戦姫絶唱シンフォギア/ブレイドッ!!   作:にゃはっふー

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あの子を出したくて………投稿です。

それではどうぞ。


第4枚・過去の幻影

 あれから一か月、一真と名乗った男は四つのスタイルを披露。

 

 剣による攻撃、雷鳴を纏い、格闘技も得意とする接近タイプ。最も安定しているが、キーとなるカードは融合症例第一号に預けていることが多い。

 

 銃を持つ赤いスタイルは、銃によるけん制をしつつ戦うインファイトタイプ。

 

 カリスと言うスタイルは弓を持ち、光弾を放ちながら、刃にて斬りかかり、風を纏い、自在に戦場を移動する。彼が最も使うタイプ。

 

 杖のような錫杖を使い、パワーによる攻撃と思わせ、最もカードを使用した組み合わせを行い、多種多様の攻撃方法を使用する。対人戦に最も強いと思われる。

 

 ただ静かにそれを見ながら、その時見せかけた力と、黄金の姿はけして見せていない。ノイズ程度では見せないようだ。

 

「ならばあの子をぶつけるしかない、か………融合症例第一号も確保しなければ」

 

 そう呟きながら、彼女はコーヒーを飲む。

 

 

 ◇

 

 

「ふむ………」

 

 風鳴弦十郎は使える物を使い、調べに調べたが、

 

「見つかりませんね、風鳴機関も使いましたが」

「ああ、影も形もボードと言う機関は無い。無いが」

 

 とある時期、情報が操作された後らしき時期があるのを見つけるのには成功した。

 

 その空欄を見つけ出し、その時期に疑念を抱き、眉間にしわが寄る。

 

「謎の機関、ボード。正式名も何も見つからないが、日本機関なのは間違いないのなら、ここだろう。空欄、どこで税金などのが使われたのが不明と言う時期がある。考えられるとしたらそこだが………」

「これは」

 

 藤尭と友里は少しばかり驚きながら、まさかと思う。

 

 年代が古く、かなりの年代が過ぎている。その時期かと目星をつけた。

 

「気合いを入れれば、まだ調べられる範囲ギリギリか。それでも中身が国家機密レベルなのだろうか? 完全に跡形もなく消されている、風鳴機関などにも記録が残されていない」

「これは………」

「俺達が思うよりよほど、闇が深い力と言うことだろう。ボード、一体何をしていた」

 

 そう腕を組みながら告げ、現在も調べている。

 

 

 ◇

 

 

「………なにかようですか」

「んな顔すんな、翼がアイドル活動で暇なんだ」

 

 私達の側に最近、天羽奏がうろちょろする。今最近、寝床にしているところにまで顔を出すほどにだ。

 

 天羽奏、あの事件以来、表舞台ではけして歌を歌わなくなり、彼女はコンサート事件の風評被害を悲しむあまり、歌わなくなったと言う話だ。いまの私には関係無い。

 

「響」

「一真」

「こんちは」

 

 アパートに帰ってきたら、天羽奏と出会う一真。僅かに驚きながら、その場に座り込む。

 

 そう言えばと、

 

「そう言えばあんがとさん、あんたが薬、リンカーの副作用を消してくれてから、少し身体が楽なんだ。おかげでまだ戦える」

「………かなり身体に影響が出るものだが」

「あたしは翼達と違って、薬を使わないといけない、時限式って奴なんでね。こいつと相性は微妙なんだよ」

 

 そう言ってペンダントを見せながら、私は静かにそれを見る。あれが自分の中にあるのは、おそらく………

 

「………少し聞きたいことがある、二年前、あたしらのコンサート事件のことだ」

 

 そう一真の方を見ながら聞く。あの時の事に気づいたんだろう。

 

「なんだ」

「あの日、黄金の戦士が大量のノイズを倒したんだ。あんたか?」

「だとしたら」

「………助かった、って言えばいいのかな。あたしは途中で戦えなくなるわ、槍の破片で一般人巻き込むわで、響を殺しかけた」

「………」

 

 そう言われながら、やはり自分の胸にある破片がどの時の物か、分かったんだろう。

 

