IS~転~   作:パスタン

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遅くなりました
皆様が楽しんでいただければ幸いです
ではどうぞ・・・


クラスメイトは全員女子4

寮内

 

「1025室」

 

 どうやら部屋は原作と同じらしい。とりあえず2度ノックをする。

 

「は、はい!」

 

 よし箒はいるようだ。でも念には念を入れて一声かけるよう。 

 

「えっと、一夏だけど開けても大丈夫か?」

 

「あ、ああ良いぞ…」

 

 はぁー、もうここまで来れば大丈夫だろう。俺はドアを開けた。そこにはベッドにちょこんと緊張して座っている箒がいた。

 

「……」

「……」

 

 正座をしている箒と突っ立ってる俺…え?何?どうしろと?すげーー気まずいんですけど!?

 

「そ、そのだな」

 

「あ、ああ」

 

 突然の箒の言葉にどもる俺。かっこ悪い。

 

「山田先生から事情は聞いている。し、しばらくは…、その…私との共同生活なのだな?」

 

「うん、えっと…急な話で申し訳ない。迷惑だった?」

 

「いや、良いんだ。その…だな、部屋は一夏から頼んだのか?私と一緒が良いと…」

 あ、これも分岐点だったな。言葉を選ばなければ。

 

「いや、姉さんが決めたんだと思う」

 

「千冬さんが?」

 

 キョトンとする箒

 

「うん、多分だけど気心が知れた者同士が良いと思ったんだろう」

 

「なるほど、確かにそうだな」

 

 よし、箒も納得してくれたようだな。その後、俺と箒は諸々のルールを決めて寝る支度ができた頃のことだ。

 

「そ、そのだな一夏」

 

「うん?」

 

 顔を真っ赤にして急に姿勢を正した。何だ⁇とりあえず俺も姿勢を正す。

 

「ふ……ふ、ふ、ふ」

 

「ふ?」

 

 え?なに?豆腐?

 

「不束者ですが、よろしくお願いします‼」

 そう言いながら頭を下げる箒と口を大きく開けてアホ面を晒す俺…なんでさ?

 

 

そして夜は過ぎて行く……

 

 

翌朝

 

「あ、あのさ箒…」

 

 朝、場所は大食堂。俺は今、戦慄している。

 

「どうしたのだ一夏?」

 

「昨日より…視線が増えてるんだけど」

 

 それも約5割増しで…。そして俺を見ている大部分の人に共通しているのが片手に持たれた新聞紙のようなものだった。

 

「な、なぜだ?」

 

「わ、私に聞かれても…」

 

「だよな…」

 

 朝からため息なんてつきたくないけど、しょうがないよね

 

「お、織斑君。隣りいいかな?」

 

 おや確か相川さん、谷本さん、のほほんさんだ。どうでもいいけどこの3人は一緒にいることが多いな。とりあえず箒を見てみると、コクリと頷いてくれた。どうやら了承してくれたようだ。

 

「どうぞ」

 

 3人のガッツポーズがなんだか微笑ましいなんだか周りから色々声が聞こえるが気にしない。

 

「織斑君、朝は結構食べるんだね」

 

 と谷本さん。彼女は、こう言っているが特にたいした量ではないのだがな〜

 

「まぁね、体が資本だからさ。ていうか、それだけで大丈夫なの?」

 

 女子にお決まりのサラダとフルーツの定番の朝食だ。とてもじゃないが昼までもたない…。

 

「わ、私たちはね…」

 

「へ、平気だよ」

 

 苦笑いする相川さんと谷本さん。

 

「それよりも新聞見たよ」

 

「新聞?」

 

「うん、IS学園新聞!ほら」

 

 相川さんから差し出された学園新聞を見た瞬間、この視線の多さの原因を理解した。

 

 が、これだけは言わせてくれ

 

「な、なんじゃこりぁー⁉」

 

 そこには俺が柔軟体操やサンドバックを叩いている写真がデカデカと掲載されていた。そこに追い打ちをかけるように横から覗いていた箒が見出しを読む

 

「なになに…IS学園にサムライ現る…」

 

 い、一体いつ撮られていたんだ?全く分からない…

 

「た、谷本さん。この新聞はまだあるだろうか」

 

「うん、急げばまだ間に合うと思うよ」

 

 そう聞くや否やそれまでのゆっくりな食事ペースが嘘のように箒の朝食が綺麗に無くなっていく。

 

「一夏、私は急用が出来たから先に行くぞ!」

 

 俺の返事を待たずに箒は駆け足で去って行った。

 

「……」

 

 某然とする俺。…絶対あの子新聞を貰い行ったな。この日、俺は二度目のため息をつく

 

「織斑君と篠ノ之さん君は仲良いの?」

 

 何気ない相川さんからの質問

 

「ん…、そうだね。俺と箒は幼なじみなんだ」

 

 思考が追いつかない俺は、そんなことを何の気無しに返してしまった

 

「「「え!?」」」

 

 驚く3人娘。さらに詳しく聞かれそうになって慣れた声が俺の耳に響いた

 

「さぁ、遅刻しないように食べなさい。遅刻したらグラウンド2週だぞ。」

 

 

 

 

 

授業

 

「えー、そもそもISは宇宙空間での作業を想定しています。だから操縦者の体をエネルギーバリアで包んでいるんです。」

 

 山田先生の授業は、とても分かりやすい。要点もまとまっていて、何が大事なのかすぐに判断できる。ただこれも基礎が出来ていればの話だ。やはり基礎は大事だよね。

 

「先生、なんだか体の中をいじられてるみたいで怖いです」

 

「大丈夫ですよ。ん〜、そうですね、例えば皆さんはブラジャーをしてますよね。あれと同じだと考えれば……。」

 

 そこまで話して俺と山田先生は、バッチリと目が合ってしまった。

 

「あ、あの、織斑君には分かりませんよね。すいません」

 

 苦笑いしながら謝る山田先生、胸を隠して恥ずかしがる女子、そしてどうしていいか分からずオロオロする俺。なんだこのカオス?

