とりあえず、この世界のセレナは美人さんですね。家事は思い人がいる為、積極的に覚えたりした結果、調の先生。
マリアのように凄い美人と言う訳ではないが美人で、大人しく守ってあげたくなる系。
恋は人を綺麗にするを地で行く聖女。
一真、なぜ今頃モテ期なんだ………
それは不思議な建物だった。
人々が気にも留めないが、いつからあったか分からない建物。
今日もすでにあったかのようにあり、静かに、カフェでは無いのだが、コーヒーの香りを漂わせる。
そこに一人の青年が訪ねて来る。
それを出迎えるのはここのオーナーで、よく手作り料理をして来る者達に振る舞う、変わった趣味のおじいちゃん。
「いやいや、久しぶりだね剣崎くん」
「ですね、すいませんがコーヒーもらえますか」
「はいはい、任せてね~」
そう言い、知り合いがいないらしいことを聞きながら、コーヒーをもらう。
ここで少し落ち着くかと、剣崎一真はそう思いながら、ここにはあの二人も連れて来たりしたことを思いだす。
「今頃なにしてるんだか………テレビ見れば分かるか」
そう思い、何気なくテレビを見ることにした。
◇
深夜の特別列車。そこにフードパーカーの少女と、赤いワンピースの少女がいるが、
「くっそがッ」
列車内で報告の為に出向くと、一人の男が大切そうに金属ケースを持っている。その中に聖遺物、ソロモンの杖が収められている。今回の任務での輸送の一つだ。
そして友里あおいもいて、一人だけと言うことに驚く。
「クリスちゃん、響ちゃん達は!?」
「あの槍姉妹はッ」
◇
「ん、なんか姉妹扱いされた気がする」
「それより来るぞッ」
空を飛ぶノイズは身体を丸め、弾丸のように飛来するが、それを二人の歌と共に、列車に飛来するのを回避させる。
拳を振るい、シンフォギアの空圧にて撃砕し、奏のアームドギアが光り輝き、刃を伸ばして振り回す。
「まるで操られてる、ソロモンの杖を狙われてる?」
「おいおい、ソロモンの杖以外にも、ノイズを操る聖遺物があるのか」
ルナアタック事変。三か月前の先史文明の巫女フィーネが起こしたとされる事件。
その責任から櫻井女史の櫻井理論は世界各国政府に、詳しい内容と共に発表されたりと忙しい日常の中、ソロモンの杖をとある国の基地へと輸送する話である。
(ソロモンの杖以外の、ノイズ操作の聖遺物………例のこと言わないといけないか?)
考え込んでいると、弾丸がガトリング砲で放たれ、そして現れるのは、
「おいそこのバカ姉妹っ、迎え撃つぞ!!」
「こんな姉はいやだっ」
「おいおい、お姉ちゃんって言っていいんだぜ二人とも?」
そう言いながら、歌いながら列車を守る二人。
でかいノイズが攻撃を耐える中、遠距離のクリスが派手にぶっ放す。
私と奏でそれを守る。
だが、
(やっぱり、こいつらの動きは統一されている。やっぱり言っておくか………)
クリスも同じ顔をしている。正直、ある化け物の行動は変わらなかったらしい。
各国政府の目が特異災害対策機動部二課に向けられている。
フィーネと呼ばれていた存在に、乗っ取られていたことになっている櫻井了子がいるからだ。
だから言えなかった。聞かれていないからと言うのもあるが………
「って、まずい二人とも」
「なん」
「げっ」
奏が女としてどうよと言う声を出すが仕方ない。
トンネルが迫り、急いで列車内へと入り込む。
「くそっ、攻めあぐねているな」
「この前みたいに飛んだりできればな、できないか響」
「無茶を言うな、あんなんどうしてできたか分からないし、そもそも私が引き出したなんて信じていないっ。ともかくこのトンネル内で倒すぞ」
そして私は、弦十郎司令が貸してくれた映画の、ある行動を元に動き出す。二人は呆れていたが、マニュアルと言って映画を貸す司令官に文句を言ってほしい。
◇
列車の連結を外し、相手にぶつける。
ノイズは位相差障壁により、簡単に言えば物理法則が通じない。つまり普通の攻撃や、ただの壁などは通り抜ける。この行為もただでは無意味だ。
だが相手の動きをより狭くできる。
列車から抜け出るノイズへと重い一撃を放ち、吹き飛ばす。
「ったく、彼奴がいれば、暴走モードで、より壊しているのに………イライラする」
そう呟きながら、朝日を背に、その光景を見る。徹夜かよ。
◇
搬送任務を終える手続きをしている中、一人の博士、もう一人の輸送物。ウェル博士が静かに挨拶する。
