戦姫絶唱シンフォギア/ブレイドッ!!   作:にゃはっふー

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あの戦いのその後、剣崎と立花、ダブル響編。


第11枚・別れた後の平行世界の彼ら

 私の名前は立花響っ、私は現在、

 

「ここの公式はね」

 

「凄いよ私っ」

 

 平行世界の私こと、剣崎響に勉強を見てもらう。ある実験をエルフナインちゃんから頼まれた。

 

 

 ◇

 

 

 こうして私たちは平行世界へ翼さんとクリスちゃんと共に来ました。

 

 完全聖遺物ギャラルホルン、これによって起きる数々の事件を解決するため、無関係ではありますがデータ収集のために、こうして事件が起きていない世界へと渡って来たのです。

 

「相変わらずどの世界も同じに見えて、少し違うんだな」

 

「だねクリスちゃんっ♪ この世界はどんな世界だろう?」

 

 そう話し合っていたら、警報が鳴り響く。これは、

 

「ノイズやも知れない、立花、雪音」

 

「ああ」

 

「はいっ」

 

 そして私たちは急いで出向く。

 

 この世界の最大の問題へと………

 

 

 ◇

 

 

「ちっくしょう今回は数が多いっ」

 

 そう叫ぶイチイバルの装者、雪音クリス。

 

「致し方なし、散開して各個撃破だ」

 

 そう言い、剣を振るう風鳴翼。

 

 ガングニールの響は拳を振るい、シュルシャガナの調とイガリマの切歌。

 

 そしてアガートラームの………

 

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 

 ◇

 

 

「こいつは」

 

「アガートラームを纏うのは」

 

「セレナちゃんっ!?」

 

 そう叫び、乱入する三人に、装者全員が驚きながら、こちらを見る。

 

「わ、我々がもう一人っ!?」

 

「となると、ギャラルホルンか?」

 

「話が早くて助かるな、私は雪、って先輩がいるんじゃ、苗字呼びも意味ないか」

 

「待てっ、そっちの雪音は私のこと先輩と呼んでくれるのかっ」

 

「あっ、向こうはまだ恥ずかしがってるみたいだよっ」

 

「その通りデス」

 

「いやいいから戦えよっ」

 

「皆さんきますっ」

 

 その言葉に、全員が協力して戦いだす。

 

 そんな中思うのは、一人いない装者。

 

 それを振り払うように、平行世界の装者はノイズを倒す。

 

 

 ◇

 

 

「ギャラルホルンのテストで、我々の世界に来たのか」

 

「はいっ、こちらでは立花と呼んでって、翼さんは名前で呼んでください!」

 

「心得た、では我々の方の基地で休むといい」

 

「皆さん、きっと歓迎してくれます♪」

 

 そう言い微笑むのは、自分たちの世界では死んでしまった少女であった。

 

 

 ◇

 

 

「ようこそ、話は聞いているよ」

 

「こちらの叔父様、しばしよろしくお願いします」

 

「まあ、平行世界とはいえ、自分がもう一人いるってのは」

 

「少しびっくりするよね~」

 

「そうだね~。こっちとそっちの違いってなにかあるのかな?」

 

 それに凍り付く平行世界に、ポカっと雪音が立花を叩く。

 

「ばか、察してやれよ。こっちだって、セレナが死んでたり、奏が生きてたりしてるんだから」

 

「あっ、ごめんなさい………」

 

「うっ、ううんいいよ私っ。けど、そっちのクリスちゃん、そんなに本気で叩かないんだね」

 

「ご志望なら叩いてやるぞバカっ」

 

 響とクリスが話し合う様子に苦笑する平行世界。

 

 だがと風鳴が難しい顔で訪ねた。

 

「テストである以上、差異は確認せねばいけないだろう。言いにくいかもしれないが、質問してくれ私」

 

「すまない………では」

 

 エルフナインなど、あまり変わりは無く、やはり一番違うのは、

 