「生きててくれて、よかったよ」

「………」

「あんたがノイズを倒してくれたから、助かった人もいる。本当に、よかった」

 

 そう静かに言うが、

 

「本当にそう思うか」

 

 そう、一真が言った。

 

「………それは」

「あんたも聞いたはずだ、生き残った被害者を、世間一般がどう扱ったのか」

「ッ!!」

 

 その時、顔がゆがんだ。分かっていたようであり、それに黙り込む。

 

 一真はそれ以上は何も言わないし、私も何も言うことは無い。

 

 もう遅すぎる。意味なんて………

 

「! ノイズか」

 

 そう一真が言い立ち上がり、すぐにチェンジビートルを取り出すと、蠢いているが、

 

「最近多く無い?」

「………この感じ、まさか、ノイズの空間に誰かか干渉しているのか」

「なにッ!?」

 

 それに天羽奏は驚く。私だって驚く。

 

「どういうこと一真」

「ノイズは元々、別の異空間に貯まっているのは、前々から分かってた。それから漏れ出た物がいままでのノイズだが、最近のは開け閉めされている感覚だ」

 

 色々初耳なことが多い、前々から空間から出て来るノイズを倒しまわっていたのだろうと、語ってはいたが、ここまで酷いとは。

 

「誰かが、ノイズを取り出してる!? そんなこと可能なのかっ」

「ともかく今回は広いぞ、そろそろ警報も鳴る」

 

 そう呟いた瞬間、警報が鳴り響いた。

 

 

 

「気が進まないけど、今回はあんたらの指示に従う。私は一真と違って、ノイズを感知できない」

 

 すでに飛び出しているし、あの野郎。

 

「それは助かる、藤尭さんっ、聞こえるか」

 

『聴こえますっ。現在、ノイズを確認。数が広いと言うより、ばらけています。広範囲に被害拡大の恐れあります』

 

「なら別れるか、一真ってのは」

「一真なら数が多いところか、一番反応が多いところに出向く。私らはそれ以外」

「だそうだ」

 

『分かりました、なら』

 

 話を聞き、私はノイズを壊す為、仕方なく指示を聞き、動き出す。

 

 

 

 壊す事しか、この手にはできない。言われたポイントで壊し始める。

 

「ふんッ」

 

 壊すことしかできない私は、生きていてはいけない。はずだった。

 

「イライラする………」

 

 だけど、意味はできた。ノイズを壊すと言う意味。

 

「私をイライラさせるなッ」

 

 暗闇の公園で、ノイズを一掃する。インカムは天羽奏から渡された物を持ち、破壊の後を見ながら、静かに周りの煤を見る。

 

「こっちはあらかた片付けた、目視できる範囲にはいない………」

 

 スペードのAを取り出す。だがいまだ蠢くそれを見て、まだ何かあると思った時、鎖のようなムチが放たれ、それをマフラーで弾く。

 

 いまの攻撃は、

 

「誰だ」

 

「へえ、いまのを防ぐか。融合症例」

 

 白い甲冑姿、バイザーを付けて、トゲの付いた鎖を持つ銀髪の女が現れた。

 

 ………一真が見たら、まず目を閉じそうな子だ。シンフォギアを纏うとき、初めの時は急だから分からなかったが、意識して使えるようになると、一真は目をそらす。

 

 スーツに成る際に見えるらしい。気にすることも無いことを気にする化け物だ。

 

 とりあえず下乳が見える白いギアの不審者に話しかける。

 

「融合症例? 私とギアの関係か」

 

「そう言うこった」

 

 その子は何か銃のような杖を構え、操作すると、ノイズが突如として現れた。

 

「………さすが最強の化け物、本当にノイズを取り出せる物があるのか」

 

「ソロモンの杖って言うんだ、大人しく来てもらうぜ」

 

「アァ? 寝言は寝て言え。私はノイズを壊し尽くすッ、巻き添え食らいたくなきゃ、家に帰りな銀髪チビッ」

 

「チビ言うなくそがッ」

 

 歌を詠いながら、ノイズを壊しながら、その子へと迫る。

 

 その子へ拳を振るうが、

 

「!?」

「馬鹿がッ」

 

