申し訳ございません!
彼女は少し咳払いをして、ついてきてください、と言ったため彼女の進んでいった方向に足を進める。
家から出て、すぐ近くに森があり、その森に少し入るとちょっとした広い空間ができていた。
「では、ここであなたを鍛えていこうと思います」
いきなりだな、と思ったが願ったり叶ったりな状況のため顔をキリッ!とさせて頷く。
「良い表情です。では、これから私のことを師匠、とお呼びください」
「はい!師匠!」
と、間髪入れずに言うとッ!と声を漏らし嬉しそうな顔をする師匠。わかりやすい人だなーと思いながら、顔はキリッとさせておく。よし、心の中でも師匠で統一していこう。
これから師匠に鍛えてもらえるのか。俺の人生、今日から走っていくことになる。止まらずに進んでいこう!
「と言っても、まず何からはじましょう」
いきなり躓いた。開始10秒くらいで躓いた。
早くね?
「えっと、俺の能力がイマイチよく分からないんで取り敢えず剣の使い方を....」
「あーわかりました。それでは取り敢えずこの剣を持ってみてください」
取り敢えず無難な剣を選ぶ。この人を剣を使ってたからな。
師匠から渡される剣を見てみると見た目はめちゃくちゃ強そうな、これぞ伝説の剣!みたいな剣だった。
「い、いいんですか?こんなすごそうな剣持っちゃって」
「大丈夫ですよ?そんな大層な剣じゃないんで」
んなわけあるか!絶対これ強いやつだよ!あんたおかしいだろ!
まぁ持たせてくれるんだしありがたく持とう。
「じゃあ、も、持たせていただきます」
ドキドキする。剣なんて初めて持つからな。
「よいしょっとぉぉぉぉ!!」
がごん!と足元から凄まじい音が鳴る。
重い!なにこれ重ッ!重すぎだろ!
「大丈夫ですか!?」
「重くないですか?これ」
「重い?....あ、そういえば私はスキルがあるから持てていたんだった」
ズコーと音がしそうなほどのうっかり。ほんとに残念な人だなー。
「な、なんですか!その目は!し、しししかたないでしょう!わすれていたものはしかないんです!はい!」
「はぁ..」
前途多難だなー、こりゃ。
「では、気を取り直して、この木刀を」
「はい!」
先程は何もなかった。いいね?
「その木刀で、私に攻撃をしてきてください」
「え?師匠は素手ですよね?」
まじ?ちょっと危ないんじゃないか?
「舐めないで下さい。腐っても2位ですから。避けるぐらい些細なものです」
...なに?いま些細なもの、と?
いいだろーう!そんなに言うんだった当ててやろーう!!
「....ハァ....ハァ....強すぎません?」
彼女に俺は問う。
「そりゃー世界No.2ですからね!2位ですから!2位!」
何回いうんだろ。まぁいいや。それよりも、叶う気がしない。結局1発も当たらずに終わった。運動くらいは前の世界でしてて少なくとも女の人には負ける気は無かったのに。
いやほんとに強過ぎる。勝負になる気がしない。
「あのーすみません、ずっと言いたかったんですが、敬語になってません?」
「え?いや、一応師弟の関係になったんですから敬語にした方がいいのかなーと思って....」
「!...わっかりました!!では、鍛える時だけ敬語で行きましょう!」
「はい!」
....終わった。やっと1日が終わった。疲れた。ホンットに疲れた!もうやりたくない!
あのあと地獄の走り込みで6キロ走らされました。うぷっ。思い出したら吐き気が。
すぅーはぁーすぅーはぁー。...よし、気を取り直してまた明日を生き抜いていこう!
おやすみ。
「ねぇ、二人とも」
「...なんだ」
「...ナニ?」
「龍一、今何してるかな?」
「さぁ?無事にいてくれるといいな」
「そうですネ。無事にいてくれるといいナ」
「"私達の代わり"に、生きてくれるといいわね」
「大丈夫だ!"俺らの加護"があるからな!」
「生きてくださいイ、龍一」
「うるさいですね。もうあなた達はいらない存在なんですよ」
その言葉と同時に"豪華な服を着た女"が長い鎌を振り、3つの首が飛んだ。
あけおめですね