「マリアは………」

 

「マリア姉さん? マリア姉さんがどうしたんですか?」

 

「マリアはどうしている?」

 

「はい、いまアガートラームが故障しているので自宅待機です」

 

 その時、やってきた装者たちはなんとも言えない顔になる。

 

 死んでいたと思っていたが、単純に出れなかっただけだった。

 

「なんていうか、よかったというかなんていうか」

 

「ああそうだな」

 

「そ、そうか。だが、よくよく考えれば、マリアとセレナ。二人の年齢差が違うな」

 

 よく考えれば、セレナはマリアと2、3歳差だが、話を聞くとかなり年齢差があるらしい。

 

 ネフィリムの暴走の所為で、傷を癒すのにコールドスリープを使用したからだそうだ。

 

「それ以外に違いはなさそうだな」

 

「そうですか、そちらのマリア姉さんも元気そうで嬉しいです」

 

「あっははは、そ………う………」

 

 その時、響は気づく。

 

 組織の面々、特に切歌と調が物凄く顔を反らしていた。

 

 それに気づいたのはクリスと翼も同じである。

 

「せ、セレナちゃんっ、そういえば今日はいいの? なにか予定とか」

 

「? 別にありませんけど?」

 

 立花が話題を変えようと、急に変な事を言いだし、セレナはきょとんとしている。

 

「そんなことは無いデスよっ、きっとなにかあるデス!」

 

「う、うんっ、きっとあるよセレナ!!」

 

 そしてしばらく考え込み、少しだけ頬を緩ませて、

 

「それでは私はここで………暁さん、月読さん、また」

 

「はいデスっ」

 

「またねセレナ」

 

 そしてセレナは嬉しそうに基地を後にして………

 

 みんなが沈んだ顔になる。

 

「………なにがあった」

 

「………実は」

 

 

 ◇

 

 

 とあるマンションの一室、一人の女性が来客の対応の為、ドアの側に近づく。

 

「だれ………」

 

「マリア、私だ」

 

「つばさ………いまはだれにも会いたくないって言ったわよね?」

 

「マリア、いい加減にここを開けてくれ」

 

「いやよ………いまは一人になりた、はっ!?」

 

 その時、背後に気配がしたのに気づき、振り返ると、

 

「『影縫い』っ」

 

 クナイが影に刺さると共に、マリアは動けなくなり、それに驚く。

 

「つ、翼が二人っ!?」

 

「平行世界から来た私だ、中を開けてくれ私」

 

「あ、ああ………」

 

 少し戸惑いながら、扉を開けて、セレナを除く全員が中に入る。

 

『うわぁ………』

 

 全員が魔境と化した部屋と、布団をかぶり、目にくまを作ったトップアーティストに、ただただ驚愕している。

 

 この世界のマリアは引きこもりになっていた。

 

 

 ◇

 

 

「なぜこうなってしまったんだ」

 

「言いにくいことなんだか、言いやすいんだか………」

 

 クリスは事情を知らない三人に、どういえばいいか分からないが、覚悟を決めて言う。

 

「こっちのセレナには彼氏がいる」

 

『うわぁ………』

 

 マリアは悲鳴を上げ、錯乱し、切歌と調は泣きそうな顔になる。

 

「マリア、いい加減に現実を見るデス」

 

「セレナの恋人さん、良い人だよ」

 

「それが一番納得できないっ、悪い虫なら、悪い虫なら別れさせてるのにッ。セレナ、セレナああぁぁぁぁぁ」

 

 泣きながらセレナの名前を連呼する様子に、クリスは雪音たちに説明する。

 

「とまあ、セレナに彼氏ができてからご覧の有り様で、こっちも参ってるんだ」

 

「大変だなこっち」

 

 ともかく、こんなんでは戦闘に参加させられないため、色々困っているらしい。

 

 中に入れたのはラッキーなので、この際掃除をしだす。

 

 泣きながら縛られるマリアと風鳴、翼を隅に、掃除し出す装者たち。

 