 そして弾き飛ばされる中、何度か地面に跳ね上がりつつ、その様子を見る。

 

 拳は命中した。だけど、

 

「スペックが違い過ぎる」

 

 鎧の装甲はそう厚くはなさそうであり、肌やら胸も露出があるのに、なぜかこのガングニールよりも固く思える。

 

「こいつはネフシュタンの鎧って言う、完全聖遺物なんだよっ。欠片風情が、良い気になるなッ!!」

 

「完全聖遺物………つまり欠片じゃないシンフォギア」

 

 なるほど、欠片とそうじゃ無い物じゃ、能力に差ができて当たり前か。

 

 そう考えている時も、左右からノイズが迫り、それを吹き飛ばす。

 

 気のせいか、何か狙っている。私の体力を削る気か?

 

「大人しく捕まれ、それと、そのカードを渡しやがれッ」

 

 そう言って、鎖を放つ銀髪チビ。

 

 いま、なんて言った?

 

「お前、一真の、チェンジビートルも狙ってるのか………」

 

 それを知り、静かに、

 

「………殺すッ!!」

 

 能力差がありすぎる中ためらいもない。奥ノ手ヲ使ウっ!!

 

 

 ◇

 

 

「奏っ」

「翼聞いたか!? ネフシュタンの鎧を着た奴が響を襲ってるっ」

「忘れるものか、自分達の不甲斐なさで奪われたものを」

 

 その時、黒い柱が立ち上る。それに驚きながら、インカムから声が、

 

『フォニックゲイン上昇っ、これは、どうして!? 響ちゃんのガングニールが現在とてつもない高エネルギーを発生!!?』

 

「なんだって!?」

 

 二人が急いで現場に来ると、黒い光に覆われた響が、光を払い、現れた。

 

 急に周りの温度が上がり、溶岩でも近くにあるのかと思うほど、熱い熱気が放たれる。

 

「な、なんだそれ。聞いてねぇぞっ!?」

 

【言ウナラバ、シンフォギアガングニール、暴走状態っ。行クゾ、がきッ!!】

 

 鉱物のような鋭い爪を持つ響は、赤い眼光を光らせ、燃える炎を纏いながら戦いだす。

 

 今度は完全に互角の戦いを始め出すが、周りの破壊が凄まじく、公園が少しずつ形を変え出す。

 

「これって」

 

 その時、バイクと共に、カリス状態の一真が現れ、響を見る。

 

「響の奴、また暴走を起こしたのか」

「おいッ、どういうことだよ!!」

 

 奏の言葉に、周りのノイズを撃ちながら、

 

「響の中にあるガングニールは、心臓から響の中に根付いて、響の身体自体を変え出していた。それを俺の力で元の状態や、問題がないように欠片に干渉した。そしたら響の奴、勝手にいまの姿、肉体の進行を引き換えに力を引き出す状態を作り上げた」

「なっ」

「いまは問題ないが、長時間連続使用は命を縮める。急いで加勢する」

 

≪トルネード≫

 

 風の矢が残っているノイズを全て撃ち、急いで響の下に出向く。

 

【一真っ】

「来いッ、チェンジビートル」

 

 その言葉に、カードがふわりと浮かび上がり、一真の下に来ると共に、

 

「変身」

 

『ターンアップ』

 

 ブレイドへと変わり、左腕につけた『ラウズアブゾーバー』を出現させる。

 

≪アブゾーブクイーン≫

 

 山羊のカードが鼓動すると共に、もう一枚取り出す。

 

≪フュージョンジャック≫

 

 鷲のカードのエンブレムがアブゾーバーに組み込まれた瞬間、僅かに鎧が変化する。

 

 羽のようなものが取り付き、刃先が伸び、金色の紋章を胸に、黄金が組み込まれた。

 

「ハッ」

 

 羽を広げ、飛翔し出し、それにもネフシュタンの鎧の子は驚愕する。

 

「ここで飛ぶって、ふざけるなッ」

 

≪スラッシュ サンダー ライトニングスラッシュ≫

 

 轟雷が剣に宿り、ノイズを切り払いながら、ネフシュタンの鎧へと迫る。

 

