戦姫絶唱シンフォギア/ブレイドッ!!   作:にゃはっふー

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第7枚・状況整理

 俺の名前は左翔太郎、風都と言う町でしがない探偵をする、ハードボイルドな男だ。

 

『自分からハードボイルドって言ってるゾ』

 

「翔太郎の悪いところだ」

 

 俺の相棒、フィリップと共に、とある謎の噂を聞き、調査に出た。

 

『地味にスルーしたな』

 

 いつもなら探偵事務所にいるフィリップがいるのは、もう一つの俺達の顔、仮面ライダーダブルが関係している。

 

「僕らはこのガイアメモリと言う、地球の記憶の一部とも言える物を使用して仮面ライダーになる」

 

 本来ガイアメモリは一人一つ以上使うことは危険だが、俺たちはこのダブルドライバーというベルトを使う。

 

 これを使うことで、フィリップの意識だけが俺の身体を使うことにより、もう一つのメモリを使用できるようになっている。

 

「かみ砕いて言えば、その通りだよ翔太郎。より細かく言えば、僕の使うメモリの担当がソウルメモリ。彼はボディ担当と言う訳だ」

 

 だが俺達は数々の戦いで、心も身体も一つにする、エクストリームと言う形態を身につけている。

 

 これはフィリップの身体をデータ化し、俺の下でエクストリームメモリを利用して、完全なシンクロ状態で戦う、ダブルの最終形態とも言える状態だ。

 

 二人で一人の仮面ライダーである俺達の最強の姿ではあるが、その変身を解くとき、フィリップは当然、俺の側にいる。

 

「その時、妙なことが起きてね。気が付いたら僕らは風都からこの町に流れ着いていた」

 

「そこでどうするか悩んでいる時、響と出会ったってわけだ」

 

「私も聞いたときは驚いた」

 

「そう言う事か」

 

 ここは光写真館。もう一人の仮面ライダーである男が居候しているところだが、本人はいないうえ、ほかの仮面ライダーもいない。

 

 いまはこの男、異世界か未来から来たか知らないが、未来から来た、過去に活躍した仮面ライダーである剣崎一真と、それと共に風都に来たことがある少女。響。

 

 その仲間である、セレナと奏。彼女達とで、いまは光写真館を俺達で管理している。

 

「だが、話を聞く限り、メモリがまた関わっているのなら、俺達ダブルの出番だ」

 

「悪いが、風都でない限り、メモリは俺が封印、破壊する」

 

「私らで壊すことはできる?」

 

「それはシンフォギアシステムを見てみないことにはなんとも言えない、手伝ってくれるかい? 錬金術師」

 

「まあいいだろう」

 

 そんな感じで、戦闘面についてはまだ要相談だなこれは。

 

 と、もう一つのことだが、

 

「聖遺物ギャラルホルン、ね」

 

「北欧の神々が、最終決戦ラグナロクの到来を呼ぶ笛だね。まさか平行世界へ移動する道具なんて」

 

「響達はそれで、オレ達はこの写真館でこの平行世界に移動した」

 

 そしてその先で、ガイアメモリ、眼魔と言う見えない敵、ゲーム病と言うバクスターが現れた。

 

「はい、ゲーム病ってなんですか?」

 

 セレナと言う子がそう尋ねて来る。彼女と奏と言う子は異世界から来ている。仮面ライダーのことを良く知らない。

 

「僕らの世界で、新しく発見された新種のコンピューターウイルスさ。人間に感染するね」

 

「それに感染すると、ストレスによって進行が早まり、身体がデータ化されちまう」

 

「その際、肉体からバグスターと言う、病原菌が各ジャンルのゲームキャラとして現れ、さらに感染者にストレスを与える。最終的には感染者は完全にデータ化され、バクスターはより自立行動可能になる。というところか? 正確にはもう少し違うが」

 

 フィリップ、翔太郎、一真の順に説明を受けるセレナ。奏も嫌な顔をしながら、

 

「それはどうやって治すんだ」

 

「バグスターを倒すまたは、それ専用のドクターが、バグスターを倒すしかない。だけど」

 

「この世界にいるかどうか………」

 

 そしてキャロルはホワイトパネルに情報を書き込み、裏側に回す。

 

「それと、ここからは平行世界側の、装者達の情報だ」

 

「地味に仕事をしていたオートスコアラーと言う人形のレイア・ダラーヒムだ、派手によろしく」

 

 ホワイトボードにキャロルは書き書きと、情報を書く。

 

「まず天羽奏はコンサート事件の際、死亡している。一真がいないからな、可能性は高かったが、当時の事件は大幅に被害は拡大していた」

 

「………そうか」

 

「それなら、私も死んでますね………倒壊している施設で絶唱なんか歌ったのなら、調も私を見て驚いてましたし」

 

