマホを確認している。なにやら前日まで寝なければギリギリなどという言葉が聞こえてきた。
「い、いかせていただきます……」
「そうか。よろしく」
「……………」
「……………」
「……………」
レヴィを最後に集合したのだが、祐斗と塔城とレヴィの間の空気が重い。知り合いだったのだろうか?
「ま~うん、別に二人きりとは言ってなかったもんね」
「も、申し訳ありませんセラフォルー様。その、邪魔をしようとしたわけでは……誘ったのは僕ですし」
「にゃあ」
「あ、うん。別に良いんだ~。皆には内緒、ね?」
ね?と言う部分をヤケに強調したような。祐斗と塔城はコクコクと頭を縦に振っている。心なしか塔城に垂れた猫耳が見えた気がする。
「けどレヴィ、今日はずいぶん珍しい格好だな」
「え、そ、そう?」
今日のレヴィの服装はいつものコスプレではなく、緑のシャツに黒のスカートという普通の格好だ。髪もおろして何時もより大人っぽい印象を受ける。
「じゃ、じゃあ早くいこ!」
「おう」
「はい」
「……」
早足で動物園の入り口に向かうレヴィを追いかけ俺達は動物園に足を踏み入れたのだった。