艦ムスと深海棲艦と時々BETA   作:fire-cat

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ちょっと改定


増員と拠点強化――近海編――
第1話:戦い


「長官! 被害報告! 加賀、赤城、瑞鶴、翔鶴、龍鳳、鳳翔、瑞鳳、飛鷹、武蔵、長門、金剛、比叡、榛名、霧島、山城、日向、高雄、愛宕、摩耶、鳥海、最上、熊野、鈴谷、球磨、多摩、大井、木曽、五十鈴、阿武隈、鬼怒、早霜、浜風、綾波、夕立、時雨、長波、伊19、伊8、伊13、伊58大破! 蒼龍、龍驤、大和、扶桑、伊勢、妙高、足柄、那智、羽黒中破! 長良、名取、由良、霞、雪風、島風以下軽巡、駆逐艦に小破多数」

 首席秘書艦大淀の報告に合わせ、次席秘書艦の飛龍が駆け込んでくる。

「明石、夕張より連絡。船渠機能限界!」

 さらに悲報は続く。

「北上より連絡。火薬廠被弾! …設備中破なれど類焼損害なし! 長官! このままでは戦線が維持できません!」

 悲痛な叫びが戦闘指揮所に木霊した。

「火薬廠被弾か。継戦機能も限界に近付きつつあるな。奴ら、なぜこの時期に…」

 呻くような声に、

「長官! 私が出ます。たとえ最後の一艦になっても敵を沈めて見せます! 命令を」

 悲愴な面持ちで、出撃命令を待つ飛龍。それに対し、

「飛龍、君の艤装は前の戦いのダメージが残ったままだ。轟沈確定の出撃は認めん!」

 断固として出撃を認めない長官と呼ばれた男。

「手を拱いて、仲間が、艦が沈むのを待つつもり!?」

 指揮を執る男に掴み掛る飛龍。

「馬鹿者。むざむざ仲間を失わせるものか。私が出撃する。副長、私の艤装を用意せよ!」

 その言葉に、副長と呼ばれた人物が苦言を申し立てる。

「長官! 過度にアレを使用すると、あなたの精神が持ちません。あれが暴走したらそれこそ全て終わりです。それを考慮していらっしゃいますか?」

「むろん、承知している。まだ余裕はある。仲間を助けるためだ。反対されても行くぞ」

「反対などしません。彼女らを助けられるのは、事ここに至っては長官しかいらっしゃいませんから」

 そう言うと、副長は傍らのマイクをとり、艤装を準備するように指示を出した。

「此方指揮所。第7番ドックに伝達。艤装『豊葦原』準備! 長官が出撃する」

 マイクを置き、長官の目を見据え、

「ご武運を。轟沈なき鎮守府の為に」

 色気のある敬礼を行う副長。答礼を返し部署を離れる男。

 その姿を見送り、呟く。

「50回目の出撃までは大丈夫との事でしたが、本当に大丈夫なんでしょうか……。徐々に破壊衝動を抑えられなくなっている気がします」

 その呟きに飛龍が応じる。

「うん。私も注意してはいるんだけどね、実戦後は長官特に昂るから他の子に被害が行かないように。だから分かるんだけど、私を組み伏せてから正気に戻るまでの時間が次第に長くなってきている。……アレの時も私に対しての扱いが次第に乱暴になってきているし」

「そうですか……。なるべく艤装の使用を控えさせる様に対策を取らないといけませんね」

 

「豊葦原、出撃する!」

 出撃した男が纏った巨大な艤装には、通常の艦船ではありえない装備が見られた。

 大きなものは巨大ドリルと側面に設けられている巨大ブレード。主砲に至っては小型ではあるが超電磁砲と常識を何処かに置き忘れたものになっている。その他、多数のVLSとパルスレーザーを有し、第二次大戦はおろか、それ以降のあらゆる艦船とも一線を画しているものであった。

「しかし、出る度に思うが、まさか前世で遊んでいたゲームの世界で生きる事になるとはね」

 男は戦線に駆け付けるまで、この世界に来た時の事を思い返していた。




ちと短め
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