そして投稿遅れて本当に申し訳ないです(´;ω;`)
UAが10000を超えていましたね!
たくさんの閲覧ありがとうございます(`・ω・´)
そして、お気に入りも171件…!ありがとうございます!
今回はヒロsideのみです。
ーーヒロsideーー
はぁ…今日も疲れたなぁ。
今は学校から帰宅しているところだ。気温も少し肌寒い季節に近づいてきたせいか、学校で厚着をしている人が増えていっている気がする。こういう光景を見ているともう冬に近づいて来たんだなと実感する。…と着いた。
ガチャ
「ただいまです。」
「あ、ヒロくんおかえり~。」
「久しぶりだねヒロー!」
「えっ…?」
あれ、なんでメグさんとマヤさんが居るんだろう。
僕の考えを察したのか、お姉ちゃんが
「今、ココアさんとリゼさんは出掛けているので代わりに働いて貰っているんだよ。」
「あー…そうなんだ。よし、僕も準備してきます。」
ーー更衣室ーー
そういえば、ココアさんとリゼさんが出掛けていると言っていたけど2人は何をしているんだろう?在庫にあるコーヒー豆の不足しているから買い出しに行っているとかだろうか?
「よし。」
着替えが終わり、下の階に戻ろうとした時
『うぇぇ!!?私とリゼちゃん、もしかしてリストラ!?』
!?
下の階からココアさんの聞き捨てならない発言が聞こえた。僕は急いで下の階に降り、みんなの様子を見に行くと
「いや、ですからココアさん…」
「その子達が私とリゼちゃんの代わりに働いてくれるんだね…2人とも…チノちゃんの事よろしくね…。」
「いやココア、チノの話をちゃんと聞けよ。」
なんか話が噛み合ってない…。
「えっと、ココアさんとリゼさんラビットハウス辞めちゃうんですか?」
「ち、違うよヒロ…これは「そーなんだよヒロくん!」
僕が質問すると、答えようとしていたお姉ちゃんの言葉を遮るようにココアさんが声を上げた。
「私とリゼちゃんがコーヒー豆を買いに行っててそれでラビットハウスに帰ってきたらいきなりこの子達が私とリゼちゃんの仕事用の服を着て働いてたの!これはもうリストラとしか……」
「こ、ココアさん!だから違うんです!これは────」
青ざめるココアさんにオロオロしながらお姉ちゃんが何か説明しようとしている。一体どうしたものか…。
ん?……リゼさんがこっちに手招きしてる。
僕がリゼさんに寄るとリゼさんは小声で
「実はな……」
リゼさんから教えてもらったことを説明するとこうだ。
まず、お姉ちゃんは在庫の確認をしている時にコーヒー豆が不足していることに気づき、ココアさんにコーヒー豆を買ってもらうようにお願いしようとしたのだが不足しているコーヒー豆の量が多く、ココアさん1人では持ち切れないだろうと判断したお姉ちゃんはリゼさんと2人で買って来て貰うようにお願いしたらしい。
その時に、お姉ちゃんは『2人に買って来て貰う間、人手が足りないので友人に手伝って貰うようにお願いしているんですけど大丈夫ですよね?』とココアさんとリゼさんにちゃんと説明していたらしい。リゼさんはその説明をしっかり聞いていたので問題無かったのだが、ココアさんは全く話を聞いていなかったらしく『お姉ちゃんにまっかせなさーい!!』と自分の世界に入っていたらしい。
そのせいでココアさんは今……
「チノちゃん!どうして…どうしてリストラなんか……」
「だ、だから話を聞いてくださいココアさん!」
「「…。」」
リゼさんと2人の方を見てみるとまだ話が続いているようだ。
「はぁ……なぁココア。」
ため息混じりにリゼさんがココアさんを呼ぶ。
「何リゼちゃん…?」
「あのな────」
リゼさんはさっき僕にしてくれた話をココアさんに説明した。すると、ココアさんの顔がみるみる赤くなっていき…
「ち、ちちちチノちゃんごめんなさい!!」
顔を手で隠しながらココアさんは謝る。
全くしょうがないココアさんだ。
「えっとココアちゃんだっけ…?ごめんね勝手に服を着て働いちゃって…。」
メグさんがココアさんに謝る。それに続くように
「私もごめん…」
マヤさんも謝る。
「……。」
?ココアさんがぷるぷる震えている。怒っているのだろうか。
「「えっと…」」