 

「んん、山田先生、続きをお願いします」

 

 言葉少なめに、続きを促す織斑先生。ナイスタイミングです⁉さすが頼りになる我が姉。

 

「えー、大事なことがもう一つあります。ISには意識に似たものがあります。操縦時間に比例してISは操縦者の特性を理解しようとします。」

 

 こんな感じで授業が進んだ。ちなみに俺の専用機も用意されることが分かった。着々と準備が整って行く感じだ。

 

 

 

 

 

昼休み

 

「さて、IS貸出申請書が通ったから今日と明日はISが使える。この二日間で、どれだけ練習ができるかだな…。」

 

 食堂で、一人どの様な練習をしようか考えていると、対面に座っていた箒がおずおずと声を出した。

 

「その…一夏。私も手伝うよ」

 

 箒だったらもちろんこう言い出すことは予想できる。でも申し訳ない

 

「気持ちは嬉しいけど、打鉄は一体しか借りれなかったし…。」

 

 そう、申請は一人一体が原則だから箒の分は借りられないのだ。キョトンとしている箒、だが俺の言っていることが分かったのか。

 

「成る程、そういうことか。一夏、それについては問題ない」

 

「え?」

 

 今度は俺が分からない顔をする。首を傾けている俺に箒は右手の裾を捲り上げて、金と銀の美しい鈴が付いたアクセサリーを見せてくれた。

 

あれ?もしかして…

 

 

「これが私の専用機『紅椿』だ」

 

 

 一瞬、箒が何を言っているのか分からなかった。

 

「せ、専用機‼」

 

 その意味を理解して俺は思わず声が上ずってしまった。

 

「ああ、入学式の一週間前に千冬さんから連絡があってだな」

 

 箒の話を要約すると入学式一週間、姉さんからIS学園に来るように呼び出されたらしい。指定した場所に行くと姉さんと束姉さんがいたそうだ。突然のことに呆然としていると、急に束姉さんに抱きしめられ今までの事を謝られたそうだ。混乱の中にいた箒だが、姉の暖かさと謝罪の意味を理解した途端に大号泣したそうだ。

 

 ひとしきり泣いた後、箒の専用機である「紅椿」を託してまた何処かに行ってしまった。

 

「別れ際、姉さんに言われたんだ」

 

「箒ちゃんが信じた道を進むために使って欲しいと…誰もためでもない自分のためにと言われたよ。」

 

「…」

 

「私には…まだ進むべき道はわからない。が、それでも歩こうと思う。歩けば何か分かる思うから」

 

 そう呟きながら箒は待機状態の紅椿を優しく握った。彼女は自分の道を歩こうとしている。それがとても嬉しい、誰かに依存するのではなく自立しようとしているのだ。

 

「そうだな。じゃあよろしくお願いします」

 

 今の箒なら大丈夫だろう…。

 

「ああ、こちらこそだ」

 

 二人で笑いあっていると、これまた聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

「一夏」

 

「ん?」

 

 見上げるとそこには、倉持技研でお世話になった彼女の姿があった。

 

「簪!久しぶり…って訳でもないか?」

 

「ふふ、そうだね。2、3日ぶりだね」

 

 そう、簪だった。2ヶ月間をほぼ一緒に過ごしたもんだから2、3日ぶりの再会が久しぶりに思えてしまう

 

「おっほん!あー、一夏、こちらの方は?」

 

 おっといけない。箒が置いてけぼりになってしまった。

 

「ああ、紹介するね箒。こちらは更識簪。俺の友達で日本代表候補生。倉持技研にいた時にISの技術指導をしてくれたんだ。簪こっちは、篠ノ之箒。俺の幼馴染」

 

「は、はじめまして、よろしく篠ノ之さん」

 

「こちらこそよろしく、あと私のことは箒でいいぞ」

 

「な、なら私も簪で、いい」

 

 おお、簪は若干緊張と怯えがあるものの箒が頑張って引っ張った感じだな。

 

 それからしばらく一緒に談笑したせいか箒と簪は割と馬が合うようだ。その証拠に二人とも少しづつ笑顔が見えてきた。

 

「そういえば一夏、本音から聞いたんだけどイギリスの代表候補生と試合するの?」

 

 とここで、簪から来週の試合についての話が出てきた。

 

「うん、成り行きでそうなってしまった」

 

 と、苦笑いを浮かべる俺に簪は真剣は表情で話す。

 

「一夏、私も手伝うよ」

 

「え?でも」

 

「イギリスのISについては情報を持ってるからきっと役に立つよ」

 

 うーむ…気持ちは嬉しいが1組の問題に簪を巻き込んで良いものだろうか…。

 

「いいんじゃないか」

 

 一人考えていると意外にも箒の方から肯定的な声が上がった。

 

「え?」

 

「本人もこう言っているんだ。」

 

 ふむ…、簪の表情もう一度見る。かなり真剣な表情だ。…しょうがないか。

 

「分かった。じゃあまたよろしくお願いします」

 

「うん、こちらこそ」

 ホッとする簪。ここで箒から締めの言葉が入る。

 

「さて話も纏まったし早速放課後にはISの訓練。夜はオルコットの情報を確認しよう」

 

「了解。さて頑張りますか‼」




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