【一真っ】

「響ッ」

 

 大きく旋回しながら、響は両足で思いっきりネフシュタンの鎧を吹き飛ばす。

 

 今度は向こうがバウンドしながら、響は両腕を後ろへと広げ、爆炎のように炎を吹きだす。

 

【ガアァァァァァァァァァァァァァァァァァ】

 

≪スラッシュ≫

 

 トカゲのカードが全てを切り裂き、

 

≪サンダー≫

 

 鹿のカードが轟雷を纏いながら、ブレイドの周りを旋回し、

 

≪マッハ≫

 

 ジャガ―が高速しながら、三枚のカードに全ての力が集まる。

 

≪ライトニングブーム≫

 

 天空に飛ぶブレイドが一つの雷鳴と化し、高速飛翔し、地面すれすれに飛び、ネフシュタンの鎧へと迫る。

 

 同時に獣のように動き回り、響も迫る。

 

「く、来るなあぁぁぁぁ」

 

 ノイズを取り出しながらだが、少女の行為は無駄に終わり、獣と雷は少女を吹き飛ばした。

 

 

 ◇

 

 

【グルルルルル………】

 

「響」

 

 人の姿に戻り、その胸に触れながら、その瞳の色が変わる。

 

 緑と赤、その色に変わると獣のようになっていた響の身体が一瞬跳ね上がるが、同時に影が消え、熱が引き、元の姿へと戻りだす。

 

「………エッチ」

 

 そう言って胸を触る手に触れる。鷲掴みと言う奴だ。

 

「おまっ、ゾウユチカダナンジャカラジタガナイダロっ!!」

 

 そう言ってすぐに問題はなくなって、響の胸からすぐに手を放す。響は呆れながらそれを見る。

 

 後ろの二人は?な顔で、一真を見る。一真の滑舌の悪さは初めてだった。

 

「気にするな化け物。本当に………」

「お前な………」

 

 ノイズも余波で吹き飛ばし、響はその場に座り込む。

 

 そこへ奏や翼が駆け寄ってくる。

 

「おい響、平気かっ」

 

 そう言って手を伸ばすが、その手を払いのけて立ち上がる。

 

「平気だよ、この程度」

「おいッ、なんでそんな、命を縮めることするんだっ。そんなこと、誰も」

「私が望んだからそうしてる、一真もいるんだ。そうやすやす死んだりしない」

「そう言う問題じゃないだろっ」

「うるさいっ、あんたたちには関係ないだろ!!」

「関係あるッ、あの日、お前を救ったあたしには」

 

 その言葉に、響は、

 

「ふざけるな」

 

 静かに拳を握りしめ、睨むように奏を見た。

 

「ふざけるなッ」

「響………」

「なにが救っただッ、あの日、私が生き残った所為で、どんなに全て壊れたか知らないくせにッ、いまさらいい人面してるんじゃねぇよッ」

 

 その叫びに奏は驚き、翼は前に出るが、響の叫びは止まらない。

 

「あの日生きることを諦めなかった私にッ、待っていたのは地獄だった!! 大切な親友は私に連絡無しでいなくなって、リハビリの中、看護師から陰口言われッ、学校じゃ人殺しと言われ続けた!!」

「んな、んなことないだろ。お前は」

「誰もそんなの知らないッ、あの時の私のことなんてどーでもいいんだよッ。家では石を投げられたり、お父さんが仕事を無くしたり………あの日私が生き残ったから、私は家族をこの手で壊したんだッ」

「ち、ちが」

「違わないッ。違わないのならなんで、なんでお父さんは家を出て行った!!? なんで家でお母さんは泣いてた!? なんでみんなして私を人殺しと言い切ったッ!?」

 

 その言葉に、奏は殴られるよりも目まいを起こしかけ、視界がゆがんでいく。

 

 響が、目の前の少女の叫び声が、嘘ではないのが分かるから………

 

「あた、しは………」

「一真だけだ………私の拳、私の存在は全て壊すだけだ。だけど一真は壊れない、不死身の化け物だから、だから私は一真の側にいる。ノイズを壊す為にも、一真の側に」

「ひび」

 

