戦姫絶唱シンフォギアのもしもの世界、日だまりが無かった響と、仮面ライダー剣。
バトルファイトをテレビ、映画などと違う形で終わらした剣崎一真くんの物語です。
では、最初は短いですが、どうぞ。
一人の少女は灰色のフードパーカーを着込み、夜の街をビルの上から見下ろしていた。
キラキラと光り輝く街並みを、虚ろな瞳で眺めている。
「今日は出ないか」
そう呟くが、コンビニ帰りか、ビニール袋を持って、青年が屋上へと上がってきた。
少女はまたかと思ったが、それを渡さず、地面に置く。
「? どうした」
いつも適当に食事を取る自分に、いつも食事を用意したりする。食べたいときに食べる考えだが、彼からの食べ物だけは食べることにした。
それが急に渡さなかったため、首をかしげる。
「現れた」
「ん、なら後で食べる」
理由を知り、納得してそう言う。そして彼女達は屋上から飛び降りる。
彼女は歌を詠う、自分の人生を壊した物を壊す為の歌を。
青年は何も言わず、そのまま着地した。
どちらも人が飛び降りるには高い場所。だが二人とも気にせず、怪我もしていない。
少女の姿は変わっている。マフラーで素顔を隠し、見たことも無いスーツ姿。
青年はただ変わらず、どこにでもいる格好。いつの間にかバイクが彼の前にあり、彼の前に止まっていた。
「行くぞ」
「ん」
青年は砂のようにボロボロな色のコートを着込み、ジーパンなどのラフな格好。ヘルメットをかぶり、少女にもヘルメットを投げ渡して、バイクに乗る。
「この姿の時いらないのに」
そう呆れるが、これをしないと後ろに乗せないことを知っているので何も言わず、ヘルメットを付け、青年と共に走る。
しばらく走るとアラーム、警報が鳴り響く。
「一真より遅すぎ」
「………」
一真と呼ばれた男は気にせず、いつの間にかベルトが巻かれている。
片腕を上げ、静かに、
「変身」
『ターンアップ』
低い音が鳴り響くと、カブトムシの紋章が浮き出たパネルが前に現れ、それをくぐると青年の姿が、鎧を纏う戦士へと変わる。
腰に剣を差し、西洋風の姿であり、バイクも形が変わり、よりスピードを上げた。
少女は気にせず乗り続けながら、その姿を見つめる。
「今日はそれ」
「ああ」
そしてバイクの走りを強め、一気に駆け出し、それがいる中へと入る。
カラフルな生物兵器、ノイズ。
特異災害と認定され、数多くの悲劇を生む切っ掛けになった存在が、人を探し動き回る場所へ。
「さあ、お掃除の始まりだ」
「行くぞ響」
バイクで飛び上がり、その場から二人はバイクから飛び出し、一気にノイズを殲滅し出す。
何者よりも早く、何者よりも荒々しく。
雷鳴轟き、拳がノイズを砕き、煤へと変えていった。
本来ノイズは通常兵器が効かない。だが彼らは通常ではない。
彼らはまるで自分達こそがノイズの天敵とばかりに、それを滅ぼす。
◇
煤が舞う世界に一人、そこに現れる、一つの影。
「またか………」
ある少女の色違い、剣や刃の武装したスーツを纏う、蒼い髪の少女は静かにインカムに向かって、報告し出す。
「こちら風鳴翼。此度もノイズの影も形も無く、煤のみ。二人組、ガングニール装者の姿はありません」
『こちら本部、了解だ翼。後は一課に任せて、帰還せよ』
「了解しました」
その時、通話先から、
『例の子はいないか翼っ』
突如変わった声に、少しだけ表情を曇らせ、静かに、
「いないわ、『奏』………」
『そう、か………すまない、分かったよ』
そう静かに告げてから、彼女は現場から去っていく。
◇
ボロビルアパート、その一室。もう人がいなく、廃屋になったビルの中、二人はいた。
「身体は平気か」
「ん、大丈夫。前みたいに身体ん中の結晶は無い」
「違和感があれば言え」
「ん」
少女はパンや飲み物を食べ終えてから、座り込む一真の膝に頭を置く。
「もう寝る………今日は疲れた」
「そうか」
「お休み、一真」
「お休み、響」
少女の手を握りながら、少女が眠るのを待つ。
遠くの町の光が二人を照らす。
一人は暗闇の中で握りしめた手を、必死に握る、小さな少女。
そして一つは、禍々しい、人で無い何か。
彼女と彼はこうしてノイズと戦う。
少女は復讐の為、青年は守る為。
お互い手を握りしめながら、静かに夜が明けるのを待つ。
◇
ある噂がある。
通常兵器が効かないはずのノイズを倒す、カードの力を使う者と、歌を歌う少女の噂。
彼らは決してノイズを逃さず、全て滅ぼす狩人。
少女は獣のように歌い、ノイズを煤へと変える。
カードを使う者は森羅万象を操り、無数の姿を持って、ノイズを討つ。
その正体を知る者は、少ない………
まずはここまで、グレ響か?
この一真くんは、テレビと近いですが、最後のバトルファイトは違う形で終わらしています。
一真と出会ったグレ響、作者の妄想による、バトルファイトを終わらした剣崎一真の物語。楽しんでもらえれば幸いです。
それではお読みいただきありがとうございます。