香風智乃の弟   作:A.K@OMG

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最近、UAとお気に入り件数が増えてきてめっちゃびっくりしているんだが。











第7羽

ーーヒロsideーー

 

 

 

 

「よし!ラビットハウスに相応しいコーヒーカップを見つけるよ!!」

 

何かとテンションが高いココアさんが元気よく言う。

 

「テンション上げすぎだココア落ち着け、周りの人らがこっちを見てるぞ。」

 

リゼさんがココアさんを落ち着かせる。

 

「なんか周りの店が前と全然違う…。」

 

「ヒロ、今度からはボトルシップ自重してね。」

 

お姉ちゃんが分かりきったことを言ってくる。

 

「わかってるよ…。」

 

そう、僕達は今、新しいコーヒーカップを買うために食器店へ向かっている。前までボトルシップやパズルをかなりやっていたので学校やラビットハウスの仕事、夕食の買い出しなど以外は基本的に部屋にいた。そのせいもあり、街に新しいお店が出来たとか何処かの店が潰れたとかの情報が入ってこないので、今向かっている食器店が建てられていることも知らなかった。

そもそも何故僕達は食器店に向かっているのか、それは先日に遡る…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー先日ーー

 

 

 

 

 

 

ラビットハウスの仕事終わり、僕は今テーブルを拭いているところだ。今日もお客さん来てくれたなー。明日は休みだから来週からまた頑張らないと!

1人でそんなことを考えているとカウンターの方から、

 

「なんか、ラビットハウスってシンプルな感じだよねー。もうちょっとお洒落にしようよ!」

 

ココアさんがいきなりそんなことを言ってくる。

「いいです。シンプルイズベストっです。」

 

お姉ちゃんがそう答える。

 

「えー!ねぇ、リゼちゃんもお洒落な方がいいよね!?」

 

「んー、私としてはどっちでもいいんだが…確かにお洒落にするのもありかもな。」

 

「だよね!」

 

2人のやり取りに少々戸惑うお姉ちゃん。

 

「というか何処がシンプル感を出しているんでしょうか?」

 

疑問に思ったので僕が尋ねるとココアさんは、

 

「そーだねー。あ、例えばこのコーヒーカップとか!」

 

と、ココアさんは僕達にコーヒーカップを見せてくる。

確かにそのコーヒーカップは白一色というシンプルなカップだった。

 

「なるほど……。そういう事ならお洒落なコーヒーカップに変えるのもいいんじゃない?」

 

と、僕はお姉ちゃんに尋ねる。

 

「うん、…そーだね。……じゃあ、明日みんなで買いに行きますか?」

 

「ほんと!?やったーー!!ありがとチノちゃん!」

 

お姉ちゃんの許可により、明日に新しいコーヒーカップを買いに行くことになった。…ってちょっと待って、

 

「え?この辺りって洋食器店あったっけ?」

 

僕が疑問に思ったのでそう言う。するとみんなはびっくりした表情で、

 

「「「知らないの!?」」」

 

「…えっ?」

 

「最近この街に来た私ですら知っているのに!?」

 

「ヒロ…部屋でボトルシップやりすぎるから…。」

 

ココアさんとお姉ちゃんがそう言ってくる。

え?どういうこと?

食器店なんて出来てたっけ…?前までボトルシップにハマりすぎてたから部屋には基本的にはいたから街の様子なんてよく聞いてないからなのだろうか。今度からは外で遊ぼうかな。

 

「そ、そうなんだ。今度、ちゃんと街を見回っておきます。」

 

「ま、まぁ!明日は可愛いコーヒーカップを選ぼうね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー現在ーー

 

 

 

 

 

 

 

そして今に至るわけだ。

ていうか、あの文房具店は本屋になってるし、あそこの洋食レストランも和食レストランに変わっている。

街ってそんなにすぐに変わっちゃうものなのだろうか。

 

「そう言えば、食器店はどこ辺りにあるんですか?」

 

僕が質問すると、

 

「どこって、甘兎庵の所から真っ直ぐ進めばあるよ?」

 

と、ココアさんが答える。

 

「え、そんなに近くにあったんですか!?」

 

マジか…。ハマりすぎには注意しよう。

そんなことを考えているといつの間にか目的の食器店に着いていた。…こんなにも近かったとは…。

 

「ついたねー!」

 

「じゃあ入りましょうか。」

 

お姉ちゃんがお店に入り、後に僕達も続いた。

 

 

ガラッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーチノsideーー

 

 

 

 

 

 

 

 

ふぅ…食器店につきましたね。

距離はそんなに遠くなかったけど、私は運動が苦手なのでちょっと疲れている。

 

「わー!!凄い!可愛いデザインの物がいっぱい!!」

 

店に入ってからココアさんはこの調子だ。うさぎの様に目を輝かせ、ぴょこぴょこして食器を見回っている。あんなにウロウロして大丈夫だろうか。そう思った時、

 

「わ!わぁ!?」

 

 

ガシャン!