 暗い顔になりながら、キャロル自身も、

 

「俺もこいつがいなければ、記憶の焼却が大幅に軽減されていない。ならよくて廃人だろう」

 

「………こっちの私はどうなんだろう? 妙に調が驚いてたし、死んでいない、よくて知っている人なのは間違いないけど………とっ捕まえて攫えばよかった」

 

 物騒な事言うな、まあ過ごした環境が悪い。彼女の事情は多少だが知っている。

 

 その後、関係が修復していると言うのは喜ばしい事だ。

 

『マスター他に話があるとしたら』

 

「噂だな。お前達、風都での噂ってのは」

 

「ガイアメモリが製造されているって噂だ、マスカレイドドーパントが廃工場でメモリを作るってな」

 

「実際、マスカレイドドーパントはいたし、関係ない人達、攫われたと思われる人たちもいた」

 

「そっちは照井がどうにかしていることを祈るか。どんな風に俺達は移動したんだ」

 

「光だね、何かが光ったと思ったら移動していた。現時点ではそうとしか言えない」

 

 地球外生命体ワームも関わるこの事件、闇が深いが、これらは全て、俺達仮面ライダーが解決すべき事件だ。

 

 少なくともここにいる者達はそれに関しては問題ないらしい。

 

 こうして俺達は動き出す。

 

 ………

 

「「これからどうする?」」

 

 俺は剣崎一真とそう聞き合った。

 

 

 ◇

 

 

「と言う訳です」

 

 私は聞いた話を、みんなに報告した。

 

 あの後、犯人は捕まり、証拠品はコレクションと言っていたビデオや写真が決め手でした。あの人が来なければ私は………少しゾッとします。

 

 ですが専門のカウンセラーが付けられるので、これで被害者の方が良くなることを祈るしかありません。

 

「平行世界の、奏………」

 

「セ、レナが………成長したセレナが」

 

 ある意味向こう側が危惧する動揺が、私達から見ても分かるためなにも言えない。

 

「だが、こうして知ったからには、むしろ向こう側と腹を割って話し合いたいところだ」

 

 確かに、私達はそう思う。

 

 その時、響先輩がおずおずと手を上げる。

 

「あの~どうして調ちゃんはマリアさんを盾に、そう私から、距離を取るのでしょうか?」

 

 ごめんなさい、ごめんなさいッ。

 

 もう大人しくしますから、耳元で怖い話をしないでッ。

 

 

 ◇

 

 

「うえぇぇぇぇんっ、みくうぅぅぅぅぅぅぅぅ」

「よしよし」

 

 どうも向こうの響は、ギャラルホルンの響みたい。

 

 このギャラルホルンの響とは、私が側にいない所為でいまの響と打って変った性格の響のことを言います。

 

 泣き付く響をあやしながら、エルフナインちゃんが話を続けました。

 

「向こうにはキャロルの他にオートスコアラーもいるようです。この事件についてもボク達よりも詳しそうではありますが」

 

「こうなると詳しく話し合う必要がある………私たちの方は、しっかり受け止める」

 

「それじゃ、響先輩を探すデスっ」

 

 そう切歌ちゃんは言うが向こう側の情報は少ない。

 

 他に気になるのは調ちゃんを助けた男の人だ。何者だろうか?

 

 

 ◇

 

 

「とりあえずキャロル、お金は平気なのか」

「問題ない、いまこうやってコンピューターで増やしている」

 

『宝石を質屋に売って、それを元手にパソコンで増やすんですねマスター』

『地味に派手なことだ』

 

 そうキャロルのペンダントからそれが聴こえ、少しイラっとするが我慢する。

 

 その後はその金で買い物、響が付き添いで来るが、まあいい。

 

「キャロルちゃん、今日はお姉ちゃんと一緒に寝ようか」

「顔の表情変えずになにを口走るっ」

「………エルフナインと一緒で、同じ味かな」

「おいッ、エルフナインになにしているんだっ」

「いや、ほぼ一真と同じならと思って」

 

『ヤンデレがおかしなこと言い始めた』

『もう手遅れだゾ』

『地味にエルフナインが被害者になっていた』

『あらあら』

 

 オレの側により、背後を取る。まずい、接近戦はこいつが上だ。

 

 なにするか分からない知りたくないッ。

 

 そうしていると、

 

「!」

「どうし」

 

 その時、白いリボンを付けた、奴がいた………

 

 

 ◇

 

 

「響待ってっ、どうして逃げるの!」

 

「未来が追いかけて来るからっ」

 

「平行世界の響だよねっ、逃げないでお話ししよっ、どんな響でも、響は私の大切な人だよ!」

 

『百合なんだゾ』

『地味に告白だな』

 