「さすがはルナアタックを鎮めた英雄ですね、その活躍は噂に違わないものでした」
そう言うが、正直気に食わない。
英雄? 私が? ふざけるなと叫びたくなる。
だが何も言わず、ただ意識をぼーっとすることで消して、話の九割も聞かないことにする。人殺しと罵り、いざとなれば英雄扱い。
ほんとイライラする。
◇
こうして四人で外に出る中、奏はうっしゃとテンション高い。私はだるい。
「これなら翼のステージに間に合いそうだ」
翼は相も変わらずアイドル、歌い手として活動している。
前よりも前向きになり、一人でテレビ(バラエティー番組やクイズ番組で)活躍。奏はテレビでは見ることは無いが、ボランティア活動を主に、二人して歌い手として活動していた。
奏はほぼこちらに時間を割くが、おおむね自分ら問題児の監視役だ。
「よく考えたら、前座やるあんたもここにいていいのか疑問に思うが」
実はこの後に、翼が海外のアーティストとコンサートがあり、奏もゲストとして呼ばれている。だからここにいるのはおかしいのだが、やはりメインはこっちらしい。
「心配してくれるのか響~? 私は平気だよ、メインは翼と外国のアーティストだしな」
「抱き着くなっ、暑苦しい」
そうじゃれ合っていると、基地の方で爆発が起きた。
その場で固まるが、すぐに切り替えて突撃する。
◇
ソロモンの杖や博士、多くの人の生死確認の中、正直イライラする。
やはり言うべきかとクリスと話し合いながら、翼のステージ。世界各国生配信すると言う豪華なもんを見に、私達は出向くが………
「はあ、めんどくさ」
「それはこっちのセリフだ」
奏だけはすぐに帰ったが、こっちは間に合うかどうか分からない。未来達が見に出向いてるし、なにより、
「彼奴も見るかな………」
「彼奴のことだ、美人だからって言う理由で目ぇ行くんじゃねぇ?」
外国のトップアーティストの夢のコラボ。それが今回の目玉だ。
私達は外国アーティストを見る彼奴を思い浮かべて………
「殺したい………」
「同感だ………」
イライラする。私を置いて、どこかに行った。異世界だろうが見つけ出さなければいけない。
そしてそれ相当のおしおきもしないといけない。責任も取ってもらわなければいけないし、奏との関係も問いたださなければいけない。最近奏も意識してる。
インカムから藤尭が『ヤンデレだ………』と呟いた。今度覚悟してろ。
『そっちはどお~クリスちゃん、響ちゃん?』
「慣れん、フィーネ口調を要請する」
『分かった、そっちはどうだ二人とも』
通話先は櫻井了子。一応ソロモンの杖以外にノイズを操る物が無いかなど、色々聞いてみるが、無いらしい。
「ノイズか」
『こっちも空振りだ。やはり各国のノイズは、何者かに倒されている』
「………そ」
一真はやはり一真だが、どうもノイズが格納されている空間。バビロニアの宝物庫と言う空間の扉、それが開きかかっているらしい。
各国のノイズ目撃例の他、それを撃墜する戦士やシンフォギア装者も噂がある。
『やはり黙示録の竜は………』
ぼそりとなにか聞こえた。
あんたの最後の悪あがきの所為か。だがいまは言っていられない。その分働くだろうし。
『ともかく、二人は弦十郎くんの指令が来るまで待機だ』
「ああそうだ。ついでだから了子さん、話しておきたいことがある」
クリスと共に話し合い、話すと決めた。テレビ画面には生放送のコンサートを点けながら話す。
『なんだ』
「一真が、聖遺物を回収している」
電話先が沈黙する。おそらく眉間辺りを押さえてそうだ。
『初耳なんだけど』
「いま話した。正直彼奴はバニティって言うカードで、物を自分の中に封印できる。それで危険なアーティファクト、そう言ったものを取り込んでるんだ」
『初耳なんだけどっ』
少し呆れが入るほど叫ぶ、了子が呆れているのは分かる。だが仕方ないだろ。
『彼のことは分かったわ、まさか聖遺物まで相手にしてたとはね』
「時折色々あったから、私の時もクリスの時も」
色々あったなと思いながら、向こうからため息が、
『余計に彼と会わないとね。このまま貴方達もこじらせたら厄介だし』
「るっせぇ先史文明からこじらせた女」
こうして通話を切り、横のクリスを見ると、クリスが硬直している。なんだと思ったが、
「………おい、いつから演出で黒いガングニール纏った外国アイドルが、ノイズを従えてる」
私が通話している間なにがあった!?