 その時、一真は背後から放たれる。ノイズの弾丸を弾く。

 

 それに全員が我に返り、振り返れば、

 

「………」

 

 肩で息をしながら、ソロモンの杖と言う聖遺物を向けながら、ノイズを放った少女は、静かに、

 

「ウアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」

 

 無数のノイズを放ちまくり、響が立ち上がろうとするが、それよりも前に、

 

「動くな」

 

 そう呟き、緑色の瞳になり、余波だけ放つ。

 

 一真を周辺に、ノイズが吹き飛び、力があふれだす。

 

「かずま?」

「………」

 

 瞬間、その瞳は緑色に光り、身体が変わる。

 

 緑のハートを象るカードが浮かび上がり、ラウザーが現れる。カリスの赤ではなく、緑色に変化した、それが現れた。

 

 黄金とは違う、まさしく化け物の姿。

 

「ジョーカー」

 

【Aaaaaaa―――――】

 

 短剣のようなナイフ、マンティスを取り出し、光を集め出し、辺りを放ち、全てのノイズを吹き飛ばす。

 

 ジョーカーと言う化け物の姿に、二人の装者は驚くが、

 

 

 

 一人だけ違った。

 

 

 

「………お前、やっぱり、一真………」

 

 ネフシュタンの鎧の子がそう驚き、震える腕で、ノイズを放ちまくる。

 

【なんでお前、いや、もしかして】

 

 ノイズを払いながら、それに気づくと、口元を釣り上げた。

 

「あっははは………やっぱりだ。フィーネから話を聞いて、戦って、やっぱり………私を捨てておいて、お前は………お前はッ」

 

 怒りのままノイズが集まり、巨大ノイズがいくつも出現する。

 

「ふざけやがってッ、絶対に、絶対に私は、お前を殺すッ。待ってろッ、一真!!」

 

 そう叫びながらその場から離脱し出す中、追おうとしたが、巨大なノイズが目の前に現れる。

 

【邪魔だッ】

 

 だがジョーカーはすぐノイズを倒した。それは蚊を払うように簡単に、煤だけが大量に舞い上がる中、後を追おうとしたが、すでに少女の姿は無かった。

 

 それに呆然となる中で、はっとなり、すぐに辺りを見渡す。

 

【………響】

 

 響も、いつの間にかいなくなっていた。追ったと言う感じではないが、人の姿に戻り、辺りを見渡す。

 

「………ともかく響を探すか」

「ま、待ってくれ」

 

 奏は一言、そう言うが、

 

「………あの子は」

 

 一真は僅かに迷ったが、静かに、

 

「俺と出会った時、もうあの子は生きる意味を無くしていた。お前達、人じゃあの子は救えない………本当は、人じゃなきゃ、いけないのにな」

「!!」

「俺から言えるのはそれだけだ」

 

 それだけで奏は知ってしまった。少女の心がかなり壊れていることを。

 

 一真は響を探す為、その場から去っていく。

 

 奏はしばらくして、涙を流し、その場に座り込んだ………

 

 

 ◇

 

 

「………なんでだよ一真」

 

 あの姿、カードを見せられてから、もしかしたらと思った。

 

 やっぱり、一真だった。

 

 私を捨てておきながら、彼奴は他の女を連れまわしている。

 

「許さねぇ………」

 

 一真は死なない。なら殺すくらいがちょうどいい。

 

「絶対に許さねぇ………」

 

 一真は私のだ。誰にも渡さない。

 

「覚悟しろ一真、アンデッドジョーカーッ。世界で一人だけの、不死の怪物!!」

 

 静かに決意する少女は、月を睨みつけた。




能力を分けて使用したり、力を組み合わせて技に変えたり、この一真さんは普通とは全然違う存在です。無言のまま、緑のジョーカーへと変わりました。

一真は『全て』のアンデッド関係の姿に変身でき、ジョーカー体は無言のまま変化可能です。

これは映画、本編のブレイドとは違う物語を歩んだ剣崎一真だからです。その辺りもお楽しみにしてください。

あの子も出せたぜ。

お読みいただき、ありがとうございます。
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