古来より日本人は厄介事を避ける傾向にある。それは「君子危うきに近寄らず」なんてことわざもあるわけで。
もちろん俺も厄介事には近づきたくもないし近づこうとも思わない。
しかし、見知った顔だと違うわけで…
見知った顔と言っても一方的に知ってるだけだが。向こうは俺の事なんて知る由もないだろう。なんならクラスいや学年全員しらないまである。
さてどうするべきか…
「はぁ……」
俺はため息を付きながら行動に移した。
× × ×
私は今危機的状況に陥っている。
何故かというと今日暇だった私は本屋に行ってみようと思い昼前に家を出た。
本屋で幾つか見繕ってから本屋を出て次はどうしようかと考えていたら、いかにもなチャラそうな男2人組がニヤニヤしながらこちらに歩いてきた。
「ねえねえお嬢ちゃん今暇?」
「ひ、暇じゃないです」
「そんなこと言わずにさ〜」
「こ、こまります」
「いいだろ少しだけだから」グイッ
「辞めてください……!!」
「んだよ大人しく付いてこいよ!!」
はぁ…私この人たちに何されるんだろう。
なんで今日出掛けようなんて思ったんだろう…
今日中に家に帰れるかな…
もう駄目だと諦めてたその時
「おいあんたら何やってんの?」
「あ?なんだよテメェ?」
「これ以上騒ぐと危ないですよ」
ふと周りを見ると野次馬が集まっていた。そんなに見てるんならなんとかしてよ〜
「そんなんでビビると思ってんのか!?」
「はぁ……警察呼びますよ」
「な、なんだと…てめ…」
「おいもういいだろ。行こうぜ」
「たく……」
そう言うと2人組は何処かへ言ってしまった。野次馬も興味を無くしたのかまばらに散って言った。その場に残ったのは私と男の子だけ。
あっお礼しないと。
「あの…ありごとうごさいます」
「気にすんな」
「何かお礼でも」
「いや大丈夫だ。俺が勝手にやっただけだし」
「で、でも……」
「良いからそれじゃ」
そう言うと男の子は歩いて行ってしまった。
それにしてもあの男の子何処かで見たことあるんだよなぁ〜あの目といいアホ毛といい…多分年齢的には同じくらいだから…明日学校で探してみようっと。
× × ×
「おいあんたら何やってんの?」
俺がそう言うと怖そうなお兄さん2人組がこちら向いた。うわっ怖っやば。ちびりそうだわ。
「あ?なんだよテメェ?」
いや怖いよそんなんだから駅前でナンパするはめになるんだよ。
「これ以上騒ぐと危ないですよ」
周りに段々人が集まってきた。所謂野次馬だ。
あぁ…注目されてる。ぼっちには厳しいぜ☆
「そんなんでビビると思ってんのか!?」
こうなったら奥の手を使うしかないか…
「はぁ…警察呼びますよ」
思わずため息出ちゃったてへっ☆
「な、なんだと…てめ…」
「おいもういいだろ。行こうぜ」
「たく……」
そう言い残し2人組は人混みに紛れた。
良かった……喧嘩とかなら俺なんて一瞬で終わりだもんな。
「あの…ありがとうございます」
女の子が俺にお礼を言った。少し震えているのはまだ怖いのだろう。
「気にすんな」
なるべく短くスマートに。
「何かお礼でも」
お礼も何も頼まれた訳じゃないしな…
強引にでも話を終わらせて家に帰るか。
俺の天使が待ってるんだ!!
「いや大丈夫だ。俺が勝手にやっただけだし」
「で、でも……」
それでもなお引き下がらない女の子。
もうこれあれじゃね?お礼と称して俺のアドレスが欲しいだけじゃない?
そんな分けないよなぁ……学校でも人気あるんだし…
おっともうそろそろ帰らないと天使が悪魔になってしまう…帰らねば…
「良いからそれじゃ」
女の子はまだ何か言いたそうだったが、俺は足早にその場を後にした。
願わくば明日の学校も平和であるようにと柄でもないが祈ってみた。