「「わ、わたしたちは?」」

 

『マリアを見張ってて』

 

 ほぼ全員からそう言われ、お互いがお互いを励ます光景を見ながら、

 

「クリス先輩、服はどうするデス?」

 

「一か所にまず集めて、後で色落ちするものとしないものに分ける」

 

「クリスちゃ~ん、雑誌とかは?」

 

「まずは数が数だから、一か所に集めて、古いものを束ねて捨てる」

 

「このスナイパーライフルはどうするデス?」

 

「専用のアタッシュケースがあるはずだからそれにってッ!」

 

「デス?」

 

 そう言い、切歌はスナイパーライフルを持ち上げ、その時、引き金を引く。

 

 天井へ音もなく、弾丸の痕跡ができた。

 

 全員が固まり、沈黙後、マリアを見る。

 

 マリアは顔を背けていた。

 

「………マリア?」

 

「………これしかなかったの」

 

 マリアはそう、焦点が定まらない目でそう告げた………

 

 

 ◇

 

 

「ね、ねぇわたし」

 

「な、なにわたし? いま凄いことに」

 

「違くってこれ」

 

「えっ?」

 

 二人の響が洗面所の鏡の裏側にセレナの写真があるのを見つけ、それに嫌な予感がする。

 

 映画とかだと、殺したい相手の写真が鏡の裏にいっぱいあるとか言うのが定番だ。

 

 そしてこのセレナは隣に誰かいて、隠し撮り。

 

「や、やめてわたし、それ以上踏み込まないでっ」

 

「わ、わかってるってわたしっ。さすがにわたしも」

 

 そう言っていたら、鏡が開いた。

 

 鏡の裏側には、男女の写真がびっしりと貼られていて、男だけがズタズタにされている。

 

 無論、これがセレナの彼氏だろう。

 

「「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――!!」」

 

 

 ◇

 

 

 マリアは余罪を聞かれている犯人のように黙秘して、だがしかし、部屋を掃除すると次々と証拠が見つかる。

 

『姉さん、いまなにしてるんだろう………』

 

『マリアさんだから平気、にしてもな………』

 

 と言う男女の声が響くノートパソコンが決定的になり、マリアはゆっくりと語る。

 

「………セレナについていかがわしい思惑があると思ったのよ」

 

「盗聴器………盗聴器ですか」

 

「無いわぁ………ほんと無いわあ………」

 

「マリア………」

 

「そこまで追い込まれていたんデスね………」

 

 クマがあるのも、ずっと盗聴していたかららしい。

 

 だが過去ログを確認しても、彼はセレナを大切にしていて、むしろ聴いている皆がブラックコーヒーが欲しくなるほどのバカップルだ。

 

 それをずっと聞いていて、涙が枯れたらしい。

 

「セレナ………私のセレナが」

 

『ねえ………私たち、付き合ってだいぶ経つよね』

 

「!?」

 

 その瞬間、縄抜けをし、パソコンに食い気味にかぶりつく。

 

『な、なに言ってるんだセレナっ』

 

『その、ね………キス、してほしい、なって』

 

「ダメよセレナっ、そんな子に育てた覚えはマムには無いわよ!」

 

「お、落ち着けマリアっ」

 

「やっぱりあの時撃っていればよかったっ、まだ遅くないっ。立花響、アタッシュケースを渡しなさい!」

 

 突撃してくるマリアを立花が抑え、もう片方の響がケースを持つ。

 

 残りのみんなはマリアを抑える。

 

「落ち着くデスマリア」

 

「狼狽えるなッ」

 

「狼狽えてるのはお前だけだ!」

 

 

 ◇

 

 

 頬を赤く染め、少女は上目遣いでこちらを見る。

 

 少年は静かに覚悟を決め、そっと近づく。

 

 その唇は、少女の額に触れる。

 

「………どうして」

 

「へたれで悪かったな………」

 