 

 

「「「危ない!」」」

 

ココアさんが食器が並べられている棚にぶつかり、棚にあった食器が落ちてきたが、なんとか私達でフォローした。

 

「はぁ…ココアさん?気をつけてください。」

 

「えへへー…ごめんね。」

 

ヒロがココアさんをジト目で睨む。

全くココアさんはしょうがないココアさんです。

それからしばらく店内を見回っていると、

 

「あれって、シャロじゃないか?」

 

リゼさんがそう言い出す。シャロさんとはだれだと思いリゼさんが見ている方を見ると、金髪のふわっとしたカールがかかったココアさんと同じくらいの綺麗な人がいた。あ、こっちに気づいたみたいです。

 

「り、リゼ先輩!?それにヒロくんも!?」

 

「おう、久しぶりシャロ。」

 

「こんにちはシャロさん。」

 

と2人はシャロという方に挨拶した。……ていうか、いつの間に私の知らない女友達が出来てたんですかヒロ…。も、もしかして彼女だったり…!?い、いやいやヒロはまだ12歳ですし…でも、可能性はゼロではない訳で…。

 

「お、お姉ちゃん?」

 

「…なに?」

 

「なんで抱きしめているの…?」

 

「え?」

 

いつの間にか私はヒロを抱きしめていたみたいだ。ヒロに彼女が出来ていて欲しくないと願っていたら体が勝手に動いていたようだ。でもヒロは温かいしこのままでいいかな。

 

「…別にいいでしょ。」

 

「暑いよお姉ちゃん…。」

 

ヒロにそう言われ、振りほどかれる。

……ひ、ヒロがいつもより冷たい…!?やっぱり、彼女が出来たりすると姉とかどうでも良くなってくるのでしょうか…。いや、ないですよね?私が内心焦っていると

 

「シャロさんも買い物ですか?」

 

「え?ええそうよ。」

 

シャロさんとヒロが楽しそうに会話している。いつもヒロは人と話す時は笑顔で話しているのだが、何故かこの時は話し相手がシャロさんだったのか笑顔がとても輝かしく思えた。……もう、お姉ちゃんはいらないんでしょうか。

「ヒロくんは元気ね…。」

 

「…!?」

 

シャロさんはいきなりヒロの頭を撫でた。や、やっぱり彼女さん…!?というか、ナデナデするのちょっと長くないですか…?あれは私の特権…。

 

ナデナデ

 

……。

 

 

ナデナデ

 

………。

 

 

ナデナデ

 

………!!

 

我慢の限界だった。

 

 

 

「や、やめてください!!」

 

「「「「!!?」」」」

 

私は大声を出した。そのせいでみんながビックリしている。私はそんなことは気にせず、

 

「シャロさん!ヒロの彼女さんなのはいいんですが自重していただけますか!?ナデナデしすぎです!あれは私の特権なんです!!それにヒロはまだ12歳だからあなたを彼女にするのは姉である私が許しませんよ!!!」

 

などと、途中から自分でも良く分からない発言をしていた。

 

「お、お姉ちゃん…?」

 

「えっ?ど、どういうこと!?私が彼女…!?」

 

当の2人は戸惑っているが私はそんなこと気にしません。ヒロのお姉ちゃんは私なんです。彼女なんて許せません。まだ12歳なんですよ…姉離れなんて出来ていないはずです。だから面倒は私が見るんです。

 

「ではシャロさん、私達はこれで。」

 

私はヒロの手を引いて店を出た。

 

 

後に店に残っていたココアさんとリゼさんがお洒落なコーヒーカップを買ってくれたそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーヒロsideーー

 

 

 

 

 

お姉ちゃんの良く分からない行動に戸惑いながらも僕達はラビットハウスに戻った。シャロさんが僕の彼女だとかなんでそう捉えてしまったのだろうか。聞いている僕が恥ずかしかった。お姉ちゃんはいつも冷静なのだが焦っている時は周りが見えなくなり、すぐ行動に出てしまうので困ったものだと思う。……あ、ていうかお姉ちゃんの誤解を解かないと…。

 

 

 

僕はその夜、お姉ちゃんにシャロさんとは前に知り合っただけで、彼女なんかじゃないよ? と伝えるとお姉ちゃんはこれ以上にないほど、顔を真っ赤にしてベッドに潜り込んで唸っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

…全くしょうがないお姉ちゃんだ。

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