頑張るぞ。
一人の男がバイクに乗りながら、とある高台で止まり、静かに空を仰ぐ。
「………キャロルを置いて来た」
あの後、光写真館も元通りになり、世界を旅し出す。
自分は自分自身の力を使い、別世界へと移動。
その後彼女、キャロルとオートスコアラー達を忘れていることに気づいたが、後の祭り。
キャロルは他の装者のように元の世界に戻れるが、おそらくキレてるだろう。
「どうする………」
剣崎一真は割と本気で考えた。
◇
「………そもそもこの世界はどこだろう」
色々な世界を渡り歩くために、よく分からない時が多い。
一真は途方に暮れていると、悲鳴が響く。
「!」
彼はすぐにアンデッドの力を使い、瞬時に場所を割る。
「遠いか」
≪チェンジ≫
その姿をバニティ、全ての生物を司る姿に変化して駆けだす。
景色を置いて行き、人に襲いかかろうとするそれを吹き飛ばした。
悲鳴を上げて逃げ出す人は無視して、人を襲っていたそれ、怪物を見る。
【アマゾン………】
【アァァァァァァァァァァァァァァァ】
◇
某潜水艦内部。
そこはけたたましいサイレン音と共に、多くの人々が叫ぶように声を出し、災害に対して動いていた。
「通報がありましたっ、またアマゾンです。場所は」
「急ぎ装者を送りだせ!」
とある場所でカメラに映る二つの怪物をモニタで見るのは、
「弦十郎くん、今度はノイズじゃなく、アマゾン。それも二体ね」
「ああ」
一人の女性は眼鏡を直しながらモニタを、男は腕を組み、その光景を見る。
彼ら、特異災害対策機動部二課。ここは人の枠を超えた存在を対処する最後の砦でもあった。
「アマゾン、二体とも交戦中っ」
「アマゾン同士の共食いでしょうか」
アマゾンは人のタンパク質を求める傾向があり、ノイズ対策で研究された危険物。
人がノイズを倒すために研究されていたが、いまではノイズ共々同じ扱い。
「全く………」
「アマゾン一体、動きますっ」
そのアマゾンは、カードを取り出していた。
◇
≪チェンジ≫
カリスへと変身し、目の前のアマゾンへと向かう。ワシのようなアマゾンは飛翔したが、すぐにフロートを使用し飛び上がる。
【アァァァァァ】
「………動物がベースか」
そう言いながらカリスアローを構え、間合いを取ると、
「化け物がいるって聞いたが、どっちだ」
「っ!?」
【アァァァァァァァァァァァァ】
突然一人の男が現れ、それは静かに両方を見る。
どちらも人の姿ではないが、男は気にせず、両方を静かに見つめた。
それに対してカリスは、
「どちらも化け物だが、お前は」
「なんだ、律儀に答えるんだな。まあいい」
『スクラッシュドライバー!!』
腰にドライバーをセットした瞬間、カリスは接する。
「仮面ライダー………お前、何者だ」
「俺か? 俺は」
【シャアァァァァァァァァ】
「ちっ!」
話の中、遮るワシアマゾン。
向かってくるワシアマゾンに対してカウンターで蹴りを放つ。
「オッラっ!」
そのままワシアマゾンを蹴り飛ばし、それにカリスは静かに観察する。
「お前、身体をいじったか」
「ああ、人間兵器だ」
律儀に答える怪物に、律儀に答える兵器。
そして手に、ゼリーの入れ物のようなものを取り出し、ドライバーにセットした。
『ロボットゼリーッ』
「変身」
レンチのようなレバーを倒し、その瞬間、中身が解放され、容器のような物に囲まれ、その液体が全身を包む。
『潰れる!溢れる!流れ出る! ロボットイングリス! ブラァ!』
黒い液体を飛びちらかせ、金色の、ロボのような仮面ライダーが誕生する。
「俺は『仮面ライダーグリス』だ。さあ、心火だ。心火を燃やしてぶっ潰すッ」
ワシアマゾンが迫る中、拳を突き上げると共にその手に武器が現れる。
『ツインブレイカー!』
「オッラッ」
【アァァァァァァァァっ!?】
液体が形になり、杭のようなパイルアンカーがアマゾンへと食い込んだ。
「激情ッ」
【グアッ】
引き抜き、そのまま空中で何発も何発も叩き付けた。
「圧勝!」
【ァァァァァァァァァアアアアッ】
地面へと叩き付けた後、その翼を握りしめ、引き抜く。
無理矢理身体を起こして、その後も何度も拳で吹き飛ばすと共に、一つのボトルを取り出し、セットする。
『シングル! シングルブレイク!』
「勝者ッ!!」
その拳が身体を削り吹き飛ぶワシアマゾンは、敵わないと知るとその高く跳び上がる。
だがそれに続くように跳び上がり、それよりも速く、手をドライバーのレンチに手を掛けて、
「お前じゃ俺は燃え上げられねえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ」
『スクラッシュブレイク!』
レンチのようなレバーを押し、ゼリー状のエネルギーが駆け巡り、吹きだしながら飛び蹴りが決まった。
砕け散り、燃え上がりながら消し炭になるアマゾンを見ながら、グリスは静かにカリスを見る。
「………」
それらを全て見て、それがなんなのかを見定めるカリス。
地面に楽々と着地して、静かに、
「んでだ」
そしてグリスは、もう一人の怪物に対して、ツインブレイカーを向ける。
「お前は、俺の心を燃やせてくれるか?」
その瞬間、カリスはワイルドへと変貌し、激突する。
「心火だ、心火を燃やすッ!!」
◇
「こちらは風鳴天羽、いま現場に」
『向かうな翼っ!』
「えっ」
その瞬間、爆発する。
◇
「解放!」
いつの間にバニティアンデッドになり、激突していた。