「やかましいわッ」

 

 キャロルを小脇に抱え、走る私、

 

 ここでこちらの未来に捕まれば、あれよあれよとこちらの翼やマリアと関わる。

 

「マリアさんも翼さんも覚悟を決めたって言ってたよ」

 

「それでも納得できないことがある」

 

「それでも話し合うべきだよっ」

 

「話し合いはいまじゃない」

 

 ………

 

 この未来は走りが早い、いやこちらもか。どうしてこんなに身体能力が高いんだろう。

 

 そして、

 

「未来っ、駆けつけたよ!」

 

「!?」

 

 この走り回りの中で、まさか連絡していたのか。

 

 目の前にカラフルな私がいる。その側に、

 

「デース。調は私が守るデスっ」

 

「切ちゃん」

 

 いや出て来るなよそれなら。

 

 だが都合が良い。

 

 走りながら前に立つ私の横をすり抜け、そのまま後ろで調を守る切歌をすり抜け、掻っ攫う。

 

「デス?」

 

「あれ?」

 

「人質」

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 

 ◇

 

 

 どうしてこうなったか分からないが、致し方ないだろう。

 

 オレ達は月読調を人質にし、S.O.N.G.の本部へと来る。

 

「キャロル………」

 

「そんな顔をするなエルフナイン、こっちのオレは悪人だろうに」

 

「けどキャロルはボクにとって家族ですから」

 

「それはこちらのキャロルだ、オレじゃない。ったく」

 

『ツンデレだゾ』

『言っちゃだめですよミカ』

 

 ペンダントのメモリ破壊してやろうか?

 

 ともかく、すでに歓迎モードなのはいかがなものか。

 

「それじゃ、改めて自己紹介、もおかしいか」

 

「まあな、あまり変わらないだろう。名前は」

 

 そう言いながら、こちらと向こうの誤差を確認する。

 

 

 ◇

 

 

 やはりこちらの奏とセレナは死に、了子さんやナスターシャ教授はいない。

 

 マリアはなにかそわそわし、翼もそわそわしている。

 

「こっちの二人に悪いから、死人は黙って会う気はなさそうだぞ」

 

「そ、れは、そうだけどっ」

 

 その辺の葛藤は任せるしかない、調を抱きしめながら、耳に息を吹きかける。

 

「なんか、こっちの私、だいぶ違うんですけど」

 

「こっちはこっちで色々あった、未来があの頃、側にいない私だ」

 

 そして一番違うのは、

 

「かめんらいだーと言う存在ですね、彼らの存在は確認されていません」

 

「だろうな、一真の存在は決定的な部分である。オレも含めてな」

 

「私も一真に助けられたから」

 

 そしてこちらの人達の要求は、情報の共有らしい。

 

 元々ギャラルホルンの事件は初めてじゃないらしい、こちらに来る装者は初めてだが。

 

「言っちゃ悪いが足手まといだ、仮面ライダーの知識をいちいち説明するのは」

 

「アァ? それはどういう意味だ」

 

 こっちのクリスも口が悪い。

 

「擬態と言う能力で瓜二つになる怪物や、高速移動に、超能力を使ったり、重加速やゲーム病。魔法使いやメダル、果実の力も。種類が多すぎて伝えなきゃいけないことはたくさんある」

 

「ありすぎだろっ」

 

「ならばこそ、我々に情報を教えてはくれないか? 君達が拒否しても、この世界で事が起きる限り、我々は動くぞ」

 

「確かにな、どうする剣崎響」

 

「はい? けんざき?」

 

「………立花の苗字は捨てた、お母さんやおばあちゃんを捨てて、自殺しようとしたんだよ私は。その意思表明………いまは関係修復中だけど」

 

 それに微妙な雰囲気になるが、すぐに切り替え、私は告げる。

 

「ともかく分かったよ、今度全員で来る。それでいいか」

 

「セレナが来るのねっ」

 

「奏も」

 

「分かったから、言っておくけど、来るかは本人次第だからな」

 

 そして本部を後にする。

 

「待ってくださいっ、調を、調を返してっ」

 

「切ちゃんっ」

 

 などど言うことがあった。

 

 

 ◇

 

 

 何かが静かに燃え上がる。

 

「………また失敗、だが次こそ」

 

 そう呟きながら、その場に草木が生えていった。

 

 異形の実を実らせながら………




剣崎響「人質はこのまま家に連れて帰る」

翼「待てなら月読のかわりに私が」

マリア「いえ私が」

キャロル「魂胆が見え見え過ぎるぞっ、やはり会うべきじゃないんじゃないか」

剣崎響「ふっ」

調「耳元やめてーーー」

切歌「しらべーーーー」

お読みいただきありがとうございます。
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