 そうそっぽを向きながら呟き、少し不満だが、

 

「大事だから、マリアさんに認められてからがいいんだ」

 

「………ありがと♪」

 

 そう言い、少女は青年の腕に抱き着く。

 

 

 ◇

 

 

「アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ―――!」

 

「ま、マリアおち、落ち着けっ」

 

「狼狽えるな私ッ。まだ間に合うっ」

 

「ダメだマリア!」

 

 叫び声を上げ、ついに立花を乗り越え、ケースへと迫る。

 

 この様子を見ていた平行世界の装者はお互いを見て、頷く。

 

「………じゃ、我々はこれで」

 

「待て、逃げるな平行世界の私っ」

 

「………逃げるぞ」

 

「う、うんっ」

 

「待ってあたしっ」

 

「待てっ、この状況を解決してから帰れ私っ!」

 

 今度は数名、自分を掴み、抑え込む。

 

「放せ! 付き合っていられるか!」

 

「見捨てないでくださいっ」

 

「もう耐えられない………」

 

 アタッシュケースに手を伸ばすマリアを止めながら、装者はその場から去ろうとする。

 

 結局、アタッシュケースだけ押し付けられ、その世界から去っていった。

 

 

 ◇

 

 

「それで、これがお土産ですか」

 

「こちらで処分して欲しいと懇願されて、断れなかった………」

 

 こっちに戻った私たちは、師匠たちにアタッシュケースを任せ、平行世界のことを話すが、

 

「こちらのマリアには」

 

「黙っていようデス」

 

「うん、知ったらなにする………はっ!」

 

 そして調が見ると、扉の隙間から血走った目で話を聞く、歌姫が………

 

 

 ◇

 

 

「放してっ、向こうの私の代わりに私がセレナの悪い虫を駆除するわ!」

 

「落ち着けマリアっ」

 

「狼狽えるな!」

 

「狼狽えてるのはマリアさんですっ」

 

「放してぇぇぇぇぇゼレナあぁぁぁぁぁぁぁぁいっやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――」

 

 その様子を見ているのは、もう一つの平行世界の剣崎響側の、セレナと奏だ。

 

「全く………なにやって、ってこれ、写真?」

 

「向こうの私と彼氏さんの?」

 

 その写真を拾い上げて見てみると、

 

「………は?」

 

「こいつは」

 

「!!!」

 

 嬉しそうにセレナは手を合わせて、その写真を見る。

 

 彼氏の男は、どことなく、ある男によく似ているのだ。

 

 セレナは嬉しそうに頬が緩み、それに対してマリアの反応がより強くなる中、剣崎響は、

 

「少し用事ができた、エルフナインどこだっ」

 

「待って響っ」

 

 暴走し出す者たちの中、クリスは悲鳴を上げた。

 

 

 ◇

 

 

 師匠が出てくれて、その後座標はエルフナインちゃん以外誰も分からないため、もうあの世界にはいかない。

 

 キャロルちゃんが動き出そうとして、こちらも問題になり、平行世界組は帰還した。

 

「なんだっ、いてやると言うのになぜ帰すッ!」

 

「エルフナインちゃん私とお話ししようかああぁぁぁああああ!」

 

「待ってくださいっ、そっとしておきましょうっ。平行世界ですしっ」

 

「いいから帰るぞ響っ」

 

 マリアさんはあの後、エルフナインちゃんと二人っきりになろうとしたりしましたが、何度も側にいる私たちが止めに入りました。

 

 こうして私たちと剣崎響の話は、ここでいったん終わりました………

 

「クリスだってこっち側なのにッ」

 

「あたしはヤンデレじゃねぇよッ」

 

「………」

 

 奏さんが目を背けましたが、私たちも目を背けました………




セレナ「えへへ♪」

剣崎響「殺す………カズマアァァァァァァァァァ」

キャロル「あっはははははは―――」

強制送還されました。

それでは、お読みいただきありがとうございます。
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