「……?」
気が付くと全身が浮揚感に包まれていた。心と体が分離しているような…… 。
(ここは……どこだ?……今日って、何日だっけ……今、何時…………!!)
全身に激痛が走り、男の意識が途絶えた。
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「終わったか」
白衣の姿が機材から体を起こした。
「よう。戻ったか」
隣から見下ろす体勢の同僚の姿。
「…ああ。まだ意識がはっきりしないけどね」
ぼんやりする頭を押さえながら、頭を振る姿に、
「お前も物好きだよな。『自分が作り出した<世界>で、生きている生命体の生活を観察したい』なんて言い出した時は、正気を疑ったぜ?」
あきれたような口調の声がかかる。実際に男はあきれていた。
「ンで、観察用生体まで作って観察した結果、何か収穫はあったか?」
「まあな。似たような進化をたどるんだなってことがわかったよ」
「なんだそりゃ。そんなことの為に<世界>に潜ったのか?」
「ああ、面白い位置に作った島での生活がどうなるか気になって」
「ああ、あの大陸と微妙な位置に置いた島嶼にできた国家か。俺たちの所にはなかったからなぁ。気にもなるか。んで、どうだったよ」
「なかなか面白いものが見られたよ。独自の文化と価値観を持って、2000年続いている国家になっていた上に、異なる文化の架け橋をやっていた」
「ほぉ。国ができてもすぐに滅びると思ったがなぁ。現地時間で2000年以上続いたのか」
感心しながら、自分の担当で気になることがあったのか、相方から目を手元の機器に移し、操作していく男。
そんな相手を見つつ、
「参考にもう何個か<世界>を作ってみるか」
そう宣う声に対し。
「おやおや、戻ったばかりで熱心だな。何か変わったものを作ったら教えてくれ。俺も見てみたい」
そういうと男は手を振り部屋を出て行った。
その姿を見送り、機器にとりつく。
「さてどう作っていこうか。……そう言えば観察用生体に自我らしきものも芽生えていたね。これを使用するか。また潜る時に使用しても便利だし。あの世界の……」
手元を操作し、
「うん、これで良し。あとは、これが望んだように時間を流して……。できた。あとはこの生体を移し替えるだけか。……ただ、移し替えるのも詰まらないから、あの国で流行っていた神様転生風にしてみよう。僕を神様に見立てて……」
そう呟くと、媒体を持ち部屋を換え、先程とは別の機器を稼働させ媒体を設置すると、体を横たえる。
「よし終わった。結構面白かったな。機会があったらまたやってみようか。さて、次は現地時間で20年後に会う生命体の作成か。時期が来たら一回時を止める必要があるな。それまでに、要素を確認して、それにふさわしいものを創って融合させるのか。面白いけど、面倒だなぁ」
暫くし身体を起こすと、頭を掻きながら部屋を出ていく姿。
閉じられた部屋では透明な壁を隔てて、通称<世界>と呼ばれる、無数の光の渦が浮かび上がる機器が活発に動いていた。
次回は設定集。