ボクシングのように何度も激突する戦いで、アンデッドの身体を傷つけながらも、彼は倒れない。
「熱戦!」
それに業を煮やし、二つのボトルを取り出す。
『シングル! ツイン! ツインブレイク!』
「咆ッ哮ッ!」
それに彼もカードを取り出し、空に浮かぶカードが輝く。
≪ビート スクリュー サンダー ライトニングブレイク≫
雄たけびと共に地面がひび割れ、グリスとバニティは激突していた。
「これだッ、これが俺が求めていたッ戦いッ、ダアァァァァァァァァァァァァァ!」
吹き飛ばし合い、間合いが開く中、グリスは雄たけびを上げ、バニティアンデッドはこれでもダメかと、別の手を打つ。
【アァァァァァァァァァァァァァァ】
金色のカードが現れ、光の門が彼は纏う。
≪エボリューションキング≫
仮面ライダーブレイド、キングフォームの瞬間、その金が輝く。
五つのカードが舞い上がり、それと同時に三つのボトルを取り出すグリス。
お互い最強技を使うと察したからだ。
「力を貸せ、お前らあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
クワガタ、フクロウ、キャッスルの三つのボトルを使い、ブレイドはキングラウザーにカードがセットされる。
≪ロイヤルストレートフラッシュ≫
『ディスチャージボトル! 潰れな~い! ディスチャージクラッシュ!』
黄金とボトルの激突が辺りを包み、二人の影はそこから消える。
◇
「なるほど、俺は別の世界に来たってわけか。どーりでみーたんがいないわけだ」
全ての激戦を終え、落ち着いた彼らは話をした。
戦った理由については、拳で語った。そう彼は言う。
彼は猿渡一海、仮面ライダーグリスであり、ネピュラガスにより仮面ライダーに変身する世界らしい。
平行世界だの異世界だの、彼はともかく、すんなり受け入れた。どうも同じようなことがあったようだ。
行ったことがない世界だが、こことはだいぶ違う話を聞き、納得する一真。
「それでお前はアンデッド、怪物ってわけか」
「ああ」
隠すことではないため、アンデッドであることも説明し、彼はそれも受け入れた。
自分も実験で人間兵器と化している、それなら自分の事も関係無いだろう。
「ま、俺にはどうでもいいが、俺がここにいる理由も分からないな」
「聞かせてくれ、お前が異世界に来た理由を」
「………」
そして彼は少し長くも短い話を始めた。
◇
あれは俺がみーたんの仲間になり、パンドラボックスを取り返した後のことだ。
バカがはしゃぐ中、俺はその日の夜、みーたんの為にうまい朝食を用意するために動こうと、少しばかり早く起きて買い物に出かけたときだった。
道端に、なにかみょーな石が転がっていたんだ。
俺はこれを見てピンと来た。これはみーたんにプレゼントしろと神が言ったと俺は思い、すぐに石を拾う。
その瞬間、光が世界を包み込んだ。
「それで気が付いたらここにいた」
「魔法石か」
話を聞き、即座に思いつく物を口にした。
廃屋のマンションの中で話を聞き、一真はすぐに思いつく言葉に、一海は首をひねる。
「まほうせき?」
「魔力を帯びた石のことだ。お前はそれに触れてこの世界に来た。来た理由は俺には分からない。その石の持ち主が、何かを願ったはずだ」
一真の知識では、魔法石は奇跡が詰まっているとも言える。
誰かが、何かを願い、それを叶えるピースとしてグリスである彼を呼んだ。そう説明した。
「そうか………みーたんが心配しているといけねえな。早く済ませるか」
叶える必要は無いが、彼の中にその考えは無いらしい。
それを聞き、この世界ですることを決めた一真は、お互い目的を見つけた。
「だが問題はある。アマゾンだ」
「細胞変化の、新種か。お前はどこまで知っている」
それに対して、一真は僅かに首を振る。
「知っているだけ。俺はアマゾンの世界には滞在したことは無い」
それと人のタンパク質を求め、中には人をベースにした者もいる。
特殊な薬剤を使用して抑えることもできるが、一度人を食えば抑えることはできない。
そんな話を聞き、一海は胸糞悪いと呟く。
「ちっ、八方塞がりか………戦いの途中で来た連中は」
それに少しばかり考え込むが、
「平行世界だからな、いまいち分からない。ただ言えることは、アマゾン対策がされている対怪物組織または、武装をした道具使いだ」
途中で現れた者には気づいていた。気づいていながら、まだ戦った二人。
それ以上は聞かず、一海は静かに彼から渡されたパンを齧り、一真は外を見ていた。
「雨、か………」
◇
「………だれか」
少女は雨の中歩く、そんな中、静かに天に祈る。
「だれか、わたしを殺して………」
その瞬間、少女は異形の、青いアマゾンへと変わる。
少女としての残りは、理性と、友からもらったブレスレットだけだった。
◇
「世界は僕をッ、アマゾンを求めてるうぅぅぅぅぅ」
一人の男がアマゾンを従え、そして舞台は急激に動き出そうとしていた………
一海「一海です」
一真「一真です」
一海「いっや~俺がまさかの登場に、多くのみーたんファン仲間は喜んでくれてるだろ」
一真「俺はそれと共に不安がある、雨の中の少女、そして最後の男。これを次だけで片付けられるか?」
一海「なんだ? 俺ら一一コンビで片付けてやろうぜ」
一真「だな」
一海「んじゃま、さっさと終わらせて、みーたんの世界に戻るぜ」
一真「それでは」
一一コンビ「お読みいただきありがとうございます」