◇
マリア・カデンツァヴナ・イヴと言う外国アーティストが、ガングニールの装者であり、現在コンサートを乗っ取った。
確認して結果を言うが、ぶっ飛んでるなと思う中、だが現在観客は下がらせ、翼と奏だけはステージに残す。一応リンカーを使ってしまった奏はもう使えない。歳だし。
となると、戦えるのは翼だが、この映像は世界生中継。気合いを入れれば真っ裸が世界中継されるのはまずいだろう。
「お前、少し論点ずれて考えてないか?」
「気にするな」
クリスは知らないようだ。私らが真っ裸になるの。いや、何も言うまい。
「相手さん、なにがしたいのかはよく分からないが、人質がいないのなら、後はどう、突入するかだな」
「ああ、いまは翼と奏がステージに残されてるだけだ。だけど目の前には色違いのガングニールを纏うお姫さん。どう出るか………」
それまでなにがあっても纏えない二人を、見ているしかない。
そう思っていた。
◇
人がいなくなった瞬間、ノイズが集まり、マイクを剣として使い戦うよりも、カメラから外れるために動きたいが、
(ダメだ、向こうはこっちの思考が見え見えだっ。人質がいないのが助かるが、このままじゃ、あたしら装者が世界中に中継され)
そう奏が試行していたとき、
何かが降って来て、マリアはそれを避けた。
「!? 何者っ!!」
マリアがマントを翻す中、土煙の中で風が吹き、煙を飛ばす。
二人の前にフード付きのコートを羽織った青年が静かに立ち上がる。
「「っ!!?」」
二人は驚きかけながらも、顔には出さず、そして彼はすでにベルトを巻いている。
「変身」
『ターンアップ』
クワガタの絵柄が現れ、それをくぐると、ギャレンアーマーを纏う、一人の戦士。
「仮面ライダーギャレン………あんたらは避難しろ」
「させるかッ」
ノイズと共に迫るが、瞬時にホルスターから醒銃ギャレンラウザーを取り出して、ノイズを撃ち抜き、インファイトでマリアと対峙する。
瞬時に刃先を向けて接近するマリアに対して、ラウズカードを扇状に広げ、一枚のカードをスライドし、読み込ませる。
≪ロック≫
槍と、突如現れた岩壁が激突し、マリアが驚く中でもう一枚のカードを使用。
≪ラピッド≫
銃へと光の絵柄が吸い込まれ、瞬時岩壁から飛び出し、引き金を引くと、弾丸が雨のように連射され、マントで防ぐマリア。
ノイズは近づいてくるが、拳で吹き飛ばし、距離を置いた瞬間、お互い構える。
「何者かは知らない………だがこのガングニール、如何なるものをも貫く、無双の一振りッ。貴方が何者でも、ステージから降りてもらうわ」
「悪いが、少し本気を出す」
そして左腕を静かに構えると、腕にアブゾーバーが出現し、二枚のカードが舞う。
≪アブゾーブクイーン フュージョンジャック≫
回転し、槍を軸に突撃するマリア。孔雀の羽根が広がり、それを纏い、ギャレンはジャックフォームになる。
それと共に、三枚のカードを、強化され、刃先が付いたギャレンラウザーへ読み込ませた。
≪バレット ラピッド ファイア バーニングショット≫
鳴り響くと共に後ろへ飛ぶ。炎が孔雀の翼から放たれながら、炎の弾丸が連射される。
「なっ」
竜巻はその勢いで吹き飛び、黒いマントを翻して地面に下りる。
≪アッパー≫
「!? はや」
いッ!?と叫びながら、すぐさま槍で防ぐが、その拳を振り上げた一撃を防ぎきれず、吹き飛んでいく。
(なにッ!? 見た目以上、これは重い。ほとんど瞬時に距離を縮めた!!?)