怒っているかもしれないと気づき出したマヤさんとメグさんも困惑し出す。ココアさんは今だ震え続けている。
「……ココアさん?」
「……。」
お姉ちゃんが心配そうに尋ねるも返事はない。そして、ココアさんが動き出したと思えば、
「大丈夫だよー!私の可愛い妹達ーー!!」
「「妹!?」」
とココアさんは2人に抱きついていた。
まぁ…これで解決?なのだろう。
そう思っているといつの間にかココアさんから抜け出していたマヤさんとメグさんがこっちに来て
「それにしても久しぶりだねヒロー!」
「そうだねー。大きくなったなぁ。」
と2人は僕に頭を撫でる。
バッ
「ち、チノちゃん…?」
「…。」
2人が僕の頭を撫でているといきなりお姉ちゃんが2人から奪うように僕を引っ張り抱きしめた。そして頬を膨らまして2人を睨んでいる。…なにをそんなに不機嫌になっているんだろうか。
不機嫌になった理由が分かったのかマヤさんとメグさんが
「ああ…そういう事…。」
「ご、ごめんねチノちゃん。」
2人がいきなりお姉ちゃんに謝りだした。
一体どういう事なんだ…。
と、お姉ちゃんの方を見ると優しく微笑んできた。…本当に何なんだ一体…。
ーー後日ーー
「今日は野菜が安くてラッキーでしたね。」
今は、スーパーに来週分の食料を買ってラビットハウスに帰っている途中だ。よく僕達は定期的にその日の来週分の食料を買いだめするのだ。ちなみに凜空の所はその日必要な時にしか物は買わないらしい。やっぱり家庭によって色々な過ごし方があるのだろう。同じ人種なのに考えは全く違う。人間を改めて凄い生物だと思えた。
なんて、とてもどうでもいい事を考えていると
「あ!す、すいません!」
ココアさんが見知らぬお姉さんとぶつかってしまってらしい。
「あ、い、い、いえ、こちらこそすいません…。」
…ん?リゼさん?髪を下ろしたり、服装もいつもと違う格好をしている。
「お、お姉さん!名前はなんと言うんですか?」
僕がリゼさんなのか疑っている時、お姉ちゃんがどこに対して琴線に触れたのか分からないが目を輝かせながら、お姉さんに名前を聞いている。
「……私の名前はロゼと言います。」
ロゼ…さん…?リゼさんでは無かったのか。でも、そのわりには似すぎって言うか…なにか怪しい。
「ロゼちゃん!とっても綺麗だね!憧れるなぁ…。」
「そ、そうですか…?」
お姉ちゃんだけでなく、ココアさんまでロゼさんに憧れの眼差しを向けていた。
「あ、あの私!ラビットハウスという店で働いているんですけど、もしいつか暇があったら来てくれますか!?」
「え、ええ…是非。」
「!…ありがとうございます!」
あんなに嬉しそうなお姉ちゃんは久しぶりに見た気がする。
「では私はこれで…。」
「うん、またねロゼちゃん!」
「「さようなら。」」
……んー。
リゼさんじゃないのかな…。なにか引っかかるんだけど、ココアさんとお姉ちゃんの様子を見る感じ2人はリゼさんだとは思っていない感じだったしもしかしたら本当に別人…?いや、でもただただ2人は気づいていないって言う可能性もゼロじゃないし────
「ヒロくーん!早く行こ!」
気がつくとココアさんとお姉ちゃんは遠くに歩き出していた。
「ご、ごめんなさい!今行きます!」
…最近熱も出たから疲れているんだろう。うん。今日は早く寝よう。
ーー数日後ーー
「はぁ……。」
「……?」
どうしたんだろう…?お姉ちゃんに元気がない。何かあったのかな……。
ココアさんにでも聞いてみよう。そう思った瞬間、
「私、姉失格だぁぁぁあああ!!!」
「お、おいココア!」
いきなりココアさんが半泣きになりながら店を飛び出して言った。
「り、リゼさん一体どうしたんですか?」
「あぁ、ヒロ。実はな…ココアのやつ、チノが楽しみにしていたパズルを残りのピースをハメてほぼ完成させてしまったんだよ…。しかも1ピース足りないらしい。」
「……。」
これは困った。だからお姉ちゃんは不機嫌だったのか。
これは更に困った……。ココアさんが帰ってこない。
「お、お姉ちゃん…。ココアさんも悪気があった訳じゃないから仲直りしようよ。」
「で、でもこんな状況になってしまって今更謝るのはちょっと恥ずかしいと言うか…。」
(リゼさん、どうしましょう…?)
(どうしようか……。)
バァン
「チノちゃん!」
どうしようか迷っていたらココアさんが何かを持って帰ってきた。
「新しいパズル買ってきたから許してぇ!」
「ココアさん……。は、8000ピース!?」
いきなりお姉ちゃんが驚愕の声を上げた。
「と、とりあえず皆でやろうか…。」
リゼさんがそう提案し、お姉ちゃんの部屋で皆でパズルを完成させることになった。その時にココアさんは流石に四人じゃ8000ピースのパズルは終わらないと判断したのか電話で千夜さんとシャロさんを呼んでいた。
「なに手伝ってくれって来てみれば……」
「これはパズルかしら…?」
「お願い千夜ちゃんシャロちゃん!手伝ってぇ!」
ーーAM 0:22ーー
お、終わらない…。
そして睡魔がやばい。6人がかりでもやはり8000ピースは多かったのかまだ3分の1ぐらいしか完成していない。周りを見てみるとみんなも限界らしくうとうとしている。
「終わらないよぉー!」
半泣き状態のココアさんが言う。ならどうして8000ピースのでかいパズルを買ってしまったんだココアさん…。
「も、もう無理なんじゃない…?」
シャロさんがほぼ諦めかけている。
「……コーヒー入れてきます。」
お姉ちゃんがみんなの眠気を抑えるためかコーヒーを入れに行った。となりを見ると半分寝ていたココアさんは少しでも脳を起こさせるためか近くに置いてあった知恵の輪を解き始めた。
「皆さん、もう少し頑張りましょう。」
僕はみんなに励ましの言葉をかけた。
「そうね…もう少し頑張りましょう。」
千夜さんもみんなを励まし始めた。それに続くようにみんながみんなを励ましの言葉を掛け合いながら睡魔と戦っていた。
「コーヒー入れて来ました。」
と、お姉ちゃんが戻ってきた。
「あ、おかえりお姉ちゃ「あ!!」
「ど、どうしたシャロ!?」
リゼさんがシャロさんに尋ねる。
「リゼ先輩…これって…。」
「!!」
それはお姉ちゃんが楽しみにしていたパズルの残り1ピースだった。どうやら見つかったらしい。
「良かったねチノちゃん!」
ココアさんはそう言いながら知恵の輪を弄っている。
「はい。それとココアさん…さっきはあんな態度をとってすiカチャン」
……?
「あ…」
「「「「あ…」」」」
お姉ちゃんが謝ろうとしていた時、ココアさんが弄っていた知恵の輪が解けた。
……僕は恐る恐るお姉ちゃんの方を見た。
「……。」
そこには頬を膨らました、ご立腹なお姉ちゃんが居た。
「ココアさん!!!」
「ご、ごめんなさーーい!!」
全く本当にしょうがないココアさんだ。