周りをノイズで囲まれるが、気にも留めず、ファイアの音と共に、爆炎が身体から放たれ、全て焼き尽くされた。
「くっ」
顔をゆがめ、その様子を静かに見つめる。だがその視線は、カードへと向けられる。
「そのカード………まさか、同類?」
その問いかけと共に、テレビ画面が全てシャットアウトされた。
「なに!? 中継が」
「止まったっ、翼っ」
「ああっ」
瞬間、二人は聖詠を口にし、ギアを纏う。
ギャレンはその瞬間を見て、何か気まずそうに顔を背ける。
「あっ、彼奴その気になれば、スーツで脱げたの見えるんだった」
奏は、まあいまさら恥ずかしがってもなと思いながら、そう呟く。
「いまは気にしていられないっ、速く片付けるっ」
だが翼は少し声が震えていた気がする。ギャレンも急なことにこちらを見ていたため、少し気まずそうに震えていた。
そしてギアと共に駆け、ガングニールとガングニールが激突する。
「テメェ、あたしの真似しやがって」
「貴方にはマントが無いじゃない」
「るっせぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
激突する槍の戦いの中、ギャレンは空を飛び、周りのノイズへ狙撃し続けた。
「! まずい」
≪シャッフル≫
突然の気配に気づき、カードをすぐに取り出す。
これはギャレンラウザーに無いもの。本来はラウズカードを取り替える能力だが、彼の下にあるシャッフルは、空間内にあるものの位置を取り換えた。
ノイズと奏の位置が変わり、そこに無数の鋸、丸鋸が放たれていて、翼も気づき、二降りの鎌を防いだ。
「他にも装者がっ」
「デッスぅぅぅぅ」
弾丸での狙撃でけん制して、丸鋸の装者の追撃をやめさせた。奏はすぐに位置を把握して、翼の側に来る。
マリアはそれに気づき、槍が迫るが、銀色の風が舞い上がり、奏のガングニールを阻む。
「なっ」
銀色で、小さな刃を吹雪のように操る、白い妖精を思わせる装者。
そしてマリアは翼の攻撃を避け吹き飛ばし、地面に下りる。そこに翼が吹き飛ばされて、それを受け止めたギャレン。
「あんやろう、三対四か」
「すまない………だが私達の前から消えたこと、許していないからな」
そう少し愚痴るとき、翼はなぜか悪寒が走る。
ギャレンもその様子に気づき、首をかしげた。
そして現れた丸鋸の子は、すぐにその二人に攻撃をしかけに接近し………
「いや、四対四と一だよ」
そう言って、その子を蹴り飛ばす存在がいた。
弾丸にでも貫かれかけたように吹き飛ぶその子に、ギャレンは呆然と、翼はすぐに何事も無かったかのように離れた。
「遅いからな………」
だがすぐ後ろから、耳元で囁くように銀色の髪、赤い弓と言う銃弾を放つ歌姫がいる。
防人は静かに汗を流している中で………
「………会えた」
そう言って、マフラーを顔で隠し、一人の拳、ガングニールのもう一人の装者。
響がここに現れ、すぐにノイズへと弾丸が雨のように降り注ぐ。
「ああ………」
イチイバル装者、クリスもまた、口元を釣り上げた。
「「一真ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアア!!」」
二人の少女の咆哮に、ギャレンは、
「………ごめんなさい」
謝ることしかできなかった………
クリス「アッハ♪♪ 見つけた、見つけたぞ一真アァァァァァァ―――」
響「壊す壊す壊す壊すッ壊すッ壊すッ壊すッ壊すッ壊すゥゥゥゥゥゥ―――」
翼「………援軍………」
奏「………」
ギャレン「ギャレンです違います」
マリア(なにがどうなってるのッ!?)
お読みいただき、ありがとうございます。